JPH0375136B2 - - Google Patents

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JPH0375136B2
JPH0375136B2 JP58144496A JP14449683A JPH0375136B2 JP H0375136 B2 JPH0375136 B2 JP H0375136B2 JP 58144496 A JP58144496 A JP 58144496A JP 14449683 A JP14449683 A JP 14449683A JP H0375136 B2 JPH0375136 B2 JP H0375136B2
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  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、新規な調製ローヤルゼリー配合物の
製造法に関し、更に詳しくは、生ローヤルゼリー
の有効成分を100〜120重量%包含してなるサイク
ロデキストリンで調製したローヤルゼリー配合物
の製造法に関する。 ローヤルゼリーは体調を整える食品として、あ
るいは成人病の予防や回復に効果のある薬品とし
て脚光を浴びながら使用量も増加している。ロー
ヤルゼリーが体質改善に何故きくかの医学的裏付
けのあるデータはあまり多くないが、実際に効果
があつたという人が非常に多いことも、また事実
である。しかしながら、ローヤルゼリーは光に当
つても変質し、熱にも弱い、金属片があつても、
酸素に長くふれても変化するというデリケートな
ものであるため、製品化および保存条件を含め
て、ずいぶんと品質の差異があると言伝されてい
る。 一般には新鮮な生ローヤルゼリーが効能面から
は最も適しているが、冷却保存しなければ効力が
急激に低下する。また、一般にこれを凍結乾燥し
た乾燥ローヤルゼリーや生又は乾燥ローヤルゼリ
ーに乳糖、澱粉その他の添加物を使用して加工し
た調製ローヤルゼリーは処理・加工段階で若干の
効力の低下が避けられず、さらには保存期間中に
生ローヤルゼリーほどでないとしても、変質によ
る着色や効能の減退が進行することが知られてい
る。 今日、製品化されでるローヤルゼリーは、液
状、カプセル入り、錠剤などさまざまのタイプが
市場で販売されているが、加工・製剤業者の考え
方により、ローヤルゼリーが常温にさらすと変質
して性能が失われることを防御しようと試みてい
る。所が、消費者(とくに昔からの愛好者)の生
ローヤルゼリーに対する信頼感は根強いものがあ
り、含量の低い加工製剤は物足らなく受けとめら
れている。そこで、品質がすぐれ、含量が高く、
しかも常温で保存できる製剤が待望されている状
況にある。さらに、近年の錠剤は小粒な程好まれ
る風潮にあり、その意味からも高含量の製剤が消
費者志向に合致している。従来、ローヤルゼリー
の保存性を高める方法として、ゼラチンなどによ
るマイクロカプセル法とサイクロデキストリンを
混練して固型成形する方法(特公昭58−20583号)
などが提示されている。しかし、前者の方法はカ
プセル錠の有効成分含量が一定でなく、長期間の
保存中に変質の懸念があるとともにコスト的にも
問題がある。また、後者の方法は品質の安定性は
あるものの、生ローヤルゼリーに比べて製剤中の
含量が低い点と、生ローヤルゼリーから製剤まで
の工程に長期間を要し、加工処理中に若干の効力
の低下が避けられないため大量生産には不適であ
る。 そこで、本発明者は新鮮な生ローヤルゼリーの
効力を低下させることなく高品質で保存性のある
処理方法について種々検討した結果、生ローヤル
ゼリーに対し、その効力を保持するに必要最小限
のサイクロデキストリンと作用して迅速に安定な
包接化合物とせしめ、乾燥することにより生ロー
ヤルゼリーと同等ないしそれ以上の含量の製剤を
与えることを究明し、本発明に到達したものであ
る。 すなわち、本発明は生ローヤルゼリーにその
0.45〜0.6倍重量のサイクロデキストリンをエタ
ノール存在下に接触処理せしめ、乾燥することを
特徴とする保存安定性のよいローヤルゼリー調製
法に関する。 前述のように、ローヤルゼリーにサイクロデキ
ストリンを加えて安定化をはかる技術はすでに知
られているが、その乾燥物の生ローヤルゼリー換
算含量は30〜60重量%であつた。しかるに、本発
明者は、同じくサイクロデキストリンを用いる
が、低級アルカノール存在下に接触処理を行うこ
とにより、その添加量を0.45〜0.6倍重量に少く
しても、ごく短時間(2時間以内)の接触処理に
て効能を安定化させ、保存性のある調製ローヤル
ゼリーを製造しうるという顕著な効果を奏し得る
ものである。続いて乾燥して得られる調製ローヤ
ルゼリーの含量は生ローヤルゼリー換算にて100
〜120%である。なお、ここにいう含量とは、用
いる生ローヤルゼリーの種類によつて変動するが
有効成分として後述する測定法に基づく10−ヒド
ロキシ−デルタ−2デセン酸を少なくとも1.4%
以上含むことを意味する。本調製物は、その後、
賦形剤を加えて製剤化を行つても、生ローヤルゼ
リーと同等ないしそれ以上の含量をもつため、愛
好者の要望にこたえたものが提供される利点があ
る。 ローヤルゼリーの生理活性としては、動脈硬化
抑制作用(コレステロール低下作用、血圧正常化
作用)、抗菌作用、抗腫瘍作用、パロチン様作用、
延命作用等種々のものが知られているが、成分と
の関連で定量的に示されるものは少ない。そのた
め、ローヤルゼリーの品質上の差異を識別するこ
とが不明確であり、その評価が困難であろうと思
われる。 本発明者は、これらの状況をふまえ、新鮮な生
ローヤルゼリーが最も性能が高いことに着目し
て、成分変化との関連を調べた結果、ローヤルゼ
リーの1つの成分で、その抗菌作用並びに抗腫瘍
作用が明確に証明されている10−ヒドロキシ−デ
ルタ−2デセン酸を評価の指標とすることが最適
である。 そこで本明細書においては、ローヤルゼリーの
品質安定性の評価に、該デセン酸の測定値を用い
た。この測定は、試料をジエチルエーテルに抽出
した後、TMS化剤によりシリル誘導体とし、ガ
スクロマトグラフイーにより定量する(例えば、
日本食品工業学会誌Vol.23、490〜492頁(1976
年)参照)。 以下、本発明の調製ローヤルゼリーの安定化効
果についての実験例を示す。 実験例 生ローヤルゼリー(水分66.1%、粗たん白12.7
%、酸度38.0、10−ヒドロキシ−デルタ−2デセ
ン酸1.80%)200gにβ−サイクロデキストリン
(純度99.3%)100gを表1に示した水混合溶剤50
mlを加えて、ホモジナイザーにて、20℃、2時間
混合撹拌する。その間、継続的に混合物の粘度を
B型回転粘度計にて測定した。続いて、凍結乾燥
(乾燥温度30℃)して得られる粉末を40℃、3ケ
月保存後、外観及び10−ヒドロキシ−デルタ−2
デセン酸量を測定した。得られた結果を図及び表
1に示す。
【表】 含量に対する百分率を示す。
本実験例は乾燥物の生ローヤルゼリー換算含量
が116重量%になる条件で実施したが、表1の結
果から、サイクロデキストリンの添加により、水
のみで混練した場合は、混合乾燥処理中の品質の
安定効果はある程度認められるが、保存中の経変
があるのに対し、エタノールの少量添加の場合
は、その効果が飛躍的に向上し、加工処理中並び
に保存中に品質が全く低下しないことが明らかで
ある。 本発明の方法により保存性が向上する理由は必
ずしも明らかでないが、ローヤルゼリーの変質の
1つは蛋白質の変性にあり、今1つは10−ヒドロ
キシ−デルタ−2デセン酸などの脂肪酸及びビタ
ミン類の酸化にあるとみられ、これらの主に疎水
性基を有する化合物がサイクロデキストリンの環
状空洞内の疎水環境にとりこまれてブロツクされ
る反応が、水系の環境よりも水−エタノール混合
系の方がより効率的に進行し、そのために保存中
の変化が防止されるものと考えられる。 図1に示す混合時の粘度挙動においても水−エ
タノール混合系が混合後粘度が増加していくが、
約1時間後に一定値となり、サイクロデキストリ
ンによる包接が終了するものと思われる。また、
粘度が相対的に低いのも接触を高めるものであ
る。 一方、水系では混合後、粘度は僅かずつ増加す
るが、2時間でも未だ一定値に到達しない。 この場合でもサイクロデキストリンによる包接
反応は徐々に進むものと見られるが、長時間に及
ぶと、酸化による変質もあり処理時間の延長によ
る品質の劣化はまぬがれることができない。 従つて、水系でサイクロデキストリンによる包
接化を完遂せしめるには、前述の特許(特公昭58
−20583号)に見られるように、サイクロデキス
トリンの添加量を多くし(すなわち、生ローヤル
ゼリー換算の含量は30〜60重量%となる程度)
又、混練時間は4〜10時間という長時間を要する
ものであつた。ここに本発明では、水−エタノー
ル系で、生ローヤルゼリーとサイクロデキストリ
ンを混練すると物理的ならびに化学的な有効接触
面を向上せしめることにより、サイクロデキスト
リンの添加量を少くすることが可能になり、生ロ
ーヤルゼリー換算にて、含量100〜120重量%の調
製物を製造しうるものである。 本発明において、生ローヤルゼリーとは密蜂の
若い働き蜂の頭部にある分泌腺から分泌される白
色の粘液性物質である。生ローヤルゼリーの大よ
その成分組成は3分の2を占める水を除くと、残
りの2分の1は蛋白質、3分の1は糖質で、その
他に10−ヒドロキシ−デルタ−2デセン酸なる特
殊脂肪酸がかなり含まれ、ビタミンB類の含量も
高い。 例えば、日本食品分析センターの「ローヤルゼ
リー検定実施要領」によれば、生ローヤルゼリー
の組成基準は水分62.5〜68.5%、粗たん白11.0〜
14.5%、10−ヒドロキシ−デルタ−2デセン酸
1.40%以上と規定されるものである。 又、サイクロデキストリンとは、澱粉および澱
粉加水分解物にサイクロデキストリングリコンル
トランスフエラーゼ(cyclodertrin
glycosyltransferase)を作用させて生成される
6〜8個あるいはそれ以上のグルコースがα−
1,4結合して環状になつた化合物である。本発
明に用いるサイクロデキストリンは純度が97%以
上、好ましくは99.0%以上であり、粘度は40メツ
シユ通過、好ましくは80メツシユ通過のものであ
る。 本発明におけるエタノールの添加量は生ローヤ
ルゼリーに対し、0.5〜5v/w%であるが、好ま
しくは1〜2.5(v/w)%である。 本発明において、サイクロデキストリンとエタ
ノールは生ローヤルゼリーそのものに加えるか、
又は流動性を高めるために、水で希釈した後に加
えてもよい。 いずれの方法による場合にも、ローヤルゼリー
成分とサイクロデキストリンと接触処理は充分に
行わせる。続いて通風あるいは減圧にて乾燥させ
るが、乾燥時の温度による変質を少くするには凍
結乾燥することが好ましい。 本発明により得られる調製ローヤルゼリーは、
粉末としてそのまま用いたり、またその粉末を顆
粒、タブレツトあるいはカプセルにつめるなど利
用者の便宜をはかるために製剤化してもよい。そ
の製剤化にあたつては、製剤化に通常用いられる
添加物を用いることができる。 次に本発明を実施例によつて更に詳細に説明す
る。 実施例 1 (a) β−サイクロデキストリン100gに水70ml及
びエタノール5mlを添加し、充分に混合した
後、生ローヤルゼリー(水分65.8%、10−ヒド
ロキシ−デルタ−2デセン酸1.83%)180gを
添加し、20℃の室温下に混練を続け、2時間後
に、凍結乾燥して標品(A)を得た。対照例とし
て、β−サイクロデキストリン100gに水75ml
を添加し、充分に混合した後、生ローヤルゼリ
ー180gを添加し、20℃の室温下に混練を続け、
2時間後に凍結乾燥して標品(B)を得た。 標品(A)および(B)を夫々ポリエチ袋に入れて十
分にシールし、7月から8月の50日間直射日光
を避けて室温に放置した。 (b) その後、それぞれについて、一部をサンプリ
ングし、エチルエーテルで抽出後、TMS化し、
ガスクロマトグラフイーにて10−ハイドキシ−
デルタ−2デセン酸を測定し、原料生ローヤル
ゼリーに対する残存率(%)を求めた。その結
果、標品(A)では99.2%であり、標品(B)では85.7
%の残存率であつた。 (c) 上記(a)で調製し、50日間保存した標品(A)およ
び(B)について風味テストを下記の条件で行つ
た。 試料100gを1000mlのお湯(60℃)で溶解し、
12人の専門パネル(男8名、女4名)で官能テ
ストを実施した。その結果を次の表2に示す。
【表】 以上、(b)、(c)の結果より、本発明の方法で得た
調製ローヤルゼリーが、加工並びに保存中の品質
低下が著しく抑制されていることがわかる。
【図面の簡単な説明】
図は、生ローヤルゼリーとβ−シクロデキスト
リンとの混合撹拌物の経時的粘度変化を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 生ローヤルゼリー1重量部とサイクロデキス
    トリン0.45〜0.6重量部とを水で湿潤させ、エタ
    ノール存在下で混練処理することを特徴とする生
    ローヤルゼリーの有効成分を100〜120重量%包含
    してなるローヤルゼリー配合物の製造法。
JP58144496A 1983-08-09 1983-08-09 調製ローヤルゼリー配合物の製造法 Granted JPS6037942A (ja)

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JPS6037942A JPS6037942A (ja) 1985-02-27
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