JPH0376266B2 - - Google Patents

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JPH0376266B2
JPH0376266B2 JP58133645A JP13364583A JPH0376266B2 JP H0376266 B2 JPH0376266 B2 JP H0376266B2 JP 58133645 A JP58133645 A JP 58133645A JP 13364583 A JP13364583 A JP 13364583A JP H0376266 B2 JPH0376266 B2 JP H0376266B2
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JP
Japan
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bogie
vehicle
bogies
truck
stopper
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JP58133645A
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JPS6025844A (ja
Inventor
Yoshio Yoshimura
Teruyuki Nakanishi
Tsuneo Seto
Tooru Saima
Kunio Takeuchi
Kanichi Pponda
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPH0376266B2 publication Critical patent/JPH0376266B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、車体の前後に回動可能な台車を有
し、前記台車を車体長手方向に向けた状態で車体
長手方向の縦行線路を走行すると共に、前記縦行
線路と直交させて上記前後の台車の間隔に相当す
る間隔で敷設された一対の横行線路と前記縦行線
路との交差部にそれぞれ設けられた一対のターン
テーブルにより前後の台車の向きを変えられて前
記横行線路を車体巾方向に走行する縦行横行兼用
車両に関するものである。
〔発明の技術的背景〕
線路を走行する車両を利用して荷物等を運搬し
ている工場などにおいて、前記車両を一方向だけ
でなくこれと直交する方向にも走行させようとす
る場合、一般には、前記2つの方向の線路を曲線
路で結んで車両を一方の線路から他方の線路へと
走行させているが、線路敷設用地の関係や工場敷
地内の建屋や設備の配置等の関係で曲線路を敷設
することが困難な場所では、車体長手方向にもま
た車体巾方向にも走行できる縦行横行兼用車両を
使用することで曲線路をなくすことが考えられて
いる。この縦行横行兼用車両は、車体の前後にフ
ランジ付車輪と走行用駆動装置を備えた車体に対
して回動可能な台車を有し、前記台車を車体長手
方向に向けた状態で車体長手方向に縦行走行する
と共に、前記台車を車体に対して横向きに回動さ
せることによつて車体巾方向にも横行走行するも
ので、この縦行横行兼用車両を使用する場合は、
車体長手方向の縦行線路と直交させて上記前後の
台車の間隔に相当する間隔で一対の横行線路を敷
設し、この一対の横行線路と前記縦行線路との交
差部にそれぞれ上記前後の台車を90度方向転換さ
せるための一対のターンテーブルを設ければよい
から、曲線路をなくすことができる。
〔背景技術の問題点〕
ところで、上記縦行横行兼用車両は、横行走行
時に、一対の横行線路の一方に前後の台車の一方
が乗り、他方の横行線路に他方の台車が乗つて走
行するために、車両を正常に横行走行させるため
には両方の台車の車輪を等速で駆動することが必
要である。しかしながら、現実には、車輪駆動用
電動機やその制御器の特性は完全には等しくな
く、また長期間の車両走行による車輪の摩耗によ
つて両台車の車輪径に差が生じたり、さらには車
両搭載荷物の荷重が一方の台車にかたよつてかか
つたりすることもあるために、両方の台車の走行
速度を等しくすることは困難である。そして、車
両が縦行線路を走行しているときは、両方の台車
が車体によつて走行方向に連結されているから、
一方の台車だけが速く進んだり遅れたりすること
は許されず、従つて両方の台車は牽引力に差を生
じながらも同じ速度で走行することになるが、横
行線路を走行しているときは、車体が両方の台車
を走行方向に対して交差する方向において連結し
ている状態となり、しかも両方の台車は車体に対
して自由に回動するようになつているために、車
体は両方の台車の速度差を打ち消す機能を失なう
ことになる。従つて、横行走行時においては、両
方の台車の走行速度に差があると、両方の台車は
車体に対して回動しながら徐々にずれて行くこと
になり、これにともなつて車体が斜めになつて行
く。なお、車体が斜めになつても両方の台車は車
体の向きに関係なく横行線路に沿つて走行しよう
とするから、車体は斜めになつて行く一方であ
る。そして、両方の台車の間隔は車体によつて拘
束されているから、車体が斜めになると両方の台
車は内側(一対の横行線路間側)に引き寄せられ
る力を受けることになり、そのために台車の内側
車輪のフランジがレール側面に強く押し付けられ
ていちじるしい走行抵抗の増加をまねくし、また
最悪の場合には台車の車輪がレールから外れて脱
線してしまうことがある。
なお、上記のような問題を解決するには、両方
の台車が常に横一線に並んで等速で走行するよう
に両方の台車の走行速度を制御してやればよい
が、このような速度制御を行なうには実際の台車
の走行距離を把握して車輪の駆動速度を制御しな
ければならないために、高度の電気制御技術が必
要であり、またこの制御系は車両の振動を受ける
悪条件下でも長年月にわたつて高い信頼性を保て
るものでなければならないから、上記のような速
度制御の実現には多くの問題が残されているし、
また上記速度制御による場合は、万一制御系がフ
エイルすると車両が走行不能となつてしまうとい
う新たな問題がでてくることにもなる。
〔発明の目的〕
本発明は上記のような実情にかんがみてなされ
たものであつて、その目的とするところは、両方
の台車の走行速度を等速となるように制御する高
度な速度制御技術にたよらずに、横行走行時に両
方の台車の速度差によつて車体が斜めになるのを
防ぐと共に、横行走行時にも車体に両方の台車の
速度差を打ち消す機能をもたせて両方の台車を同
じ速度で走行させることができるようにした、横
行走行性能にすぐれた縦行横行兼用車両を提供す
ることにある。
〔発明の概要〕
すなわち、本発明は、横行線路走行時に台車を
車体に対して回わり止めするストツパ機構を設
け、このストツパ機構により、一方の台車の時計
方向への回動と他方の台車の反時計方向への回動
を阻止するか、もしくは前後いずれかの台車のい
ずれの方向への回動も阻止して、両台車の走行速
度の差により車体が斜めになろうとしたときに車
体に対して回わり止めされた台車に作用する回動
力をこの台車のフランジ付車輪を介して横行線路
のレールに受けさせて車体が斜めになるのを防
ぎ、これにより車体に両方の台車の速度差を打ち
消す機能をもたせて、両方の台車を同じ速度で走
行させるようにしたものである。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図〜第10図を
参照して説明する。
まず、車体の前後にある台車の構造について説
明すると、この前後の台車はいずれも次のような
構造となつている。すなわち、第1図及び第2図
は台車の平面図及び正面図、第3図は台車を車体
に対して横向きに回動させた状態における車両の
断面図である。前記台車は、台車台枠1の前後に
フランジ付車輪2とその駆動用電動機3とを備え
たもので、車輪2の車軸を支承する軸箱10は軸
ばね11を介して台車台枠1に支持されており、
また車輪駆動用電動機3は車軸に装着されると共
にそノーズ部を第3図に示すようにノーズ受けゴ
ム17を介して台車台枠1に釣掛けられて電動機
自重と電動機トルク反力を台車台枠1に受けさせ
るように設けられている。なお、走行速度が低い
車両などの台車においては前記軸ばね11を省略
して軸箱10を直接台車台枠1に支持させること
もあるが、その場合はレールに高低があると車輪
2がレールから沸き上がることがあるから、この
ような台車では台車台枠1を可撓構造として台車
台枠1の撓みにより軸箱10をレールの高低に応
じて上下動させることによつて車輪2の浮き上が
りを防ぐようにしている。また、第1図〜第3図
において、4は前記台車台枠1の上に枕ばねゴム
7を介して設置された揺枕であり、この揺枕4を
支持している枕ばねゴム7は、台車左右方向に十
分な間隔をもつて配置されて揺枕4をローリング
方向に対し十分な支持剛性をもつて支えており、
さらに前後の枕ばねゴム7は車体長手方向にも十
分な間隔をもつて配置されて揺枕4をピツチング
方向に対しても十分な支持剛性をもつて支持して
いる。また、8は台車台枠1上に設けられた揺枕
ガイドであり、前記揺枕4は揺枕ガイド8によつ
て台車台枠1の前後方向への移動を拘束され、左
右方向には枕ばねゴム7の剪断変形によるある程
度の変位を許容されるようになつている。前記揺
枕4には、その中央に大径の心皿5が設けられ、
この大径心皿5の中心部には筒状の上心皿ガイド
部6が設けられている。一方、第3図において1
2は車体、13はそのセンターシル、14はセン
ターシル下板であり、センターシル13の下面に
は大径の上心皿15が設けられている。なお、前
記車体12上には荷物等を積載するための構造物
などが設けられるが、これら車体上の構造物は図
上では省略している。そして、前記車体12下に
設けられた上心皿15は、台車台枠1上の大径心
皿5の上面に接面させてこの大径心皿5を介し揺
枕4に支持されており、またこの上心皿15下に
突設された上心皿軸16は前記大径心皿5の上心
皿ガイド部6に挿入されている。この上心皿軸1
6は、台車の回動中心軸となると共に、台車−車
体間の牽引力伝達を行なうものであり、前記台車
は、この上心皿軸16を中心として、車体12に
対しその長手方向と平行な向きにもまた横向き方
向にも回動できるようになつている。9は前記台
車の揺枕4上に突設されたストツパであり、この
ストツパ9は台車が車体12の長手方向に向いて
いる状態では車体12のどの箇所にも接触しない
状態にあり、台車を車体12に対して横向きとな
るように90度回動させたときに、第3図に示すよ
うに前記センターシル下板14の側面に当つてそ
れ以上の台車の回動を阻止する位置に設けられて
いる。従つて前記台車は、車体長手方向に向いて
いる状態ではスイベル動を拘束されることはない
が、車体12に対して横向きとなつた状態では一
方向への回動を前記ストツパ9によつて阻止され
て逆方向への回動のみを許容されることになる。
なお、車体前後の台車はいずれも上記のような構
造となつているが、各台車に設けられる前記スト
ツパ9は、一方の台車に対してはこれを時計方向
に90度回動させたときに車体のセンターシル下板
14の側面に当る位置に設けられ、他方の台車に
対してはこれを反時計方向に90度回動させたとき
に前記センターシル下板14の同じ側面(前記一
方の台車のストツパが当る側面)に当る位置に設
けられている。
第4図〜第6図は縦行横行兼用車両が走行する
線路を示したもので、図中18は縦行線路、19
A,19Bは前記縦行線路18と直交させて敷設
された左右一対の横行線路、20A,20Bは前
記縦行線路18と前記一対の横行線路19A,1
9Bとの交差部にそれぞれ設けられた一対のター
ンテーブルであり、このターンテーブル20A,
20B上には前記縦行線路及び横行線路と同一軌
間のレール30A,30Bが設けられている。2
1A,21Bは前記ターンテーブル20A,20
Bの回転中心を示しており、このターンテーブル
20A,20Bは図示しない駆動機構によつて回
転駆動されるようになつている。また、前記横行
線路19A,19B及びターンテーブル20A,
20Bは、前記車体12の前後の台車1A,1B
の間隔に相当する間隔で設けられている。なお、
図中16A,16Bは上記前後の台車1A,1B
の車体12に対する回動中心を示している(この
台車の回動中心は第3図に示した上心皿軸16に
相当する)。
ここで、縦行線路18を走行している縦行横行
兼用車両を横行線路19A,19Bに移す方法に
ついて説明すると、この場合はまず縦行線路18
を走行してきた車両をその前後の台車1A,1B
がそれぞれターンテーブル20A,20Bに乗つ
た位置(第4図の状態)において停止させ、次い
でターンテーブル20A,20Bを90度回転させ
て両方の台車1A,1Bを第5図に示すように車
体12に対して横向きに方向転換させる。このよ
うにターンテーブル20A,20Bを90度回転さ
せると、ターンテーブル上のレール30A,30
Bが横行線路19A,19Bのレール端と合致す
るから、この後に両方の台車1A,1Bを走行駆
動させてやれば車両を第6図に示すように横行線
路19A,19Bに入れて横行走行させることが
できる。
しかして、この横行走行時においては、両方の
台車1A,1Bの走行速度に差があると、前述し
たように一方の台車が速く進むかまたは遅れるか
して車体12が斜めになろうとするが、この実施
例の縦行横行兼用車両では、横行走行時に一方の
台車を時計方向への回動を阻止するように他方の
台車を反時計方向への回動を阻止するように車体
12に対して回わり止めするようにしているか
ら、車体12が斜めになろうとしても、いずれか
の台車が車体12の回動を阻止するように作用し
て車体12が斜めになるのを最小限にくい止め
る。この車体回動防止作用を第7図を参照して説
明すると、図中9A,9Bは各台車1A,1Bに
設けられたストツパ(第1図〜第3図に示したス
トツパ9と同じもの)であり、この両ストツパ9
A,9Bは車体12が斜めになつていない状態つ
まり両方の台車1A,1Bが横一線に並んで等速
で走行している状態では共に車体12のセンター
シル下板14の同じ側の側面に接している。な
お、上記両台車1A,1Bのストツパ9A,9B
をセンターシル下板14に対して同じ側から当接
させるには、車両を縦行線路18から横行線路1
9A,19Bに移す際の台車1A,1Bの方向転
換時に第5図に矢印で示すようにターンテーブル
20A,20Bを相反する方向に回転させて両台
車1A,1Bを反対向きに旋回させてやればよい
(車両を再び縦行線路18に移す場合は両ターン
テーブル20A,20Bを矢印方向と逆に回転さ
せる)。また、このように両方の台車1A,1B
を反対向きに旋回させた場合、そのまま台車1
A,1Bを走行させたのでは両台車1A,1Bが
反対方向に走行してしまうから、横行走行時には
前後が逆になつた方の台車の車輪駆動用電動機を
前後進指令に対し逆方向に回転させて両方の台車
1A,1Bを同じ方向に走行させる必要がある
が、この車輪駆動用電動機の回転方向の制御はご
く一般的な簡単な制御技術によつて行なうことが
できる。
しかして、今、車両が第7図において矢印方向
に横行走行しているときに、両台車の速度差によ
り左側の台車1Bが右側の台車1Aよりも先行し
たとすると、このときは左側台車1Bの先行にと
もなつて車体12が時計方向すなわちセンターシ
ル下板14が先行する左側台車1Bのストツパ9
Bから離れる方向に回動しようとするから、左側
台車1Bは車体12によつて回動を拘束されるこ
となく車体12に対し反時計方向に回動しながら
横行線路19Bに沿つて独自の速度で走行して行
こうとする。しかし、このとき右側の台車1A
は、上記左側車両1Bの先行によつて時計方向に
回動しようとする車体12のセンターシル下板1
4によりストツパ9Aを押されて車体12と一緒
に回動される。そして、この右側台車1Aに車体
回動方向(時計方向)の回動力が作用すると、こ
の右側台車1Aの前部車輪2Aaの右側車輪と、
後部車輪2Abの左側車輪とのフランジがそれぞ
れ横行線路19Aの右左のレール19Aa,19
Abの側面に当つて右側台車1Aに作用する回動
力を前記レール19Aa,19Abに受けさせる。
従つて、前記右側台車1Aは、その車輪2Aa,
2Abのフランジがレール19Aa,19Abに当
るまでのわずかな角度だけ回動するが、それ以上
の回動はレール19Aa,19Abによつて阻止さ
れることになり、この右側台車1Aの回動が阻止
されると、この右側台車1Aのストツパ9Aにセ
ンターシル下板14を受け止められている車体1
2もそれ以上の回動を阻止されるから、これ以上
車体12が斜めになることはない。このため、先
行した左側の台車1Bは、車体12の回動が阻止
されたところで車体12から走行方向に対し逆向
きのモーメントを受けてそれ以上右側台車1Aよ
り先行するのを阻止されることになる。これは、
右側の台車1Aの方が先行した場合や、車両を逆
方向に横行走行させているときにいずれかの台車
が速く進んだり遅れたりした場合でも同様であ
る。従つて上記構成の縦行横行兼用車両によれ
ば、横行走行時にも車体12に両方の台車1A,
1Bの速度差を打ち消す機能をもたせて、両方の
台車1A,1Bを同じ速度で走行させることがで
きる。
ところで、上記実施例では、車両を縦行線路1
8から横行線路19A,19Bに移す際に、ター
ンテーブル20A,20Bを相反する方向に回転
させて一方の台車を時計方向に他方の台車を反時
計方向に旋回させることにより、両台車1A,1
Bのストツパ9A,9Bを車体12のセンターシ
ル下板14に対し同じ側から当接させるようにし
ているため、台車1A,1Bの方向転換に際して
台車1A,1Bの車体12に対する回動中心16
A,16Bとターンテーブル20A,20Bの回
転中心21A,21Bとが正確に一致していない
と、ターンテーブル20A,20Bの回転に対し
て台車1A,1Bが抵抗となり、ターンテーブル
に無理な力がかかることになる。つまり、両方の
ターンテーブルを同方向に回転させる場合は、タ
ーンテーブル回転中心と台車回動中心とのずれに
よりターンテーブルの回転にともなつて台車がタ
ーンテーブル回転中心から偏心して旋回しても、
両方の台車の間隔と両方のターンテーブルの間隔
が同じでかつ両ターンテーブルが同期して等速で
回転しさえすれば両台車は同方向に同量ずつ車体
と共に変位しながら旋回するから別に問題はない
が、両ターンテーブルを相反する方向に回転させ
る場合は両台車の旋回にともなう変位方向が異な
るために両台車に対してその間隔を変化させよう
とする力がかかることになり、これに対して両台
車の間隔は車体によつて拘束されているために、
両台車はターンテーブル上のレールに対する車輪
の異常な横すべりを起しながら旋回してターンテ
ーブルの回転に抵抗を与えることになる。これは
車両を横行線路から縦行線路に移す際の台車の方
向転換においてもいえることである。
そこで、上記実施例においては、枕ばねゴム7
(第1図〜第3図参照)の剪断変形による台車の
横方向ばね定数を適正に選択することによつて、
台車の横方向への変位を許容し、台車の停止位置
誤差がターンテーブルの回転にともなつて自動的
に修正されるようにして、ターンテーブル上のレ
ールに対する車輪の異常は横すべりを生じさせる
ことなく、ターンテーブルを無理なく回転させら
れるようにしている。
これを、車両を横行線路19A,19Bから横
行線路18に移す際の台車1A,1Bの方向転換
について第8図を参照して説明すると、今、横行
線路19A,19Bからターンテーブル20A,
20B上に走行してきた車両が図示の位置すなわ
ち台車1A,1Bの回動中心16A,16Bがタ
ーンテーブル20A,20Bの回転中心21A,
21Bから距離Aだけずれた位置で停止したと
し、この状態で両方のターンテーブル20A,2
0Bを図に矢印で示す方向に回転させたとする。
この場合は、両方の台車1A,1Bの回動中心1
6A,16B間の間隔12Aはターンテーブル2
0A,20Bの回転にともなつて大きくなろうと
するが、この台車間隔12Aは車体によよつて拘
束されているから、車体に対する台車回動中心1
6A,16Bとターンテーブル20A,20Bに
よつて旋回動されている台車1A,1Bの真の中
心22A,22Bとが一致していて位置ずれを生
じないとすれば、上述のようにターンテーブル2
0A,20Bに大きな回転抵抗がかかることにな
る。しかし、上記実施例においては、第1図〜第
3図に示したように台車台枠1上に枕ばねゴム7
を介して揺枕4を支持させ、この揺枕4に設けた
心皿5の上心皿ガイド部6に車体12側の上心皿
15の軸16を挿入しているから、車体に対する
台車回動中心16A,16B(上心皿軸16の中
心)と台車1A,1Bの真の中心(台車台枠1の
中心)とは枕ばねゴム7の剪断変形によつてずれ
動くことになる。従つて前記枕ばねゴム7を台車
の横方向復元ばねとみれば、車体に対する台車1
A,1Bの回動中心16A,16Bと台車1A,
1Bの真の中心22A,22Bとは第8図に示す
ように台車横方向復元ばね23A,23Bで結ば
れていると考えられるから、この台車横方向復元
ばね23A,23Bのばね定数を適正に選んでお
けば車体に対する台車1A,1Bの横方向への変
位を許容してターンテーブルを無理なく回転させ
ることができる。
すなわち、第9図及び第10図を参照して台車
の方向転換時の動きを説明すると、第9図に示す
ようにターンテーブル回転中心21に対して台車
回転中心つまり車体側の上心皿軸16が距離Aだ
けずれている状態においてターンテーブルが角度
θだけ回転したとすれば、台車の真の中心つまり
台車台枠中心22は台車横方向復元ばね23(枕
ばねゴム)のばね定数に応じた反発力を受けなが
ら距離δだけ上心皿軸16位置に対して変位す
る。このとき、台車横方向復元ばね23によつて
与えられる車体長手方向への台車復元力Fをター
ンテーブル上のレールの向に沿つた力FLとレー
ルと直角方向の力FRとに分解して考えると、FR
はレールと直角方向に台車の車輪を横移動させよ
うとする力であり、この力FRは車輪のフランジ
とレールとを介してターンテーブルの回転を阻止
するように作用するから、この力FRが大きいと
ターンテーブルの回転抵抗が大きくなり、ターン
テーブルが過負荷となつて場合によつてはターン
テーブルが停止してしまうし、またレールを破壊
したり、車輪のフランジがレールを乗り越えて台
車が脱線してしまつたりすることもある。これに
対して、レールの向きに沿う力FLは、台車の車
輪を転動させようとする力となるから、この力
FLが車輪の転動に対する抵抗力よりも大きくな
ると車輪はこの力FLの方向に転動し始めること
になり、従つて台車は台車台枠中心22がターン
テーブル回転中心21に近ずく方向に移動してタ
ーンテーブル上に台車を停止させるときに生じた
停止位置の誤差を修正して行くことになる。
上記の力の関係は次の式で表わすことができ
る。
AQ=δ≒Asinθ ……(1) δK=F=AKsinθ ……(2) Fsinθ=FL=AKsin2θ ……(3) Fcosθ=FR=AKcosθsinθ ……(4) ただし、 A:台車停止位置誤差(ターンテーブル回転中心
と台車回動中心との間の距離) Q:ターンテーブル回転角 θ:台車台枠中心の上心皿軸位置に対する変位量 K:台車横方向復元ばね(枕ばねゴム)のばね定
数 F:車体長手方向への台車復元力 FL:レール方向分力 FR:レールに対して直角方向の分力 以上の式をみると、台車の車輪をレールに沿つ
て転動させて台車を停止位置誤差を修正する方向
に移動させる力FLはsinθの2乗に比例するのに対
し、レールを横方向に押す好ましくない力FR
cosθ≒1ととればsinθの1乗に比例することがわ
かる。ここで、今車輪が転動し始める車輪転動開
始限界値をBとして、FLとFRの関係をKの関数
として示すと第10図に示すようになる。この第
10図からわかるように、台車横方向復元ばねの
ばね定数すなわち枕ばねゴムの横方向ばね定数K
が極度に大きい場合(車体と台車とを横方向に剛
に結合させた場合)は、レール方向分力FLが車
輪転動開始限界値Bに達する前にレールを横方向
に押す力FRが大きくなりすぎてしまうから、こ
の場合にはターンテーブルに無理な力がかかるこ
とになる。これに対し、枕ばねゴムの横方向ばね
定数Kを小さくして行くと、レールを横方向に押
す力FRがターンテーブルの回転を阻止するよう
な力となる前にレール方向分力FLが車輪転動開
始限界値Bに達して台車の車輪が転動し、台車が
ターンテーブル上での停止位置誤差を修正する方
向に移動するから、レールを横方向に押す力FR
を小さくおさえてターンテーブルを無理なく回転
させることができる。ここで、枕ばねゴムの横方
向ばね定数Kをどの程度にとるかは、レールを横
方向に押す力FRをどの程度におさえるかという
ことと、車体に対する台車の横移動量をどの程度
まで許容するかということにかかるから、これら
が決まれば前記ばね定数KはFLとFRとの比とδ
の値及び車輪転動開始限界値Bに応じて自動的に
算出して決定することができる。そして、例えば
ターンテーブル上での台車の停止位置に50mmの誤
差があるとした場合、枕ばねゴムの横方向ばね定
数Kを、θ=約10゜でレール方向分力FLが車輪転
動限界値Bに達するような値にとれば、レールを
押方向に押す力FRは車輪に横すべりを起させな
い程度の小さな値におさえることができ、車体と
台車との間の横ずれは過渡状態を考えた解析を行
なつても約10mm以下におさえることができる。な
お、ここではターンテーブル上での台車の停止位
置に誤差があつた場合におけるターンテーブル回
転にともなう台車の動きについて説明したが、車
両が横行線路19A,19Bを走行しているとき
も、左右の横行線路の間隔に誤差があつて台車1
A,1Bが横方向の力を受けた場合には台車が上
記と同様に動作するから、横行線路19A,19
B間の間隔に狂いが生じた場合でも、その狂いの
度合が容易に発見できないような小さなものであ
る間は安全に車両を横行走行させることができ
る。
一方、前記台車1A,1Bは、車両が縦行線路
18を走行しているときも横行線路19A,19
Bを走行しているときも車体12を安定に支持し
ていなければならないが、これら線路のレールは
必ずしも全長にわたつて直線でかつ平坦に敷設さ
れているとは限らないから、車体12は台車1
A,1Bのローリングやピツチング及び三点支持
狂いなどの条件に耐えなければならない。しか
し、上記実施例では、台車側の心皿5及び車体側
の上心皿15を大径の心皿としているために、台
車1A,1Bが車体長手方向に向いている縦行走
行時にも台車1A,1Bが車体巾方向に向いてい
る横行走行時にも同じ状態で車体12を支えるこ
とができると共に、心皿5を設けた揺枕4を支持
する枕ばねゴム7を台車左右方向にも台車長手方
向にも十分な間隔をもつて配置しているから、縦
行走行時にも横行走行時にも揺枕を十分なローリ
ング剛性及びピツチング剛性をもつて支持して
(縦行走行時のローリング剛性は横行走行時のロ
ーリング剛性となり、縦行走行時のピツチング剛
性は横行走行時のローリング剛性となる)車体の
ローリング剛性及びピツチング剛性を保持するこ
とができる。
なお、上記実施例では心皿を大径とすることに
よつて縦行走行時にも横行走行時にも同じ状態で
台車に車体を支持させるようにしているが、これ
に代えて一般心皿と側受を用いても、側受を台車
台枠上に前後左右に離間させて4ケ所に配置し、
車体に全ての側受と対向する円形等の摺動面を設
けても同様な効果を得ることができる。また、上
記実施例では台車に設けたストツパ9を車体のセ
ンターシル下板14に受け止めさせるようにして
いるが、ストツパ9の受け部としては、センター
シル下板に限らず車体の他の部分を利用したり、
別にストツパ受を製作してこれを車体に取付けた
りしてもよく、さらにこのストツパ機構は、車体
側にストツパを設け台車側にストツパ受けを設け
た構成としてもよい。
また、上記実施例では、ストツパ機構を台車ご
とにそれぞれ設け、かつ一方の台車のストツパ機
構はこの一方の台車の時計方向への回動を阻止
し、他方の台車のストツパ機構はこの他方の台車
の反時計方向への回動を阻止するものとしている
ために、台車の方向転換に際して一方のターンテ
ーブルを時計方向に、他方のターンテーブルを反
時計方向に回転させると共に、縦行走行時と横行
走行時とでいずれか一方の台車の車輪駆動用電動
機を逆に回転させる必要があるが、第11図及び
第12図に示す実施例のように、ストツパ機構を
一方の台車のみに設け、かつこのストツパ機構を
横行走行時に台車の時計方向と反時計方向の両方
向の回動を阻止するものとすれば、台車の方向転
換時に両方のターンテーブルを同方向に回転させ
ることができると共に縦行走行時と横行走行時と
で台車の車輪駆動用電動機を逆に回転させる必要
もなくなる。
すなわち、第11図及び第12図に示す実施例
は、台車側の心皿5の一部を切欠いてストツパ溝
25を形成すると共に、車体12に前記ストツパ
溝25に係脱可能に嵌入係合して台車を時計方向
及び反時計方向のいずれの方向にも回動しないよ
うに回わり止めするストツパピン26を設けたも
ので、このストツパピン26は車体12のセンタ
ーシル下板14に設けた孔部に上下動可能に挿通
されると共に押えばね26のばね力で下方に押圧
されて前記ストツパ溝25内に嵌入するようにな
つている。また、このストツパピン26は、スト
ツパ解除シリンダ29によつて回動される回動ア
ーム28の回動により押えばね26のばね力に抗
して引き上げられるようになつており、縦行走行
時や台車方向転換時にはこの引き上げ状態に保持
されるようになつている。なお、第11図及び第
12図において、第1図〜第3図に示したものと
同じものについては図に同符号を付してその説明
を省略する。この実施例においても、横行走行時
は、車体12に対していずれの方向にも回動しな
いように係合された一方の台車が、いずれかの台
車の先行または遅れによつて車体12が斜めにな
るのを阻止するから、車体12に両方の台車の速
度差を打ち消す機能をもたせて両方の台車を同じ
速度で走行させることができる。なお、第11図
及び第12図に示した実施例ではストツパ機構を
台車に設けたストツパ溝25と車体12に設けた
上下動可能なストツパピン26とで構成している
が、このストツパ機構は上記実施例の構成に限ら
れるものではない。
〔発明の効果〕
本発明は上記のような構成のものであるから、
両方の台車の走行速度を等速となるように制御す
る高度な速度制御技術にたよらずに横行走行時に
両方の台車の速度差によつて車体が斜めになるの
を防ぐと共に、横行走行時にも車体に両方の台車
の速度差を打ち消す機能をもたせて両方の台車を
同じ速度で走行させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第10図は本発明の一実施例を示すも
ので、第1図及び第2図は台車の平面図及び正面
図、第3図は台車を車体に対して横向きに回動さ
せた状態の車両の断面図、第4図〜第6図は車両
を縦行線路から横行線路に移す方法を示す説明
図、第7図は横行走行時の動作説明図、第8図は
ターンテーブル中心と台車中心とが一致していな
い状態でターンテーブルを回転させた際の台車回
動説明図、第9図は第8図の状態において台車に
作用する力のベクトル図、第10図は台車に作用
するレール方向分力とレールに対して直角方向の
分力との関係を示す図である。第11図及び第1
2図は本発明の他の実施例を示す台車の平面図及
び台車を車体に対して横向きにした状態の車両の
断面図である。 1……台車台枠、1A,1B……台車、2……
車輪、9……ストツパ、12……車体、14……
センターシル下板、18……縦行線路、19A,
19B……横行線路、20A,20B……ターン
テーブル、25……ストツパ溝、26……ストツ
パピン、29……ストツパ解除シリンダ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 車体の前後にフランジ付車輪と走行用駆動装
    置とを備えた車体に対して回動可能な台車を有
    し、前後の台車を車体長手方向に向けた状態で縦
    行線路を走行すると共に、前記縦行線路と直交さ
    せて上記前後の台車の間隔に相当する敷設された
    一対の横行線路と前記縦行線路との交差部にそれ
    ぞれ設けられた一対のターンテーブルにより前後
    の台車の向きを変えられて前記一対の横行線路を
    走行する縦行横行兼用車両において、横行線路走
    行時に上記台車を車体に対して回わり止めするス
    トツパ機構を設け、かつこのストツパ機構は、一
    方の台車の時計方向への回動と他方の台車の反時
    計方向への回動を阻止するか、もしくは前後いず
    れか一方の台車の時計方向と反時計方向の両方向
    への回動を阻止することを特徴とする縦行横行兼
    用車両。 2 ストツパ機構は台車ごとにそれぞれ設けられ
    ており、このストツパ機構は、台車上に突設され
    て台車のセンターシル下板の側面に当たるストツ
    パからなることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の縦行横行兼用車両。 3 ストツパ機構は一方の台車に対してのみ設け
    られており、かつこのストツパ機構は、台車に設
    けられたストツパ溝と、車体に設けられ前記スト
    ツパ溝に係脱可能に係合して台車のいずれの方向
    への回動も阻止するストツパピンとからなること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の縦行横
    行兼用車両。
JP13364583A 1983-07-22 1983-07-22 縦行横行兼用車両 Granted JPS6025844A (ja)

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JPH0376266B2 true JPH0376266B2 (ja) 1991-12-04

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6062683A (en) * 1993-09-22 2000-05-16 Canon Kabushiki Kaisha Container for safekeeping ink cartridge

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS456700Y1 (ja) * 1965-04-16 1970-04-02
JPS54149113A (en) * 1978-05-12 1979-11-22 Toshiba Corp Power source for electric rolling stock

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