JPS63214260A - 軟質医療用バツグ - Google Patents

軟質医療用バツグ

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JPS63214260A
JPS63214260A JP62048401A JP4840187A JPS63214260A JP S63214260 A JPS63214260 A JP S63214260A JP 62048401 A JP62048401 A JP 62048401A JP 4840187 A JP4840187 A JP 4840187A JP S63214260 A JPS63214260 A JP S63214260A
Authority
JP
Japan
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copolymer
layer
bag
weight
composition
Prior art date
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Pending
Application number
JP62048401A
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English (en)
Inventor
俊夫 中村
松田 友宏
中條 澄
堀田 正寛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Plastics Co Ltd
Kanae Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Plastics Co Ltd
Kanae Co Ltd
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Publication date
Application filed by Dainippon Plastics Co Ltd, Kanae Co Ltd filed Critical Dainippon Plastics Co Ltd
Priority to JP62048401A priority Critical patent/JPS63214260A/ja
Publication of JPS63214260A publication Critical patent/JPS63214260A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (al産業上の利用分野 本発明は、医療用の液体容器に関し、輸液ハング、血液
ハング等に好適な軟質容器の構造に関する発明である。
(b)従来の技術 従来、医療用の輸液、血液等の容器としては、硬質及び
軟質の材料が使用されている。
前者即ち硬質の材料としては、無機ガラス瓶が大量に使
用されている。これは透明性、耐熱性等の点で卓越して
いるが、重量が重く、破損し易く、又使用時には空気流
入孔を必要とするため雑菌等の浸入のおそれがあるのみ
ならず、容器が高張るため使用後の処理が不便である等
の大きな欠点を有している。更に硬質材料として、ポリ
プロピレンのブロー成形瓶も使用されるが、これは軽量
、高強度、コスト安等の利点はあるが、硬質のために使
用時空気流入孔を必要とし、細菌等の混入、嵩高のため
使用前後の取扱が不便である等の欠点かあ、た。
後者即ち軟質材料としては、専ら多量の可塑剤を含有す
る軟質ポリ塩化ビニル製バングが使用されているが、透
明性、柔軟性が良く、使用時に空気の流入孔を必要とし
ないため雑菌の混入のおそれもなく、使用前後の処理も
簡便であるが、耐熱性及び低温柔軟性が不充分であり、
強度も充分と云えず、水蒸気バリヤー性にも問題が存在
している。
特に多量の可塑剤を含むため、この可塑剤が容器内容物
中に微量ながら溶出、混入する可能性があり、更に残留
塩化ビニル七ツマ−の溶出と併せて、場合によっては衛
生上の問題を生じる。
この軟質材料の代替品としては種々の提案がなされ一部
は実用化されているが、未だ満足すべきものは完成され
ていない。
本発明の発明者の一人は特開昭59−74153号記載
の発明において、新規な軟質バッグ材料を開発提供して
いる。この軟質材料により作製されるハングは透明性、
耐熱性、柔軟性、低温柔軟性、水蒸気バリヤー性におい
て優れているのみならず、可塑剤のような低分子化合物
を含有しないため内容物中への溶出混入のおそれがなく
、衛生性の点においても充分満足すべき性質を有してい
る。
然しなから、この新規な軟質単層材料の場合には表面粘
着性があるため、作業上問題を生じる場合がある。
更に高圧蒸気滅菌における滅菌時間軽減のため、一段の
耐熱性が要求される場合がある。
又、本発明の発明者の一人は、特開昭61−17728
4号に於て、特開昭59−74153号の組成分の展開
形態として、二層シートを提案しているが、これも本発
明の軟質医療用バッグの素材としては表面粘着性及び耐
熱性の点で未だ充分とは言えない。
(C1発明が解決しようとする問題点 本発明は、上述の従来技術の問題点を一挙に解決しよう
とするものであって、本発明に係る三層構造体から作製
された医療用バッグは、所謂ソフトバッグとして満足し
得る性能を完備し、特に、前記の特開昭59−7415
3号及び特開昭61−177284号に記載する材料か
ら作製されたバッグに比し外層及び内層の粘着性が全く
なく、更に耐熱性も一段と向上し、高度の蒸気滅菌耐熱
性を有する軟質バッグを提供することを目的として研究
の結果これを完成したものである。
(d1問題点を解決する為の手段及びその作用本発明の
要旨とする構成は、積層体の中間層が、芳香族ビニル化
合物の重合体からなる両端ブロフクと共役ジエン系重合
体からなる中間ブロックとより構成されるブロック共重
合体の両端ブロフクが共重合体中10〜40重量%で、
その10%以下が水添され、かつ中間ブロックが90%
以上水添されてなるブロック共重合体30〜90重量%
;融点150°C以上のアイツタクチインクポリプロピ
レン又はそれを主成分とする共重合体5〜40重量%;
ビニルエステル含量5%以上のエチレン−ビニルエステ
ル共重合体又はアクリレ−1〜含量5%以上のエチレン
−アクリレート共重合体O〜40重量%からなる樹脂組
成物よりなり、外層及び内層が融点150℃以上のアイ
ツタクチインクポリプロピレン又はそれを主成分とする
共重合体からなる三層構造体により形成された軟質医療
用バッグである。
即ち、本発明に係る軟質バッグの材料たる三層構造体の
中間層に用いるブロック共重合体は共役ジエン共重合体
からなる中間ブロック490〜60重量%)と芳香族ビ
ニル化合物の重合体からなる両端ブロック (10〜4
0重量%)とよりなるブロック共重合体である。
面上記両端ブロックを構成する芳香族ビニル化合物の重
合体としてはポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン
、ポリ−α−メチルスチレン、ポリクロルスチレン等の
スチレン系重合体があるが、その分子量としては数平均
分子量5000〜125000のものが適しており、最
も好ましいのはポリスチレンである。
一方中間ブロックを構成する共役ジエン系重合体として
は、ポリブタジェン、ポリイソプレン、ポリクロロプレ
ン等があるが、数平均分子量10000〜300000
のものが適しており、特に好ましいのはポリブタジェン
及びポリイソプレンである。
次に、上記ブロック共重合体を水素添加することにより
、本発明に使用するブロック共重合体が得られる。その
際、両端ブロックの水添割合は10%以下、中間ブロッ
クの水添割合は90%以上であることが必要である。
殊に中間ブロックの水添割合は95%以上であることが
好ましい。
この際、中間ブロックがブタジェンである場合には水添
物はエチレン・ブチレン共重合体構造となり、中間ブロ
ックがポリイソプレンの場合には水添物はエチレン・プ
ロピレン共重合体構造となり、全体としての強度、透明
性、耐候性、耐熱性が向上する。特に本発明に係る医療
用バッグとして必要不可欠な透明性及び耐熱性が顕著に
向上する。
本発明に係る三層構造体の中間層を構成する共重合体内
において、ブロック共重合体中の両端ブロックは熱可塑
性エラストマーの高硬度成分として働き、中間ブロック
は軟成分として働く。両端ブロックが共重合体中10重
量%以下であると強度が不充分となり40重量%を超え
ると柔軟性が不充分となる。即ちブロック共重合体中の
両端ブロックの含有量は15〜25重量%であることが
好ましい。
又、三層構造体の中間層樹脂組成物中ブロック共重合体
は30〜90重量%含有することが必要であり、30%
以下では組成物の柔軟性及び透明性が不充分となり、9
0%以上では組成物の耐熱性及び成形性が不充分となる
尚、本発明に用いるブロック共重合体はクレイトンG−
1650、クレイトンG−1652、クレイトンG−1
657、クレイトンG−1658(何れもシェル化学潤
製)、タフチックHR−1041、HR−3201(旭
化成工業■製)、等の名称で容易に入手可能である。
尚、この種タイプのブロック共重合体中には、後で少量
の不飽和酸例えば、アクリル酸又はメタクリル酸により
処理されたものも存在するが、本発明においてはこれら
の改質物も範囲として包含するものである。又これらブ
ロック共重合体は一種のものに限らず、二種以上を組合
わせたものも有効である。
次に本発明に用いるポリプロピレンは融点150°C以
上のアイソタクティックポリプロピレン又はそれを主体
とした共重合体であって、一般に成形材料として使用さ
れているものがそのま\使用出来る。
共重合体としてはプロピレンとエチレン、1−ブテン等
のα−オレフィンとのブロックコポリマーやランダムコ
ポリマーが使用可能である。
ポリプロピレン又はその共重合体を本発明の三層構造体
における中間層組成物の一成分として使用する場合、耐
熱性を著しく向上させる効果があるのみならず、後述す
る第三成分の存在と相俟って組成物の成形性をも顕著に
向上させる。
更に、ポリプロピレン成分はブロック共重合体との相溶
性がよく、透明性良好なポリブレンドが可能なことも大
きな利点である。
尚、ポリプロピレン成分の融点は組成物の耐熱性を維持
するために150℃以上であることが必要である。そし
て組成物中のポリプロピレン含量が5%以下の場合は、
耐熱性が不充分となり、40%以上の場合は柔軟性に欠
ける結果となる。特に好ましいのは10〜30%である
次に、三層構造体の両面に使用するポリプロピレンの効
果は全体としての耐熱性の向上及び構造体同志の粘着性
、特に高温滅菌時の粘着性の防止にあるが、更に高温時
のみならず室温付近での柔軟性及び特に−20〜−30
℃程度の低温時のハングの破袋等の強度低下を防止する
ためにはポリプロピレンホモポリマーよりもコポリマー
の方が適している。
次に、本発明における中間層組成物に用いるエチレン・
ビニルエステル共重合体又はエチレン・アクリレート共
重合体のビニルエステル又はアクリレート含量は5%以
上であることが必要である。
5%以下の場合は組成物自体の透明性が低下し、組成物
の柔軟性も不充分である。
尚、これら共重合体の効果は組成物の透明性の向上及び
特に成形性の向上にあり、これらの共重合体が存在しな
くとも本発明に係る三層構造体の製造は可能であるが、
前記の性能の向上のためには、一般に5%以上40%以
下の使用が好ましく、特に好ましいのは10〜30%で
ある。
エチレン・アクリレート共重合体は上述の効果のみなら
ず、エチレン・ビニルエステル共重合体に比し低温柔軟
性、耐熱性の点で優れており、特に高温時の耐加水分解
性及び高温成形時の熱安定性において顕著に優れている
この際に使用されるエチレン・ビニルエステル共重合体
に用いられるビニルエステルとしてはギ酸ビニル、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸
ビニル、ステアリン酸ビニル等があるが、特に好ましい
のは酢酸ビニルである。
又、エチレン・アクリレート共重合体に用いられるアク
リレートとしてはメチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、ブチルアクリレート、2−エチルへキシルアクリ
レート等があるが、特に好ましいのはメチルアクリレー
ト及びエチルアクリレートである。
第1図は本発明に係る三層構造体の中間層の主成分樹脂
組成の範囲を示したものであって、図中DE F G 
HIにより囲まれた部分が本発明の三層構造体の中間層
の主成分樹脂組成の範囲であり、JKLMにより囲まれ
た部分が特に好ましい範囲である。
尚、上記組成物及び三層構造体の両面を構成するポリプ
ロピレンの他、必要に応じ少量の各種可塑剤、熱安定剤
、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、結晶核剤、着色剤
等を含有することも可能である。
本発明に係る三層構造体は第2図にその断面図を示す如
くであるが、その好ましい態様としては中間層の厚さが
80〜300AIm、内外両面層の厚さが10〜50μ
mのものであるが、特に好ましいのは、中間層の厚さ1
00〜170 am 、内外両面層の厚さ15〜30μ
m1のものである。
次に、この三層構造体の製造法は特に限定するものでは
ないが、例えばフラットダイによる共押出し、リング状
グイからの共インフレーション押出し、ポリプロピレン
を両面から供給し中間層をフラットダイから押出す押出
しラミネーション方式、又は三層ブロー成形方式等が何
れも用いられる。
これらの何れの場合も中間層と両面層とは高温時の接着
性が優秀であるため接着剤の使用が全く不要であること
ば本三層構造体の大きな特徴である。
勿論、接着剤を使用して三層をそれぞれドライラミネー
ション方式により積層することも可能であるが、余分の
工程を要するためにコスト的に有利とは云い難く、その
上医療用容器材料としては接着剤の使用は好ましくない
ので得策とは云うことが出来ない。
次にバッグの作製方法は、ヒートシール、インパルスシ
ール、超音波シール等が適用されるが、筒状インフレー
ションシート又はブロー成形によるものが優れている。
特にブロー成形はバッグを直接無菌状態で成形すること
が可能であるから最も好ましい方法である。
本発明に係る三層構造体から作製されたバッグは完全に
衛生的に安全であって、第十−改正日本薬局方(198
6) 44 r輸液用プラスチック容器試験法」による
試験の全項目に適合する。
又同じく同試験法による微粒子試験の結果も優秀であり
、微生物の透過試験も極めて優れた結果が得られた。
更に高温における蒸気滅菌にも充分耐性を有し、滅菌時
のバッグ同志の粘着等も全く起こさない。
又、エチレンオキサイドガス等を使用したガス滅菌後の
残留ガス濃度が低く、然もこのガスの逃散速度も現用の
軟質バッグ(軟質ポリ塩化ビニル製)に比して著しく速
い。
又一方放射線滅菌直後及び放置後の物性低下も無視出来
る程度に小さい、等このバッグは極めて優れた特性を具
備したものである。
この医療用バッグは、柔軟かつ高強度で透明性も優れて
いて、低温柔軟性にも富み、使用時に空気針を挿入する
必要がなく、然も例えば−20℃の低温下で落下させて
も破袋が全く起こらず、かつ軽量であるので既存のガラ
ス瓶等に比し大きな利点を有している。
尚、この軟質液体バッグは水分透過性は極めて低いが、
酸素、炭酸ガス、窒素等ガス透過性は比較的高く、用途
によっては、ガスバリヤ−性に優れたフィルムでオーバ
ーパウチすることも可能であるが、ガスバリヤ−性のみ
ならず紫外線バリヤー性等についても同様に、これらの
物性を向上させるために、三層構造体の外層の外側又は
/及び外層と中間層間又は/及び中間層と内層間に、必
要に応じて各種バリヤー性向上材を積層することも可能
である。
但しこの場合には柔軟性等軟質医療用バッグとしての特
性を損なうことのないように、該積層材の材質、厚さ、
積層仕様等の選定を行うことが必要である。
以上に、詳述したように、本発明に係る軟質医療用バッ
グは、ガラス瓶や、軟質ポリ塩化ビニル製バッグに比し
、多くの点で極めて優秀な特性を具備した、新規で有用
なバッグである。
(el実施例 以下、実施例により、本発明の構成を具体的に説明する
が、勿論これにより本発明の範囲が限定されるものでは
ない。
実施例1゜ 下記組成の配合物をブレンダーで混和後、押出機で押出
して、ペレットを作製した。
(1)ブロック共重合体 クレイトンG−1650(シェル化学@製)40重量% クレイトンG−1657(シェル化学■製)20重量% (2)ポリプロピレン 融点165℃のランダムコポリマー  20重量%(3
)エチレン・エチルアクリレート共重合体D P D 
J −618220重量%(日本ユニカー−製、エチル
アクリレート15%のEEA共重合体) (4)ステアリン酸  上記樹脂100部に対し0.2
部このペレットを組成−Aベレットとする。
組成A−ペレットとポリプロピレンベレソト(融点16
5℃のランダムコポリマー)を用い、王台の押出機を使
用して下記組合せの三層シートをインフレーション方式
により作製した。
中間層   ; 組成−A、厚さ1408m内層及び外
層; ポリプロピレン、厚さ各20μm折径    ;
130m/m インフレーション成形は容易で、シートのブロッキング
性は全くなく、連続してデユープ状シートをロール状に
巻きとることが出来た。
このチューブ状シートは柔軟で、両面光沢に富み、全光
線透過率は86%、且つ、全く接着剤を使用していない
にもか\わらず、組成−A層とポリプロピレン層との接
着は非常に強固であった。
又このシートにつき、第十−改正日本薬局方(1986
) 44、「輸液用プラスチック容器試験法」による試
験を実施した。
その結果を下表に示したが非常に優秀なものであった。
このシートを用い、長さ150 m /mにカントし、
−mをヒートシールにより密閉しくシールバー圧力6に
+r/cJ、2秒間、230°Cで熱溶着。ヒートシー
ル強度9.2 kg / 25m )他端には組成−A
ペレットから作製した外径8m/m、内径6m/m、長
さ100 m /mのチューブ2本をセットし、ヒート
シールによりチューブ2本が挿入されたバッグを作製し
た。
このチューブの口から0.9w/v%−生理食塩水を注
入して後、チューブ端をヒートシールにより密封した。
この生理食塩水入りバッグを高圧蒸気滅菌機により12
1℃、30分滅菌したが、取出した直後のバッグは全く
破壊、変形なく成程度白化していたが、比較的短時間で
もとに戻った。
又一本のチューブの一端をカットし下向きにして同生理
食塩水の流出状態を測定したが、特に空気孔をあけずと
も流水は良好で、残液も殆どなくソフトバッグとしての
性能を充分に備えていた。
又日本薬局方に基づ(微粒子試験を同生理食塩水を充填
したバッグを用いて実施した。
測定にはHI A C式光遮蔽式微粒子測定装置を用い
た。その結果は下表の通りであった。尚比較のため並記
した軟質ポリ塩化ビニル製バングは比較例−2に示した
ものである。
表より明らかなように本実施例のバッグは微粒子試験の
結果は優秀であった。
又このバッグにエチレングリコールをみたし、−20℃
に放置してから手早く取出し、2mの高さから落下させ
て低温破袋テストを行ったが、破袋は全く認められなか
った。
比較例−1 実施例−1の組成−Aペレットを用い、インフレーショ
ン方式により厚さ250 Iimの単層シートの作製を
試みた。
成形時の製膜性は優れていたが、巻取り時ブロッキング
が起こり、満足すべき結果は得られなかった。
比較例−2 可塑剤としてジー2−エチルへキシルフクレ=1−50
部を含む軟質ポリ塩化ビニルシート(厚さ400μm)
を作製し実施例−1のシートと共に各種物性を測定した
結果を下表に示す。
実施例−1のシートは比重、引張強伸度、加熱減率、溶
出率、水分透過率等の諸点で優れていることは明らかで
ある。
又、この軟質ポリ塩化ビニル製のバングにエチレングリ
コールを満たし一20°Cに放置してから手早く取出し
、2mの高さから落下させ、低温破袋テストを行った結
果は破袋を起こし、低温性の点で充分ではないことを示
している。
実施例−2 組成A−ベレットとポリプロピレンペレソト(融点16
5℃のランダムコポリマー)を用い通常のブロー成形機
を用いて、下記組合せの三層ブロー成形バッグを作製し
た。
中間層   ; 組成A、厚さ150μm内層及び外層
; ポリプロピレン、厚さ各20μm容量    ; 
 500m1、楕円形形状(長径/短径−約1.8) 瓶は口の部分、肩の部分及び底面のエツジ部分がや\肉
厚であるが、胴部分の偏肉は少なく柔軟で高光沢、且つ
透明性も優れていた。
又全く接着剤を使用していないにもか\わらず、組成−
A層とポリプロピレン層との接着は非常に強固であった
。又、実施例−1に記したような高圧蒸気滅菌テスト、
ソフトハング適性テストの結果も優秀であった。
実施例−3 下記組成の配合物で、実施例−1と同様にしてペレット
を作製した。
(a)ブロック共重合体 タフチックHR−1041(旭化成工業@製)30重量
% クレイトンG−1657(シェル化学−M)25〃 (b)ポリプロピレン 融点165℃のランダムコポリマー  20〃(Clエ
チレン・酢酸ビニル共重合体   25〃(酢酸ビニル
含量18%) fdlステアリン酸 上記樹脂100部に対し 0.2
部このペレットを組成−Bベレットとする。
組成−Bペレットとポリプロピレン(融点165℃のラ
ンダムコポリマー)を用いスタックプレートダイ (プ
ラスチック工学研究所製)を使用する共押出方式により
、下記組合せの三層シートを作製した。
中間層   ; 組成−B、厚さ120μm内層及び外
層; ポリプロピレン、厚さ各25μmシート巾  ;
  520m/m  (厚みの均一な部分)このシート
は柔軟で、且つブロッキング性は全くなく、連続してロ
ール状巻取りが可能であった。
両面光沢に富み、全光線透過率は82%、且つ全く接着
剤を使用していないにもか\わらず、組成−8層とポリ
プロピレン層との接着は非常に強固であった。尚、この
共押出の際組成−Bの押出ダイスの温度を220℃以上
にすると、酢酸臭が発生するので好ましくない。又この
シートにつき実施例−1と同様にして[輸液用プラスチ
ック容器試験法」による試験を行った結果全く問題はな
かった。
更にこのシートを用い、実施例−1と同様にして、チュ
ーブ2本が挿入された容量的500m1のバッグを作製
した。このバッグを用い、実施例−1と同様にして、高
温蒸気滅菌テスト、ソフトバッグ適性テスト、微粒子テ
スト、低温破袋テストを行ったがその結果は何れも優秀
であった。
実施例−4 実施例−1の組成−Aベレットとポリプロピレンベレソ
ト(融点167℃のブロックコポリマー)を用い、実施
例−1と同様にしてインフレーション方式により下記組
合せの三層シートを作製した。
中間層   ; 組成−A、厚さ1508m外層及び内
層; ポリプロピレン、厚さ各22μm折径    ;
  130m/m インフレーション成形は容易で、シートのブロッキング
性は全くなく連続してチューブ状シートをロール状に巻
取ることが出来た。
このシートにつき実施例−1に示した通りの各種メディ
カル用ソフトバッグの適性を評価したが凡ての点で満足
出来るものであった。
実施例−5 下記組成の配合物をブレンダーで混和後、押出機で押出
してペレットを作製した。
(a)ブロック共重合体 クレイトンG−165240重量% クレイトトンー1657   40〃 (1))ポリプロピレン 融点160℃のランダムコポリマー  20重量%(C
)ステアリン酸 上記樹脂100部に対し0.25部こ
のペレットを用い実施例−1と同じ組合せの三層シート
をインフレーション方式により作製しく26) た。インフレーション成形は容易でシートのブロッキン
グ性は全くなく連続してチューブ状シートをロール状に
巻取ることが出来た。
このチューブ状シートは柔軟(弾性率800 kg/d
)であり両面光沢に富むが全光線透過率は80%と実施
例−1のシートに比し少し劣っていたが、事実上問題は
なかった。又このシートにつき実施例−1に示した各種
のメディカル用ソフトバッグの適性を評価したがすべて
の点で満足出来るものであった。
比較例−3 下記組成の配合物をブレンダーで混和後、押出機で押出
してベレットを作製した。
(a)ブロック共重合体 クレイトンG−165015重量% クレイトトンー1657   15重量%(′b)ポリ
プロピレン 融点165℃のランダムコポリマー  6oMM%(C
)エチレン・エチルアクリレート共重合体(EA含量1
5%)10〃 このペレットとポリプロピレン(融点165℃のランダ
ムコポリマー)を用い、実施例−1と同様にして同様の
組合せの三層シートをインフレーション方式により作製
した。
このチューブ状シートは弾性率8800 kg / c
iで相当に硬く、このシートから実施例〜1と同様にし
て作製した0、9W/V%−生理食塩水入りバッグにつ
き同生理食塩水の流出テストを行ったが容量の約40%
の残液が生じ、ソフトバッグとして不満足なものであっ
た。
(f)発明の効果 上述したように、本発明に係る軟質医療用バッグは新規
で優れた特徴を有する三層構成体により形成された袋状
容器であって、上記の説明及び実施例より明らかなよう
に、透明性、耐熱性、柔軟性等に優れ、従って空気流入
孔等を必要とせぬ故に細菌等浸入の恐れがなく、可塑剤
等の低分子成分を含有しないから内容物に対する悪影響
もなく、高温滅菌時にも袋体表面の粘着性も少なく、更
に低温時等における衝撃破袋耐性も極めて大である。
又、各実施例における第十−改正日本薬局方(1986
) 44、「輸液用プラスチック容器試験法」に基づ(
微成分試験、溶出試験、微粒子試験等の結果も極めて優
秀であって、医療用バッグの適性を完全に具備しており
、血液バッグ、人工透析バッグ、CAPD用バッグ等の
用途に好適な新しい医療用バッグである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る軟質医療用バングの構成材たる三
層構造体の中間層の樹脂組成の範囲を示した状態である
。 第2図は三層構造体の実施例の拡大断面図である。 特許出願人  株式会社 カナエ 特許出願人  大日本プラスチックス株式会社(29〉 第2図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)積層体の中間層が、芳香族ビニル化合物の重合体
    からなる両端ブロックと共役ジエン系重合体からなる中
    間ブロックとより構成されるブロック共重合体の両端ブ
    ロックが共重合体中10〜40重量%で、その10%以
    下が水添され、かつ中間ブロックが90%以上水添され
    てなるブロック共重合体30〜90重量%;融点150
    ℃以上のアイソタクティックポリプロピレン又はそれを
    主成分とする共重合体5〜40重量%;ビニルエステル
    含量5%以上のエチレン−ビニルエステル共重合体又は
    アクリレート含量5%以上のエチレン−アクリレート共
    重合体0〜40重量%からなる樹脂組成物よりなり、外
    層及び内層が融点150℃以上のアイソタクティックポ
    リプロピレン又はそれを主成分とする共重合体からなる
    三層構造体により形成された軟質医療用バッグ。
  2. (2)外層及び内層の樹脂層を、接着剤、接着樹脂等を
    全く使用せず積層したことを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の軟質医療用バッグ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH021279A (ja) * 1988-02-23 1990-01-05 Nissho Corp 血小板保存用バッグおよびそれを用いた複合バッグ
JPH11207895A (ja) * 1998-01-20 1999-08-03 Achilles Corp オレフィン系樹脂製多層フィルム又はシート
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