JPH0371112B2 - - Google Patents

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JPH0371112B2
JPH0371112B2 JP30215487A JP30215487A JPH0371112B2 JP H0371112 B2 JPH0371112 B2 JP H0371112B2 JP 30215487 A JP30215487 A JP 30215487A JP 30215487 A JP30215487 A JP 30215487A JP H0371112 B2 JPH0371112 B2 JP H0371112B2
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gif
dhfr
coli
ptpgif2
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Tomokuni Kokubu
Kyotaka Furusawa
Shinichi Oohashi
Tsukasa Sakai
Yoshio Tanaka
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、成長ホルモン分泌制御因子であるソ
マトスタチン(Ala−Gly−Cys−Lys−Asn−
Phe−Phe−Trp−Lys−Thr−Phe−Thr−Ser−
Cysの14個のアミノ酸配列よりなるペプチド、以
下、GIFと略す。)を含む融合タンパク質を生産
可能とする新規組換えプラスミドに関するもので
ある。
GIFは、視床下部ペプチドの一種であり、成長
ホルモンなど下垂体前葉ホルモンおよびインシユ
リン、グルカゴンなどの消化管で生産される多く
のペプチドホルモンの分泌を抑制する。このよう
作用を有することから、GIFは、巨人症、糖尿病
等の治療薬としての利用が期待されている。
本発明の新規組換えプラスミドpTPGIF2は、
第1図に示されるDNA配列を有する。pTPGIF2
およびpTPGIF2を含有する大腸菌は、発酵工業、
医薬品工業等の分野に好適である。
従来の技術 本発明の技術的背景としては、いわゆる遺伝子
操作技術がある。GIF遺伝子を組み込んだプラス
ミドおよびその大腸菌での発現に関しては、板倉
らの成果が公知である(K.ltakura et al.
Science,vol.198,p1056(1977))。
一般に、分子量1万以下のポリペプチドは、大
腸菌などの宿主中で生産させても菌体中のプロテ
アーゼなどによつて分解されるため安定に細胞内
に蓄積されない。これは、分子として小さいため
安定なコンホメーションをとれないためであると
考えられている。従つて、遺伝子操作を利用して
GIFなどの短いポリペプチドを生産しようとした
場合、融合遺伝子を作成し、融合タンパク質とし
て発現させることが必要である。そのため、板倉
らは、GIFを暗号化する遺伝子を化学合成し、こ
れをβ−ガラクトシダーゼ遺伝子に融合し、多コ
ピープラスミドに組み込み得られた組換えプラス
ミドを大腸菌に導入し、融合タンパク質として発
現させた。融合タンパ質は、β−ガラクトシダー
ゼとGIFとをメチオニン(Met)残基を介して結
合させている。タンパク質をブロムシアンで処理
することにより、タンパク質中のメチオニン残基
のカルボキシ末端側の結合を特異的に切断するこ
とができる。この方法を利用することにより、β
−ガラクトシダーゼGIFの融合タンパク質から
GIFを特異的に切り出すことができる。しかしな
がら、上記の板倉らの方法は、(1)大腸菌で発現し
た融合タンパク質が不溶化していること、(2)β−
ガラクトシダーゼがGIFと融合することによりそ
の酵素活性を失うこと。などから、融合タンパク
質の分離精製に関して問題があつた。
本発明者らは、この問題を解消するために、枯
草菌のジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子を利用して、
融合タンパク質(以下、DHFRbs−GIFと略す。)
として発現させることに成功した(特開昭63−
245680号公報、特開昭63−258597号公報)。その
結果に従うと、作られるDHFRbs−GIFは、可溶
性の状態で大腸菌菌体内に生産され、かつGIFと
融合してもDHFRの活性が保持されており、板
倉らの方法の問題点を解消することができた。
問題点 しかしながら、上記の本発明者らの方法は、作
られるDHFRbs−GIFの菌体内蓄積量が,菌体タ
ンパク質のせいぜい数パーセントであり、融合タ
ンパク質を多量に利用しようと考えた場合、生産
効率上で問題が考えられた。
発明の目的 本発明の目的は、上記の問題点を解決するため
に、GIFの大量生産を可能にする組換えプラスミ
ドを開発することにある。また、本発明は、遺伝
子操作の手法を用いてGIFを大量に生産する方法
の開発の一環として行われたものである。
既に、本発明者らは、(1)大腸菌のDHFRを大
量に発現する発現プラスミドを構築していること
(特開昭62−69990号公報)、(2)大腸菌のDHFRの
カルボキシ末端側の配列を変化させても、枯草菌
のDHFR同様酵素活性が失われないこと、(3)大
腸菌のDHFRのカルボキシ末端側に異種ペプチ
ドを融合させることを可能とするプラスミドベク
ターpTP−70−1を構築していること(特開昭
63−46193号公報)、(4)pTP−70−1上の改変
DHFRは、大腸菌で効率良く発現すること、を
明らかにしている。このことを利用し、鋭意研究
の結果、pTP70−1を用いて、GIF遺伝子を
DHFRと融合させて発現することにより、上記
問題点を解消できることを見いだし、その知見に
従つて、pTP70−1にGIF遺伝子を組み込んだ組
換えプラスミドpTPGIF2を作成し、本発明を完
成させた。
発明の構成 第1図は、本発明の組換えプラスミド
pTPGIF2の全塩基配列を示している。本発明の
pTPGIF2は、4660塩基対の大きさであり、宿主
である大腸菌にトリメトプリムおよびアンピシリ
ン耐性を付与することができる。pTPGIF2は、
E.coliC600株に導入されて安定状態に保たれ、
pTPGIF2を含有するE.coli C600株は、微工研に
FERMBP−1577として寄託されている。
pTPGIF2は、pTP−70−1のBamHI切断部位
に、GIFを暗号化する配列を含む52塩基対の
DNAが挿入した構造である。第1図において、
533番目から584番目迄の配列が挿入された配列で
あり、それ以外の配列がpTP−70−1の配列と
全く同一である。第1図の57番目から581番目の
配列は、pTP−70−1の改変DHFRのカルボキ
シ末端側にGIFがメチオニンを介して結合した
DHFR−GIFを暗号化する。第2図は、DHFR−
GIFを暗号化する部分のDNA配列とそれから作
られると予想されるタンパク質のアミノ酸配列を
示している。DHFR−GIFは、175アミノ酸より
なるタンパク質であり、このうちアミノ末端側か
ら数えて、1から159番目までの配列が、大腸菌
の野生型DHFRに1箇所アミノ酸置換置換が起
こつた(Cys−152(wild type)→Glu−152)配
列であり、162番目から175番目までがGIFの配列
である。GIFの配列の直前のアミノ酸はメチオニ
ン(Met)である。このことにより、DHFR−
GIFをブロムシアン処理することにより、GIFを
特異的に切り出すことができる。160番目のイソ
ロイシン(lle)は、pTP−70−1のBamHI部位
にGIFを暗号化するDNAを導入する際に遺伝暗
号の読み取り枠を合わせるために生じた配列であ
る。pTP−70−1が作る改変DHRは、162個のア
ミノ酸よりなり、第2図のDHFR−GIFのアミノ
酸配列のうち、アミノ末端側から数えて、1から
160番目までの配列に、Gln−lleの2個のアミノ
酸配列が結合した配列をしている。
DHFR−GIFは、pTP−70−1の改変DHFR
のカルボキシ末端側に、GIFが融合した構造をし
ているにもかかわらず、DHFR酵素活性を有す
る。このため、大腸菌がDHFR−GIFを多量につ
くると、DHFRの阻害剤であり、抗細菌剤であ
るトリメトプリムに対して、耐性を示すようにな
る。
DHFR−GIFを暗号化する配列の上流には、
pTP−70−1の改変DHFR遺伝子の発現を効率
良く行わせる配列が存在する(特開昭63−46193
号公報)。即ち、43番目から50番目までの配列が
SD配列と呼ばれるもので、効率の良い翻訳に、
また、4618番目から4646番目までが、コンセンサ
ス転写プロモーターであり、効率の良い転写に貢
献する。また、pTP−70−1は、抗菌剤である
アンピシリンに対して耐性を付与する遺伝子を有
しており、その遺伝子の発現は、pTP−70−1
のBamHI部位に異種DANが挿入されても影響を
受けない。このことから、pTP−70−1の
BamHI部位に、GIFを暗号化するDNA配列が挿
入した構造をしているpTPGIF2は、大腸菌に導
入された場合、多量のDHFR−GIFを作る。作ら
れたDHFR−GIFは、菌体内に可溶性の状態で、
菌体タンパク質の15〜20%にいたるまで蓄積す
る。このことによつて、pTPGIF2を有する大腸
菌はトリメトプリム耐性を示すようになる。ま
た、pTPGIF2は、pTP−70−1由来のアンピシ
リン耐性を付与する遺伝子を有することから、
pTPGIF2が導入された大腸菌は、アンピシリン
耐性をも示す。
このような特長を有するpTPGIF2は、実施例
に従つて作成することができるが、組換えプラス
ミドの作成方法によつて本発明が制限されるもの
ではない。
次に本発明の実施例および参考例を示す。
実施例 pTPGIF2の作成 GIFを暗号化するDNAとしては、 1 5′−
GATCATGGCTGGCTGTAAAACTT
CTTCTGGAAAACCTTCACTTCAT
GCTAA−3′ 2 5′−
GATCTTAGCATGAAGTGAAGGT
TTTCCAGAAGAAGTTTTTACAG
CCAGCCAT−3′ の2本の52ヌクレオチドからなるDNAをホスホ
アミダイト法に従つて化学合成し、精製後、ポリ
ヌクレオチドキナーゼを用いて、各DNAの5′末
端をリン酸化した。リン酸化したDNAを約0.1ml
(約0.1μgのDNAを含んでいる。)ずつ取り、これ
を60℃でインキユベートすることによつて両
DNAをアニールさせた(これをDNA1と呼ぶ)。
GIFを暗号化したDNAを組み込むベクターと
しては、pTP−70−1を用いた(特開昭63−
46193号公報)。約1μgのpTP−70−1を、
BamHIで切断した後、アルカリホスフアターゼ
処理をした。アルカリホスフアターゼ処理した
DNAをフエノール処理することにより、共存す
る酵素タンパク質を変性除去し、その後エタノー
ルでDNAを沈澱させた。沈澱したDNAを70%エ
タノールで洗つた後、エタノールを除き、減圧下
に沈澱を乾燥させた。BamHIによろDNAの切
断、アルカリホスフアターゼ処理、フエノール処
理、およびエタノール沈澱の各操作は、いずれ
も、“Molecular Cloning A Loboratory
Manual”(T.Maniatis,E.F.Fritsch,J.
Sambrook,eds.Cold Spring Harbor
Laboratory(1982)、以下、文献1と呼ぶ。)に記
載している方法に従つて行つた。乾燥させた
DNAを50μlのリガーゼ用反応液(10mM Tris−
HCl,pH7.4,5mM MgCl2,10mMジチオトレ
イトール,5mM ATP)に溶解後、5μlのDNA1
を加え、これに1ユニツトのT4−DNAリガーゼ
を加えて、15℃で、4時間DNAの連結反応を行
わせた。この反応物を形質転換法
(transformation method,上記文献1に記載)
に従つて、大腸菌に取り込ませた。この処理をし
た菌体を、50mg/lのアンピシリンナトリウムお
よび10mg/lのトリメトプリムを含む栄養寒天培
地(培地11中に、2gのグルコース、1gのリン
酸2カリウム、5gのイーストエキス、5gのポ
リペプトン、15gの寒天を含む。)上に塗布し、
37℃で24時間培養することにより、約500のコロ
ニーを得ることができた。これらのコロニーから
適当に8個選び、1.5mlのYT+Ap培地(培地1
中に、5gのNaCl,5gのイーストエキス、
8gのトリプトン、50mgのアンピシリンナトリウ
ムを含む。)で、37℃、1晩、菌体を培養した。
培養液を、各々エツペンドルフ遠心管にとり、
12000回転/分で10分間遠心分離し、菌体を沈澱
として集めた。これに、0.1mlの電気泳動用サン
プル調製液(0.0625MのTris−HCl,pH6.8,2
%のラウリル硫酸ナトリウム(SDS)、10%のグ
リセリン、5%の2−メルカプトエタノール、
0.001%のブロムフエノールブルーを含む。)を加
え、菌体を懸濁し、これを沸騰水中に5分間保
ち、菌体を溶かした。この処理をしたサンプルを
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(U.
K.Lammli;Nature,vol.227,p.680(1970))に
従つて分析した。標準サンプルとしてpTP−70
−1を含有する大腸菌に同様な処理をしたもの、
および分子量マーカーとしてラクトアルブミン
(分子量14200)、トリプシンインヒビター(分子
量20100)、トリプシノーゲン(分子量24000)、カ
ルボニツクアンヒドラーゼ(分子量29000)、グリ
セロアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナーゼ(分
子量36000)、卵アルブミン(分子量45000)、およ
び牛血清アルブミン(分子量66000)を含むサン
プルをポリアクリルアミド濃度の10から20%濃度
勾配ゲルで泳動した。その結果、8個のコロニー
のうち、3個ではpTP−70−1のDHFRのバン
ドが消失し、それより明らかに分子量が大きくな
つたタンパク質(分子量約23000と推定される。)
を新たに生産していること、残りの5個のコロニ
ーは、pTP−70−1のDHFRとほぼ同じ大きさ
のタンパク質を生産すること、pTP−70−1の
DHFR(分子量18379)は、この条件で分子量約
21000のタンパク質として泳動することが明らか
になつた。分子量の大きい新たなタンパク質を生
産するコロニーのうちから適当に一つ選び、これ
をYT+Ap培地で培養し、TanakaとWeisblum
の方法(T.Tanaka,B.Weisblum;J.
Bacteriology,vol.121,p.354(1975)に従つて、
プラスミドを調製した。得られたプラスミドを
pTPGIF2と名づけた。pTPGIF2は、pTP−70−
1のBamHI部位に合成DNAが挿入された構造を
しているはずであるので、pTPGIF2をEcoRIと
SalIによる切断によつて得られる約400ヌクレオ
チド長のDNAについて、M13フアージを用いた
ジデオキシ法(J.Messing;Mehtods in
Enzymology,vol.101,p.20(1983))に従つて塩
基配列を決定した。その結果、第1図に示す
pTPGIF2の全塩基配列の471番目から882番目の
配列が明らかにされた。
pTP−70−1の塩基配列は、本発明者らによ
つて明らかにされている。(特開昭63−46193号公
報)。pTPGIF2のEcoRI−SalIの配列は、pTP−
70−1のEcoRI−SalIの配列に間にあるBamHI
部位に、52ヌクレオチドのDNA(GIFを暗号化す
る配列として設計・合成した配列)が結合した配
列であつた。
また、pTPGIF2のEcoRI−SalI切断によつて
得られる約4.2キロ塩基対のDNAは、PstI,
HindIII,HPpaI,AatII,PvuII,BglII、および
ClaIを用いた制限酵素による切断実験の結果、
pTP−70−1のEcoRI−SalI切断によつて得られ
る約4.2キロ塩基対のDNAと全く同一であること
が示された。
以上の結果から、pTPGIF2の全塩基配列が第
1図に示した配列であることが明らかである。
参考例 pTPGIF2を有する大腸菌の作るDHFR−
GIF融合タンパク質の精製 pTPGIF2を有する大腸菌を1.5lのYT+Ap培地
で37℃で一晩培養後、菌体を遠心分離により集め
た。湿重量約6gの菌体が得られた。菌体を20ml
の1mMのジチオトレイトール(DTT)および
0.1mMのエチレンジアミン4酢酸2ナトリウム
(EDTA)を含む10mMリン酸緩衝液pH7.0(以
下、緩衝液1)に懸濁し、フレンチプレスを用い
て菌体を破砕した。菌体破砕液を、20000回転/
分、1時間の遠心分離し、上清約22mlを得た。
DHFR酵素活性はほとんど全てが上清中に回収
された。このことからDHFR−GIFは、可溶性の
状態で菌体中に蓄積していると考えられる。得ら
れた上清中のDHFR活性は、1520ユニツトであ
つた。上清をあらかじめ緩衝液1で平衡化した
DEAE−トヨパール650Mカラム(25000mm×1500
mm、約75cm3)に吸着させ、0.1MのKClを含む緩
衝液1で洗つた後、緩衝液1中で、0.1Mから
0.3MのKClの濃度勾配をかけ、タンパク質を溶
出させた。約6mlずつのフラクシヨンを、フラク
シヨンコレクターで集め、各フラクシヨンについ
て、DHFRの酵素活性を調べ、活性を有するフ
ラクシヨンを集めた。約40mlの酵素液が得られ
た。回収されたDHFR酵素活性は、1065ユニツ
ト(約70%)であつた。回収酵素液を、アミコン
限外ろ過装置を用いて約1mlにまで濃縮し、これ
をトヨパールHW55カラムクロマトグラフイーに
より分画した。約2.5mlずつのフラクシヨンを、
フラクシヨンコレクターで集め、各フラクシヨン
について、DHFRの酵素活性と280nmの吸光度
を調べた。各フラクシヨンについて、DHFRの
酵素活性を280nmの吸光度で割つた値を計算し、
一定の値(約30)を示すフラクシヨンを集めた。
410ユニツト(約27%)、約23mgの酵素が回収され
た。
得られた酵素タンパク質をSDS電気泳動法(上
記実施例に記載の方法)により分析したところ、
約23000の単一なタンパク質バンドが示され、得
られた酵素標品が均一であることが示された。
精製したDHFR活性を示すタンパク質をエン
ザイムイムノアツセイにより検討したところ、
GIFに対する抗体と反応することが示された。即
ち、精製して得られたタンパク質は免疫学的に
GIFと同時の構造を有することが明らかとなつ
た。
精製して得られたタンパク質のカルボキシ末端
側のアミノ酸配列を明らかにするために、カルボ
キシペプチターゼYを、精製タンパク質に時間を
変化させて作用させ、遊離してくるアミノ酸を定
量した(カルボキシペプチターゼ法によるカルボ
キシ末端側のアミノ酸配列の決定法)。その結果、
〓Trp−Lys−Thr−Phe−Thr−Ser−(カルボキ
シ末端)であることが予想された。DHFR−GIF
のカルボキシ末端のアミノ酸はCys(システイン)
であるが、このアミノ酸は上記方法では検出でき
ない。Ellmanの方法を用いて、5,5′−ジチオ
ビス2−ニトロ安息香酸(DTNB)を用いて、
精製タンパク質中のチオール(SH基)の含料を
測定したところ、2.6〜2.9残基/酵素分子という
値が得られた。pTP−70−1DHFRについて同様
に測定したところ、0.8〜1.0残基/酵素分子とい
う値であつた。
以上の結果は、pTPGIF2を有する大腸菌から
精製して得られたDHFR活性を有するタンパク
質が、DHFR−GIFであることを示している。
発明の効果 上記のように、新規組換えプラスミド
pTPGIF2は、DHFR−GIFを暗号化しており、
つpTPGIF2を有する大腸菌は、DHFR−GIFを
可溶性の状態で大量に蓄積生産する。さらに、生
成したDHFR−GIFは、DHFR酵素活性を示し、
精製を容易に行うことができる。このような性質
を有することから、本発明の新規組換えプラスミ
ドpTPGIF2およびそれを有する大腸菌は、
DHFR−GIFの生産、およびそれを利用したGIF
の生産に有益である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、pTPGIF2の全塩基配列を示した図
であり、2本鎖DNAのうち方法のDNA鎖配列だ
けを、5′末端から3′末端の方向に記述している。
図中符号は、核酸塩基を表し、Aはアデニンを、
Cはシトシンを、Gはグアニンを、Tはチミンを
示している。図中番号は、pTPGIF2に2箇所存
在する制限酵素ClaI切断認識部位のうち制限酵素
HindIII切断部位に近い方のClaI切断認識部位の、
5′−ATCGAT−3′、の最初の“A”を1番とし
て数えた番号を示している。 第2図は、pTPGIF2中に存在するDHFR−
GIFを暗号化する部分の塩基配列およびタンパク
質のアミノ酸配列を示す図である。図中符号は、
核酸塩基およびアミノ酸を表し、Aはアデニン
を、Cはシトシンを、Gはグアニンを、Tはチミ
ンを、Alaはアラニンを、Argはアルギニンを、
Asnはアスパラギンを、Aspはアスパラギン酸
を、Cysはシステインを、Glnはグルタミンを、
Gluはグルタミン酸を、Glyはグリシンを、Hisは
ヒスチジンを、Ileはイソロイシンを、Leuはロイ
シンを、Lysはリジンを、Metはメチオニンを、
Pheはフエニルアラニンを、Proはプロリンを、
Serはセリンを、Thrはトレオニンを、Trpはト
リプトフアンを、Tyrはチロシンを、Valはバリ
ンを示している。図中番号は、1番目のアミノ酸
であるメチオニンを暗号化するATGコドンの
“A”を1番として数えた番号を示している。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 大腸菌において安定に複製され、宿主である
    大腸菌にトリメトプリム耐性及びアンピリシン耐
    性を与えることができ、トリメトプリム耐性を付
    与する遺伝子が大腸菌のジヒドロ葉酸還元酵素遺
    伝子の3′末端側の配列が改変されたことによりジ
    ヒドロ葉酸還元酵素−ソマトスタチン融合タンパ
    ク質を暗号化し、4660塩基対の大きさを有し、下
    記に示されるDNA配列を有する新規組換えプラ
    スミドpTPGIF2。 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 2 大腸菌において安定に複製され、宿主である
    大腸菌にトリメトプリム耐性及びアンピリシン耐
    性を与えることができ、トリメトプリム耐性を付
    与する遺伝子が大腸菌のジヒドロ葉酸還元酵素遺
    伝子の3′末端側の配列が改変されたことによりジ
    ヒドロ葉酸還元酵素−ソマトスタチン融合タンパ
    ク質を暗号化し、4660塩基対の大きさを有し、下
    記に示されるDNA配列を有する新規組換えプラ
    スミドpTPGIF2を含有するE.coli C600株。 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】
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