JPH041001Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、自動車等のフロントボデイー内に格
納されるリトラクタブルヘツドランプ装置の支持
構造の改良に関するものである。

（従来の技術） 従来より、自動車のフロントボデイーから上方
に突出した高位置と、フロントボデイー内に格納
された低位置との間を移動可能にしたリトラクタ
ブルヘツドランプが知られている。このようなリ
トラクタブルヘツドランプを用いれば、昼間走行
時にはヘツドランプをフロントボデイー内に格納
して車体の空気抵抗を減じ、一方夜間走行時には
ヘツドランプを高位置に設定して法規で定められ
た照射高さを得ることができる。

上記のようなリトラクタブルヘツドランプとし
ては、車体前部において、車体の幅方向に延びる
シユラウドアツパパネルによりランプ取付用ホル
ダを回動自在に支持し、モータ駆動によりヘツド
ランプを照射位置と格納位置の間で回転移動せし
めるものが知られている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、このようなシユラウドアツパパ
ネルは上下方向の荷重に弱くヘツドランプの支持
剛性を高めることが要望されていた。

一方、ヘツドランプは格納された際、さらに回
転し過ぎないようにするため車体内にこのヘツド
ランプの位置を規制するためのストツパが必要と
なるが、このストツパを取付ける部材の確保が問
題となる。

本考案は上記事情に鑑み、ヘツドランプを支持
するシユラウドアツパパネルの剛性を高めるとと
もにヘツドランプを格納位置に規制するストツパ
を簡単な構成により確保し得る自動車のリトラク
タブルヘツドランプ装置を提供することを目的と
するものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案の自動車のリトラクタブルヘツドランプ
装置は、車体の前部において車幅方向に延び、リ
トラクタブルヘツドランプを支持するシユラウド
アツパパネルと、このパネルの下方において車体
の前後方向に延びるサイドフレームをヒンジステ
ーにより結合して前記パネルを補強するととも
に、該ヒンジステーにストツパを設けて上記ヘツ
ドランプをその格納位置に規制し得るようにとし
たを特徴とするものである。

なお、上記サイドフレームはシユラウドアツパ
パネルの下方において車幅方向に延びるシユラウ
ドロアパネルに取付けられている。

（考案の効果） 本考案のリトラクタブルヘツドランプ装置によ
れば、上記のようにシユラウドアツパパネルを上
下方向に延びるヒンジステーによりサイドパネル
に結合し補強しているので、簡易な機構によりリ
トラクタブルヘツドランプの支持剛性を高めるこ
とができる。また、このヒンジステーにヘツドラ
ンプ格納位置規制用のストツパを設けているの
で、他のストツパ取付部材等を新たに設けること
なくヘツドランプをその格納位置に確実に規制す
ることができる。

すなわち上記ヒンジステーを設けたことにより
大幅な機構改造をすることなく、ヘツドランプの
支持剛性を高めることができると同時にヘツドラ
ンプの位置規制を行なうことができる。

（実施例） 以下、図面を参照して本考案の実施例について
説明する。

第１図は本考案の一実施例によるリトラクタブ
ルヘツドランプ装置を示す側面図であり、第２図
はこの装置の一部を拡大して示す分解斜視図であ
る。車体前部において車体幅方向に延びるシユラ
ウドアツパパネル１上にヘツドランプ支持部材２
が配設され、略くの字状に前方に延びる左右一対
のヘツドランプヒンジ３の一端が回転支点４を中
心として回動自在に上記支持部材２に支持されて
いる。一方ヒンジ３の他端はヘツドランプ５を把
持するヘツドランプホルダ６に取付けられてい
る。また、ヒンジ３およびホルダ６はランプリツ
ド７に回動自在に支持されており、これによりラ
ンプリツド７の開閉と同時にヘツドランプ５が回
転してその照射位置と格納位置間を移動する。

一方アツパパネル１の下方には車体幅方向に延
びるシユラウドロアパネル８が配設されており、
このロアパネル８に、車体の前後方向に延びるサ
イドフレーム９が取り付けられており、さらにア
ツパパネル１とサイドフレーム９は断面略Ｌ字状
のヒンジステー１０により上下に結合され、これ
によりアツパパネル１のヘツドランプ５の支持剛
性が高められている。ヒンジステー１０の中程や
や下部は肉厚に形成されており、その前方壁部に
ボルト状のストツパ１１がナツト１２を用いて取
り付けられている。さらに、ホルダ６はその下部
に、ストツパ１１に当接する折曲部１３を備えて
おり、この折曲部１３の付近において、ヘツドラ
ンプ５に取り付けられたつば部１４にボルト１５
を用いて結合されている。

以下、上記構成のリトラクタブルヘツドランプ
装置の作動について説明する。夜間走行の際ヘツ
ドランプ５はモータ等により回転支点４を中心と
して矢印Ａ方向に回転され、これに伴ないランプ
リツド７も矢印Ａ方向に回転されてその前部がボ
ンネツト１７等のフロントボデイーから上方に大
きく突出した状態となり、これによりヘツドラン
プ５の照射部が露出し、法規により定められた夜
間走行時の照射高さに設定される。一方、夜間走
行から昼間走行に切り換わる際、ヘツドランプ５
はモータ等により回転支点４を中心として矢印Ａ
方向とは逆方向に回転され、これに伴ないランプ
リツド７も矢印Ａ方向と逆方向に回転されてボン
ネツト１７等のフロントボデイーと平面を形成す
るようにして閉じた状態となり、さらにヘツドラ
ンプ５の照射部５ａはランプベゼル１６の浅い凹
部に係合しこれによりヘツドランプ５を格納位置
に配設するようになつている。

ところで、上述したようにヘツドランプ５が矢
印Ａ方向とは逆方向に回転される際、ヘツドラン
プ５の自重によりヘツドランプ５が上記所望の格
納位置を超えて過度に回転されるおそれがある。
そこで本装置においてはアツパパネル１を補強す
るヒンジステー１０にストツパ１１を設け、ヘツ
ドランプ５が矢印Ａ方向と逆方向に回転された際
ホルダ６の折曲部１３がストツパ１１に当接する
ようにしてヘツドランプ５をその格納位置に確実
に規制し得るようにしている。なお、ヘツドラン
プ５の規制位置はストツパ１１を前後方向に移動
させることにより微調整することができる。

なお、ヒンジステーの形状は必ずしも第１図お
よび第２図に示したものに限られるものではな
く、シユラウドアツパパネルとサイドフレーム間
の距離やヘツドランプの重量等に応じた適切な形
状のものを用いればよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るリトラクタブ
ルヘツドランプ装置を示す側面図、第２図は第１
図に示す装置の一部を拡大して示す斜視図であ
る。 １……シユラウドアツパパネル、３……ヘツド
ランプヒンジ、５……ヘツドランプ、６……ホル
ダ、８……シユラウドロアパネル、９……サイド
フレーム、１０……ヒンジステー、１１……スト
ツパ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 車体の前部において車幅方向に延在され、リト
   ラクタブルヘツドランプの一端を回動自在に支持
   されるシユラウドアツパパネル、 該シユラウドアツパパネルの下方において車体
   の前後方向に延在され、シユラウドロアパネルに
   取付けられるサイドフレーム、 および前記シユラウドアツパパネルと前記サイ
   ドフレームを連結するヒンジステーからなり、 前記リトラクタブルヘツドランプが回動されて
   格納された際該ランプをその格納位置に規制する
   ストツパを前記ヒンジステーに備えたことを特徴
   とする自動車のリトラクタブルヘツドランプ装
   置。