JPH0378920B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はトンネル覆工用のコンクリートセグ
メント等のコンクリート部材の接合方法に関する
ものである。

コンクリートセグメントをトンネル方向に接続
するに際し、コンクリートセグメントに長ボルト
を挿通しこの長ボルトをカツプラーで接続する構
造が提案された。ところでこの接続作業は先の長
ボルト端にカツプラーを嵌めておき、次のセグメ
ントを組立て、そのセグメントに長ボルトを挿通
し手探りによつてカツプラーに螺合させることか
ら簡単に嵌めることはできず、またセグメント相
互の位置が僅かずれても相当の困難をもたらす。

この発明は前記事情に鑑み案出したもので、特
にコンクリートセグメントの接合部における相対
する凹溝内に跨つて環状金物を嵌め、セグメント
相互の位置決めをなし、かつ長ボルト挿入に際し
てのガイドの役目をもたらすべく案出したもの
で、以下その詳細を図示した実施例によつて説明
する。

コンクリートセグメントＡ，Ａの相対する接合
面に深部が小径となつた截頭円錐形状の凹部１，
１が形成され、その凹部の底は鋼棒挿通孔２，２
に連続している。

鋼棒３，３はその両端に螺子の形成された長ボ
ルトをなしている。この鋼棒３を一方のセグメン
トＡに挿通し凹部１内に突出した部分に、内部に
螺子を形成してあるカツプラー４を螺合し、また
その凹部１内に両端外径が小さくなるようテーパ
ー状とした環状金物５を半分嵌めておく。次いで
他方のセグメントＡを建込みその凹部に前記環状
金具５の他の半分を嵌めセグメントＡ，Ａを突合
せ状とし、次いで鋼棒挿通孔２の他端から鋼棒３
を挿入し、その先端螺子を前記カツプラー４に螺
合して鋼棒３，３を接続する。またカツプラー４
の螺子孔の一方の入口は鋼棒３の挿入が容易なよ
うにテーパー状としておく。そしてこの鋼棒３，
３の接続によりセグメントＡ，Ａは連結される。

なおカツプラー４はその螺子を半分ずつ逆ねじ
としてターンバツクルとして作用させることがで
きる。またカツプラー４の螺子孔の入口は鋼棒３
の挿入が容易なようにテーパー状としておく。ま
た前記セグメントＡ，Ａの突合せ面にはシール材
６が介在される。

この発明は以上の構成からなり、コンクリート
セグメント等コンクリート部材を長ボルトで接続
するに際してカツプラーを嵌める凹部をセグメン
トの相対する面にそれぞれ形成し、ここに両端が
小径をなすテーパー状の環状金物を嵌めることに
よつてコンクリート部材の接合部の位置決めを正
確にして長ボルト等鋼棒の挿通孔を直線状に合致
させ、またこの環状金物が手探りで挿通する鋼棒
を案内してカツプラーへの挿入を容易とすること
でができる。またその環状金物は接合部の剪断耐
力材ともなり、きわめて有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は一部を断面で示したセグメントの接続
状態の正面図、第２図はセグメントの接続面の正
面図、第３図、第４図は接続部の断面図である。 Ａ……セグメント、１……凹部、２……鋼棒挿
通孔、３……鋼棒、４……カツプラー、５……環
状金物、６……シール材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 長手方向の相対する接合面に深部が小径とな
   つた載頭円錐形状の凹部を形成し、その凹部の底
   中央より長手方向に連続した鋼棒挿通孔を穿設し
   たコンクリート部材の、一方のコンクリート部材
   の鋼棒挿通孔に挿通した鋼棒の凹部内に突出した
   後端螺部にカツプラーの螺子孔の略半分を螺合緊
   締せしめ、前記コンクリート部材の凹部開口部
   に、外周を凹部開口部内面と密接する面としたそ
   ろばんだま状環状金具の一側を嵌め、このコンク
   リート部材の接合面に他方のコンクリート部材の
   接合面を対向させて前記環状金具の他側を凹部開
   口部に嵌めて両コンクリート部材の鋼棒挿通孔に
   挿通した鋼棒先端螺部を前記カツプラーの螺子孔
   の残る半分に螺合緊締してなることを特徴とする
   コンクリート部材の接合方法。