JPH0386608A - 車両のサスペンション装置 - Google Patents
車両のサスペンション装置Info
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- JPH0386608A JPH0386608A JP22227889A JP22227889A JPH0386608A JP H0386608 A JPH0386608 A JP H0386608A JP 22227889 A JP22227889 A JP 22227889A JP 22227889 A JP22227889 A JP 22227889A JP H0386608 A JPH0386608 A JP H0386608A
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- JP
- Japan
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- upper arm
- wheel support
- arm
- wheel
- vehicle body
- Prior art date
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- Pending
Links
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- 238000009434 installation Methods 0.000 abstract 2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G2200/00—Indexing codes relating to suspension types
- B60G2200/40—Indexing codes relating to the wheels in the suspensions
- B60G2200/46—Indexing codes relating to the wheels in the suspensions camber angle
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G2206/00—Indexing codes related to the manufacturing of suspensions: constructional features, the materials used, procedures or tools
- B60G2206/01—Constructional features of suspension elements, e.g. arms, dampers, springs
- B60G2206/50—Constructional features of wheel supports or knuckles, e.g. steering knuckles, spindle attachments
Landscapes
- Vehicle Body Suspensions (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野]
本発明は車両のサスペンション装置に係り、詳しくは、
ロアアームと複数のアッパアームとで、車輪を揺動自在
に支持する自動車などの車両に設けられるサスペンショ
ン装置に関するものである。
ロアアームと複数のアッパアームとで、車輪を揺動自在
に支持する自動車などの車両に設けられるサスペンショ
ン装置に関するものである。
自動車のサスペンション装置として、独立懸架式のもの
では、例えば実開昭62−187904号公報に記載さ
れているように、上下に略平行に車幅方向に配置される
アッパアームとロアアームとで構成したリンクにより、
車輪を支持するいわゆるダブルウィツシュボーン式のサ
スペンション装置がある、この形式では、アッパアーム
とロアアームはそれぞれ略A型に形威され、それぞれの
寸法形状や取付位置を適切に設定することによって、発
進時におけるスコツトや、車輪の上下動によるキャンバ
変化やスカッフ変化を比較的に小さなものにできるとい
う利点を有している。
では、例えば実開昭62−187904号公報に記載さ
れているように、上下に略平行に車幅方向に配置される
アッパアームとロアアームとで構成したリンクにより、
車輪を支持するいわゆるダブルウィツシュボーン式のサ
スペンション装置がある、この形式では、アッパアーム
とロアアームはそれぞれ略A型に形威され、それぞれの
寸法形状や取付位置を適切に設定することによって、発
進時におけるスコツトや、車輪の上下動によるキャンバ
変化やスカッフ変化を比較的に小さなものにできるとい
う利点を有している。
一方、この形式では、両アームがそれぞれ前後2点で車
体側に枢着されていることから、前後方向の支持剛性が
高くなっている。そのため、走行中に路面の起伏や凹凸
等により車輪に作用する前後方向の衝撃荷重が、車体に
影響を及ぼしやすいという難点があった。このような難
点を解消するためには、両アームの2点の枢着部に、柔
軟な弾性ブツシュを介装させ、車輪の前後方向の支持剛
性を低下させる方法が考えられる。しかし、このように
すると、ホイールサポートの車軸まわりの支持剛性をも
低下させることとなり、その固有振動数が低下し、制動
時に、そのホイールサポートが車輪やブレーキディスク
等と共振するいわゆるブレーキジャグ−の発生が懸念さ
れる。そのため、この形式では、乗心地か、ブレーキシ
ャダーのいずれか一方を犠牲にするか、あるいは両者の
満足度を互いに均衡する程度まで抑えなければならなか
った。
体側に枢着されていることから、前後方向の支持剛性が
高くなっている。そのため、走行中に路面の起伏や凹凸
等により車輪に作用する前後方向の衝撃荷重が、車体に
影響を及ぼしやすいという難点があった。このような難
点を解消するためには、両アームの2点の枢着部に、柔
軟な弾性ブツシュを介装させ、車輪の前後方向の支持剛
性を低下させる方法が考えられる。しかし、このように
すると、ホイールサポートの車軸まわりの支持剛性をも
低下させることとなり、その固有振動数が低下し、制動
時に、そのホイールサポートが車輪やブレーキディスク
等と共振するいわゆるブレーキジャグ−の発生が懸念さ
れる。そのため、この形式では、乗心地か、ブレーキシ
ャダーのいずれか一方を犠牲にするか、あるいは両者の
満足度を互いに均衡する程度まで抑えなければならなか
った。
この点に鑑み、例えば実公昭62−1762号公報には
、ホイールサポートを車輪よりも上方に延ばし、その延
長部分に、後方へ偏位したアッパアームの先端部を取り
付けたいわゆるハイマウント型のものが提案されている
。しかし、この例では、後述するようなレイアウト上の
制約等から、上述したように、アッパアームを後方に偏
位させているため、その枢着点に弾性ブツシュを介装し
ても、外力の作用方向が圧縮方向から剪断方向にずれる
等により、前後コンプライアンス特性の向上や制動時に
ホイールサポートの車軸まわりに作用する外力を緩衝す
る作用効果が充分でないことが懸念される。
、ホイールサポートを車輪よりも上方に延ばし、その延
長部分に、後方へ偏位したアッパアームの先端部を取り
付けたいわゆるハイマウント型のものが提案されている
。しかし、この例では、後述するようなレイアウト上の
制約等から、上述したように、アッパアームを後方に偏
位させているため、その枢着点に弾性ブツシュを介装し
ても、外力の作用方向が圧縮方向から剪断方向にずれる
等により、前後コンプライアンス特性の向上や制動時に
ホイールサポートの車軸まわりに作用する外力を緩衝す
る作用効果が充分でないことが懸念される。
ところで、車輪の上方には、車輪の上下動を許容するた
めに、また車輪の内側には、種々の部品が配置されるこ
とから、車輪の上方および内側周囲には、比較的広いス
ペースが必要とされる。そのため、上記した従来のハイ
マウント型では、アッパアームの寸法形状やレイアウト
が制約され、前述したように、アッパアームそのものが
比較的に短いものとなり、かつ傾斜した配置となってい
る。その結果、車輪の上下動ストロークが充分とれなか
ったり、あるいは激しく揺動したときには、キャンバ変
化が過大となり、走行安定性に影響を及ぼすという別の
問題の発生も懸念される。
めに、また車輪の内側には、種々の部品が配置されるこ
とから、車輪の上方および内側周囲には、比較的広いス
ペースが必要とされる。そのため、上記した従来のハイ
マウント型では、アッパアームの寸法形状やレイアウト
が制約され、前述したように、アッパアームそのものが
比較的に短いものとなり、かつ傾斜した配置となってい
る。その結果、車輪の上下動ストロークが充分とれなか
ったり、あるいは激しく揺動したときには、キャンバ変
化が過大となり、走行安定性に影響を及ぼすという別の
問題の発生も懸念される。
良好な走行安定性を得るためには、揺動時のキャンバ変
化が過大にならないことの他に、とくに、峠の下り道と
か、大曲りの道路をかなりの速度で走行するときなどの
いわゆる小転舵時に、充分なキャンバ剛性が発揮される
ことが望ましい、そのためには、アッパアームを、転舵
された外側の車輪の軸心線に略沿うように配置して、そ
のときの外側車輪に対する横方向の支持剛性を向上させ
るようにすることが考えられる。この点については、先
のハイマウント型では、アッパアームが後方に偏位した
ものとなっているため効果的ではない。
化が過大にならないことの他に、とくに、峠の下り道と
か、大曲りの道路をかなりの速度で走行するときなどの
いわゆる小転舵時に、充分なキャンバ剛性が発揮される
ことが望ましい、そのためには、アッパアームを、転舵
された外側の車輪の軸心線に略沿うように配置して、そ
のときの外側車輪に対する横方向の支持剛性を向上させ
るようにすることが考えられる。この点については、先
のハイマウント型では、アッパアームが後方に偏位した
ものとなっているため効果的ではない。
また、特開昭58−67508号公報には、下方に配置
されるロアアームの先端部に形威される下部枢着点に対
して、その上方に略同−平面に角度を有して配置される
2つのアッパアームにより形威される概念上の上部枢着
点を設けることにより、両者を結ぶ瞬間旋回軸を形威し
、旋回時に、外側の車輪が負キャンバとなるように構成
して、旋回時の操向安定性の向上を図ろうとしたサスペ
ンション装置が記載されている。しかし、この装置では
、2つのアッパアームを同一平面内に設けることから、
前述したようなアッパアームの長さや周囲のレイアウト
が制約されるという点においては、先に引用したハイマ
ウント型よりも厳しいものとなる。また、2つのアッパ
アームの軸心線の交点に概念上の上部枢着点を設けてい
るため、車輪に前後方向のコンプライアンスを与えるよ
うに、両アッパアームの車体側枢着部に柔軟な弾性ブツ
シュ等を介装すると、各アッパアームが受ける衝撃の程
度如何により、上部枢着点の位置ずれが発生するという
難点がある。この枢着点の位置ずれは、弾性ブツシュの
へたり等によっても発生することが懸念される。枢着点
の位置がずれると、キングピン軸が浮動して、キャンバ
変化が生じ、走行安定性が低下したりする。
されるロアアームの先端部に形威される下部枢着点に対
して、その上方に略同−平面に角度を有して配置される
2つのアッパアームにより形威される概念上の上部枢着
点を設けることにより、両者を結ぶ瞬間旋回軸を形威し
、旋回時に、外側の車輪が負キャンバとなるように構成
して、旋回時の操向安定性の向上を図ろうとしたサスペ
ンション装置が記載されている。しかし、この装置では
、2つのアッパアームを同一平面内に設けることから、
前述したようなアッパアームの長さや周囲のレイアウト
が制約されるという点においては、先に引用したハイマ
ウント型よりも厳しいものとなる。また、2つのアッパ
アームの軸心線の交点に概念上の上部枢着点を設けてい
るため、車輪に前後方向のコンプライアンスを与えるよ
うに、両アッパアームの車体側枢着部に柔軟な弾性ブツ
シュ等を介装すると、各アッパアームが受ける衝撃の程
度如何により、上部枢着点の位置ずれが発生するという
難点がある。この枢着点の位置ずれは、弾性ブツシュの
へたり等によっても発生することが懸念される。枢着点
の位置がずれると、キングピン軸が浮動して、キャンバ
変化が生じ、走行安定性が低下したりする。
本発明は以上述べたような事情を考慮してなされ、キャ
ンバ変化を発生させることなく、良好な走行安定性を確
保しつつ、乗心地の向上とブレーキシャダーの発生防止
とを両立させるようにした車両のサスペンション装置を
提供することを課題としている。
ンバ変化を発生させることなく、良好な走行安定性を確
保しつつ、乗心地の向上とブレーキシャダーの発生防止
とを両立させるようにした車両のサスペンション装置を
提供することを課題としている。
本発明は、車輪を回転自在に支持するホイールサポート
を、ロアアームと複数のアッパアームとで、車体に対し
て上下に揺動自在となるように支持するサスペンション
装置にあって、前記課題を解決するために、上記ロアア
ームの外端部を上記ホイールサポートの下部に、その内
端部を車体側の下部高さ位置にそれぞれ枢着して、その
ロアアームを車幅方向に配置し、車軸から離れた上方の
位置に配置される第1アッパアームの一端部を上記ホイ
ールサポートの上部に、その他端部を車体側の上部高さ
位置にそれぞれ枢着して、その第1アッパアームを車体
の略前後方向に配置する一方、上記第1アッパアームの
下方に配置される第2アッパアームの外端部を上記ホイ
ールサポートの中部に、その内端部を車体側の中部高さ
位置にそれぞれ枢着し、その第2アッパアームを略車幅
方向に配置しており、上記ホイールサポートを、上記第
2アッパアームの外端部との枢着点よりも上方位置にて
上下に分割するとともに、少なくとも前後方向には弾性
変形可能な弾性部材を介して、分割された上半部と下半
部とを連結している。
を、ロアアームと複数のアッパアームとで、車体に対し
て上下に揺動自在となるように支持するサスペンション
装置にあって、前記課題を解決するために、上記ロアア
ームの外端部を上記ホイールサポートの下部に、その内
端部を車体側の下部高さ位置にそれぞれ枢着して、その
ロアアームを車幅方向に配置し、車軸から離れた上方の
位置に配置される第1アッパアームの一端部を上記ホイ
ールサポートの上部に、その他端部を車体側の上部高さ
位置にそれぞれ枢着して、その第1アッパアームを車体
の略前後方向に配置する一方、上記第1アッパアームの
下方に配置される第2アッパアームの外端部を上記ホイ
ールサポートの中部に、その内端部を車体側の中部高さ
位置にそれぞれ枢着し、その第2アッパアームを略車幅
方向に配置しており、上記ホイールサポートを、上記第
2アッパアームの外端部との枢着点よりも上方位置にて
上下に分割するとともに、少なくとも前後方向には弾性
変形可能な弾性部材を介して、分割された上半部と下半
部とを連結している。
車軸から離れた上方の位置で車体の前後方向に配置した
第1アッパアームによって、ホイールサポートの車体前
後方向の変位を効果的に規制するとともに、分割された
ホイールサポートの上半部と下半部とを連結している前
後方向に弾性変形可能な弾性部材によって、車輪の前後
方向のコンプライアンス特性を良好なものとすることが
できる。
第1アッパアームによって、ホイールサポートの車体前
後方向の変位を効果的に規制するとともに、分割された
ホイールサポートの上半部と下半部とを連結している前
後方向に弾性変形可能な弾性部材によって、車輪の前後
方向のコンプライアンス特性を良好なものとすることが
できる。
そして、その弾性部材を、横方向力を受は持つ第2アッ
パアームよりも上方の位置に設けているため、キャンバ
剛性を低下させることなく、つまり走行安定性を損なう
ことなく、良好な乗心地を得ることができる。また、そ
の弾性部材の弾力特性によって、ホイールサポートの車
軸まわりの固有振動を効果的に低減緩衝させ、ブレーキ
ジャグ−の発生の防止を図ることもできる。
パアームよりも上方の位置に設けているため、キャンバ
剛性を低下させることなく、つまり走行安定性を損なう
ことなく、良好な乗心地を得ることができる。また、そ
の弾性部材の弾力特性によって、ホイールサポートの車
軸まわりの固有振動を効果的に低減緩衝させ、ブレーキ
ジャグ−の発生の防止を図ることもできる。
第2アッパアームを、第1アッパアームと異なる下方の
比較的にレイアウトの自由度がある位置に略車幅方向に
配置しているので、その第2アッパアームを充分な長さ
に設定して、揺動時のキャンバ変化が過大にならないよ
うにするとともに、その第2アッパアームでホイールサ
ポートに車幅方向に作用する外力を効果的に受けること
により、良好な走行安定性を得ることができる。
比較的にレイアウトの自由度がある位置に略車幅方向に
配置しているので、その第2アッパアームを充分な長さ
に設定して、揺動時のキャンバ変化が過大にならないよ
うにするとともに、その第2アッパアームでホイールサ
ポートに車幅方向に作用する外力を効果的に受けること
により、良好な走行安定性を得ることができる。
第1アッパアームと第2アッパアームとを、それぞれ異
なる高さ位置に配置し、しかも、上方の第1アッパアー
ムを車体の前後方向に配置したことにより、車輪の内側
上方辺りのスペースを必要とせず、レイアウトの自由度
が向上する。
なる高さ位置に配置し、しかも、上方の第1アッパアー
ムを車体の前後方向に配置したことにより、車輪の内側
上方辺りのスペースを必要とせず、レイアウトの自由度
が向上する。
本発明の車両のサスペンション装置は、ロアアームの外
端部を上記ホイールサポートの下部に、その内端部を車
体側の下部高さ位置にそれぞれ枢着して、そのロアアー
ムを車幅方向に配置し、車軸から離れた上方の位置に配
置される第1アッパアームの一端部を上記ホイールサポ
ートの上部に、その他端部を車体側の上部高さ位置にそ
れぞれ枢着し、その第1アッパアームを車体の前後方向
に配置する一方、上記第1アッパアームの下方に配置さ
れる第2アッパアームの外端部を上記ホイールサポート
の中部に、その内端部を車体側の中部高さ位置にそれぞ
れ枢着して、その第2アッパアームを略車幅方向に配置
し、そのホイールサポートを、上記第2アッパアームの
外端部との枢着点よりも上方位置にて上下に分割すると
ともに、少なくとも前後方向には弾性変形可能な弾性部
材を介して、分割された上半部と下半部とを連結したの
で、良好な走行安定性を確保して乗心地の向上と、ブレ
ーキシャダーの発生防止とを両立させることができ、か
つ車輪の内側上方のレイアウトの自由度を向上させ、低
ボンネット化やエンジンルームのコンパクト化、あるい
はエンジンの大型化に対応することができる。
端部を上記ホイールサポートの下部に、その内端部を車
体側の下部高さ位置にそれぞれ枢着して、そのロアアー
ムを車幅方向に配置し、車軸から離れた上方の位置に配
置される第1アッパアームの一端部を上記ホイールサポ
ートの上部に、その他端部を車体側の上部高さ位置にそ
れぞれ枢着し、その第1アッパアームを車体の前後方向
に配置する一方、上記第1アッパアームの下方に配置さ
れる第2アッパアームの外端部を上記ホイールサポート
の中部に、その内端部を車体側の中部高さ位置にそれぞ
れ枢着して、その第2アッパアームを略車幅方向に配置
し、そのホイールサポートを、上記第2アッパアームの
外端部との枢着点よりも上方位置にて上下に分割すると
ともに、少なくとも前後方向には弾性変形可能な弾性部
材を介して、分割された上半部と下半部とを連結したの
で、良好な走行安定性を確保して乗心地の向上と、ブレ
ーキシャダーの発生防止とを両立させることができ、か
つ車輪の内側上方のレイアウトの自由度を向上させ、低
ボンネット化やエンジンルームのコンパクト化、あるい
はエンジンの大型化に対応することができる。
以下に、本発明をその実施例に基づき詳細に説明する。
本実施例に示す車両のサスペンション装置は、複数のリ
ンク部材を立体的に組み合わせたマルチリンク式のサス
ペンション装置にあって、良好な走行安定性を確保しつ
つ、乗心地の向上とブレーキシャダーの発生防止とを両
立させるようにしたもので、以下のように構成される。
ンク部材を立体的に組み合わせたマルチリンク式のサス
ペンション装置にあって、良好な走行安定性を確保しつ
つ、乗心地の向上とブレーキシャダーの発生防止とを両
立させるようにしたもので、以下のように構成される。
第1図(a)およびい)に示すように、車輪1を回転自
在に支持して上方に延びるホイールサポート2が、上下
の異なる高さ位置に方向を異にして配置される2つのア
ッパアーム3.4と、その下方位置に配置されるロアア
ーム5とで車体6に対して上下に揺動自在に支持されて
いる。すなわち、上記ロアアーム5の外端部5aは、ホ
イールサポート2の下端に、その内端部5bが車体6側
の下部高さ位置6aにそれぞれ枢着され、そのロアアー
ム5が車幅方向に配置されている。一方、上方に配置さ
れる第1アッパアーム3の一端部3aが上記ホイールサ
ポート2の上端に、その他端部3bが車体6例の上部高
さ位置6Cにそれぞれ枢着され、その第1アッパアーム
3が車体6の略前後方向に配置されている。第1アッパ
アーム3の下方に配置される第2アッパアーム4の外端
部4aはホイールサポート2の中高部位に、その内端部
4bが車体6の中部高さ位置6bにそれぞれ枢着され、
その第2アッパアーム4が略車幅方向に配置されている
。
在に支持して上方に延びるホイールサポート2が、上下
の異なる高さ位置に方向を異にして配置される2つのア
ッパアーム3.4と、その下方位置に配置されるロアア
ーム5とで車体6に対して上下に揺動自在に支持されて
いる。すなわち、上記ロアアーム5の外端部5aは、ホ
イールサポート2の下端に、その内端部5bが車体6側
の下部高さ位置6aにそれぞれ枢着され、そのロアアー
ム5が車幅方向に配置されている。一方、上方に配置さ
れる第1アッパアーム3の一端部3aが上記ホイールサ
ポート2の上端に、その他端部3bが車体6例の上部高
さ位置6Cにそれぞれ枢着され、その第1アッパアーム
3が車体6の略前後方向に配置されている。第1アッパ
アーム3の下方に配置される第2アッパアーム4の外端
部4aはホイールサポート2の中高部位に、その内端部
4bが車体6の中部高さ位置6bにそれぞれ枢着され、
その第2アッパアーム4が略車幅方向に配置されている
。
そして、上記ホイールサポート2を、上記第2アッパア
ーム4の外端部4aとの枢着点4Aよりも上方の位置に
て上下に分割して、その分割された上半部2aと下半部
2bとを、少なくとも前後方向には弾性変形可能な弾性
部材15を介して連結している。
ーム4の外端部4aとの枢着点4Aよりも上方の位置に
て上下に分割して、その分割された上半部2aと下半部
2bとを、少なくとも前後方向には弾性変形可能な弾性
部材15を介して連結している。
詳しく説明すると、上下に分割されたホイールサポート
2の下半部2bは、第2アッパアーム4の外端部4aと
の枢着点4Aから上方に向けて屈曲し、その上端部分が
、上半部2aの下端に形成した凹部17内に臨ませて弾
性部材15を介して固着されている。すなわち、その凹
部17は、第2図に示すように、前後方向に長い矩形状
断面を有して下方に向けて開口する一方、その内部に嵌
まる下半部2bの上端部分は前後方向に偏平に形成され
、その両者間にゴム体を加硫することによって前後方向
に弾性変形可能な弾性部材15を形成している。したが
って、ホイールサポート2の下半部2bが、上半部2a
に対して前後方向に比較的に柔軟な弾力特性を有して連
結されるとともに、後述するように、その上半部2aの
上端を第1アッパアーム3によって車体6の前後方向に
支持することによって、車輪lに良好な前後コンプライ
アンス特性を付与することができる。そして、その弾性
部材15を、横方向力を受は持つ第2アッパアーム4と
ホイールサポート2との枢着点4Aよりも上方の位置に
配置し、弾性部材15の柔軟性によってキャンバ剛性が
低下させられることなく、つまり走行安定性を損なうこ
となく、良好な乗心地を得ることができるようにしてい
る。
2の下半部2bは、第2アッパアーム4の外端部4aと
の枢着点4Aから上方に向けて屈曲し、その上端部分が
、上半部2aの下端に形成した凹部17内に臨ませて弾
性部材15を介して固着されている。すなわち、その凹
部17は、第2図に示すように、前後方向に長い矩形状
断面を有して下方に向けて開口する一方、その内部に嵌
まる下半部2bの上端部分は前後方向に偏平に形成され
、その両者間にゴム体を加硫することによって前後方向
に弾性変形可能な弾性部材15を形成している。したが
って、ホイールサポート2の下半部2bが、上半部2a
に対して前後方向に比較的に柔軟な弾力特性を有して連
結されるとともに、後述するように、その上半部2aの
上端を第1アッパアーム3によって車体6の前後方向に
支持することによって、車輪lに良好な前後コンプライ
アンス特性を付与することができる。そして、その弾性
部材15を、横方向力を受は持つ第2アッパアーム4と
ホイールサポート2との枢着点4Aよりも上方の位置に
配置し、弾性部材15の柔軟性によってキャンバ剛性が
低下させられることなく、つまり走行安定性を損なうこ
となく、良好な乗心地を得ることができるようにしてい
る。
ロアアーム5は軸部材51.52を組み合わせて略■型
状に形成され、その外端部5aが、ホイールサポート2
の下端に弾性ブツシュを介して略垂直な軸まわりに回動
自在に枢着される一方、その2つの内端部5b、5cが
、前記車体6側の下部高さ位置6aであるクロスメンバ
−7下部に設けられたブラケット8.9に、弾性ブツシ
ュを介して回動自在に枢着され、その内端部5b、5c
を軸として外端部5aが上下に揺動自在となっている。
状に形成され、その外端部5aが、ホイールサポート2
の下端に弾性ブツシュを介して略垂直な軸まわりに回動
自在に枢着される一方、その2つの内端部5b、5cが
、前記車体6側の下部高さ位置6aであるクロスメンバ
−7下部に設けられたブラケット8.9に、弾性ブツシ
ュを介して回動自在に枢着され、その内端部5b、5c
を軸として外端部5aが上下に揺動自在となっている。
そして、一方の軸部材51の外端部5aの近傍位置に、
コイルスプリング10を具備したダンパ11の下端が、
略前後方向の軸まわりに回動自在に枢着され、そのダン
パ11の上端がコイルスプリングlOとともに、弾性ブ
ツシュ12を介してサスペンションタワー13に取り付
けられ、車輪1が弾発・緩衝支持されるようになってい
る。
コイルスプリング10を具備したダンパ11の下端が、
略前後方向の軸まわりに回動自在に枢着され、そのダン
パ11の上端がコイルスプリングlOとともに、弾性ブ
ツシュ12を介してサスペンションタワー13に取り付
けられ、車輪1が弾発・緩衝支持されるようになってい
る。
なお、図中、工8はタイロッド、19はスタビライザー
である。
である。
第1アッパアーム3は、ホイールサポート2の前後方向
の変位を規制するものであり、その一端部3aが、ホイ
ールサポート2の上半部2aの上端に略垂直な軸まわり
に回動自在に枢着される一方、その他端部3bが、ホイ
ールハウスインナI4後部の上部位置に設けられたブラ
ケット20に、弾性ブツシュを介して略水平横方向の軸
まわりに回動自在に枢着されている。このように、ホイ
ールサボ−1・2の上半部2aの上端を第1アッパアー
ム3で支持することにより、その上半部2aと弾性部材
15を介して連結された下半部2bに設けた車軸1aを
、前後方向に良好なコンプライアンスを有するものとし
て、乗心地を向上させるとともに、ブレーキジャグ−の
発生をも防止できるようにしている。そして、上記弾性
部材15を、横方向力を受は持つ第2アッパアーム4の
外端部4aとホイールサポート2との枢着点4Aよりも
上方の位置に配置しているため、弾性部材15の柔軟性
がキャンバ剛性に影響することなく、つまり後述するよ
うに、第2アッパアーム4によって得られる走行安定性
を損なうことなく、良好な乗心地を得ることができる。
の変位を規制するものであり、その一端部3aが、ホイ
ールサポート2の上半部2aの上端に略垂直な軸まわり
に回動自在に枢着される一方、その他端部3bが、ホイ
ールハウスインナI4後部の上部位置に設けられたブラ
ケット20に、弾性ブツシュを介して略水平横方向の軸
まわりに回動自在に枢着されている。このように、ホイ
ールサボ−1・2の上半部2aの上端を第1アッパアー
ム3で支持することにより、その上半部2aと弾性部材
15を介して連結された下半部2bに設けた車軸1aを
、前後方向に良好なコンプライアンスを有するものとし
て、乗心地を向上させるとともに、ブレーキジャグ−の
発生をも防止できるようにしている。そして、上記弾性
部材15を、横方向力を受は持つ第2アッパアーム4の
外端部4aとホイールサポート2との枢着点4Aよりも
上方の位置に配置しているため、弾性部材15の柔軟性
がキャンバ剛性に影響することなく、つまり後述するよ
うに、第2アッパアーム4によって得られる走行安定性
を損なうことなく、良好な乗心地を得ることができる。
第2アッパアーム4は、第1アッパアーム3よりも下方
に配置され、ホイールサポート2の横方向の変位を規制
するために設けられるもので、その外端部4aが、やや
前傾して全体として略車幅方向に延び、ホイールサポー
ト2の下半部2bにおける車輪1のリム1bの土間近傍
の位置に、略垂直な軸まわりに回動自在に弾性ブツシュ
を介して枢着されている。そして、その内端部4bは、
車体6の中部高さ位置6b、すなわち、クロスメンバー
7の上部に立設したブラケット16に、略前後方向に水
平な軸まわりに回動自在に、弾性ブツシュを介して枢着
されている。この両弾性ブツシュのばね定数は、比較的
に高く設定され、ホイールサポート2の下半部2bに作
用する車幅方向の外力を第2アッパアーム4によってや
や剛に支持できるようにして、良好な走行安定性が得ら
れるようにしている。
に配置され、ホイールサポート2の横方向の変位を規制
するために設けられるもので、その外端部4aが、やや
前傾して全体として略車幅方向に延び、ホイールサポー
ト2の下半部2bにおける車輪1のリム1bの土間近傍
の位置に、略垂直な軸まわりに回動自在に弾性ブツシュ
を介して枢着されている。そして、その内端部4bは、
車体6の中部高さ位置6b、すなわち、クロスメンバー
7の上部に立設したブラケット16に、略前後方向に水
平な軸まわりに回動自在に、弾性ブツシュを介して枢着
されている。この両弾性ブツシュのばね定数は、比較的
に高く設定され、ホイールサポート2の下半部2bに作
用する車幅方向の外力を第2アッパアーム4によってや
や剛に支持できるようにして、良好な走行安定性が得ら
れるようにしている。
以上のように構成されるマルチリンク式の車両のサスペ
ンション装置の作用効果について述べると、走行安定性
については、いわゆるローマウントアッパアーム方式の
サスペンション装置の具備する作用効果を奏するととも
に、乗心地の向上とブレーキシャダーの発生防止との両
立については、ハイマウントアッパアーム方式が有する
作用効果をさらに向上させるものである。まず、ホイー
ルサポート2が、連結部分で、若干の横方向の自由度を
有するものの、その連結部分が第2アッパアーム4との
枢着点4Aよりも上方位置にあるため、ホイールサポー
ト2に作用する横方向の外力は、もっばら第2アッパア
ーム4で受けることができる。そして、この第2アッパ
アーム4を、ロアアーム5に対応して略車幅方向に配置
するとともに、その内端部4bと車体6側との枢着点に
比較的にばね定数の高い弾性ブツシュを介装したことに
より、従来のローマウントアッパアーム方式と同様に、
ホイールサポート2の車幅方向の支持剛性、すなわちキ
ャンバ剛性が充分に得られる。また、第2アシバアーム
4が、比較的低い位置に配置されていることから、この
位置では、エンジンの配置等によりスペースを制約され
ることなく、クロスメンバー7に沿う方向に比較的にレ
イアウトの自由度があり、第2アッパアーム4を充分な
長さに設定することができ、車輪lが揺動したときの過
大なキャンバ変化をなくすることができ、併せて良好な
走行安定性を得ることができる。
ンション装置の作用効果について述べると、走行安定性
については、いわゆるローマウントアッパアーム方式の
サスペンション装置の具備する作用効果を奏するととも
に、乗心地の向上とブレーキシャダーの発生防止との両
立については、ハイマウントアッパアーム方式が有する
作用効果をさらに向上させるものである。まず、ホイー
ルサポート2が、連結部分で、若干の横方向の自由度を
有するものの、その連結部分が第2アッパアーム4との
枢着点4Aよりも上方位置にあるため、ホイールサポー
ト2に作用する横方向の外力は、もっばら第2アッパア
ーム4で受けることができる。そして、この第2アッパ
アーム4を、ロアアーム5に対応して略車幅方向に配置
するとともに、その内端部4bと車体6側との枢着点に
比較的にばね定数の高い弾性ブツシュを介装したことに
より、従来のローマウントアッパアーム方式と同様に、
ホイールサポート2の車幅方向の支持剛性、すなわちキ
ャンバ剛性が充分に得られる。また、第2アシバアーム
4が、比較的低い位置に配置されていることから、この
位置では、エンジンの配置等によりスペースを制約され
ることなく、クロスメンバー7に沿う方向に比較的にレ
イアウトの自由度があり、第2アッパアーム4を充分な
長さに設定することができ、車輪lが揺動したときの過
大なキャンバ変化をなくすることができ、併せて良好な
走行安定性を得ることができる。
ついで、ホイールサポート2における車軸1aから離れ
た上方の部位に弾性部材15を配置したことにより、比
較的に自由度を有してその弾性部材15の形状を設定す
ることができ、より適切な弾力特性の設定をおこなうこ
とができる。すなわち、弾性部材15を前記したように
前後方向に長い形状として、ホイールサポート2の下半
部2bに作用する外力を弾性部材15の圧縮方向に対応
させるようにしている。これにより、路面の凹凸から車
輪1に衝撃が作用すると、車軸1aを介してホイールサ
ポート2の下半部2bに作用する前後方向の外力により
、車軸1aが、ホイールサポート2の下半部2bの下端
におけるロアアーム5との連結点である下部枢着点5A
を基点として、前後に揺動する。このとき、その衝撃が
弾性部材15によって効果的に緩和吸収され、後述する
マルチリンク式の作用効果をさらに高め、乗心地を飛躍
的に向上させることができる。これは、マルチリンク式
では、一般に、第1アッパアーム3の車体6側の枢着点
に比較的に柔軟な弾性部材を介装することにより、前後
方向のコンプライアンスを得ているが、本実施例では、
ホイールサポート2に前述したような連結部分を設けて
弾性部材15を介して上下を柔軟に連結したことにより
、さらに良好な前後方向のコンプライアンス特性を得る
ことができることによる。併せて、その弾性部材15を
具えたホイールサポート2の連結部分が、第2アッパア
ーム4の外端部4aとの枢着点4Aよりも上方位置に設
けられているため、キャンバ剛性を低下させることがな
い、したがって、走行安定性を低下させることなく、良
好な乗心地を得ることができる。
た上方の部位に弾性部材15を配置したことにより、比
較的に自由度を有してその弾性部材15の形状を設定す
ることができ、より適切な弾力特性の設定をおこなうこ
とができる。すなわち、弾性部材15を前記したように
前後方向に長い形状として、ホイールサポート2の下半
部2bに作用する外力を弾性部材15の圧縮方向に対応
させるようにしている。これにより、路面の凹凸から車
輪1に衝撃が作用すると、車軸1aを介してホイールサ
ポート2の下半部2bに作用する前後方向の外力により
、車軸1aが、ホイールサポート2の下半部2bの下端
におけるロアアーム5との連結点である下部枢着点5A
を基点として、前後に揺動する。このとき、その衝撃が
弾性部材15によって効果的に緩和吸収され、後述する
マルチリンク式の作用効果をさらに高め、乗心地を飛躍
的に向上させることができる。これは、マルチリンク式
では、一般に、第1アッパアーム3の車体6側の枢着点
に比較的に柔軟な弾性部材を介装することにより、前後
方向のコンプライアンスを得ているが、本実施例では、
ホイールサポート2に前述したような連結部分を設けて
弾性部材15を介して上下を柔軟に連結したことにより
、さらに良好な前後方向のコンプライアンス特性を得る
ことができることによる。併せて、その弾性部材15を
具えたホイールサポート2の連結部分が、第2アッパア
ーム4の外端部4aとの枢着点4Aよりも上方位置に設
けられているため、キャンバ剛性を低下させることがな
い、したがって、走行安定性を低下させることなく、良
好な乗心地を得ることができる。
また、制動時には、ホイールサポート2に車軸1aまわ
りの外力が作用するが、この外力に対しても、弾性部材
15による緩衝作用が発揮され、固有振動を効果的に低
減させて、ブレーキジャグ−の発生を抑制することがで
きる。このような作用効果は、前輪のみならず後輪用と
して採用した場合にも同様に発揮できるものであり、第
3図は前輪に、第4図は後輪に適用した場合の側面から
みた構成図を示している。なお、第4図にて、40はト
レーリングリンクである。
りの外力が作用するが、この外力に対しても、弾性部材
15による緩衝作用が発揮され、固有振動を効果的に低
減させて、ブレーキジャグ−の発生を抑制することがで
きる。このような作用効果は、前輪のみならず後輪用と
して採用した場合にも同様に発揮できるものであり、第
3図は前輪に、第4図は後輪に適用した場合の側面から
みた構成図を示している。なお、第4図にて、40はト
レーリングリンクである。
上述したような作用効果は、いわゆる一般のマルチリン
ク式サスペンションによる作用効果をベースとして得ら
れるものであり、以下その作用効果について説明する。
ク式サスペンションによる作用効果をベースとして得ら
れるものであり、以下その作用効果について説明する。
まず、乗心地の向上とブレーキシャダーの発生防止につ
いては、車輪1を支持するホイールサポート2を上方に
延ばしたことにより、前後方向に比較的間に車体6と連
結されるロアアーム5の外端部5aの下部枢着点5Aか
ら第1アッパアーム3の一端部3aの上部枢着点2Aま
での距離を大きくとり、車軸1aに対するレバー比を大
とするとともに、その第1アッパアーム3の他端部3b
側の枢着点に柔軟な弾性ブツシュを介装させたことによ
り、車輪1の前後方向のコンプライアンス特性を向上さ
せ、衝撃をソフトに吸収して乗心地を向上させることが
できる。
いては、車輪1を支持するホイールサポート2を上方に
延ばしたことにより、前後方向に比較的間に車体6と連
結されるロアアーム5の外端部5aの下部枢着点5Aか
ら第1アッパアーム3の一端部3aの上部枢着点2Aま
での距離を大きくとり、車軸1aに対するレバー比を大
とするとともに、その第1アッパアーム3の他端部3b
側の枢着点に柔軟な弾性ブツシュを介装させたことによ
り、車輪1の前後方向のコンプライアンス特性を向上さ
せ、衝撃をソフトに吸収して乗心地を向上させることが
できる。
そして、長いレバー比を有する第1アッパアーム3の前
後方向の配置により、制動時には、ホイールサポート2
に作用する車軸1aまわりの外力を前記弾性ブツシュの
圧縮方向に作用させて、ホイールサポート2の固有振動
を効果的に低減緩衝させ、ブレーキジャグ−の発生を防
止することもできる。すなわち、より詳細には、第5図
に示すように、本発明のようなハイマウントアッパアー
ム方式では、制動時には、車輪1は地面から車軸laま
わりのモーメントFを受け、ホイールサポート2におけ
る第1アッパアーム3との枢着点である上部枢着点2A
は前方へ、ロアアーム5との枢着点である下部枢着点5
Aは後方へ変位する。−方、石等に乗り上げたときには
、上部枢着点2Aと下部枢着点5Aはともに後方に変位
する。したがって、キングピン軸KからBまでブレーキ
シャダーを許容させる場合、第1アッパアーム3のコン
プライアンスはx2に設定される。このコンプライアン
ス量x2が乗心地を向上させるために作用しくC参照)
、そのときのホイールセンタ(車軸1aの中心)での後
方移動量はx4となる。
後方向の配置により、制動時には、ホイールサポート2
に作用する車軸1aまわりの外力を前記弾性ブツシュの
圧縮方向に作用させて、ホイールサポート2の固有振動
を効果的に低減緩衝させ、ブレーキジャグ−の発生を防
止することもできる。すなわち、より詳細には、第5図
に示すように、本発明のようなハイマウントアッパアー
ム方式では、制動時には、車輪1は地面から車軸laま
わりのモーメントFを受け、ホイールサポート2におけ
る第1アッパアーム3との枢着点である上部枢着点2A
は前方へ、ロアアーム5との枢着点である下部枢着点5
Aは後方へ変位する。−方、石等に乗り上げたときには
、上部枢着点2Aと下部枢着点5Aはともに後方に変位
する。したがって、キングピン軸KからBまでブレーキ
シャダーを許容させる場合、第1アッパアーム3のコン
プライアンスはx2に設定される。このコンプライアン
ス量x2が乗心地を向上させるために作用しくC参照)
、そのときのホイールセンタ(車軸1aの中心)での後
方移動量はx4となる。
ローマウントアッパアーム方式(上部枢着点をH5で示
す)では、制動時におけるブレーキジャグ−の許容度を
Bまでとした場合、アッパアームのコンプライアンスX
Iが乗心地向上のために寄与しうるが、そのときのホイ
ールセンタでの後方移動量はX、となる。図より明らか
なように、ハイマウントアッパアーム方式における後方
移動量x4が、ローマウントアッパアーム方式の後方移
動量X、よりも大となる。したがって、ブレーキジャグ
−の許容度を同等とした場合、ハイマウントアッパアー
ム方式の方が、上記後方移動量の差分(X4 X3)
だけ、衝撃緩和能力が優れていることとなる。つまり、
乗心地の向上と、ブレーキシャダーの発生防止の両立と
いう、従来のサスペンション装置では果たしえなかった
課題を解決している。この点において、本実施例では、
前述したように、ホイールサポート2を部分して弾性部
材15で連結し、ホィールサポート2自体に前後方向の
コンプライアンスが発揮されるように構成することによ
り、いわゆる一般のマルチリンク式の上記作用効果にお
ける乗心地の向上についてより一層の効果を得られるも
のとしている。すなわち、弾性部材15により得られる
ホィールサポート2自体の前後方向のコンプライアンス
量を、上記第1アッパアーム3の他端部3b側の枢着点
に介装された柔軟な弾性ブツシュによるコンプライアン
ス量X!に加味することができ、走行中の衝撃に対して
二段構えで対応できる。したがって、図示は省略するが
、ブレーキジャグ−の許容度を同等とした場合における
、前記ホイールセンタでの後方移動量の差分(X4−x
s )をより大として、衝撃緩和能力を倍加させ、乗心
地を飛躍的に向上させることができることとなる。なお
、上記弾性部材15は、前述したように、第2アッパア
ーム4の外端部4aとの枢着点4Aよりも上方位置に設
けられているため、その柔軟性によってキャンバ剛性が
低下させられることはなく、良好な走行安定性を維持し
たままで、乗心地が向上されることはいうまでもない。
す)では、制動時におけるブレーキジャグ−の許容度を
Bまでとした場合、アッパアームのコンプライアンスX
Iが乗心地向上のために寄与しうるが、そのときのホイ
ールセンタでの後方移動量はX、となる。図より明らか
なように、ハイマウントアッパアーム方式における後方
移動量x4が、ローマウントアッパアーム方式の後方移
動量X、よりも大となる。したがって、ブレーキジャグ
−の許容度を同等とした場合、ハイマウントアッパアー
ム方式の方が、上記後方移動量の差分(X4 X3)
だけ、衝撃緩和能力が優れていることとなる。つまり、
乗心地の向上と、ブレーキシャダーの発生防止の両立と
いう、従来のサスペンション装置では果たしえなかった
課題を解決している。この点において、本実施例では、
前述したように、ホイールサポート2を部分して弾性部
材15で連結し、ホィールサポート2自体に前後方向の
コンプライアンスが発揮されるように構成することによ
り、いわゆる一般のマルチリンク式の上記作用効果にお
ける乗心地の向上についてより一層の効果を得られるも
のとしている。すなわち、弾性部材15により得られる
ホィールサポート2自体の前後方向のコンプライアンス
量を、上記第1アッパアーム3の他端部3b側の枢着点
に介装された柔軟な弾性ブツシュによるコンプライアン
ス量X!に加味することができ、走行中の衝撃に対して
二段構えで対応できる。したがって、図示は省略するが
、ブレーキジャグ−の許容度を同等とした場合における
、前記ホイールセンタでの後方移動量の差分(X4−x
s )をより大として、衝撃緩和能力を倍加させ、乗心
地を飛躍的に向上させることができることとなる。なお
、上記弾性部材15は、前述したように、第2アッパア
ーム4の外端部4aとの枢着点4Aよりも上方位置に設
けられているため、その柔軟性によってキャンバ剛性が
低下させられることはなく、良好な走行安定性を維持し
たままで、乗心地が向上されることはいうまでもない。
その他、第1アッパアーム3を、第2アッパアーム4と
は異なる高さ位置で、車体6の前後方向に配置したため
、車輪1の内側上方辺りのスペースを必要とせず、この
部分のレイアウトの自由度が向上し、低ボンネット化や
エンジンルームのコンバク化、あるいはエンジンの大型
化に対応できる。
は異なる高さ位置で、車体6の前後方向に配置したため
、車輪1の内側上方辺りのスペースを必要とせず、この
部分のレイアウトの自由度が向上し、低ボンネット化や
エンジンルームのコンバク化、あるいはエンジンの大型
化に対応できる。
このように、本発明によれば、良好な走行安定性を確保
しつつ、乗心地の向上とブレーキジャグ−の発生防止と
を両立できる車両のサスペンション装置を、車輪周囲の
レイアウトの自由度を損なうことなく構成することがで
きる。なお、本実施例では、弾性部材の形状を前後方向
に長いものとし、かつホイ−ルサポートの上半部に凹部
を形成しているが、本発明は弾性部材の形状や連結部分
の構成を特定するものではなく、要するに、前後方向に
変形可能な弾性部材によってホイールサポートの上半部
と下半部とが柔軟性を有して連結されていればよい。
しつつ、乗心地の向上とブレーキジャグ−の発生防止と
を両立できる車両のサスペンション装置を、車輪周囲の
レイアウトの自由度を損なうことなく構成することがで
きる。なお、本実施例では、弾性部材の形状を前後方向
に長いものとし、かつホイ−ルサポートの上半部に凹部
を形成しているが、本発明は弾性部材の形状や連結部分
の構成を特定するものではなく、要するに、前後方向に
変形可能な弾性部材によってホイールサポートの上半部
と下半部とが柔軟性を有して連結されていればよい。
図面は本発明の実施例を示し、第1図(a)は本発明の
前輪用の車両のサスペンション装置の平面図、第1図(
b)はその正面図、第2図はホイールサポートの連結部
における横切断面図、第3図は前輪用のサスペンション
装置の側面図、第4図は後輪用のサスペンション装置の
側面図、第5図は乗心地とブレーキシャダーの発生防止
の両立を説明するための模式図である。 l−・−車輪、1a−車軸、2・−ホイールサポート、
2a・−上半部、2b・−・下半部、3−第1アッパア
ーム、3a−・一端部、3b・・・他端部、4−・第2
アッパアーム、4a−・外端部、4b−内端部、5−・
ロアアーム、5a−外端部、5b、5c−内端部、6−
・−車体、6a−下部高さ位置、6b−中部高さ位置、
6cm・上部高さ位置、15−・−弾性部材。
前輪用の車両のサスペンション装置の平面図、第1図(
b)はその正面図、第2図はホイールサポートの連結部
における横切断面図、第3図は前輪用のサスペンション
装置の側面図、第4図は後輪用のサスペンション装置の
側面図、第5図は乗心地とブレーキシャダーの発生防止
の両立を説明するための模式図である。 l−・−車輪、1a−車軸、2・−ホイールサポート、
2a・−上半部、2b・−・下半部、3−第1アッパア
ーム、3a−・一端部、3b・・・他端部、4−・第2
アッパアーム、4a−・外端部、4b−内端部、5−・
ロアアーム、5a−外端部、5b、5c−内端部、6−
・−車体、6a−下部高さ位置、6b−中部高さ位置、
6cm・上部高さ位置、15−・−弾性部材。
Claims (1)
- (1)車輪を回転自在に支持して上方に延びるホィール
サポートを、ロアアームと複数のアッパアームとで、車
体に対して上下に揺動自在となるように支持するサスペ
ンション装置において、上記ロアアームの外端部が上記
ホィールサポートの下部に、その内端部が車体側の下部
高さ位置にそれぞれ枢着されて、そのロアアームが車幅
方向に配置されており、車軸から離れた上方の位置に配
置される第1アッパアームの一端部が上記ホィールサポ
ートの上部に、その他端部が車体側の上部高さ位置にそ
れぞれ枢着されて、その第1アッパアームが車体の略前
後方向に配置される一方、上記第1アッパアームの下方
に配置される第2アッパアームの外端部が上記ホィール
サポートの中部に、その内端部が車体側の中部高さ位置
にそれぞれ枢着され、その第2アッパアームが略車幅方
向に配置されており、上記ホィールサポートを、上記第
2アッパアームの外端部との枢着点よりも上方位置にて
上下に分割するとともに、少なくとも前後方向には弾性
変形可能な弾性部材を介して、分割された上半部と下半
部とを連結したことを特徴とする車両のサスペンション
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22227889A JPH0386608A (ja) | 1989-08-28 | 1989-08-28 | 車両のサスペンション装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22227889A JPH0386608A (ja) | 1989-08-28 | 1989-08-28 | 車両のサスペンション装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0386608A true JPH0386608A (ja) | 1991-04-11 |
Family
ID=16779870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22227889A Pending JPH0386608A (ja) | 1989-08-28 | 1989-08-28 | 車両のサスペンション装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0386608A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5786736A (en) * | 1993-06-30 | 1998-07-28 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Non-reciprocal circuit element |
-
1989
- 1989-08-28 JP JP22227889A patent/JPH0386608A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5786736A (en) * | 1993-06-30 | 1998-07-28 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Non-reciprocal circuit element |
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