JPH038985B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、複数のパレツトをフリーサイクルで
循環させて、これを所定の作業ステーシヨンに停
留させるパレツトコンベアに関する。

従来技術 従来、この種のパレツトコンベアは水平に配置
されたコンベアフレーム上で一定方向に循環移動
する無端チエーンを有する主移送路と、前記無端
チエーンの移動方向と逆方向に循環移動する無端
チエーンを有する逆移送路と、主移送路から逆移
送路へパレツトを移載する第１移載装置と、逆移
送路から主移送路へパレツトを移載する第２移載
装置とからなつている。しかも、このパレツトコ
ンベアには所定間隔をおいて作業ステーシヨンが
配置されており、それぞれの作業ステーシヨンに
作業ユニツトが取付けられている。このパレツト
コンベア１では、第６図に示すようにそのコンベ
アフレーム２内に無端チエーン３が循環移動する
ように配置されており、この無端チエーン３に噛
合するようにスプロケツト３０がパレツト８に回
転自在に配置されている。このスプロケツト３０
は、移動している時にはクラツチ機構３１が作動
して回転しないように構成されており、無端チエ
ーン３の循環移動によるけん引力がパレツト８に
伝達され、ローラ９が転動してパレツト８が移動
するように構成されている。一方、このパレツト
８は作業ステーシヨンに配置されたストツパ（図
示せず）に当接するとクラツチ機構３１が離脱
し、スプロケツト３０がパレツト８に対してその
位置で回転し、無端チエーン３の循環移動による
けん引力がパレツト８に伝達されないように構成
されている。

発明が解決しようとする問題点 上記パレツトコンベア１では、けん引力を有す
る無端チエーン３とこれに噛合するスプロケツト
３０とによりパレツト８を移動させるように構成
しているため、スプロケツト３０を回転自在に保
持して無端チエーン３のけん引力を遮断したり、
またはこれを回転しないように保持して無端チエ
ーン３のけん引力をパレツト８に伝達したりする
クラツチ機構３１が必要となつてパレツト８の構
造が複雑となるばかりか、第１移載装置と第２移
載装置との間に複数のコンベアフレーム２が接続
されて作業ステーシヨンの増設が図られている場
合には、パレツト８に取付けられた２個のスプロ
ケツト３０のうち、無端チエーン３から離脱した
スプロケツト３０が隣接のコンベアフレーム（図
示せず）の無端チエーン（図示せず）に乗移る際
に無端チエーン３と噛合せずに、無端チエーンに
乗上げることがある。この状態で、パレツト８が
移動すると、パレツト８が持上げられるため、パ
レツト８上のワーク（図示せず）の位置が移動し
たり、時にはワークが落下するばかりか、スプロ
ケツト３０が破損したりすることもあり、パレツ
ト８が停止してしまい、継続して作業を行うこと
ができない等の欠点が生じている。

問題点を解決するための手段 本発明は上記欠点の除去を目的とするもので、
コンベアフレームに無端チエーンを循環移動自在
に配置するとともにパレツトをこのコンベアフレ
ームに沿つて移動可能に配置している。このパレ
ツトの下部には一対の摩擦プレートが配置され、
一方の摩擦プレートはパレツトに固定されている
また、他方の摩擦プレートは前記摩擦プレートに
弾力的に付勢されて配置されている。一方、前記
無端チエーンにはアタツチメントが隣接のものと
当接しないように取付けられており、このアタツ
チメントは前記両摩擦プレートにより挾持される
ように位置している。

作 用 上記パレツトコンベアでは、無端チエーンのけ
ん引力を一対の摩擦プレートを介してパレツトに
伝達するので、パレツトはコンベアフレームに沿
つて移動する。このパレツトがストツパに当接し
て停止すると、無端チエーンは継続して循環移動
するが、アタツチメントは摩擦プレートの側面を
摺動しながら移動する。前記ストツパがパレツト
から離脱すると、アタツチメントの移動にともな
つてパレツトが一体に移動する。

実施例 以下実施例を図面について説明する。第１図な
いし第４図において１はパレツトコンベアであ
り、水平に配置されたコンベアフレーム２上で一
定方向に循環移動する無端チエーン３を有する主
移送路４と、前記無端チエーン３の移動方向と逆
方向に循環移動する無端チエーン３ａを有する逆
移送路５と、主移送路４から逆移送路５へパレツ
ト８を移載する第１移載装置６と、逆移送路５か
ら主移送路４へパレツト８を移載する第２移載装
置７とからなつている。前記コンベアフレーム２
には移動可能に複数個のパレツト８が収納され、
このパレツト８の下部には４個のローラ９がロー
ラ軸９ａのまわりを回転自在に固定されている。
一方、前記コンベアフレーム２には水平に延びる
レール板１０が配置されており、前記ローラ９が
レール板１０に沿つて転動するように構成されて
いる。このパレツト８の前、後端には中央部から
所定距離離れて反対位置にカムフオロワ１１が配
置されている。このカムフオロア１１が作業ステ
ーシヨン（図示せず）に配置されたストツパ（図
示せず）に係止されてパレツト８が停留されるよ
うに構成されている。

前記パレツト８の下部には一対の摩擦プレート
１２，１２ａが前記ローラ軸９ａに挿通されて配
置されており、しかもこの摩擦プレート１２，１
２ａは高摩擦係数の耐摩耗材で形成されている。
前記摩擦プレート１２ａの一方はパレツト８に固
定され、他方は調整ねじ１６に係止されたばね１
３より常時突出するように付勢されて前記摩擦プ
レート１２ａを押圧するように構成されている。
また、これら摩擦プレート１２，１２ａの両端お
よび両上下端には後記するアタツチメント１４が
挿入しやすいように案内面１５が設けられてい
る。

一方、前記無端チエーン３は下側からチエーン
受け１７により案内されており、無端チエーン３
はこのチエーン受け１７に案内されて直進するよ
うに構成されている。前記無端チエーン３には第
５図に示すようにその連結プレートを兼用して略
矩形板状のアタツチメント１４が取付けられてお
り、しかもこのアタツチメント１４は隣接のもの
と当接しないように配置されている。しかも、こ
のアタツチメント１４は前記摩擦プレート１２と
摩擦プレート１２ａとの間に位置し、これらが所
定の押圧力により挾持されるように構成されてい
る。

上記パレツトコンベアにおいて、コンベアフレ
ーム２に沿つて無端チエーン３が循環移動する
と、アタツチメント１４も一体に循環移動する。
このアタツチメント１４は両摩擦プレート１２，
１２ａにより挾持されており、しかも摩擦プレー
ト１２，１２ａはいずれも高摩擦係数でなる材質
でなつているため、アタツチメント１４の移動に
ともなつて摩擦プレート１２，１２ａおよびパレ
ツト８が一体に移動する。

パレツト８が無端チエーン３とともに移動し、
ストツパに当接して停止すると、無端チエーン３
は循環移動しているので、アタツチメント１４が
両摩擦プレート１２，１２ａにより挾まれ、これ
らに沿つて摺動する。そのため、パレツト８はそ
の位置で継続して停止する。

この位置で所定作業が終了し、ストツパが後退
すると、摩擦プレート１２に沿つて摺動していた
アタツチメント１４が摩擦力により摩擦プレート
１２，１２ａおよびパレツト８をけん引し、パレ
ツト８を次の作業ステーシヨンへ支障なく移動さ
せる。

発明の効果 以上説明したように、本発明は無端チエーンに
アタツチメントを取付け、このアタツチメントを
パレツトに取付けられた一対の摩擦プレートによ
り挾持し、このアタツチメントと摩擦プレートと
の摩擦力によりパレツトを所定位置まで移動させ
るように構成しているため、パレツトがストツパ
等に当接してその移動が停止すればアタツチメン
トが摩擦プレートに沿つて摺動してそのけん引力
が摩擦エネルギーに変換されるので、パレツトに
は複雑なけん引力の伝達遮断機構が不要となり、
構造簡単なパレツトを提供できるばかりか、コン
ベアフレームにもストツパを設けるだけでよく、
極めて構造簡単なパレツトコンベアを提供するこ
とができる等の利点がある。また、本発明は無端
チエーンに取付けられたアタツチメントを挾持し
てパレツトを移動させる構成であるため、コンベ
アフレームが多数連結されてパレツトが隣接のコ
ンベアフレームに乗移る場合にもパレツトが円滑
に移動し、パレツトが持ち上げられたり、パレツ
トが停止するような不都合も皆無となる等の利点
がある。さらに、本発明は無端チエーンに取付け
られたアタツチメントを一対の摩擦プレートで挾
持するように構成しているため、アタツチメント
と摩擦プレートとの摩擦力がアタツチメントの両
側から得られるばかりか、パレツト移動中アタツ
チメントが摩擦プレート以外の部品と接触するこ
とがないのでアタツチメントの持つけん引力が損
失なくバレツトに伝達され、パレツトが円滑に循
環移動して動作確実でかつ安価なパレツトコンベ
アを提供することができる等の利点がある。尚、
実施例では、２本の無端チエーンが平行に配置さ
れ、パレツトの両側で無端チエーンのけん引力が
伝達されるように構成されているが、１本の無端
チエーンであつても同様の効果がもたされる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の要部断面図、第２図は本発明
の全体正面図、第３図は第２図のＡ−Ａ線に沿つ
た拡大断面図、第４図は第１図のＢ−Ｂ線に沿つ
た要部断面図、第５図は本発明に係わる無端チエ
ーンの部分図、第６図は従来例の要部断面図であ
る。 １……パレツトコンベア、２……コンベアフレ
ーム、３，３ａ……無端チエーン、４……主移送
路、５……逆移送路、６……第１移載装置、７…
…第２移載装置、８……パレツト、９……ロー
ラ、９ａ……ローラ軸、１０……レール板、１１
……カムフオロア、１２，１２ａ……摩擦プレー
ト、１３……ばね、１４……アタツチメント、１
５……案内面、１６……調整ねじ、１７……チエ
ーン受け、３０……スプロケツト、３１……クラ
ツチ機構。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ コンベアフレームに循環移動する無端チエー
   ンを配置し、この無端チエーンの移動に伴つてパ
   レツトを所定の方向に移動させる主移送路とパレ
   ツトを逆方向に移動させる逆移送路とを有するパ
   レツトコンベアにおいて、 パレツトにこれと一体に移動する一対の摩擦プ
   レートを配置し、一方の摩擦プレートをパレツト
   に固定するとともに他方の摩擦プレートを前記摩
   擦プレートに弾力的に付勢する一方、無端チエー
   ンにアタツチメントを隣接のものと当接しないよ
   うに取付け、このアタツチメントを前記一対の摩
   擦プレートにより挾持して摩擦プレートとの摩擦
   力により無端チエーンとパレツトとを一体に移動
   するように構成したことを特徴とするパレツトコ
   ンベア。