JPH0395739A - 記録・再生装置および記録・再生方法 - Google Patents

記録・再生装置および記録・再生方法

Info

Publication number
JPH0395739A
JPH0395739A JP23365389A JP23365389A JPH0395739A JP H0395739 A JPH0395739 A JP H0395739A JP 23365389 A JP23365389 A JP 23365389A JP 23365389 A JP23365389 A JP 23365389A JP H0395739 A JPH0395739 A JP H0395739A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
probe
electrode
thin film
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23365389A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunihiro Sakai
酒井 邦裕
Toshimitsu Kawase
俊光 川瀬
Akihiko Yamano
明彦 山野
Hiroyasu Nose
博康 能瀬
Toshihiko Miyazaki
俊彦 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP23365389A priority Critical patent/JPH0395739A/ja
Publication of JPH0395739A publication Critical patent/JPH0395739A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高密度の記憶容量を有する記録・再生装置お
よび記録・再生方法に関するものである。
更に詳しくは、絶縁層上に形成された微細構造の導体に
電子を注入し、該導体の電子状態、或は電荷状態に変化
を生じさせることに因って記録を行い、係る変化を探針
電極を用いて電流或は電圧の変化として検出し記録され
た情報を再生する、記録・再生装置および記録・再生方
法に関する。
〔従来の技術〕
近年においてメモリ素子及びメモリシステムの用途は、
コンピュータ及びその関連機器、ビデオディスク、ディ
ジタルオーディオディスク等、多岐に亘り、エレクトロ
ニクス産業の中核をなしている。メモリシステムに要求
される性能は一般的には (1)容量が大きく、容積が小さい (2)記録再性の応答速度が速い (3)エラーレートが低い (4)消費電力が少ない (5)生産性が高く、価格が安い 等が挙げられる。従来は磁気メモリ、半導体メモリ力!
主流であったが、近年のレーザー技術の進展に伴い、安
価で高密度な記録媒体を用いた光メモリ素子などが登場
してきた。しかし、今後のホームユースでのコンピュー
タ利用や画像を中軸とした情報産業化が進む上で、さら
に容量を大きく、かつ容積を小さくしたメモリ装置ある
いは方法の具現化が望まれている。
一方、近年において,、導体の表面原子の電子構造を直
接観測できる走査型トンネル顕微鏡(以後、STMと略
す)が開発され(G.Binning  et  al
.,Phys.Rev.Lett.49 (1982)
 57)、単結晶、非品質を問わず実空間像を著しく高
い分解能(ナノメートル以下)で測定できるようになっ
た。S T Mは金属の探針と導電性物質の間に電圧を
加えて、lnm程度の距離まで近づけるとトンネル電流
が流れることを利用している。この電流は両者の距離変
化に非常に敏感であり、トンネル電流を一定に保つよう
に探針を走査することにより実空間の表面構造を描くこ
とができる。STMを用いた解析は導電性材料に限られ
るが、導電性材料の表面に薄く形成された絶縁膜の構造
解析にも応用され始めている。更に、係る装置・手段は
微小電流を検知する方法を用いているため、媒体に損傷
を与えずに、かつ低電力で観測できる利点をも有する。
また、大気中での動作も可能である。
このためSTMの広範囲な応用が期待されているが、特
に、試料中に書き込まれた情報を高分解能で読みだす再
生装置としての実用化が積極的に進められそいる。例え
ば、スタンフォード大学のクエート教授は、STMの探
針を用いて電圧印加に因って絶縁体層界面に電荷を注入
し(「記録」)、係る電荷を該探針に流れるトンネル電
流によって検出する(「再生」)方法を提案している(
C.F.クエ−ト、米国特許明細書第4575822号
)。係る方法を用いれば極めて高い密度を有するメモリ
装置を容易に実現することが可能である。
具体的には以下の方法・手順で行う。例えば、不純物を
ドーピングした導電性を示すシリコン半導体基板上に形
成されたシリコン酸化膜層、および該シリコン酸化膜層
上に形成されたシリコン窒化膜層を含む記録媒体が係る
発明に適している。すなわち、探針電極を該シリコン窒
化膜層に接触させ、該探針と基板間に電圧を印加するこ
とに因って所望の電圧を絶縁層に印加し、その結果、絶
縁層を通して電子がトンネルし、絶縁層中の界面に電荷
が蓄積される(第3図参照)。その後、探針は絶縁層表
面から取り除かれ、トンネルした電子が絶縁層界面にト
ラツプされたまま残る。トラツブされた電子によって表
わされる蓄積した情報を読みだす場合は、探針をシリコ
ン窒化膜層およびトラツブされた電子に充分近づけ、ト
ンネル電流が発生するように基板と探針間に電圧を印加
すると同時に、探針と絶縁体表面との距離を変化させる
通常、データ読みだし時の探針バイアスは、データ記録
時の探針バイアスと反対極性とする。測定されたトンネ
ル電流は、絶縁体層界面の蓄積電荷の有無を示す。この
時、データlbitに対する蓄積領域は、表面積におい
て10一μdオーダまで小さくなる。その結果として、
例えばIOOMバイトの大容量メモリ装置の容積をlc
rrrオーダまで小さくすることができる。
尚、クエート教授は前記特許明細書のなかで、電荷蓄積
に限らず、物理的探針、或は焦光したレーザ光、電子ビ
ーム、微粒子の付着等によって形成された記録媒体表面
の「乱れ(物理的凹凸や電子状態の変化など)」によっ
て記録された情報も、トンネル電流を用いて容易に読み
出すことが出きることを示しているが、実用上、記録密
度および記録の再現性、簡便さなどから、電荷蓄積によ
る記録への期待が大きい。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、係る記録・再生方法に関して、絶縁層界
面での電荷の広がりによって記憶セルのサィズを小さく
することが律速されていることが問題点として存在する
。これは、一つの記録ビットのサイズを電荷の広がりサ
イズより小さくすることが不可能であることに起因して
いる。また、経時によって電荷が拡散する場合、記録し
た情報の消失が生じ、結果としてデータ保持特性やエラ
ーレートの劣化を引き起こす。電荷の広がり形状や速度
は絶縁層界面の状態(トラップ密度や物理的歪など)や
温度などの環境に敏感であり、記録・再生特性の再現性
も低下させる。従って、記録時の電荷広がりを制限する
ことによって、係るメモリ構造の記録密度を更に向上さ
せ、また記録・再生の再現性を高めることが望まれる。
そこで本発明の目的は、前述した従来技術の欠点を克服
し、電荷蓄積を用いた記録・再生装置において、記録密
度を著しく向上させ、また記録・再生の再現性を高めた
記録・再生装置及び記録・再生方法を提供することにあ
る。
r問題点を解決するための手段及び作用〕上記の目的は
、以下の本発明によって達或される。
即ち本発明は、下地電極上に絶縁性ないし半絶縁性の薄
膜構造体を有し、該薄膜構造体上に形成された微細構造
を有する電荷蓄積可能な記録領域を有する媒体、並びに
該電荷蓄積を検出する探針電極を備えたことを特徴とす
る記録・再生装置である。
又、本発明は、下地電極上に絶縁性ないし半絶縁性の薄
膜構造体を有し、該薄膜構造体上に形成された微細構造
を有する電荷蓄積可能な記録領域を有する媒体に探針電
極を近接させ、下地電極と探針電極との間に電圧を印加
し、該記録領域に電荷を注入することにより記録を行い
、該電荷量を探針電極を用いて検出することにより再生
を行うことを特徴とする記録・再生方法である。
本発明は、電荷蓄積によって情報を記録する記録・再生
装置に関し、電荷が蓄積される領域を物理的に区切るこ
とによって電荷の広がりを制限ないし制御し、記録密度
の向上、および記録・再生の再現性を高めたものである
。発明の詳細を以下に述べる。
その動作原理は前述の米国特許明細書第4575822
号開示と同様であり、探針電極から電荷蓄積領域へキャ
リア(電子若しくは正孔)を注入し該領域の電子状態あ
るいは電荷状態に変化を生じさせることによって記録を
行い、係る変化を探針電極を用いて電流或は電圧の変化
として検出し記録された情報を再生するものである。
本発明の特徴の一つは、電荷が蓄積される領域が物理的
に区切られていることにある。その結果、記録ないし蓄
積時の電荷の広がりが制限され、記録・再生特性(記録
密度、再現性など)の向上が図られた。
電荷蓄積領域を形成する材料としては、注入されるキャ
リアが占有できる充分な準位密度を有する材料であれば
よい。係る準位は連続分布している必要はなく、界面準
位や不純物準位などのトラップ性の準位でもよく、半導
体や絶縁体の適用も可能である。また、無機材料に限ら
ず有機材料を用いることも出来る。但し、準位密度が高
い材料が本発明の適用において望まれる。具体的にはA
u,Ag,Af,Cr,Ptなどの金属や合金など、一
般的な導体が好適な材料として挙げられる。
一方、本発明の目的、すなわち蓄積された電荷の広がり
を制限するために、電荷蓄積領域は互いに孤立した微小
構造体によって構成される必要がある。係る微小構造体
を作成する手段としては従来公知の技術を適用すること
ができる。例えば、半導体技術で広く用いられているフ
ォトリングラフ技術によって、ナノメートル以下の微小
電極を容易に形或することができる。また、材料を選択
することによって、パターニングを必要としない微小構
造体の形成法を採用することが可能である。例えば、A
uの蒸着膜(膜厚、lOnm以下)等のように基板上に
成長させたときに島状構造を示す材料はパターニング工
程を必要としないため、本発明の適用に大変好適である
。或いは、バクテリオ口ドプシン膜や無機の超微粒子膜
のように分子ないし分子集合体がコラム状或いはクラス
タ状に配列する材料は一般に、分子内ないし集合体内で
の電気伝導性が高く、分子間ないしバンダリー間の電気
伝導性が低い特性を示す。従ってパターニング処理を必
要とせずに、互いに電気的に孤立した微小構造体を容易
に形成することができる。更に係る材料は、微小構造体
の大きさの制御性、再現性が高く、本発明に極めて好適
である。
上述した電荷蓄積領域は、環境や経時に対する安定性か
ら絶縁性の保護膜で被覆されることが好ましい。係る保
護膜の形態はトンネル電流が流れる程度に充分に薄く、
かつ均一であればよい。また、下地電極と電荷蓄積領域
とに挟まれた絶縁性ないし半絶縁性薄膜の形態もトンネ
ル電流が流れる程度に充分に薄く、かつ均一であればよ
い。具体的には膜厚は、少なくとも100nm以下であ
ることが望まれる。更に好まいくは30nm以下、0.
3nm以上の膜厚であれば、電極間を短絡することなく
、かつ充分なトンネル電流を流すことができる。なお該
薄膜を構成する材料ないしその形成方法は本発明によっ
てなんら限定されるものではない。例えば、シリコン半
導体基板上に形成されるシリコン酸化膜ないしシリコン
窒化膜や、アルミなどの金属上に形成される酸化金属被
膜なども本発明への適用が可能である。また、通常の蒸
着やスパツタ法による薄膜形或手段によって本発明の目
的を達成することができる。
しかし、本発明の好適な態様において、係る薄膜は親水
性部位と疎水性部位とを併有する有機分子からなる単分
子膜または単分子累積膜によって構成される。係る分子
の疎水性部位の構成要素として代表的なものを例示すれ
ば、一般に広く知られている飽和および不飽和炭化水素
基、縮合多環芳香族基、鎖状多環フエニル基等の各種疎
水基が挙げられる。これらの基は各々単独ないしその複
数が組み合わされて疎水性部位を構成してよい。一方、
親水性部位の構成要素として代表的なものは、例えばカ
ルポキシル基、スルホン酸基あるいは四級アミノ基等の
各種親水性基が挙げられる。これら親水性部位と疎水性
部位とを併有する分子の単分子膜または単分子累積膜は
、高度の秩序性を有し、均一で欠陥の無い超薄膜を簡易
に形成し得る点で極めて好都合である。
更に、係る有機膜層を形成する好適な方注としてラング
ミュア●ブロジェット法(LB法、と烙する)を挙げる
ことができる。LB法は垂直浸漬法または水平付着法の
いずれであってもよい。トンネル電流の収量を大きくす
るために時として膜厚が数nm以下で、かつ均一である
ことが要求される場合があるが、LB法であれば係る形
態を容易に実現し得る。
なお、本発明において下地電極は、導電性のバルク(例
えば金属板や不純物をドーブした半導体基板など)、な
いし支持体としての基板上に形成された導電性薄膜(例
えば金属蒸着膜など)などいずれでもよく、従来公知の
技術によって容易に達成することができる。また、係る
基板は、金属、ガラス、セラミックス、プラスチック材
料等いずれの材料でもよく、更に、耐熱性の著しく低い
生体材料も使用できる。係る基板は、任意の形状をとる
ことができる。平板状であるのが好ましいが、平板に何
ら限定されない。すなわち前記LB法においては、基板
の表面がいかなる形状であってもその形状通りに膜を形
成し得る利点を有するからである。
〔実施例〕
以下実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例l 第1図に基づいて本発明を説明する。
洗浄後、ヘキサメチルジシラザンの飽和蒸気中に一昼夜
放置して疎水処理したガラス基板8(コーニング社製#
7059)を支持体として、係る基板上に金属(下地電
極)9/単分子累積膜10/金属(上部微細電極)11
構造の記録媒体を形成した。係る記録媒体において単分
子累積膜10が絶縁層として、上部微細電極fxが電荷
蓄積領域として機能する。
形成方法の詳細は以下のとおりである。
上下の電極9.11はともに抵抗加熱による真空蒸着法
によって作製した。下地電極9にはCrを下引き層とし
て5nm堆積した上にAuを30nm蒸着したものを用
いた。上部微細電極11は、単分子累積膜10上全面に
わたって蒸着したCr(膜厚3nm)をフォトリソグラ
フ工程によって所望の形状にパターニングすることによ
って形成した。具体的には、Cr上にポジ型レジスト材
料(商標名、○MR−83)を膜厚1.2μmとなるよ
うにスビナー塗布し、露光、潜像、ポストベークを行っ
た後に、硝酸第二セリウムアンモニウムと過塩素酸およ
び水の混合溶液でCrを所望のパターンにエッチングし
た。更に、アセトン超音波処理、DMF超音波処理、純
水洗浄によりレジスト残渣を取り除いた後、べ−キング
を行い、島状(0.1μm口)の上部微細電極11を得
た。
単分子累積膜10は下地電極が形成された支持体上にL
B法を用いてポリイミド単分子膜を6層(膜厚2,5n
m)累積することによって形成した。以下ポリイミド単
分子累積膜の作成方法の詳細を記す。
開し、水面上に単分子膜を形成した。蒸発によって溶媒
が除去されるのを待って表面圧を2 5 m N / 
mまで高めた。次に、表面圧を一定に保ちながら、上述
の下地電極が形成された基板を水面を横切る方向に速度
5 m m / m i nで静かに浸漬した後、続い
て5mm/minで静かに引き上げて2層のY型単分子
累積膜を作成した。係る操作を繰り返して6層のポリア
ミツク酸オクタデシルアミン塩の単分子累積膜を形成し
た。次に係る基板を300℃、10分間の熱処理を行い
、ポリアミツク酸オクタデシルアミン塩をイミド化し(
(3)式)ポリイミド単分子累積膜を得た。
(1)式に示すポリアミツク酸をN,  N−ジメチル
アセトアミド溶媒に溶解させた(単量体換算濃度IXI
O−3M)後、N,N−ジメチルオクタデシルアミンの
周溶媒によるIXIO−’M溶液と1=2(V/V)に
混合し(2)式に示すポリアミック酸オクタデシルアミ
ン塩溶液を調整した。
係る溶液を水温20°Cの純水から成る水相上に展(C
H 2 ) 17 0H 3 以上のようにして作成した記録媒体にたいし、STMを
用いて記録・再生を試みた。すなわち記録操作として、
STMの探針電極を該記録媒体上の上部微細電極11に
充分に接近させ、更に探針電極と下地電極間に電圧を印
加することで電荷注入を行った。
このとき幾つかの上部微細電極11に対しそれぞれ異な
った電圧0,10,50,100,500mV.1,2
,5vを印加した。次に探針を一旦記録部位より遠ざけ
たのち、再生操作として再度探針を該記録媒体に充分近
づけ、記録媒体表面と平行な方向に走査した。その結果
、下地電極と探針間に流れるトンネル電流が先に電荷蓄
積した部位において増大することを確認した。詳しくは
、再生時のバイアス電圧を100mVとした場合、記録
時の印加電圧が500mV以上の記録領域においてトン
ネル電流が2から数10倍増加することが明かとなった
なお、上記の操作を繰り返し行っても、記録層を破壊す
ることなく容易に探針を記録面に接近させることができ
、記録および再生を容易に行うことができた。
実施例2 実施例1と同様にしてガラス基板8(コーニング社製#
7059)上に下地電極9/単分子累積膜10/上部微
細電極11構造の記録媒体を形戎した。但しこのとき、
上部微細電極11としては島状構造を有するAu蒸着薄
膜、また単分子累積膜10としてはスクアリリウム・ビ
ス−6−オクチル・アズレン(SOAZ)LB膜を用い
た。
Au薄膜は通常の抵抗加熱による真空蒸着(基板温度:
200’C,成長速度:0.2nm/s)によって作成
したが、膜厚を5nmと薄く制御した結果、島伏構造体
を形成するに至った。係る構造を本発明の特徴とする微
細構造に適用し、フォトリソグラフやエッチングなど、
他のバターニング工程は使用しなかった。
一方、単分子累積膜10の形成方法の詳細は以下のとお
り。粉末状のSOAZを濃度0.2mg/mlでクロロ
ホルム溶液に溶かし、水温20℃で水相上に展開し水面
上に単分子膜を形成した。溶媒の蒸発除去を待って係る
単分子膜の表面圧を2 0 m N / mまで高め、
次に表面圧を一定に保った状態下で下地電極が蒸着され
た基板を水面を横切る方向に速度10mm/分で静かに
浸漬し、続いて5 m m /分で静かに引き上げ2層
のY型単分子膜を係る基板上に累積した。累積操作を適
当回数繰り返すことによって該基板上i:2, 4, 
6, 8.  10層(7)SOAZ累積膜(膜厚x.
smm/層)を形成した。
上記の方法によって作製した記録媒体にたいし、実施例
1と同様にしてS T Mを用いて記録・再生を試みた
。その結果、記録媒体あるいは記録領域を破壊すること
なく容易に探針を記録面に接近させることができ、更に
記録を容易に行うことができた。探針を一旦記録部位よ
り遠ざけ再度記録した部位の記録再生を行ったところ容
易に再生を行うことができた。但し、SOAZ層数が2
層,  10;!?!の記録媒体に関して、記録領域に
よってはデータ保持特性が低く記録した情報が消失する
ことがあった。考え得る原因として、2層の場合、上電
極蒸着時にSOAZ層がダメージを受け絶縁性が低下し
たことが挙げられる。IO層の場合は絶縁層が厚すぎて
適当量の電荷蓄積が行えなかったためと考える。
4., 6. 8層の記録媒体における再現性は高かっ
た。
なお、走査型電子顕微鏡を用いて該記録媒体の観察を行
ったところ、各記録領域(Au島状電極)の大きさはい
ずれも直径約30nm以下で、最も小さい記録領域で直
径数nmであった。面積に換算しておよそ10−6μd
であり、前述のクエート教授の発明による記録・再生装
置と比較して、記録媒体形或法が容易であるにも関わら
ず記録密度が一桁以上向上していることがわかる。
実施例3 上部微細電極l2として紫膜の単分子膜を用いた以外は
、実施例lと同様にしてガラス基板8上に下地電極(A
u)9/絶縁膜(ポリイミド単分子累積膜)10/上部
微細電極(紫膜)12構造の記録媒体を形成し、STM
による記録・再生実験を行った。
記録媒体の断面形状の概略を第2図に示す。紫膜中には
膜蛋白であるバクテリオロドプシンが六方晶に配列(そ
の間隔は約6nm)L、隙間を脂質二分子膜が埋めた構
造となている。すなわち、本実験は脂質二分子膜中に規
則正しく、かつ孤立して存在するバクテリオロドプシン
分子を電荷蓄積部位に適用したものである。本実験に用
いた紫膜は下記のごとく作成した。
好塩菌から従来公知の方法に従い抽出した紫膜を25%
のD M F /水の混合溶媒に吸光度にして1(57
0nmに於いて)になるように分散した溶液を20’C
, pH6.7の0.5mM塩化カルシウム水相上に展
開し、水面上に単分子膜を形成した。展開後、直ちに単
分子膜の圧縮を開始し、表面厚を20mN/mまで高め
、更にこれを一定に保ちながら前記ガラス基板8の大き
さに予め分割した。該分割された水面上の単分子膜を水
平付着法により、予めガラス基板上8に作威されたAu
下地電極9/絶縁膜(ポリイミド単分子累積膜、6層)
10上に移し取り、該基板上に1層の紫膜を形成した。
上記の方法によって作製した記録媒体に対し、実施例l
と同様にしてSTMを用いて記録・再生を試みた。脂質
分子とバクテリオ口ドプシン分子とは電子状態、特に導
電性が大きく異なるためトンネル電流の大小によって識
別することが可能であった。この結果、任意のバクテリ
オ口ドブシン分子にSTM探針を容易に接近させること
ができ、また係る操作を繰り返しても記録媒体あるいは
記録領域を破壊することはなかった。更に電圧印加によ
って記録を行い、次に探針を一旦記録部位より遠ざけ再
度記録した部位の記録再生を行ったところ容易に再生を
行うことができた。
〔発明の効果〕
本発明によれば、従来方法に較べ、はるかに高密度(1
0−5〜10−6μd/ビット)な記録が可能な記録・
再生装置を提供することができる。
また、本発明の記録・再生装置は、半導体メモリで通常
用いられている様な複雑なパターンないしマトリックス
回路を必要としないため記録媒体に限らず装置全体の小
型化に適している。更に、記録媒体に関し安価な有機材
料を用いることが可能で、かつ製造プロセスが簡単であ
ることから経済的な面での効果も著しい。
【図面の簡単な説明】

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下地電極上に絶縁性ないし半絶縁性の薄膜構造体
    を有し、該薄膜構造体上に形成された微細構造を有する
    電荷蓄積可能な記録領域を有する媒体、並びに該電荷蓄
    積を検出する探針電極を備えたことを特徴とする記録・
    再生装置。
  2. (2)前記記録領域が絶縁性薄膜で被覆されている請求
    項(1)に記載の記録・再生装置。
  3. (3)前記記録領域と探針との3次元的な相対距離を制
    御する機構を有する請求項(1)に記載の記録・再生装
    置。
  4. (4)前記下地電極と探針との間にバイアス電圧を印加
    する機構を有する請求項(1)に記載の記録・再生装置
  5. (5)バイアス電圧印加時に前記下地電極と探針間に流
    れる電流の大小から、電極・探針間ないし記録領域・探
    針間の距離を検出し、これを制御する機構を有する請求
    項(3)に記載の記録・再生装置。
  6. (6)前記薄膜構造体が有機材料から成る請求項(1)
    に記載の記録・再生装置。
  7. (7)前記有機薄膜が、30nm以下の膜厚を有する請
    求項(6)に記載の記録・再生装置。
  8. (8)前記有機薄膜が、少なくとも親水性部位と疎水性
    部位とを併有する有機化合物の単分子膜または単分子累
    積膜によって構成される請求項(6)に記載の記録・再
    生装置。
  9. (9)前記記録領域が、島状構造体を示す蒸着金属薄膜
    から成る請求項(1)に記載の記録・再生装置。
  10. (10)前記記録領域が、クレーン構造を有する多結晶
    ないし微結晶性の媒体から成る請求項(1)に記載の記
    録・再生装置。
  11. (11)下地電極上に絶縁性ないし半絶縁性の薄膜構造
    体を有し、該薄膜構造体上に形成された微細構造を有す
    る電荷蓄積可能な記録領域を有する媒体に探針を近接さ
    せ、下地電極と探針電極との間に電圧を印加し、該記録
    領域に電荷を注入することにより記録を行い、該電荷量
    を探針電極を用いて検出することにより再生を行うこと
    を特徴とする記録・再生方法。
JP23365389A 1989-09-07 1989-09-07 記録・再生装置および記録・再生方法 Pending JPH0395739A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23365389A JPH0395739A (ja) 1989-09-07 1989-09-07 記録・再生装置および記録・再生方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23365389A JPH0395739A (ja) 1989-09-07 1989-09-07 記録・再生装置および記録・再生方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0395739A true JPH0395739A (ja) 1991-04-22

Family

ID=16958421

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23365389A Pending JPH0395739A (ja) 1989-09-07 1989-09-07 記録・再生装置および記録・再生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0395739A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2556491B2 (ja) 記録装置及び記録法
JP2556492B2 (ja) 再生装置及び再生法
JP2859715B2 (ja) 記録媒体用基板及びその製造方法、記録媒体、記録方法、記録再生方法、記録装置、記録再生装置
EP0551964B1 (en) Recording and reproducing device
JP2981804B2 (ja) 情報処理装置、それに用いる電極基板、及び情報記録媒体
JPH04372745A (ja) 記録媒体、その製造方法、情報処理装置
JPH06187675A (ja) 情報処理装置、及びそれを用いる情報処理方法
JPH01245445A (ja) 記録装置及び再生装置
US5162819A (en) Information processing apparatus, information processing method, and recording medium employed therefor
JPH0395739A (ja) 記録・再生装置および記録・再生方法
JP2556520B2 (ja) 記録装置及び記録法
JP2859719B2 (ja) 記録・消去方法、及び記録・消去装置、記録・再生・消去装置
JP3044421B2 (ja) 記録媒体製造方法
JPS63204531A (ja) 再生装置
JP3054895B2 (ja) 記録媒体
JP2872662B2 (ja) 記録媒体及びその消去方法
JP2866165B2 (ja) 記録媒体およびその製造方法、情報処理方法、情報処理装置
JP3220914B2 (ja) 記録媒体製造方法
JP2926522B2 (ja) 記録媒体及びその製造方法と情報処理装置
JP3261539B2 (ja) 電極基板の製造方法
JP2866164B2 (ja) 記録媒体およびその製造方法、情報処理方法、情報処理装置
JPH0528549A (ja) 記録媒体及び情報処理装置
JPH04143942A (ja) トラック形成方法
JPH04123337A (ja) 記録および/または再生を行なう装置
JP2782275B2 (ja) 電極基板及び記録媒体の製造方法