JPH0372843A - 複合包装材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は野菜、果物など生鮮物を保存、輸送に用いるフ
ィルム−不織布複合包装材料に関するものである。

（従来の技術） 従来、上記の如き生鮮物の保存、輸送、就中、冷蔵、冷
凍したものの保存、輸送には通常、略密閉に近いプラス
チックフィルム袋や、透湿性の高い紙袋あるいはダンボ
ールなどが用いられている。

（発明が解決しようとする課Ｂ） ところが、上記の如き包装材料では、プラスチックフィ
ルム袋の場合、袋内に水分がこもり長期保存に支障を来
たしたり、また透湿性の高い紙袋などでは逆に乾燥が起
こり、生鮮物がしなびたり、新鮮さを失うなどの問題を
抱えている。

本発明はかかる問題に着目し、その解決を図るものであ
り、とりわけ、プラスチックフィルム層と不織布層に加
え、吸水性成分の利用を図ることにより被包装物の保持
する余分の水分を受は取り保持させたり、また包装前に
水分を供給して保持させ、もって包装内部の湿度を適度
に保持させることを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 即ち、上記目的に適合する本発明包装材料の基本的な特
徴はプラスチックフィルム層と、合成繊維からなる不織
布の層及びその２者の間に吸水性成分を配した複合構造
にある。

ここで、本発明複合包装材料に用いる第１の層であるプ
ラスチックフィルムとしてはいかなるものでもよいが、
好ましい材料としてはポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ナ
イロン、などの延伸フィルムあるいはキャスティングフ
ィルムが挙げられる。これらは包装内部の湿分水分のコ
ントロール上、小さな孔を分布させて使用することも効
果的である。

また、第２の層である吸水性成分としては各種の合成吸
水性ポリマーが含まれる。

この合成吸水性ポリマーは粒状のものあるいは繊維状の
ものが使用可能であるが、粒状のものはそれを保持する
ための平面状材料、例えば２枚のパルプ紙の間に挟んで
分散固着させることが好ましく、一方、繊維状のもので
は単独または他繊維と混合して不織布を形成させるよう
にすることができる。

更に第３の層である合成繊維不織布は一般的にポリエチ
レンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレン、ビニ
ロンなど各種合成繊維の１種以上を含むものが用いられ
るが、目的によってはレーヨン、綿などを一部混用する
ことも差し支えない。

そして、本発明においては、上記第１．第２及び第３の
各層威分を重ねて使用することによりその目的を達成す
ることができるが、３つの層を予め、各種の方法、例え
ば接着剤等の使用を含め、う逅ネートして一体化した上
、用いることも好適である。

しかし、ラミネートする代わりにプラスチックフィルム
と合成繊維不織布を略同形、同寸法に切り、その周縁部
のヒートシールに際し、前２者と同形、同寸法あるいは
それより稍小さい寸法にカットした吸水性成分とそれを
保持する平面状材料とを封じ込み周縁部のみをシールす
ることも効果的である。

なお、吸水性成分と合成繊維不織布とを別々に用いるこ
となく、吸水性成分として吸水性高分子繊維を用いてこ
れらを複合不織布に層形成し、第１の層であるプラスチ
ックフィルムと組み合わせ使用したり、ラミネートして
使用することも可能であり、同様、所期の目的を達成す
ることができる。

なお、以上の説明では本発明包装材料を風呂敷状に用い
る場合をイメージして説明して来たが、別設、これに限
らず、本包装材料を袋状に成形。

縫製して用いることもできる。またその袋に紐をつけた
り、ファスナーをつけたりすることもできる。

更に上記の各場合において本発明複合包装材料の第２．
第３の各層に抗菌、防黴その他の加工を施すことも可能
であり、それによって長期間の使用あるいは繰り返し使
用に便ならしめることもできる。

（作用〉 上述の如き、本発明複合包装材料においては先ず、第１
の層であるフィルム層は包装材の外側に位置し、周囲の
雰囲気と遮断又はそれに近く保持して湿分、水分が急速
に逃げて被包装物が乾燥するのを防止する。従って目的
によってはこのフィルム層に細孔を分布させ包装内部の
湿分、水分をコントロールすることができる。

また、中間に位置する第２の吸水性成分は雰囲気中の水
分及び湿分をコントロールし被包装物がもっていた余分
の水分を複合包装材料内層の不織布を介して受けとり保
持し、あるいは包装前に水分を供給して保持させ、包装
後の包装内部の湿度を適度に保つ役割を有する。

更に第３の層、即ち、包装材料の最内層である合成繊維
不織布層は、被包装物に直接、接触する部分で、クツシ
ョンとしての役割を保つと共に雰囲気を平衡に保ち、水
分を保持している吸水性成分と被包装物が直接、接触す
るのを防止したり、被包装物がその表面にもっていた水
分を吸い取り、吸水性成分へ受は渡しする機能を有する
。

かくして、上記第１．第２及び第３の各層はそれぞれの
役割を保持して全体として野菜、果物などの生鮮物の保
存、輸送における生鮮度保持にすぐれた作用を発揮する
。

（実施例） 以下、本発明の具体的実施例を説明する。

実施例１ 第１の層であるフィルムとしてはポリプロピレンのキャ
ストフィルムの厚さ２０μ、巾１ｍのロール状を使用し
た。キャストフィルムは延伸フィルムに比べてしなやか
でこの用途に適している。

第２の層である吸水性をもつ層としては目付３５ｇ／ｒ
ｒｆのパルプ紙２枚と、■−当たり３０ｇの超吸水性ポ
リマー（粒状：日本触媒製）を用いた。１枚のパルプ紙
（幅１ｍの連続ロール状）をロールよりほどきながら平
面上に広げ上記超吸水性ポリマーをその上に均一にバラ
まき、後に少量の水を噴霧し、２枚目のパルプ紙をその
上に重ねた後、上がゴムロール、下が鋼ロールからなる
一対の圧縮ロールを通過させた後、連続乾燥炉で乾燥し
９７ｃｍ幅に耳をスリットしてロール状に捲き上げた。

第３の層はポリプロピレンのカットファイバー不織布を
用いた。ポリプロピレンの２デニール、繊維長５１■を
７０％、ポリプロピレンの接着繊維（タイプＥＳチッソ
型）の２デニール、繊維長５１ｍを３０％を混綿し、カ
ーティング後、熱カレンダーロール（温度１５０℃）を
通して、目付２０ｇ／　ｒｄ　、幅１ｍのサーマルボン
ド不織布をロール状に捲き上げた。

包装材としては、上記第１層から第３層までの材料を適
当な長さに切断して重ねて使うこともできるが、以下述
べるように周辺部をヒートシールした。

すなわち、第１の層と第３の層をｌＱＱｃｍＸＩＱｃｍ
の正方形に、また第２の層を９７ｃｍＸ９７ｃｕの正方
形にカントして、第１の層と第３の層の間に第２の層を
挿入して周辺部をヒートシールすることによって複合シ
ートを作成した。

かくして得られた上記包装材料に新鮮な野菜を包み、冷
蔵庫（約１０℃）に入れて保存したところ、数週間の間
、新鮮さを失うことなく保存することができた。また同
じシートの第３の層に霧吹きで水を噴霧し、新鮮な松茸
を包み冷蔵庫（約マイナス１５℃）に入れて保存したと
ころ、数ケ月経過後も味も香りも殆ど変化なく食するこ
とができた。

実施例２ 第１の層であるフィルムとしてはポリエチレンのキャス
トフィルムの厚さ２４μ、巾１ｍのロール状に捲いたも
のを使用した。

第２の層である吸水性機能をもつ層としては、超吸水性
繊維（ランシール二日本エクスラン製）の５デニール、
繊維長５１ｔｍとポリプロピレン繊維２．５デニール、
繊維長５１ｍとを混綿した不織布を用いた。超吸水性繊
維５０％とポリプロピレン繊維５０％を混綿しカーデイ
ング、クロスラップ、ウェッブドラフターを通し最終目
付１００ｇ／ｎ（になるようにウェッブ厚さをコントロ
ールして、ニードルバンチ（ベネ数１２０回／−２針深
さ１２ｎ）加工して１ｍ幅の不織布として、ロール状に
捲き上げた。

第３の層としては実施例１で用いたものと同じ２０ｇ／
ｌｄのサーマルポンド不織布を用いた。

そして、これらを以下述べるように３層をラミネートし
て一体のシート状の包装材として作成した。即ち、１５
０℃に熱した一対のカレンダーロールに３層のシートを
５ｍ／分の速度で供給し３　ｋｇｌｏの圧力でカレンダ
ー加工することにより、ラミネートし、作成した。

得られた上述の構造の包装材料を用いることにより前記
実施例に劣らぬ野菜、果物、その他の生鮮物の冷蔵庫、
冷凍庫での保存、輸送における鮮度保持に秀れた性質が
認められた。

〈発明の効果） 本発明包装材料は以上のようにプラスチックフィルム層
、吸水性成分及び合成繊維不織布層を基本構造としてプ
ラスチックフィルム層により周囲の雰囲気と遮断するか
、又は遮断に近い状態に保持させ、吸水性成分により雰
囲気中の水分及び湿度のコントロールを行わせ、合繊繊
維不織布により吸水性成分と被包装物との隔離、クツシ
ョン材としての機能と共に雰囲気の平衡を保たせるよう
にしたものであり、第１．第２及び第３の各成分の機能
が一体となって野菜、果物その他の生鮮品の保存、輸送
における鮮度保持に秀れた性質を発揮し、従来における
生鮮物の保存、輸送時における袋内に水がたまり、長期
保存を阻害したりあるいは乾燥しすぎ長期保存に支障を
与えるようなことがなく、包装内部の水分、湿分を常に
適度に保持させて生鮮物に対し極めて効果的な包装を可
能ならしめる顕著な効果を奏する。

請求項２〜６記載の各発明は上記本発明包装材料の具体
的な構成として夫々上記包装材料の実用性を高めること
ができる。

特に吸水性成分を合繊繊維不織布の構成繊維に混入し、
作成するときは吸水性成分を保持する平面的材料を省略
せしめることが可能となり、より構成を簡単にすること
ができる。

また、プラスチックフィルム層に細孔を分布させること
により包装内部の水分、湿分のコントロールをより良好
ならしめる効果を有する。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、野菜、果物など生鮮物を保存するためのシート材料
   であって、プラスチックフィルム層と、合成繊維からな
   る不織布層との間に、吸水性成分および該成分を保持す
   るための平面状材料を挟み込んだことを特徴とする複合
   包装材料。 ２、吸水性成分として吸水性高分子材料を用い、それを
   保持する平面状材料としてパルプによる紙を用いたこと
   を特徴とする請求項１記載の複合包装材料。 ３、野菜、果物など生鮮物を保持するためのシート状材
   料であって、略同形、同寸法のプラスチックフィルム層
   と、合成繊維からなる不織布層の重ね合わせよりなり、
   両層はその間に上記両者と略同形、同寸法又は稍小さい
   寸法からなる吸水性成分及びそれを保持するための平面
   状材料を挟み、封じ込めた状態でその周縁部にヒートシ
   ールがなされていることを特徴とする複合包装材料。 ４、プラスチックフィルム層と、中間の吸水性成分及び
   該成分を保持するための平面状材料と、合成繊維からな
   る不織布の各層が接着剤等によりラミネート一体化され
   ていることを特徴とする請求項１、２又は３記載の複合
   包装材料。 ５、構成合成繊維の１つの成分として吸水性高分子繊維
   を混合してなる合成繊維不織布層と、プラスチックフィ
   ルム層とを両層の間に吸水性成分を保存するための平面
   状材料を用いることなくラミネートし一体化せしめたこ
   とを特徴とする複合包装材料。 ６、プラスチックフィルムとして小孔を分布せしめた多
   孔性フィルムを用いたことを特徴とする請求項１〜５項
   の何れの項に記載の複合包装材料。