JPH04100543A - ラネー銅触媒の再生方法 - Google Patents

ラネー銅触媒の再生方法

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JPH04100543A
JPH04100543A JP2215802A JP21580290A JPH04100543A JP H04100543 A JPH04100543 A JP H04100543A JP 2215802 A JP2215802 A JP 2215802A JP 21580290 A JP21580290 A JP 21580290A JP H04100543 A JPH04100543 A JP H04100543A
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平山 秀二
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野1 本発明はラネー銅触媒の再生方法に係り、特に液相でア
クリロニトリルと水からアクリルアミドを接触合成する
際に、性能低下したラネー銅触媒をアルカリ水溶液及び
酸水溶液による処理を併用するラネー銅触媒の再生方法
に関するものである。
アクリルアミドは紙力増強剤、凝集剤などに利用される
アクリルアミド系ポリマーの製造に用いられる他、多方
面の用途に向けられる産業上有用なモノマーである。
[従来の技術1 ラネー銅触媒を含む金属銅系触媒の存在下に、アクリロ
ニトリルを接触水和してアクリルアミドを製造する方法
はすでによく知られている。
例えば、特公昭49−3081[1、特公昭50−12
409、特公昭50−22旧9、特公昭54−7754
、特公昭55−26910 、特公昭55−11657
 、米国特許3.928.440などに開示されている
また、該接触水和反応系の改良に関する方法も種々提案
されている。例えば、特公昭50−12409では、反
応系に硝酸銅、酢酸銅なとの銅塩を添加して活性を向上
させ、特公昭57−20294では反応系に硝酸又は硝
酸アルミニウムなどの硝酸塩を添加することで活性を向
上させ且つ活性を長期に維持させている。特開昭58−
88344ではラネー銅触媒を予め硝酸塩などで部分的
に酸化することにより、活性を高めている。
このようにアクリロニトリルの接触水和によりアクリル
アミドを合成するには、ラネー銅を含む金属銅触媒の反
応系に硝酸塩を添加するとともに、それによって生成す
る触媒酸化部分の溶除剤として無機酸又は有機酸を添加
することが長期にわたり、安定的に合成反応を継続する
に有利であることが知られている。
長期にわたりアクリルアミド合成反応に使用して失活し
たラネー銅触媒を含む金属銅触媒の再生方法も知られて
いる。
例えば特公昭59−12342では失活した銅触媒を塩
化ニッケル、塩化マグネシウム、塩化マンガン、硝酸、
リン酸、蟻酸、酢酸ソーダ、臭化ナトリウムなどの各種
水溶液で処理する再生方法、特公昭58−8386では
亜硝酸水溶液で処理する方法、特公昭57−46372
では蟻酸溶液で処理する方法、特開昭49−12089
0では酢酸溶液で処理する方法、特開昭49−1265
88では塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化アルミ
ニウム、塩化クロム、塩化亜鉛、塩化カドミウムなどの
各種水溶液で処理する方法が開示されている。
又、特公昭54−7754、米国特許3,766.08
8には失活したラネー銅触媒は苛性ソーダ、塩化ナトリ
ウム、炭酸ソーダ、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウ
ムなどの水温液に浸漬処理することで、活性が再生され
ることが示されている。
[発明が解決しようとする課題] アクリロニトリルを接触水和してアクリルアミドを合成
する際に、ラネー銅触媒を使用することが実用的に有利
であり、触媒を長期・安定的に使用して、アクリルアミ
ドを工業的に有利に製造する方法も知られている。
しかし、長期にわたってアクリルアミド合成に用いて失
活したラネー銅触媒の再生賦活を知られている方法で実
施した場合、性能即ち、アクリルアミド生成活性及び選
択性が同時に新しい触媒並みとなることはなく、と(に
再生賦活後においては、選択性の低下が顕著であるとい
うのが現状であり、失活したラネー銅触媒の再生方法と
しては不十分である。
本発明の課題はこのような従来技術の問題点を解決し、
実用に供しえる失活したラネー銅触媒の再生方法を提供
することである。
「課題を解決するための手段1 本発明はラネー銅触媒の存在下、液相でアクリロニトリ
ルと水とを反応させてアクリルアミドを接触合成するに
際して、反応に使用後の性能低下したラネー銅触媒を水
酸化ナトリウム、水酸化カリ、炭酸ソーダ、炭酸カリよ
り選択した少なくとも一種又は二種以上のアルカリ水溶
液で処理した後、継続して無機酸、炭酸又は有機酸より
選択した少なくとも一種又は二種以上の酸水溶液で処理
して再生・賦活することを特徴とするラネー銅触媒の再
生方法である。
以下、本発明の詳細について順次説明する。
本発明に用いられるラネー銅触媒は公知文献に基づき、
次のように定義される。即ち、アルミニウム、シリカ、
亜鉛のようなアルカリまたは酸に可溶な金属とアルカリ
または酸に不溶な金属との合金を製造した後、これを展
開して得られる金属触媒と定義されるもので、ラネー銅
触媒とは展開後書られる金属触媒中の金属組成が銅を主
体とするものである。
ラネー銅触媒のうち、アルカリまたは酸に可溶な金属こ
しては通常アルミニウムが用いられる。
ラネー銅触媒の調製方法としては、例えばアルカリまた
は酸に可溶な金属がアルミニウムの場合、30〜70重
量%のアルミニウムに銅または銅および他の金属を溶融
して、主としてアルミニウムと銅の合金(ラネー銅合金
)を製造し、次いで適当な粒度に粉砕した後、アルカリ
または酸を用いて展開する方法が使用されている。この
際用いられる展開方法としては、アルカリ、酸、水また
は水蒸気により展開する方法が用いられる。アルカリと
しては通常水酸化ナトリウムが用いられる。
ラネー銅触媒を用いてアクリロニトリルの接触水和反応
により、アクリルアミドを合成する場合、触媒活性の低
下については次の現象が知見される6 即ち、通常の合成条件下では、反応の進行に伴って1反
応溶液中へのCu(殆どがCu”の状態である。)溶出
が著しく減少し、これに伴って反応生成液のpHも著し
く減少し、例えばpH5〜6といった酸性側の状態とな
る。このように溶出Cuが減少し、pHが低下した状態
では、ラネー銅触媒の活性は著しく低下していることが
認められる。
しかし、よく知られているように、反応系にCu (N
Oll Z、Cu (CH3COOI 2等を用いて、
Cu2+を適量添加して、例えば水中にCu2“として
2〜200ppm程度の濃度で、接触水和反応を行うと
、反応に伴って溶出するCuは減少することなくほぼ一
定値を保持、反応生成液のpHも6〜8の範囲に入って
極端に酸性側に寄ることはない。このような状態ではラ
ネー銅触媒の活性は比較的、安定に維持され、安定的に
アクリルアミドを合成することが可能となる。
このように、例えばCu”の添加量を最適化して、初期
的には安定してアクリルアミドを合成することはできる
が、長期間にわたり使用することで一般の固体触媒と同
様に、ラネー銅触媒でも活性低下が起ってくる。活性低
下を起す因子としては化学的及び物理的劣化因子がある
が、予想される原因として次を上げることができる。
■原料アクリロニトリル、水中の溶存酸素も含めた混入
酸素によるCu表面の部分酸化 ■アクリロニトリルの接触水和に伴うか又は水によるC
u表面の部分酸化 ■金属Cu表面の結晶成長に伴う、Cu有効表面積の減
少 ■原料アクリロニトリル及び水中に含有される触媒被毒
物質の蓄積 ■水和反応で生成する触媒被毒物質の蓄積即ち、アクリ
ロニトリル、アクリルアミドに由・来するポリマー類、
及びハルツ類の蓄積である。
■アクリルアミドの強吸着に伴う、吸着量の増大による
反応阻害 先行技術、例えば特公昭54−7754によると、ラネ
ー銅触媒の劣化原因は混入酸素による触媒の部分酸化、
水中に含まれる触媒被毒物質の蓄積、水中の不明物質に
よる劣化促進、触媒表面へのアクリロニトリル及びアク
リルアミドに由来するポリマーの蓄積によるものなどが
上げられている。
このように長期にわたってアクリロニトリルの接触水和
反応に用いて活性低下したラネー銅触媒について、その
活性低下の原因を推定することはできるが、真の原因を
特定することは困難であり、これらの原因の複合効果に
よって活性が低下するものと予想できる。
本発明の方法はこのような長期間にわたってアクリルア
ミドの合成に使用後、性能低下したラネー銅触媒の再生
方法に係るものであり、性能低下した触媒を水酸化ナト
リウム、水酸化カリ、炭酸ソーダ、炭酸カリから選ばれ
る少なくとも一種又は二種以上のアルカリ水溶液で処理
後、継続して無機酸、炭酸又は有機酸より選択した少な
くとも一種又は二種以上の酸水溶液で処理することによ
り再生賦活することができる。
本発明の方法で用いられる無機酸としては塩酸、硫酸、
硝酸、リン酸などをあげることができ、有機酸としては
蟻酸、酢酸、プロピオン酸といったカルボン酸類、スル
ホン酸類、スルフィン酸類、フェノール類、エノール類
などをあげることができるが、実用上は水洛液として使
用するため、水に対する忍解度が高いものが好ましく、
就中、硫酸、炭酸、カルボン酸類を好適に使用すること
ができる。
本発明によるラネー銅触媒の再生に際して、再生処理の
温度は通常Q−150”Cの温度範囲、好ましくは10
〜120℃の温度範囲で行うことが望ましく、再生処理
剤の濃度は再生処理温度における再生処理剤の飽和溶解
度以下の任意の濃度、特に02〜40重量%の濃度範囲
が望ましい。
0.2重量%以下の場合、十分な再生効果が得られず、
40重量%以上では、不用な再生処理剤が多く且つ再生
処理後の触媒を洗浄する水洗量が過大となり経済的に不
利である。再生処理時間は0.5〜5時間の範囲が経済
的に有利である。
本発明の再生方法は活性低下したラネー銅触媒を初めに
水酸化ナトリウム、水酸化カリ、炭酸ソーダ、炭酸カリ
より選択した一種又は二種以上のアルカリ水溶液で処理
した後、継続して酸水溶液で処理することを特徴とする
ものであり、この再生方法をとることにより活性低下し
たラネー銅触媒の活性、選択性を同時に再生・賦活でき
るという利点を有している。
本発明による再生操作は反応器内に再生剤水溶液を循環
させることにより容易に実施できるが、反応器外で予め
再生処理を行った後、再生触媒を反応器に仕込む方法で
も容易に行うことができる。
本発明により、先ずアルカリ水溶液で再生処理したラネ
ー銅触媒は次いで十分に水洗を行ってアルカリを溶出・
分離した後、さらに、酸水溶液で再生処理し、ついで十
分に水洗を行って酸を溶出・分離し、しかる後、アクリ
ロニトリルの接触水和反応に使用される。
活性低下したラネー銅触媒の物性、特性などを解析して
みると、粉末X線回折(XRD)からは少量の結晶性の
悪い銅(Cu)酸化物1例えばCuzOlCuOなとの
存在が確認でき、走査型電子顕微鏡(SEM)の歓察で
は触媒表面がハルツ、ポリマー類と推定される物質で汚
染されていることが確認でき、BET法による比表面積
測定では、多孔質であるラネー銅の細孔が、多孔質と推
定されるポリマーのために、通常予想されるとは逆に、
活性低下すると比表面積が増大する傾向がみられ、また
、触媒の示差熱重量分析(TG−DTA)による熱解析
では酸化分解温度の高いハルツ、ポリマー類が触媒表面
に蓄積していることなどが示唆されている。
本発明の方法で再生したラネー銅触媒について、同様の
解析を行ってみると、XRDでは結晶性のCu0xid
e生成が認められず、SEM観察ではCu表面がかなり
清澄となり、さらに表面多孔質性が促進されているよう
な傾向も認められ、TG−DTA解析では高温側の酸化
分解生成物は検知されなかった。
これらの現象よりel+断して、本発明の再生方法では
、アルカリ水滴液の処理では、劣化原因の■、■、(■
及び一部の■と■が取り除かれ、続く酸水溶液の処理で
は一部の■と■が除外されるために顕耳な再生賦活効果
があるものと推定される。
本発明の再生方法は劣化したラネー銅触媒をアルカリ水
滴液及び酸水溶液で併用処理することを特徴としている
が、酸水溶液処理することにはさらに重要な意味がある
。即ち、触媒をアルカリ水溶液で処理した後、触媒中に
除去されないアルカリが残留すると、再生触媒の初期選
択性が著しく悪く、例えばヒドロキシプロピオニトリル
のような副生物が多く生成する。この残留アルカリを酸
水溶液で中和することで著しく選択性を向上させること
が可能となる。
使用する酸は無機酸、炭酸、有機酸であるが、中和のコ
ントロールの容易性、酸の容器に対する腐蝕性などを考
慮すると炭酸を好適に使用することができる。
通常、多孔質であるラネー銅触媒中の細孔内に吸着した
アルカリ分は水洗では完全に除去され難いが、酸水溶液
を用いることにより温和な条件で残存するアルカリを除
去することができる。
先行技術、例えば特公昭54−7754によると失活し
たラネー銅触媒の再生方法として、水酸化ナトノウム、
水酸化カリ、塩化ナトリウム、炭酸ソーダ、塩化アンモ
ニウム、硫酸アンモニウムから選ばれた一種又は二種以
−Fのアルカリ水溶液で浸漬処理することが有効である
ことが示されている。
又、劣化の原因は主としてラネー銅表面の酸化劣化であ
り、この再生方法はこの原因を取り除いて、再生賦活す
るのに有効であることが示されている。
本発明の方法では、活性低下したラネー銅触媒の性能、
即ち、再生後の触媒ではアクリルアミド生成活性及び選
択性のいずれをも同時に再生賦活できる利点を有してい
る。
本発明の方法を用いアクリロニトリルを接触水和して、
アクリルアミドを合成する方法は次のようである。
触媒は粉状で懸濁床として、或いは粒状で固定床で用い
られ、流通式又は回分式の反応型式がとられる。商業的
規模で実施する場合には、流通式攪拌槽型式の反応器で
ラネー銅触媒を懸濁させ連続的に反応させる方法が多く
用いられる。
反応におけるアクリロニトリルと水との割合は、一般に
水の過剰側がよく、アクリルアミド生成速度も早いが、
その生産性、反応器の容量などを考慮すると、好ましく
は重量比で60/40〜5/95の範囲であり、更に好
ましくは重量比で50/ 50〜10/90の範囲であ
る。
好ましい反応温度は50〜200℃の範囲であるが、と
くに70〜150℃の範囲が副反応または重合防止及び
生産性の面から好適である。好ましい滞留時間は反応温
度とも関係するが、0.5〜5時間の範囲であり、とく
に1〜3時間の範囲が副反応または重合防止及び生産性
の面から都合がよい。
アクリロニトリルのアクリルアミドへの転化率は好まし
くは10〜98%であり、更に好ましくは30〜95%
である。アクリルアミドの重合防止を考λると、反応系
内には未反応のアクリロニトリルを残すことが有利であ
る。
上記のアクリロニトリルと水との重量比、反応温度及び
アクリロニトリルの転化率に於て、未反応アクリロニト
リル、未反応水及び生成したアクリルアミドの三成分が
均一な溶液系を形成しないことがある。これを回避する
ために、合成されたアクリルアミドを溶剤として再びこ
の反応系に加えても良いし、他の不活性な溶剤を用いて
も良い。
ラネー銅触媒は使用前及び使用中を通じて、酸素ガス及
び酸素含有ガスとの接触を避けることが望ましい。酸素
は触媒と反応しである限度内であれば触媒の活性を損わ
ないか、逆に活性を向上させるが、それ以上では活性を
損い、さらにはヒドロキシプロピオニトリル(HPN)
、ヒドロキシプロピオンアミド(HPM) 、オキシプ
ロピオジニトリル(OPN)などの副生を増加させる原
因となる。
反応器に供給されるラネー銅触媒、アクリロニトリル、
水、溶剤などに含有される溶存酸素は先に述べたと同様
に触媒活性を損いHP N、HPM、OPNなどの副生
物を増加させるので、反応器に供給する以前に十分に除
去することが望ましい。また同じ理由から、反応器内は
酸素ガスを含まない雰囲気に保持することが望ましい。
この理由で、原料アクリロニトリル及び水は溶存酸素が
好ましくは5 ppa+以下、更に好ましくは1 pp
m以下となる様脱酸素してから反応器に供給することが
好ましい。
反応器内は上記した温度と組成に於ける蒸気圧またはそ
れに窒素などの不活性ガスを加えた圧力に保持されるが
、その圧力は通常、常圧ないし20気圧の範囲である。
本発明に用いる触媒の添加量は極微量であっても水和反
応は進行するが、好ましい触媒の量は、例えば触媒を懸
濁床として用いる場合、アクリロニトリル1モル当り、
0.旧〜1000gの範囲が好ましい。反応系内で触媒
の活性を安定に維持するためには、反応液に硝酸銅、硫
酸銅、酢酸銅などで代表される銅塩を反応液中の水に対
してCu”として2〜200ppmの範囲で添加するこ
とが好ましい。
本発明を実施するに際して、反応液のpHは弱酸性、中
性ないしは弱アルカリ性であることが望ましい。通常、
上述のCu2’の添加量が最適化された反応系では、p
H調節剤、緩衝溶液等を添加しなくとも、反応液のpH
は5〜9の範囲にあり、そままで反応を行うことが可能
である場合が多い。
本発明を更に実施例と比較例をもって説明する。
〔実施例1 反応例1 実用ラネー銅触媒であるに社製品(改良型CDT−60
)を用いて、長期間にわたって、アクリロニトリルの接
触水和によるアクリルアミドの合成反応を行った。この
ラネー銅触媒はスラリー濃度50重量%で純水中に懸濁
した状態で貯蔵・保管しである。反応器としては、撹拌
機つきで、加熱用スチームコイルと触媒濾過器(SUS
−316製;孔径lLLの焼結金属フィルターを使用)
を内蔵した容量20I2のステンレススチール(SUS
−316)製の反応槽を用いた。
まず反応器内部を十分に窒素置換して窒素雰囲気とし、
これに上記ラネー銅触媒2.2kgを水に浸漬した状態
のまま仕込んだ。これに、予め窒素ガスを吹込むことに
よって溶存#素を除去したアクリロニトリルと水とを夫
々2 、80 kg/ hr、6.53kg/h「の速
度で供給し、撹拌しながらスチームコイルを用いて12
0℃に保持して反応をスタートし、長時間にわたりアク
リルアミドの合成反応を行った。
なお反応促進剤、反応安定化剤として、硝酸銅をフィー
ド水中のcu”a度として5 ppmとなるように原料
水中に添加した。反応生成液は焼結金属フィルターを通
して触媒を殆ど含まない液として流出させ、密閉の反応
液貯槽に導入した。反応器から流出する反応液は一定間
隔でサンプリングを行い、液体クロマトグラフィー及び
ガスクロマトグラフィーにより分析した。
反応をスタートしてから、 600時間及び930時間
経過後に反応器に設置しである内挿管(SO3−316
、内径8mmのパイプ)から懸濁状態にある触媒を夫々
的too gずつを抜出した。抜出した触媒については
小型オートクレーブを用いて別途に性能評価を行った。
即ち、ステンレススチール製(S[JS−316)で内
容積lI2のオートクレーブの内部を窒素ガスで置換し
た後、抜出した触媒を純水に懸濁したまま、その17g
を仕込んだ。さらに予め脱酸素したアクリロニトリルお
よび純水を夫々85g、200 gずつを仕込んだ。該
オートクレーブには撹拌装置、温度計及び内部にステン
レス製の小型焼結金属フィルター(孔径2LL)が設置
してあり、反応後、反応液の抜出しをこのフィルターを
通して行えるようにしである。
オートクレーブを油浴に浸漬して内部をよく撹拌しなが
ら、徐々に昇温しで 120℃とした後、2時間反応を
継続する。反応後、反応液を常温迄冷却して、フィルタ
ーを通して反応液のみを抜出して、組成分析を行った。
その結果は600時間後の抜出し触媒については、アク
リロニトリル転化率578%、アクリルアミド収率及び
選択率が夫々572.99,1%であり、 930時間
後の抜出し触媒については、アクリロニトリル転化率4
95%、アクリルアミド収率及び選択率が夫々489.
98.8%であった。
副生物としてはアクリル酸(AA)、ヒドロキシプロピ
オニトリル(HPN)、β−ヒドロキシプロピオニトリ
ル(HPM)、オキシプロピオジニトリル(OPN)な
どの生成が認められるが、水溶性ポリマーとゲルポリマ
ーの生成は検知されなかった。
同様の方法でもとのラネー銅触媒をテストすると、アク
リルアミド収率は53.7〜64%の範囲にあることか
ら、 600時間後では触媒の活性低下は起っていない
が、930時間後では、明らかに触媒の活性低下が起っ
ている。
実施例1 反応例1で示した、反応時間930時間を経過しで、活
性低下を起したラネー銅触媒の再生賦活処理を行い、そ
の性能評価を行った。
〈触媒再生処理〉 撹拌器、温度計及び窒素導入口をもったガラス製四ツロ
フラスコに活性低下したラネー銅触媒150 gを仕込
み、さらに予め脱酸素した純水に水酸化ナトリウムをと
かした9重量%水酸化ナトリウム水溶液lI2を仕込む
但し、これらの操作はいずれも窒素ボックス内で行い、
触媒と酸素との接触を可及的に断って行った。
油浴にフラスコを浸漬し、フラスコ内部をよく撹拌しな
がら、徐々に昇温して80℃とする。そのまま80℃、
2時間加熱撹拌を継続する。加熱終了後、室温に冷却し
て、触媒と溶液とを分離する。
次に、予め脱酸素した純水1j2ずつを用いて2度洗浄
を行い、傾斜法により洗液と触媒を分離する。その後、
触媒を脱酸素水1β中に浸漬して8(が、その時の上澄
みのpHは約11である。以上の操作も極力酸素との接
触を断って行う。
次に固形炭酸ガス(ドライアイス)を用いて、常温で触
媒の上澄み液を中性近辺(pH約7)とする処理を行う
。こまか(砕いたドライアイスを触媒を良く撹拌し、上
澄み液のpHを確認しながら、少量ずつ投入していく。
約50gのドライアイスを投入した段階でpHは6.3
付近となり、ドライアイス投入を止めて、2時間撹拌を
継続する。この時pHは6.8近辺で一定となる。この
時点で攪拌をやめ、触媒と上澄み液を分離して、触媒を
脱酸素水を用いて十分に水洗する。水洗終了後、触媒は
水に浸漬した状態とするが、その上澄みの9Hは7〜8
の範囲にある。
〈反応および反応成績〉 反応例1で用いたと同じSUSオートクレーブ(内容積
12)を用いて、再生触媒の評価を行った。再生触媒1
7gを用いて、反応例1の評価条件と同じにして、アク
リロニトリルの接触水和を行った。その結果は、アクリ
ロニトリル転化率85.7%、アクリルアミド収率及び
選択率は夫々85.3.99.5%であった。副生物は
殆どがHPNであり、AA及び)(PMは少量、OPN
の生成はなかった。活性低下した触媒はもとの触媒以上
に再生賦活されていることは明らかであり、又、活性と
選択性のいずれもが再生されている。
比較例1 実施例Iと同じ、反応時間930時間を経過して活性低
下を起した触媒について、9重量%水酸化ナトリウム水
溶液のみを用いる再生処理を行った。処理条件及び操作
は実施例1に同じである。
但し、処理後、触媒は脱酸素水を用いて十分洗浄した後
、純水中に浸漬して保管したがその上澄み液のpHは9
〜10の範囲であった。
再生触媒17gを用いて、1eのSUSオートクレーブ
を用いて、反応例1と同一条件で性能評価を行った。
アクリロニトリル転化率86.3%、アクリルアミド収
率及び選択率は夫々84.3.97.7%であった。
再生により活性は向上するが、選択性は回復せず、HP
N、AA、HPM、OPNなどが多く生成する。
実施例2 実施例1と同じ触媒について、水酸化ナトリウム水浴液
に替えて9重量%の炭酸ソーダ水滴液leを用いて処理
後、ドライアイスを用いて上澄み液を中和する再生処理
を行った。処理条件及び操作は実施例1に同じである。
再生触媒17gを用いて、lβのSOSオートクレーブ
を用いて1反応例1と同一条件で性能評価を行った。結
果は水酸化ナトリウム水溶液を用いた場合に殆ど近い値
であった。
実施例3.4 実施例1と同じ触媒について、9重量%の水酸化ナトリ
ウム水溶液を用いて処理後、常温で上澄み液の中和処理
を1.4重量%の硫酸又は3重量%の酢酸水溶液を用い
て行った。処理条件及び操作は実施例1に同じである。
上澄み液のpHを6〜7とした後、脱酸素水を用いて十
分に洗浄し、純水中に浸漬保管するが、このときの上澄
みpHは7〜8の範囲であった。再生触媒17gを用い
て、1βSUSオートクレーブを使って、反応例1と同
一条件で性能評価した結果を表1に示す。
表       I [発明の効果] 本発明によって、アクリロニトリルの接触水和によるア
クリルアミドの製造に長期にわたり使用後、性能低下し
たラネー銅触媒について、アクリルアミド生成の活性及
び選択性を同時に再生・賦活することが可能となり、こ
れは工業的生産にとって極めて大きな利益を与えるもの
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. ラネー銅触媒の存在下、液相でアクリロニトリルと水と
    を反応させて、アクリルアミドを接触合成するに際して
    、反応に使用後の性能低下したラネー銅触媒を水酸化ナ
    トリウム、水酸化カリ、炭酸ソーダ、炭酸カリより選択
    した少なくとも一種又は二種以上のアルカリ水溶液で処
    理した後、無機酸、炭酸又は有機酸より選択した少なく
    とも一種又は二種以上の酸水溶液で処理して賦活するこ
    とを特徴とするラネー銅触媒の再生方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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