JPH0376945B2 - - Google Patents
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- JPH0376945B2 JPH0376945B2 JP58077955A JP7795583A JPH0376945B2 JP H0376945 B2 JPH0376945 B2 JP H0376945B2 JP 58077955 A JP58077955 A JP 58077955A JP 7795583 A JP7795583 A JP 7795583A JP H0376945 B2 JPH0376945 B2 JP H0376945B2
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Landscapes
- Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
本発明はプラスチツク製薬液容器に関し、更に
詳しくは薬液を貯蔵、排出するに適したプラスチ
ツク製薬液容器に関する。 従来、薬液容器として、種々のプラスチツクが
使用されてきたが、ポリ塩化ビニル製容器は可塑
剤が含まれていて、薬液を容器に貯蔵している間
に可塑剤が内容物である薬液中に滲出する欠点が
あり、エチレン／酢酸ビニル共重合体製容器、高
圧法ポリエチレン製容器は耐熱性に劣り、高温滅
菌に耐えにくい欠点がある。またポリプロピレン
製容器は柔軟性に欠け、薬液の汚染原因となる空
気の容器内への導入なに薬液を容器から排出する
ことができない欠点があつた。更に低圧法ポリエ
チレン製容器は依透明性に欠け、容器内の薬液を
十分に観察しにくい欠点があつた。 本発明の目的はこれら従来からあるプラスチツ
ク製薬液容器の欠点を改良した輸液容器を提供す
ることである。 また本発明の他の目的は透明性に優れ、容器内
容物である薬液中に可塑剤の滲出がない輸液容器
ることである。 更に本発明の他の目的は容器内へ空気を導入し
ないで、自己密閉により内容物である薬液を排出
する柔軟性のある薬液容器を提供することであ
る。 更にまた本発明の他の目的は高温滅菌に耐える
ことのできる耐熱性のある輸液容器を提供するこ
とである。 すなわち、本発明は密度が0.92ｇ／cm3以上の高
圧法低密度ポリエチレンと密度が0.92ｇ／cm3以下
の線状低密度ポリエチレンとが重量比で90／10〜
50／50に混合した重合体混合物からなるプラスチ
ツク製薬液容器である。 本発明で使用する高圧法低密度ポリエチレン
（以下LDPEという）はエチレン主鎖に対して充
分比較し得る程度の長鎖分岐を有する分子構造を
したポリエチレンであり、JIS−Ｋ−6760試験法
で測定した密度が0.92ｇ／cm3以上の樹脂である。 一方、線状低密度ポリエチレン（以下LLDPE
という）は直鎖状低密度ポリエチレンともいい、
プロピレン、ヘキセン−１、ブテン−１、オクテ
ン−１等のα−オレフインがエチレン主鎖に対し
て分岐したエチレン／α−オレフイン共重合体で
あり、JIS−Ｋ−6760試法で測定した密度が0.92
ｇ／cm3以下の樹脂である。 そしてLDPEとLLDPEとの重合体混合物の重
量比は90／10〜50／50である。重合体混合物の
LLDPEが10重量％未満であると、容器の耐熱性
が悪く、高温滅菌をする劣化する傾向がある。ま
た重合体混合物のLLDPEが50重量％を超えると、
容器の透明性および柔軟性が悪くなり、自己閉塞
により薬液を導出するのが困難になる傾向があ
る。 本発明のプラスチツク製容器は射出成形、中空
成形、あるいはシート接着等の手段によつて、断
面が扁平形状をしたバツグや円筒形状をしたボト
ルに形成される。使用材料であるLDPEや
LLDPEのメルトインデツクスには制限はないが、
中空成形におけるパリソンのドローダウンやブロ
ー時の粘性からメルトインデツクスは８以下、好
ましくは２以下で最適である。 以下実施例が本発明の一例を説明する。 実施例 １ LDPE（密度0.924ｇ／cm3、JIS−Ｋ−6760によ
るメルトインデツクス２ｇ／10分）とLLDPE（密
度0.918ｇ／cm3、メルトインデツクス１ｇ／10分）
とを第１表に示す重量比に混合して溶融成形した
夫々のペレツトをダイス温度190℃で中空成形し、
内容量500ml、肉厚0.5mmの容器を製造した。夫々
の容器試験は下記の測定方法で行つた。 なお、第１表中の混合比はLDPE／LLDPEの
重量比を示す。 耐熱性 100μ以下のガラス細片を微量混入した蒸溜
水500mlを容器内に入れ、容器と同質の蓋で融
着密封した後、それをオートクレーブ中で110
℃、60分間加熱した。その時の容器の熱変形状
態を肉眼で観察した。 透明性 容器内の蒸溜水中のガラス細片を第10改正日
本薬局方、製剤総則17「注射剤の不溶性異物検
査法」第１法に従つて検出の可否を判定した。 溶出性 日本薬局方、一般試験法42「輸液溶プラスチ
ツク容器試験法」のポリエチレン製又はポリプ
ロピレン製容器に則つてテストした。 柔軟性 容器の口部をゴム栓で密封して輸液セツトを
接続し、自己閉塞状態で容器内の蒸溜水を滴下
した時の輸液の実施の可否により判定した。
詳しくは薬液を貯蔵、排出するに適したプラスチ
ツク製薬液容器に関する。 従来、薬液容器として、種々のプラスチツクが
使用されてきたが、ポリ塩化ビニル製容器は可塑
剤が含まれていて、薬液を容器に貯蔵している間
に可塑剤が内容物である薬液中に滲出する欠点が
あり、エチレン／酢酸ビニル共重合体製容器、高
圧法ポリエチレン製容器は耐熱性に劣り、高温滅
菌に耐えにくい欠点がある。またポリプロピレン
製容器は柔軟性に欠け、薬液の汚染原因となる空
気の容器内への導入なに薬液を容器から排出する
ことができない欠点があつた。更に低圧法ポリエ
チレン製容器は依透明性に欠け、容器内の薬液を
十分に観察しにくい欠点があつた。 本発明の目的はこれら従来からあるプラスチツ
ク製薬液容器の欠点を改良した輸液容器を提供す
ることである。 また本発明の他の目的は透明性に優れ、容器内
容物である薬液中に可塑剤の滲出がない輸液容器
ることである。 更に本発明の他の目的は容器内へ空気を導入し
ないで、自己密閉により内容物である薬液を排出
する柔軟性のある薬液容器を提供することであ
る。 更にまた本発明の他の目的は高温滅菌に耐える
ことのできる耐熱性のある輸液容器を提供するこ
とである。 すなわち、本発明は密度が0.92ｇ／cm3以上の高
圧法低密度ポリエチレンと密度が0.92ｇ／cm3以下
の線状低密度ポリエチレンとが重量比で90／10〜
50／50に混合した重合体混合物からなるプラスチ
ツク製薬液容器である。 本発明で使用する高圧法低密度ポリエチレン
（以下LDPEという）はエチレン主鎖に対して充
分比較し得る程度の長鎖分岐を有する分子構造を
したポリエチレンであり、JIS−Ｋ−6760試験法
で測定した密度が0.92ｇ／cm3以上の樹脂である。 一方、線状低密度ポリエチレン（以下LLDPE
という）は直鎖状低密度ポリエチレンともいい、
プロピレン、ヘキセン−１、ブテン−１、オクテ
ン−１等のα−オレフインがエチレン主鎖に対し
て分岐したエチレン／α−オレフイン共重合体で
あり、JIS−Ｋ−6760試法で測定した密度が0.92
ｇ／cm3以下の樹脂である。 そしてLDPEとLLDPEとの重合体混合物の重
量比は90／10〜50／50である。重合体混合物の
LLDPEが10重量％未満であると、容器の耐熱性
が悪く、高温滅菌をする劣化する傾向がある。ま
た重合体混合物のLLDPEが50重量％を超えると、
容器の透明性および柔軟性が悪くなり、自己閉塞
により薬液を導出するのが困難になる傾向があ
る。 本発明のプラスチツク製容器は射出成形、中空
成形、あるいはシート接着等の手段によつて、断
面が扁平形状をしたバツグや円筒形状をしたボト
ルに形成される。使用材料であるLDPEや
LLDPEのメルトインデツクスには制限はないが、
中空成形におけるパリソンのドローダウンやブロ
ー時の粘性からメルトインデツクスは８以下、好
ましくは２以下で最適である。 以下実施例が本発明の一例を説明する。 実施例 １ LDPE（密度0.924ｇ／cm3、JIS−Ｋ−6760によ
るメルトインデツクス２ｇ／10分）とLLDPE（密
度0.918ｇ／cm3、メルトインデツクス１ｇ／10分）
とを第１表に示す重量比に混合して溶融成形した
夫々のペレツトをダイス温度190℃で中空成形し、
内容量500ml、肉厚0.5mmの容器を製造した。夫々
の容器試験は下記の測定方法で行つた。 なお、第１表中の混合比はLDPE／LLDPEの
重量比を示す。 耐熱性 100μ以下のガラス細片を微量混入した蒸溜
水500mlを容器内に入れ、容器と同質の蓋で融
着密封した後、それをオートクレーブ中で110
℃、60分間加熱した。その時の容器の熱変形状
態を肉眼で観察した。 透明性 容器内の蒸溜水中のガラス細片を第10改正日
本薬局方、製剤総則17「注射剤の不溶性異物検
査法」第１法に従つて検出の可否を判定した。 溶出性 日本薬局方、一般試験法42「輸液溶プラスチ
ツク容器試験法」のポリエチレン製又はポリプ
ロピレン製容器に則つてテストした。 柔軟性 容器の口部をゴム栓で密封して輸液セツトを
接続し、自己閉塞状態で容器内の蒸溜水を滴下
した時の輸液の実施の可否により判定した。
【表】
第１表から明らかなように、LLDPEが10重量
％未満になると、容器の耐熱性が悪くなり、50重
量％を超えると透明性が悪くなる傾向がある。 実施例 ２ LDPE（密度0.926ｇ／cm3、メルトインデツクス
１）と前記実施例１で使用したLLDPEとを第２
表に示す重量比に混合して実施例１と同じ方法で
成形した容器をオートクレーブ中で115℃で60分
間滅菌処理した。この容器の測定結果を第２表に
示す。測定方法は実施例１と同じである。
％未満になると、容器の耐熱性が悪くなり、50重
量％を超えると透明性が悪くなる傾向がある。 実施例 ２ LDPE（密度0.926ｇ／cm3、メルトインデツクス
１）と前記実施例１で使用したLLDPEとを第２
表に示す重量比に混合して実施例１と同じ方法で
成形した容器をオートクレーブ中で115℃で60分
間滅菌処理した。この容器の測定結果を第２表に
示す。測定方法は実施例１と同じである。
【表】
第２表から明らかなように、重合体混合物中に
おけるLLDPEの混合比が50重量％を超えると、
透明性および柔軟性が悪くなる傾向がある。 実施例 ３ LDPE（密度0.921ｇ／cm3、メルトインデツクス
1.5）とLLDPE（密度0.920ｇ／cm3、メルトインデ
ツクス１）とを第３表に示す混合比に混合し、実
施例２と同じ条件下で成形した夫々の容器を実施
例２と同じ方法で試験した。その測定結果を第３
表に示す。
おけるLLDPEの混合比が50重量％を超えると、
透明性および柔軟性が悪くなる傾向がある。 実施例 ３ LDPE（密度0.921ｇ／cm3、メルトインデツクス
1.5）とLLDPE（密度0.920ｇ／cm3、メルトインデ
ツクス１）とを第３表に示す混合比に混合し、実
施例２と同じ条件下で成形した夫々の容器を実施
例２と同じ方法で試験した。その測定結果を第３
表に示す。
【表】
第３表から明らかなように、重合体混合物中に
おけるLLDPEの混合比が50重量％を超えると、
透明性および柔軟性が悪くなる傾向がある。 比較例 １ LDPE（密度0.919ｇ／cm3、メルトインデツクス
１）と実施例３で使用したLLDPEを第４表に示
す混合比に混合して実施例３と同じ方法で容器を
製造した。この容器の試験結果を第４表に示す。 測定方法は実施例３と同じである。
おけるLLDPEの混合比が50重量％を超えると、
透明性および柔軟性が悪くなる傾向がある。 比較例 １ LDPE（密度0.919ｇ／cm3、メルトインデツクス
１）と実施例３で使用したLLDPEを第４表に示
す混合比に混合して実施例３と同じ方法で容器を
製造した。この容器の試験結果を第４表に示す。 測定方法は実施例３と同じである。
【表】
第４表から明らかなように、重合体混合物中に
おけるLLDPEの混合比が10〜50重量％であるNo.
１およびNo.２の容器は耐熱性および透明性が悪
い。 実施例 ４ 実施例２で得られた容器の肉厚0.5mmのシート
片を蒸溜水中に浸漬した状態で115℃、60分間オ
ートクレーブ滅菌処理した。そのシートを蒸溜水
面に浮遊させて、シートの直角方向の透過率を、
滅菌処理後20時間、４日および９日経過した時に
蒸溜水を標準としてパーセンテージで測定した。
夫々の容器のオートクレーブ滅菌処理後の透明性
の経時変化を第５表に示す。
おけるLLDPEの混合比が10〜50重量％であるNo.
１およびNo.２の容器は耐熱性および透明性が悪
い。 実施例 ４ 実施例２で得られた容器の肉厚0.5mmのシート
片を蒸溜水中に浸漬した状態で115℃、60分間オ
ートクレーブ滅菌処理した。そのシートを蒸溜水
面に浮遊させて、シートの直角方向の透過率を、
滅菌処理後20時間、４日および９日経過した時に
蒸溜水を標準としてパーセンテージで測定した。
夫々の容器のオートクレーブ滅菌処理後の透明性
の経時変化を第５表に示す。
【表】
第５表から明らかなように、LDPE100％の樹
脂からなるNo.１の容器の透明性は経時変化がなか
つたが、No.１の容器材料にLLDPEを含有した重
合体混合物の容器の透明性は時間の経過ととも
に、良くなる傾向があつた。 本発明プラスチツク製薬液容器は次の効果を有
する。 耐熱性に優れているので高温滅菌をすること
ができる。 可塑剤を含有していないので、薬液中に可塑
剤が滲出する心配がない。 柔軟性であるので、自己閉塞状態で薬液を導
出することができる。 透明性に優れているので、内容物である薬液
の使用状況の観察が容易である。
脂からなるNo.１の容器の透明性は経時変化がなか
つたが、No.１の容器材料にLLDPEを含有した重
合体混合物の容器の透明性は時間の経過ととも
に、良くなる傾向があつた。 本発明プラスチツク製薬液容器は次の効果を有
する。 耐熱性に優れているので高温滅菌をすること
ができる。 可塑剤を含有していないので、薬液中に可塑
剤が滲出する心配がない。 柔軟性であるので、自己閉塞状態で薬液を導
出することができる。 透明性に優れているので、内容物である薬液
の使用状況の観察が容易である。
Claims (1)
- １ 密度が0.92ｇ／cm3以上の高圧法低密度ポリエ
スチレンと密度が0.92ｇ／cm3以下の線状低密度ポ
リエチレンとが重量比で90／10〜50／50に混合し
た重合体混合物からなるプラスチツク製薬液容
器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58077955A JPS59203560A (ja) | 1983-05-02 | 1983-05-02 | プラスチック製薬液容器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58077955A JPS59203560A (ja) | 1983-05-02 | 1983-05-02 | プラスチック製薬液容器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59203560A JPS59203560A (ja) | 1984-11-17 |
| JPH0376945B2 true JPH0376945B2 (ja) | 1991-12-09 |
Family
ID=13648419
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58077955A Granted JPS59203560A (ja) | 1983-05-02 | 1983-05-02 | プラスチック製薬液容器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59203560A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61213236A (ja) * | 1985-03-20 | 1986-09-22 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | 夾雑物シール性に優れた重包装袋用フィルム |
| JPS625349A (ja) * | 1985-07-02 | 1987-01-12 | 株式会社新素材総合研究所 | 液体容器 |
| JPS6244256A (ja) * | 1985-08-23 | 1987-02-26 | 昭和電工株式会社 | 医療用袋 |
| JPS6264363A (ja) * | 1985-09-17 | 1987-03-23 | 昭和電工株式会社 | 医療用袋 |
| JPS6257555A (ja) * | 1985-09-06 | 1987-03-13 | 昭和電工株式会社 | 医療用袋 |
| JPH0614952B2 (ja) * | 1985-12-04 | 1994-03-02 | 株式会社新素材総合研究所 | 医療用液体容器 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5829465A (ja) * | 1981-08-05 | 1983-02-21 | イ−・アイ・デユ・ポン・ドウ・ヌム−ル・アンド・カンパニ− | 血小板貯蔵容器 |
-
1983
- 1983-05-02 JP JP58077955A patent/JPS59203560A/ja active Granted
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5829465A (ja) * | 1981-08-05 | 1983-02-21 | イ−・アイ・デユ・ポン・ドウ・ヌム−ル・アンド・カンパニ− | 血小板貯蔵容器 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59203560A (ja) | 1984-11-17 |
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