JPH04107361U - 二段式駐車装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 駐車用の昇降プラットホームを４本の起倒ア
ームで保持し、平行四辺形状のリンク機構を形成して、
コンパクトで安定した昇降を行う簡易式の二段式駐車装
置を提供しようとするものである。 【構成】 駐車場に立設した２本の支柱２でルーフ１１
を張出して保持した門型の構造物において、該支柱２か
ら該ルーフ１１張出し側の駐車場面に架設する半円弧形
を有する案内溝板６と、４本の内２本が該案内溝板の溝
中を摺動する下端部枢支の起倒アーム４，５と、４本の
該起倒アーム４，５で昇降自在に保持し平行四辺形状の
リンク機構を形成する駐車用の昇降プラットホーム３
と、該リンク機構を作動させる鋼索８を巻着する人力ウ
インチ７とからなるものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、下段に駐車している自動車を移動させることなく、上段での自動 車の出入庫ができる簡易式二段式駐車装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の考案は、自動車を１台ずつ乗せた複数のゴンドラを円軌道させ る駐車装置を設置し、各ゴンドラを順次地上に降ろして各自動車の出入れをした り、また、自動車を１台ずつ乗せた複数のプラットホームが上下方向に配設され た駐車装置を地下に設置し、複数の該プラットホームを同時に昇降させて各自動 車の出入庫をするものが知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたように、複数のゴンドラを円軌道させる駐車装置や、地下 に装備した複数のプラットホームを同時に昇降させる駐車装置は、設備としてか なり大規模なものとなり、設備費が高く、家庭用または狭い敷地に設置するのは 困難であるという問題点を有していた。

【０００４】 この考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであ り、その目的とするところは、設備費が安く設置が容易な二段式駐車装置を提供 しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案は、駐車場に立設した２本の支柱でルー フを張出して保持した門型の構造物において、２本の該支柱の各内側から該ルー フ張出し側の駐車場面まで各々架設する半円弧形を有する案内溝板と、該ルーフ 張出し側の駐車場面に下端部を枢支する４本の起倒アームと、４本の内２本は各 上端部を各々の該案内溝板の溝中に摺動可能に保持する起倒アームと、４本の該 起倒アームで昇降自在に保持し平行四辺形状のリンク機構を形成する駐車用の昇 降プラットホームと、各々の該案内溝板の溝中に保持する２本の該起倒アームの 一方の上端部に繋着する鋼索と、該鋼索を該案内溝板の溝中に通して巻着させる 一方の該支柱取付けの人力ウインチとから構成され、該人力ウインチでの該鋼索 の巻取りおよび繰出しによる該起倒アームの起倒に連動して該昇降プラットホー ムを昇降させて自動車の出入庫を行うものである。

【０００６】

【作用】

この考案において、４本の起倒アームは、枢支された各下端部を中心として回 動し、昇降プラットホームの水平を保持して平行四辺形状のリンク機構を形成し ている。

【０００７】 昇降プラットホームは、自動車を起倒アームに対して垂直方向に乗せる形状の 上面とし、人力ウインチで鋼索の巻取りおよび繰出しを行って４本の起倒アーム を起倒させ、該起倒アームの４本の内２本の各上端部が案内溝板の溝中に摺動し ながら、駐車場とルーフ直下との間を昇降する。

【０００８】 円弧形を有する案内溝板は、４本の起倒アームが枢支された各下端部を中心に 回動する時の半円弧形の軌跡と適合する形状とし、該起倒アームの２本の上端部 が該案内溝板の溝中に摺動する。

【０００９】

【実施例】

実施例について、図面を用いて説明すると、図１および図２に示すように、駐 車場１面には２本の支柱３を立設しており、２本の支柱２でルーフ１０を張出し て保持し門型の構造物を形成している。

【００１０】 ２本の支柱２の各内側からルーフ１０の張出し側の駐車場１面まで半円弧形を 有する案内溝板７を２本架設している。２本の案内溝板７の各内側に、上端部を 案内溝板７の溝中を摺動し、かつ、下端部を駐車場１面に枢支した上端摺動起倒 アーム４を２本設け、また、上端摺動起倒アーム４前方の駐車場１面には、上端 摺動起倒アーム４と同一長さの２本の上端自由起倒アーム５の下端部を枢支して 配設している。上端摺動起倒アーム４と上端自由起倒アーム５の４本で、駐車用 の昇降プラットホーム３を昇降自在に水平に保持し、平行四辺形状のリンク機構 を形成している。

【００１１】 各上端摺動起倒アーム４の一方の上端部には鋼索８を繋着し、案内溝板６の溝 中に通して、一方の支柱２に取付けた各人力ウインチ７に巻着して、人力ウイン チ７による鋼索９の巻取りおよび繰出しで昇降プラットホーム４の水平を保持し ながら昇降を行う。

【００１２】 昇降プラットホーム３の上端自由起倒アーム５付近の底部に、昇降プラットホ ーム３の底面と駐車場１面との段差を調整するための高さ調整脚９を突設し、ま た、昇降プラットホーム３の自動車乗入れ側には、昇降プラットホーム３上面と 駐車場１面との間を連通する連絡板１０を装着している。

【００１３】 この実施例において、２本の支柱２間の駐車場１のスペースに２台の自動車Ａ を上端摺動起倒アーム４および上端自由起倒アーム５と平行で横に並べて駐車し た状態で、昇降プラットホーム３上に自動車Ｂを駐車する場合、昇降プラットホ ーム３を駐車場１面に下降させて、自動車Ｂを連絡板１０から昇降プラットホー ム３上に上端摺動起倒アーム４および上端自由起倒アーム５と垂直方向に乗入れ る。

【００１４】 次に、自動車Ｂを乗せた状態で、人力ウインチ７で鋼索８の巻取りを行い、上 端摺動起倒アーム４および上端自由起倒アーム５を起こし、昇降プラットホーム ３をルーフ１１直下まで上昇させる。これにより、駐車場１面に自動車Ａを２台 と昇降プラットホーム３上に１台を駐車する。

【００１５】 自動車Ｂを出庫する場合、人力ウインチ７で鋼索８の繰出しを行い、上端摺動 起倒アーム４および上端自由起倒アーム５を倒し、昇降プラットホーム３を駐車 場１面に下降させ、自動車Ｂを連絡板１０から駐車場１面へ出庫させる。

【００１６】

【考案の効果】

この考案は、上記のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。 この考案は、自動車を起倒アームと垂直な方向に乗せた状態で昇降プラットホ ームを水平を保持しながら昇降させるので、起倒アームの長さが短くて済み、装 置全体をコンパクトにでき、設備費が安く、家庭用または狭い敷地に容易に設置 でき、また、案内溝板を設けて４本の内２本の起倒アームの上端部を摺動させる ので、昇降プラットホームを横揺れなく安定して昇降できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る実施例の側面図を略示したもの
である。

【図２】図１のＸ−Ｘ線矢視断面図を略示したものであ
る。

【符号の説明】

１ 駐車場 ２ 支柱 ３ 昇降プラットホーム ４ 上端摺動起倒アーム ５ 上端自由起倒アーム ６ 案内溝板 ７ 人力ウインチ ８ 鋼索 ９ 高さ調整脚 １０ 連絡板 １１ ルーフ １２ 補助ルーフ Ａ 自動車 Ｂ 自動車

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 駐車場に立設した２本の支柱でルーフを
   張出して保持した門型の構造物において、２本の該支柱
   の各内側から該ルーフ張出し側の駐車場面まで半円弧形
   を有する案内溝板を各々架設し、４本の起倒アームの下
   端部を該ルーフ張出し側の駐車場面に枢支して、４本の
   内２本の該起倒アームの上端部を各々の該案内溝板の溝
   中に摺動可能に保持し、４本の該起倒アームで駐車用の
   昇降プラットホームを昇降自在に保持し平行四辺形状の
   リンク機構を形成し、各々の該案内溝板の溝中に保持す
   る２本の該起倒アームの一方の上端部に鋼索を繋着し、
   該鋼索を該案内溝板の溝中に通して一方の該支柱に取付
   けた人力ウインチに巻着し、該昇降プラットホーム上に
   自動車を該起倒アームと垂直方向に駐車させることを特
   徴とする二段式駐車装置。