JPH038754B2 - - Google Patents

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JPH038754B2
JPH038754B2 JP8075288A JP8075288A JPH038754B2 JP H038754 B2 JPH038754 B2 JP H038754B2 JP 8075288 A JP8075288 A JP 8075288A JP 8075288 A JP8075288 A JP 8075288A JP H038754 B2 JPH038754 B2 JP H038754B2
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JP
Japan
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fermentation
activated carbon
zeolite
beet
wine
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JP8075288A
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Joji Shimizu
Yoshiaki Shimobayashi
Tokio Sato
Tamio Kanari
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Description

【発明の詳細な説明】
(イ) 産業上の利用分野 本発明は、ビートワインの製造法に関するもの
である。ビート(甜菜)は砂糖の用途に利用され
るにしか過ぎなかつたが、本発明によつて用途の
拡大につながるものである。特に、ビートの作付
けは、製糖工場の処理能力に制限されていたが、
本発明により寒冷地適応作物であるビートを増産
することができ、これによつて、ビート栽培農家
に貢献することができる。 (ロ) 従来の技術とその問題点 従来の醸造酒の生産技術は、大きく分けると、
単醗酵と複醗酵に分かれ、更に、複醗酵は単行複
醗酵と併行複醗酵の二つに分かれる。 単醗酵の代表的なものは、ワインの製造法で、
ぶどうを搾り果汁を得て、ワイン酵母などを添加
し、醗酵させて果皮などをろ過除去して、樽やタ
ンクで熟成させ、この間おり(澱)引きを行い、
白ワインは1〜2年、赤ワインは2〜4年後、清
澄させビン詰め製品化する。 次に、複醗酵の一つである、単行複醗酵を行う
ビールの製造法について説明する。 大麦を発芽、焙焼、粉砕し、糖化した後、ま
ず、ろ過、遠心分離し、醗酵する。醗酵したもの
をろ過し酵母を除く。ビールの製造過程では、デ
ンプンを糖化し酵母を添加しアルコール醗酵させ
る。 更に、もう一つの複醗酵である、併行複醗酵を
行う日本酒の製造法について説明する。 酒造玄米を精白米した後、蒸煮し、麹、清酒酵
母を添加して醗酵させる。醗酵したものをろ過し
てもろみを除く。日本酒の製造過程では、デンプ
ンを同一容器内で、糖化して醗酵させる。 以上説明したように、醸造酒の製造法には三つ
のタイプがあるが、ビートを原料として醗酵させ
る場合は単醗酵である。ビートはぶどうと同じよ
うにシヨ糖含有量が多いため単醗酵醸造を行う。
これに基づき、従来の単醗酵醸造技術によるワイ
ン製造を行うと、ビート特有の異臭、異味、色な
どが残る重大な欠点を有している。 (ハ) 発明が解決しようとしている問題点 この発明が解決しようとしている問題点は、ビ
ート特有の臭いであるピロール核を有したアルコ
ール類などの除去が必要である。 次に、アルコール醗酵に必要のない物質、サポ
ニン、ベタイン、ある種のアミノ酸類などは、醗
酵遅延につながるため除去が必要である。 更に、澄明なワインを得るために、ビート特有
なメラニン色素、鉄ポリフエノール化合物などを
除去する必要がある。 以上説明したように、ビートワインの製造に
は、異臭、醗酵遅延物質、色調などを改善する必
要がある。 本発明は以上の問題点を解決すべくなされたも
ので、ワイン様の香りを持つ澄明で、風味のある
ワインタイプの酒を得るビートワインの製造法を
提供する。 (ニ) 課題を解決するための手段 本発明に係るビートワインの製造法は、ビート
を原料とする醸造酒を製造するとき、発酵剤の工
程で、ビート汁液(発酵液)に対して、0.3%
(w/v%)のゼオライトと0.3%(w/v%)の
活性炭とを各々前記ビート汁液に混入し、2時間
撹拌後、精密ろ過機材をを用いて前記ゼオライト
と活性炭を発酵系外に取り除きくことを特徴とす
る。 (ホ) 実施例 以下、本発明の実施例をを説明する。 実施例 1 ゼオライト活性炭処理は、原料ビートを洗浄剥
皮後、破砕搾汁、ゼオライト処理、発酵、ろ過、
熟成貯蔵、ろ過、びん詰製品等の各工程を経る。 この工程のゼオライト処理は、ビート汁液(発
酵液)に対して、0.3%(w/v%)のゼオライ
トと0.3%(w/v%)の活性炭を各々前記ビー
ト汁液に混入し、ゼオライト、活性炭を混入した
ビート汁液を2時間撹拌し、その後、ポアサイズ
0.45μmの精密ろ過機材を用いて、ゼオライト、
活性炭等を除去し、発酵用汁液を得た。 ゼオライトと活性炭を0.3%(w/v%)混入
するのは、0.3%以下(0.3%含まず)では、ビー
ト汁液中の異臭成分であるタンパク菌の除去が十
分でなく、発酵時に凝集したタンパクの異臭がつ
き、発酵後のワイン様の風味が落ちることを防ぐ
ためである。又、0.3%(0.3%まず)以上のゼオ
ライトと活性炭を混入すると、精密ろ過機材によ
るろ過処理が困難となり、ミリポアろ過膜の負担
が多くなる。 ゼオライトと活性炭のビート汁液への混入比を
1:1としているのは、活性炭が多くなると、風
味がなくなり、ゼオライトが多くなると、反応時
に異臭(イオウの様な臭味)がビート汁液に残る
からであり、ビート臭(イモ臭)を抑える最良比
だからである。 ビート汁液にゼオライトと活性炭を併用して混
入しているのは、吸着性を有する活性炭と吸着性
及び細孔制御性を有するゼオライトとにより、ビ
ート汁液内で活性炭とゼオライトが複合吸着効果
を生じ、ビート汁液に含まれるベタイン、サポニ
ンの発酵遅延物及び異臭の原因となるタンパク質
を除去することができるからである。ゼオライト
単体では吸着が十分ではなかつたが、活性炭との
併用で安定な吸着状態となり、異臭成分、発酵遅
延物を強固に吸着する。 2時間撹拌するのは、ビート汁液中の活性炭が
固まる状態を防ぎ、十分な吸着反応を行なうため
である。また、撹拌による空気の混入が風味を良
好にする。撹拌時間が長いと、フレツシユさが損
なわれ風味がぼやけ、又、撹拌時間が短いと、活
性炭、ゼオライトに接触している部分と接触して
いない部分のビート汁液にむらができ十分な吸着
反応が行なわれないから、撹拌時間は2時間が最
適である。 精密ろ過機材を用いてろ過処理するのは、ビー
ト汁液中で発酵遅延物及び異臭成分を十分に吸着
した活性炭、ゼオライト、更に、微細な懸濁状物
質、コロイド状物質などを取り除くためであり、
ポアサイズ0.45μmの精密ろ過機材を用いて、懸
濁状物質などは容易に分離できる。 比較例 1 活性炭処理は、原料ビートを洗浄剥皮後破砕搾
汁、活性炭処理、醗酵、ろ過、熟成貯蔵、ろ過、
びん詰製品等の各工程を経る。この工程の活性炭
処理はビート汁液に対して活性炭0.3(w/v)を
ビート汁液に混入し、2時間撹拌後、ろ過により
活性炭を除去し、醗酵用汁液を得た。 比較例 2 無処理区は、原料ビートを洗浄剥皮後、破砕搾
汁、醗酵、ろ過、熟成貯蔵、ろ過、びん詰製品等
の各工程を経る。醗酵前のビート汁液は無処理で
ある。
【表】 ○:良い △:普通 ×:不可
第1表は、優良道産品ワインの審査基準に基づ
いて審査した結果である。第1表が示すように、
実施例−1のゼオライト活性炭処理が、比較例−
1の活性炭処理、比較例−2の無処理に比べては
るかに良い結果がでた。実施例−1のゼオライト
活性炭処理において使用したゼオライトの性質
は、分子ふるい作用、イオン交換作用、分子吸着
作用が広く知られている。更にゼオライトの固体
酸(ルイス酸)としての働きが、アミノ基を持つ
塩基性異臭成分を中和している。活性炭は、分子
量の大きいメラニン色素前駆体や鉄ポリフエノー
ル化合物を吸着する性能を有している。次に、精
密ろ過は微細な懸濁状物質やコロイド状物質を除
去する。 以上説明したように、実施例−1のゼオライト
活性炭処理はゼオライトと活性炭、精密ろ過を併
用することによつて、ビートワインの味、色、香
りが優れたものとなつた。 比較例−1は、活性炭だけの処理のため、味、
香りは劣る。 比較例−2は、無処理の為、味、色、香りの全
てに劣る。 次に、醗酵工程における説明を行う。実施例−
1、比較例−1、比較例−2、の各汁液に対して
醗酵液(酒母)を10%の割合で加え醗酵を開始し
た。 実施例−1においては、2日目から盛んに泡を
生じる醗酵状態を確認した。アルコール度を次の
日程で測定した。10日目8.02%、13日目11.1%、
16日目12.1%となつた。 比較例−1で2日目に醗酵が確認されなかつた
ため、醗酵液(酒母)を更に同量加えた。5日目
に醗酵を確認した。アルコール度を次の日程で測
定した。10日目6.40%、13日目9.06%、16日目
11.0%となつた。 比較例−2においては、比較例−1と同じよう
に醗酵液(酒母)を同量加えた。5日目に醗酵を
確認した。アルコール度を次の日程で測定した。
10日目4.03%、13日目8.00%、16日目9.80%とな
つた。 以上測定結果に基づくと、実施例−1に比べて
比較例−1、比較例−2、は醗酵の立ち上がりが
遅い。また醗酵液(酒母)の使用量も多い。か
つ、アルコール度が低いのは醗酵が遅延している
からである。 実施例−1において、ゼオライト、活性炭、精
密ろ過処理では醗酵遅延物質が除去され、醗酵が
スムーズに進行した。 (ヘ) 発明の効果 本発明によれば、次の効果が生じる。 発酵剤の工程で、ビート汁液(発酵液)にゼ
オライトと活性炭とを併用して混入しているた
め、ビート汁液に含まれる発酵遅延物及び異臭
成分をゼオライトと活性炭の複合効果により強
固に吸着する。その為、ビート汁液に含まれる
発酵遅延物及び異臭成分を精密ろ過機材により
取り除くことができ、発酵の立ち上がりが早
く、発酵がスムーズに行なえる。 ビート汁液に対して、ゼオライトと活性炭を
各々0.3%(w/v%)混入し、混入比を1:
1としているため、ビート汁液中の異臭成分を
十分に除去することができると共にビート臭を
抑えることができ、発酵後のワイン様の風味が
向上すると共にマイルドな汁液が得られる。 撹拌時間が2時間であるため、活性とゼオラ
イトがビート汁液中で風味を損なうことなく十
分に吸着反応を行なう。 その為、ビート汁液の発酵遅延物、異臭成分を
確実に活性炭、ゼオライトによつて吸着すること
ができ、良好な風味のビートワインが得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ビートを原料とする醸造酒を製造するとき、
    発酵前の工程で、ビート汁液(発酵液)に対し
    て、0.3%(w/v%)のゼオライトと0.3%
    (w/v%)の活性炭とを各々前記ビート汁液に
    混入し、2時間撹拌後、精密ろ過機材を用いて前
    記ゼオライトと活性炭を発酵液系外に取り除き、
    ワインタイプの酒を得ることを特徴とするビート
    ワインの製造法。
JP63080752A 1988-03-31 1988-03-31 ビートワインの製造法 Granted JPH01257457A (ja)

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JPS6163275A (ja) * 1984-09-04 1986-04-01 Kyuichi Suzuki 甜菜を発酵させたアルコ−ル飲料

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