JPH0399912A - 車両のサスペンション装置 - Google Patents

車両のサスペンション装置

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JPH0399912A
JPH0399912A JP23599489A JP23599489A JPH0399912A JP H0399912 A JPH0399912 A JP H0399912A JP 23599489 A JP23599489 A JP 23599489A JP 23599489 A JP23599489 A JP 23599489A JP H0399912 A JPH0399912 A JP H0399912A
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JP
Japan
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wheel support
arm
wheel
upper arm
vehicle body
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Application number
JP23599489A
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English (en)
Inventor
Toshiro Kondo
敏郎 近藤
Koji Tsuji
辻 幸二
Takeshi Edahiro
枝広 毅志
Naoto Takada
直人 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野〕 本発明は車両のサスペンション装置に係り、詳しくは、
ロアアームと複数のアッパアームとで、車輪を揺動自在
に支持する自動車などの車両に設けられるサスペンショ
ン装置に関するものである。
〔従来の技術〕
自動車のサスペンション装置として、独立懸架式のもの
では、例えば実開昭62−187904号公報にi8載
されているように、上下に略平行に車幅方向に配置され
るアッパアームとロアアームとで構成したリンクにより
、車輪を支持するいわゆるダブルウイツシユボーン式の
サスペンション装置がある。この形式では、アッパアー
ムとロアアームはそれぞれ略A型に形成され、それぞれ
の寸法形状や取付位置を適切に設定することによって、
発進時におけるスコツトや、車輪の上下動によるキャン
バ変化やスカッフ変化を比較的に小さなものにできると
いう利点を有している。
一方、この形式では、両アームがそれぞれ前後2点で車
体側に枢着されていることから、前後方向の支持剛性が
高くなっている。そのため、走行中に路面の起伏や凹凸
等により車輪に作用する前後方向の衝撃荷重が、車体に
影響を及ぼしやすいという難点があった。このような難
点を解消するためには、両アームの2点の枢着部に、柔
軟な弾性ブツシュを介装させ、車輪の前後方向の支持剛
性を低下させる方法が考えられる。しかし、このように
すると、ホイールサポートの車軸まわりの支持剛性をも
低下させることとなり、その固有振動数が低下し、制動
時に、そのホイールサポートが車輪やブレーキディスク
等と共振するいわゆるブレーキシャダーの発生が懸念さ
れる。そのため、この形式では、乗心地かブレーキシャ
ダー発生防止のいずれか一方を犠牲にするか、あるいは
両者の満足度を互いに均衡する程度まで抑えなければな
らなかった。
この点に鑑み、例えば実公昭62−1762号公報には
、ホイールサポートを車輪よりも上方に延ばし、その延
長部分に、後方へ偏位したアッパアームの先端部を取り
付けたいわゆるハイマウント型のものが提案されている
。しかし、この例では、後述するようなレイアウト上の
制約等から、上述したように、アッパアームを後方に偏
位させているため、その枢着点に弾性ブツシュを介装し
ても、外力の作用方向が圧縮方向から剪断方向にずれる
等により、前後コンプライアンスの向上や制動時にホイ
ールサポートに車軸まわりに作用する外力を緩衝する作
用効果が充分でないことが懸念される。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、車輪の上方には、車輪の上下動を許容するた
めに、また車輪の内側には、種々の部品が配置されるこ
とから、車輪の上方および内側周囲には、比較的広いス
ペースが必要とされる。したがって、上記した従来のハ
イマウント型では、アッパアームの寸法形状やレイアウ
トが制約され、前述したように、アッパアームそのもの
が比較的に短いものとなり、かつ傾斜した配置となって
いる。その結果、車輪の上下動ストロークが充分とれな
かったり、あるいは激しく揺動したときには、キャンバ
変化が過大となり、操向安定性に影響を及ぼすという別
の問題の発生も懸念される。
良好な操向安定性を得るためには、揺動時のキャンバ変
化が過大にならないことの他に、とくに、峠の下り道と
か、大曲りの道路をかなりの速度で走行するときなどの
いわゆる小転舵時に、充分なキャンバ剛性が発揮される
ことが望ましい。そのためには、アッパアームを、転舵
された外側の車輪の軸心線と略一致させるように配置し
て、そのときの外側車輪に対する横方向の支持剛性を向
上させるようにすることが考えられる。この点について
は、先のハイマウント型では、アッパアームが後方に偏
位したものとなっているため効果的ではない。また、特
開昭58−67508号公報には、下方に配置されるロ
アアームの先端部に形成される下部枢着点に対して、そ
の上方に略同−平面に角度を有して配置される2つのア
ッパアームにより形成される概念上の上部枢着点を設け
ることにより、両者を結ぶ瞬間旋回軸を形成し、旋回時
に、外側の車輪が負キャンバ−となるように構成して、
旋回時の操向安定性の向上を図ろうとしたサスペンショ
ン装置が記載されている。しかし、この装置では、2つ
のアッパアームを同一平面内に設けることから、前述し
たようなアッパアームの長さや周囲のレイアウトが一制
約されるという点においては、先に引用したハイマウン
ト型よりも厳しいものとなる。また、2つのアッパアー
ムの軸心線の交点に概念上の上部枢着点を設けているた
め、車輪に前後方向のコンプライアンスを与えるように
、両アッパアームの車体側枢着部に柔軟な弾性ブツシュ
等を介装すると、各アッパアームが受ける衝撃の程度如
何により、上部枢着点の位置ずれが発生することが懸念
される。枢着点が位置ずれすると、キングピン軸が浮動
して、キャンバ変化に影響を及ぼし、走行安定性が低下
したりする。
このようなことから、本出願人は、車輪を回転自在に支
持するホイールサポートを上方に延長するとともに、そ
の上端に第1アッパアームの一端部を枢着し、その第1
アッパアームの他端部を車体側の上部高さ位置に枢着さ
せて、その第1アッパアームを車体の略前後方向に配置
させる一方、上記第1アッパアームの下方に第2アッパ
アームを車幅方向に配置して、その外端部を上記ホイー
ルサポートの中部に、その内端部を車体側の中部高さ位
置にそれぞれ枢着させるとともに、その第2アッパアー
ムの下方にロアアームを車幅方向に配置し、その外端部
を上記ホイールサポートの下部に、その内端部を車体側
の下部高さ位置にそれぞれ枢着したマルチリンク式のサ
スペンション装置を、先に提案している。このように構
成すると、第1アッパアームを前後方向に配置したこと
により、その車体側の枢着点に柔軟な弾性ブツシュを介
装して、良好な前後コンプライアンスを得るとともに、
車幅方向に配置した第2アッパアームによって良好なキ
ャンバ剛性を得、走行安定性よく乗心地の向上を図るこ
とができ、かつブレーキシャダーの発生を効果的に防止
することができる。
ところで、さらに良好な乗心地を得るためには、いわゆ
るばね下重量が軽減されていることが望まれる。また、
ホイールサポートを上方に延長して車輪よりも上方の位
置に第1アッパアームを設ける場合、周囲のレイアウト
の自由度が得られるような配慮が必要とされる。
本発明は以上述べたような事情を考慮してなされ、ばね
下重量を軽減化して乗心地の向上を図るとともに、ブレ
ーキジャグ−の発生を防止して、周囲のレイアウトの自
由度を向上させるようにした車両のサスペンション装置
を提供することを課題としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、車輪を回転自在に支持するホイールサポート
を、ロアアームと複数のアッパアームとで、車体に対し
て上下に揺動自在となるように支持するサスペンション
装置にあって、前記課題を解決するために、ホイールサ
ポートを上下に部分し、上側部分を、少なくとも前後方
向に変形不能な弾性部材で構成している。そして、車軸
から離れた上方の位置に配置される第1アッパアームの
一端部を上記ホイールサポートの上側部分の上部に枢着
させるとともに、その他端部を車体側の上部高さ位置に
枢着させて、その第1アッパアームを車体の略前後方向
に配置する一方、上記第1アッパアームの下方に配置さ
れる第2アッパアームの内端部を車体側の中部高さ位置
に枢着させるとともに、その外端部を上記ホイールサポ
ートの下側部分の上部に枢着させて、その第2アッパア
ームを略車幅方向に配置し、上記ロアアームの外端部を
上記ホイールサポートの下側部分の下部に、その内端部
を車体側の下部高さ位置にそれぞれ枢着させて、そのロ
アアームを車幅方向に配置させている。
〔作   用〕
部分されたホイールサポートの上側部分は少なくとも前
後方向には変形不能な弾性部材で形成されているため、
車軸から離れた上方の位置に略車体前後方向に配置され
る第1アッパアームによって、ホイールサポートの車体
前後方向の変位を効果的に規制することができる。その
ため、その第1アッパアームの車体側への枢着点に柔軟
な弾性ブツシュを用いて車輪の前後コンプライアンスを
太き(とり、乗心地の向上を図ることができるとともに
、ホイールサポートの車軸まわりの固有振動を効果的に
低減緩衝させ、ブレーキシャダーの発生の防止を図るこ
ともできる。上記ホイールサポートの上側部分を、例え
ば強化合成樹脂等の薄板で前後方向に偏平となるように
形成配置することにより、ばね下重量を軽減させること
ができ、乗心地をさらに向上させることができ、かつそ
の薄板が車幅方向にあまりスペースを必要としないこと
から、ホイールサポートの上側部分の周囲のレイアウト
の自由度を向上させることができる。
ホイールサポートの車幅方向の変位を規制する第2アッ
パアームを、第1アッパアームの下方の比較的にレイア
ウトの自由度がある位置に略車幅方向に配置しているの
で、その第2アッパアームを充分な長さに設定して、揺
動時のキャンバ変化を少なくすることができ、良好な走
行安定性を得ることができる。なお、第2アッパアーム
の外端部は、車軸を枢支している剛体よりなる下側部分
の上部に枢着されているため、ホイールサポートの上側
部分を構成する弾性部材がたとえ車幅方向に変形しても
、この第2アッパアームにより、車輪に作用する車幅方
向の外力に充分対応できる。
また、第1アッパアームと第2アッパアームとを、それ
ぞれ異なる高さ位置に配置し、しかも、上方の第1アッ
パアームが車体の略前後方向に配置されているため、車
輪の内側上方辺りのスペースを必要とせず、レイアウト
の自由度が向上する。
〔発明の効果〕
本発明の車両のサスペンション装置は、ホイールサポー
トを上下に部分し、上側部分を、少な(とも前後方向に
変形不能な弾性部材で構成しており、車軸から離れた上
方の位置に配置される第1アッパアームの一端部を上記
ホイールサポートの上側部分の上部に枢着させるととも
に、その他端部を車体側の上部高さ位置に枢着させて、
その第1アッパアームを車体の略前後方向に配置させる
一方、上記第1アッパアームの下方に配置される第2ア
ッパアームの内端部を車体側の中部高さ位置に枢着させ
るとともに、その外端部を上記ホイールサポートの下側
部分の上部に枢着させて、その第2アッパアームを略車
幅方向に配置させ、上記ロアアームの外端部を上記ホイ
ールサポートの下側部分の下部に、その内端部を車体側
の下部高さ位置にそれぞれ枢着させて、そのロアアーム
を車幅方向に配置させているので、ばね下重量の軽減化
が図られて乗心地が一段と向上され、がっブレーキシャ
ダーの発生が防止される。また、車輪内側周囲のレイア
ウトの自由度が向上し、低ボンネット化やエンジンルー
ムのコンパクト化、あるいはエンジンの大型化に対応で
きる。
〔実 施 例〕
以下に、本発明をその実施例に基づき詳細に説明する。
本実施例に示す車両のサスペンション装置は、複数のリ
ンク部材を立体的に組み合わせたマルチリンク式のサス
ペンション装置で、ばね下重量を軽減化して乗心地をさ
らに向上させるとともに、ブレーキシャダーの発生を防
止し、かつ車輪周囲のレイアウトの自由度を向上させる
ようにしたもので、以下のように構成される。
第1図ないし第3図に示すように、車輪1を回転自在に
支持して上方に延びるホイールサポート2が上下に部分
され、上側部分2aが少なくとも前後方向に変形不能な
弾性部材よりなり、下側部分に車軸1aが回転自在に枢
支されている。その車軸1aから離れて車輪lよりも上
方の位置に配置される第1アッパアーム3の一端部3a
がホイールサポート2の上側部分2aの上部に枢着され
るとともに、その他端部3bが車体6側の上部高さ位置
6cに枢着されて、その第1アッパアーム3が車体6の
略前後方向に配置されている。一方、上記第1アッパア
ーム3の下方に配置される第2アッパアーム4の内端部
4bが車体6例の中部高さ位置6bに枢着されるととも
に、その外端部4aが上記ホイールサポート2の下側部
分2bの上部に枢着されて、その第2アッパアーム4が
略車幅方向に配置されている。そして、ロアアーム5の
外端部5aがホイールサポート2の下側部分2bの下部
に、その内端部5bが車体6側の下部高さ位置6aにそ
れぞれ枢着され、そのロアアーム5が車幅方向に配置さ
れている。
詳しく説明すると、ホイールサポート2の上側部分2a
を構成する弾性部材は、強化合成樹脂の薄板よりなり、
やや湾曲して上下方向に延びて前後方向に偏平に軽量に
形成されており、その下端が、下側部分2bに植設され
たボルト31とナツトの締結により、下側部分2bの上
端に一体に固定されている。一方、その上側部分2aの
上端は、外構方向にフランジ状に屈曲されて、第1アッ
パアーム3の一端部3aを、ボルト32とナツトの締結
により枢着支持している。ホイールサポート2の下側部
分2bは、金属材により剛体に形成され、その上端には
、上述したように、ボルト31を植設した取付面が形成
され、その略中央部分に車軸1aを回転自在に枢支し、
その下端には、ロアアーム5の外端部5aを枢着してい
る。したがって、ホイールサポート2は、前後方向に弾
性変形せず、その上側部分2aが車幅方向にのみ変形可
能となっている。このように構成することにより、車輪
1がバンプしたときには、その上側部分2aが車幅方向
に変形して、第1アッパアーム3の一端部3aや他端部
3bにおける各枢着点2A。
6Aにおけるねじれを吸収できるようになっている。
また、ホイールサポート2の下側部分2bの下端には、
軸腕2Cが略後方に向けて突設形成されており、その先
端部に、タイロッド18の外端部18aが、やや上方に
傾斜して略垂直な軸まわりに回動自在に連結されている
。タイロッド18の内端部18bは、ステアリングホイ
ール(図示省略)からの操舵力を伝達するりレーロッド
22の両端に揺動自在に連結されている。
このように、ホイールサポート2の略半分を軽量な薄板
材で形成することにより、ばね下重量を軽減させ、かつ
車幅方向にスペースを要さないようにして、周囲のレイ
アウトの自由度を向上させるようにしている。
ロアアーム5は軸部材51.52を組み合わせて略■型
状に形成され、その外端部5aが、ホイールサポート2
の下部に弾性ブツシュを介して略垂直な軸まわりに回動
自在に枢着される一方、その2つの内端部5b、5cが
、前記車体6側の下部高さ位置6aであるクロスメンバ
−7下部に設けられたブラケット8,9に、弾性ブツシ
ュを介して回動自在に枢着され、その内端部5b、5c
を軸として外端部5aが上下に揺動自在となっている。
そして、一方の軸部材51の外端部5aの近傍位置に、
コイルスプリング10を具備したダンパ11の下端が、
略前後方向軸まわりに回動自在に枢着され、そのダンパ
11の上端がコイルスプリング10とともに、弾性ブツ
シュ12を介してサスペンションタワー13に取り付け
られ、車輪1が弾発・緩衝支持されるようになっている
なお、図中、19はスタビライザーである。
第1アッパアーム3は、ホイールサポート2の前後方向
の変位を規制するものであり、その一端部3aが、ホイ
ールサポート2の上側部分2aの上端に略垂直な軸まわ
りに回動自在に枢着される一方、その他端部3bが、後
上方に傾斜してホィールハウスインナ14後部の上部位
置に設けられたブラケット20に、弾性ブツシュを介し
て略水平横方向の軸まわりに回動自在に枢着されている
この第1アッパアーム3は、その他端部3bが水平より
も若干下方に傾斜し、ホイールサポート2側の枢着点2
Aよりも車体6例の枢着点6Aを低い位置に設定してい
る。これは、車輪lがバンプしたときに、車軸1aの瞬
間揺動中心を後方側に変位させることにより、制動時に
おけるアンチダイブ性を向上させるようにするためであ
る。
第2アッパアーム4は、第1ア・ンバアーム3よりも下
方に配置され、ホイールサポート2の横方向の変位を規
制するために設けられるもので、その外端部4aが、若
干前方に傾斜して、ホイールサポート2における車輪l
のリム1bの上司近傍の位置に、略垂直な軸まわりに回
動自在に弾性ブツシュを介して枢着されている。その内
端部4bは、車体6の中部高さ位置6bとなる、クロス
メンバー7の上部に立設したブラケット16に、略前後
方向に水平な軸まわりに回動自在に弾性ブ・ソシュを介
して枢着されている。
このように構成される車両のサスペンション装置の作用
効果について述べると、走行安定性について言えば、い
わゆるローマウントアッパアーム方式のサスペンション
装置の具備する作用効果を奏するとともに、乗心地の向
上とブレーキシャダーの発生防止との両立については、
ハイマウントアッパアーム方式が有する作用効果を発揮
するものである。そして、ばね下重量の軽減化を図るこ
とにより、さらに乗心地を向上させるとともに、車輪1
周囲のレイアウトの自由度を向上させるようにしている
まず、ばね下重量の軽減化による乗心地の向上について
は、ホイールサポート2の上側部分2aが軽量な薄板材
で形成されていることから、ホィールサポート2自体の
重量が、従来よりもかなり軽減され、ばね下重量を低減
させることができる。
一般に、振動強制力の低振動数域では、ばね下重量は剛
体として振動するが、振動数が高くなるに従い、弾性体
として振動するようになる。このばね下の振動が車体に
伝播されると、乗心地を低下させることとなる。したが
って、良好な乗心地を得るためには、できるだけばね下
から振動の影響を受けないようにする必要があり、その
ためには、ばね下重量が少ないことが望ましい。このよ
うなことから、本実施例では、上述したように、ばね下
重量を軽減させて、乗心地の向上を図っている。
車輪1周囲のレイアウトの自由度の向上については、ホ
イールサポート2の上側部分2aを形成する薄板を車体
6の前後方向に偏平となるように形成配置しているため
、車幅方向にスペースをさほど必要とせず、その周囲に
配置される車輪1やダンパ11に対するレイアウト上の
自由度が向上する。もっともこのマルチリンク式では、
第1アッパアーム3を車体6の前後方向に配置している
ため、車輪1の上方内側辺りのスペースを必要とせず、
エンジンルームの設計上の自由度を向上させることがで
きる特徴を有しているが、本実施例では、さらにホイー
ルサポート2まわりのレイアウトの自由度をも向上させ
たものとなっている。
次いで、マルチリンク方式サスペンションによる作用効
果にづいてさらに詳細に説明すると、まず、車輪1を支
持するホイールサポート2を上方に延ばしたことにより
、前後方向に比較的間に車体6と連結されるロアアーム
5の外端部5aの下部枢着点5Aから第1アッパアーム
3の一端部3aの上部枢着点2Aまでの距離を大きくと
り、車軸1aに対するレバー比を大とするとともに、そ
の第1アッパアーム3の他端部3b側の枢着点6Aに柔
軟な弾性ブツシュを介装させたことにより、車輪1の前
後方向のコンプライアンス特性を向上させ、衝撃をソフ
トに吸収して乗心地を向上させることができる。そして
、長いレバー比を有する第1アッパアーム3の前後方向
の配置により、制動時には、ホイールサポート2に作用
する車軸1aまわりの外力を前記弾性ブツシュの圧縮方
向に作用させて、ホイールサポート2の固有振動を効果
的に低減緩衝させ、ブレーキジャグ−の発生を防止する
こともできる。すなわち、より詳細には、第4図に示す
ように、本発明のようなハイマウントアッパアーム方式
では、制動時には、車輪1は地面から車軸1aまわりの
モーメントFを受け、ホイールサポート2における第1
アッパアーム3との枢着点である上部枢着点2Aは前方
へ、ロアアーム5との枢着点である下部枢着点5Aは後
方へ変位する。一方、石等に乗り上げたときには、上部
枢着点2Aと下部枢着点5Aはともに後方に変位する。
したがって、キングピン軸KがらBまでブレーキシャダ
ーを許容させる場合、第1アッパアーム3のコンプライ
アンスはX2に設定される。このコンプライアンスIX
2が乗心地を向上させるために作用しくC参照)、その
ときのホイールセンタ(車軸1aの中心)での後方移動
量はx4となる。
ローマウントアッパアーム方式(上部枢着点をHtで示
す)では、制動時におけるブレーキジャグ−の許容度を
Bまでとした場合、アッパアームのコンプライアンスX
、が乗心地向上のために寄与しうるが、そのときのホイ
ールセンタでの後方移動量はX、となる。図より明らか
なように、ハイマウントアッパアーム方式における後方
移動量x4が1.ローマウントアッパアーム方式の後方
移動量X3よりも大となる。したがって、ブレーキシャ
ダーの許容度を同等とした場合、ハイマウントアッパア
ーム方式の方が、上記後方移動量の差分(X4  X3
)だけ、衝撃緩和能力が優れていることとなる。つまり
、乗心地の向上と、ブレーキジャグ−の発生防止の両立
という、従来のサスペンション装置では果たしえなかっ
た課題を解決している。
また、第2アッパアーム4を、第1アッパアーム3より
低い位置に配置したため、この部位では、クロスメンバ
ー7に沿う方向に比較的にレイアウトの自由度があり、
第2アッパアーム4を充分な長さに設定することができ
、車輪1が揺動したときの過大なキャンバ変化をな(し
て良好な操向安定性を得ることができる。
さらに、第1アッパアーム3を、第2アッパアーム4と
は異なる高さ位置に、車体6の前後方向に配置したため
、車輪1の内側上方辺りのスペースを必要とせず、その
部分のレイアウトの自由度が向上し、低ボンネット化や
エンジンの大型化に対応できる。以上が基本的なマルチ
リンク式による基本的な作用効果である。
このように、本発明によれば、ばね下重量を軽減して乗
心地のさらなる向上を図るとともに、ブレーキジャグ−
の発生をも防止でき、また、車輪周囲のレイアウトの自
由度を損なうことな(、とくに、ホイールサポートまわ
りのレイアウトの自由度を向上させる車両のサスペンシ
ョン装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図は本発明の前輪用
の車両のサスペンション装置の正面図、第2図はその平
面図、第3図はその内側から見た側面図、第4図は乗心
地の向上とブレーキジャグ−の発生防止の両立を説明す
るための模式図である。 1・・・車輪、1a・・−車軸、2−ホイールサポート
、2a・・・上側部分、2b−・・下側部分、3−・・
第1アシパアーム、3a・−・一端部、3b・・・他端
部、4・−第2アッパアーム、4a・・・外端部、4b
・・・内端部、5−= oアアーム、5a−外端部、5
b、5c−内端部、6・・・車体、6a・・−下部高さ
位置、6b−・・中部高さ位置、6c・・・上部高さ位
置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)車輪を回転自在に支持して上方に延びるホィール
    サポートを、ロアアームと複数のアッパアームとで、車
    体に対して上下に揺動自在となるように支持するサスペ
    ンション装置において、上記ホィールサポートが上下に
    二分され、その上側部分が少なくとも前後方向に変形不
    能な弾性部材よりなり、下側部分に車軸が回転自在に枢
    支されており、その車軸から離れた上方の位置に配置さ
    れる第1アッパアームの一端部が上記ホィールサポート
    の上側部分の上部に枢着されるとともに、その他端部が
    車体側の上部高さ位置に枢着されて、その第1アッパア
    ームが車体の略前後方向に配置される一方、上記第1ア
    ッパアームの下方に配置される第2アッパアームの内端
    部が車体側の中部高さ位置に枢着されるとともに、その
    外端部が上記ホィールサポートの下側部分の上部に枢着
    されて、その第2アッパアームが略車幅方向に配置され
    、上記ロアアームの外端部が上記ホィールサポートの下
    側部分の下部に、その内端部が車体側の下部高さ位置に
    それぞれ枢着されて、そのロアアームが車幅方向に配置
    されていることを特徴とする車両のサスペンション装置
JP23599489A 1989-09-12 1989-09-12 車両のサスペンション装置 Pending JPH0399912A (ja)

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JP (1) JPH0399912A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010173576A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Nissan Motor Co Ltd サスペンション装置

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