JPH0355112B2 - - Google Patents

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JPH0355112B2
JPH0355112B2 JP29420388A JP29420388A JPH0355112B2 JP H0355112 B2 JPH0355112 B2 JP H0355112B2 JP 29420388 A JP29420388 A JP 29420388A JP 29420388 A JP29420388 A JP 29420388A JP H0355112 B2 JPH0355112 B2 JP H0355112B2
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pgrf44
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grf
dna
amino acid
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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、成長ホルモン分泌調節活性を有する
ことが知られている牛成長ホルモン放出因子(以
下、GRFと略す。)の27番目のアミノ酸であるメ
チオニンがイソロイシンに変換した誘導体をカル
ボキシ末端側に有するジヒドロ葉酸還元酵素(以
下、DHFRと略す。)の生産を可能とする新規組
換えプラスミドに関するものである。pGRF44−
22は第2図に示されるDNA配列を有する。
pGRF44−22およびpGRF44−22を含有する大腸
菌は、発酵工業、医薬品工業等の分野に好適であ
る。
[従来の技術および問題点] GRFは成長ホルモンの分泌を促すペプチドで
ある。牛由来のGRFは44個のアミノ酸からなり、
その配列はアミノ末端側からチロシン−アラニン
−アスパラギン酸−アラニン−イソロイシン−フ
エニルアラニン−トレオニン−アスパラギン−セ
リン−チロシン−アルギニン−リジン−バリン−
ロイシン−グリシン−グルタミン−ロイシン−セ
リン−アラニン−アルギニン−リジン−ロイシン
−ロイシン−グルタミン−アスパラギン酸−イソ
ロイシン−メチオニン−アスパラギン酸−アルギ
ニン−グルタミン−グルタミン−グリシン−グル
タミン酸−アルギニン−アスパラギン−グルタミ
ン−グルタミン酸−グルタミン−グリシン−アラ
ニン−リジン−バリン−アルギニン−ロイシンで
あり、カルボキシ末端がアミド化されている。
GRFは、視床下部に存在するが、その含量は
少なく、牛500頭からせいぜい数ミリグラム程度
分離精製できればよい方であり、効率のよい生産
方法の開発が期待されている。
GRFのアミノ酸配列とその生理活性にとの関
係に関しては種々の研究成果が報告されている
(N.Ling、et al.Annu.Rev.Biochem.、vol.54,
p.403(1985))。GRFの27番目のアミノ酸である
メチオニンは生理活性発現には重要な役割を果し
ておらず、このアミノ酸をイソロイシンとかロイ
シンに交換しても問題がないことが明らかにされ
ている(G.M.Clore、et al.、J.Mol.Biol.、
vol.191、P.553(1986))。
本発明の技術的背景としては、いわゆる遺伝子
操作技術がある。最近、遺伝子操作技術の進歩に
伴つて興味深いポリペプチドを微生物をもちいて
生産することが可能になつた。ポリペプチドに対
応する遺伝子であるDNAを、例えば生体よりク
ローニングと呼ばれる方法で分離するなどし、そ
の後、これを発現ベクターと呼ばれる適当なプラ
スミドなどに組み込み、その結果得られる組換え
プラスミドを大腸菌などの微生物細胞中に導入
し、目的遺伝子を微生物中で発現させ、微生物か
ら目的ポリペプチドを分離精製することが行われ
ている。このような状況においては、目的ポリペ
プチド遺伝子を含み、且つ効率よく発現させる組
換えプラスミドを構築することが最も重要な課題
である。また、目的ポリペプチドが異なれば自ず
からその方法論が異なつており、この点が解決し
なければならない技術課題である。
すでに本発明者らは、GRF活性を有するGRF
の1番目から29番目までのアミノ酸配列を有する
GRF誘導体を暗号化するDNAを組み込んだ組換
えプラスミドpGRF28−29(特開昭62−115287)
およびpGRF2−15(特開平1−144978号公報)の
構築に成功している。
しかしながら、44個のアミノ酸よりなるGRF
の誘導体を組み込んだ組換えプラスミドについて
は知られていない。
[発明の目的] 本発明者らは、44個の長さよりなるGRFの誘
導体の生産を可能とする組換えプラスミドの開発
を目的に行われた。
本発明者らは鋭意研究を行つた結果、GRFの
1番目から29番目までのアミノ酸配列を有する
GRF誘導体とDHFRとの融合タンパク質を大量
に発現する上記組換えプラスミドpGRF2−15を
利用することを考案し、そのことに基づき本発明
を完成させた。
[発明の構成] 第1図は、本発明の組換えプラスミドpGRF44
−22がつくる組換えタンパク質であるDHFRと
44個のアミノ酸よりなるGRFの誘導体(以下、
GRF44と略す)との融合タンパク質(以下、
DHFR−GRFと略す)のアミノ酸配列およびそ
れを暗号化するDNA塩基配列を示している。
DHFR−GRFは、208アミノ酸よりなるタンパク
質であり、このうちアミノ末端側から数えて、1
から159番目までの配列が、大腸菌の野生型
DHFRに1箇所アミノ酸置換置換が起こつた
(Cys−152(wild type)→Glu−152)配列であ
り、161から164番目のイソロイシン−グルタミン
酸−グリシン−アルギニンの配列は、牛血液凝固
因子Xaの認識切断配列であり、最終的に牛血液
凝固因子Xaで処理することにより、GRF44を切
り出すことを可能とする配列である。165から208
番目迄がGRF44の配列である。GRF44は牛の
GRFの27番目のアミノ酸であるメチオニンがイ
ソロイシンに置換し、かつカルボキシ末端のアミ
ノ酸であるロイシンがアミド化されていない配列
を有するGRF誘導体である。
第2図は、本発明のpGRF44−22の全塩基配列
を示している。図は、2本鎖DNAのうち片方の
DNA鎖配列だけを、5′末端から3′末端の方向に
記述している。また、pGRF44−22は環状DNA
であるが記述の都合上、直鎖状で現している。従
つて、最初と最後のが隣あつて存在することにな
る。pGRF44−22は、4766塩基対の大きさであ
り、宿主である大腸菌にトリメトプリムおよびア
ンピシリン耐性を付与することができる。
pGRF44−22は、大腸菌に導入されて安定状態に
保たれ、pGRF44−22を含有する大腸菌は、微工
研にFERMBP−2152として寄託されている。
pGRF44−22は、DHFR−GRFを暗号化する
配列を含む。第2図において、57番目から680番
目迄の配列がDHFR−GRFを暗号化する配列で
ある。DHFR−GRFを暗号化する配列の上流に
は、この遺伝子の発現を効率良く行わせる配列が
存在する(特開昭63−46193号公報)。即ち、43番
目から50番目までの配列がSD配列と呼ばれるも
ので、効率の良い翻訳に、また、4724番目から
4752番目までが、コンセンサス転写プロモーター
であり、効率の良い転写に貢献する。このことか
ら、pGRF44−22は、大腸菌に導入された場合、
多量のDHFR−GRFを作る。作られたDHFR−
GRFは菌体内に多量に蓄積し、その量は菌体タ
ンパク質の15〜20%にいたる。また、蓄積した
DHFR−GRFはジヒドロ葉酸還元酵素活性を示
し、このことによつて、pGRF44−22を保持する
大腸菌はトリメトプリム耐性を示すようになる。
次に本発明の実施例を示す。
実施例 pGRF44−22の作成 pGRF44−22は、すでに本発明者らが作製して
いる組換えプラスミドpMEK2およびpGRF2−15
と化学合成DNAを用いることにより作製した。
pMEK2は、ロイシンエンケフアリンの生産用
に開発した組換えプラスミド(特開平1−252289
号公報に記載)であり、図2に示される配列の
537から680番目までの配列が、 5′−CGTTACGGTGGTTTCATG−3′ に置き換つた配列をしている。
pGRF2−15は、DHFRと牛GRFの1番目から
29番目までのアミノ酸配列を有するGRF誘導体
との融合タンパク質を大量に発現する組換えプラ
スミド(特開平1−144978号公報に記載)であ
る。また、 化学合成DNAとしては、 1.5′−ATCATCAACCGTCAGCAGGGTG−
3′ 2.5′−
AATCTAACCAGGAACGTGGTGCTCGAGC
TCGTCTGTAAC−3′ 3.5′−
TCGAGTTACAGACGAGCTCGAGCACCAC
GTTCC−3′ 4.5′−
TTGGTTAGATTCACCCTGCTGACGGTTG
ATGAT−3′ の4本のDNAをホスホアミダイト法に従つて化
学合成した(図2の624番目から684番目までの配
列に相当する)。
pMEK2を制限酵素XhoとAatを用いて切
断することによつて得られる2本のDNA断片の
うち長い方のDNA断片(図2の680番目から4622
番目までの配列に相当する)と、pGRF2−15を
制限酵素EcoRVとAatを用いて切断すること
によつて得られる2本のDNA断片のうち短い方
のDNA断片(図2の4622番目から623番目までの
配列に相当する)と、化学合成した4本のDNA
の5′末端をリン酸化した後、アニールしたものと
を混合し、T4−DNAリガーゼを利用して結合し
た。このような操作は、いずれも、“Molecular
Cloning A Loboratory Manual”(T.
Maniatis、E.F.Fritsch、J.Sambrook、eds.Cold
Spring Harbor Laboratory(1982)、以下、文献
1と呼ぶ)に記載している方法に従つて行つた。
得られた反応物を、形質転換法
(transformation method、上記文献1に記載)
に従つて、大腸菌に取り込ませた。この処理をし
た菌体を、50mg/1のアンピシリンナトリウムお
よび2mg/1のトリメトプリムを含む栄養寒天培
地(培地1中に、2gのグルコース、1gのリ
ン酸2カリウム、5gのイーストエキス、5gの
ポリペプトン、15gの寒天を含む)上に塗布し、
37℃で24時間培養することにより、100以上のコ
ロニーを得ることができた。これらのコロニーか
ら適当に30個選び、1.5mlのYT+Ap培地(培地
1中に、5gのNaCl、5gのイーストエキス、
8gのトリプトン、50mgのアンピシリンナトリウ
ムを含む。)で、37℃、1晩、菌体を培養した。
培養液を、各々エツペンドルフ遠心管にとり、
12000回転/分で10分間遠心分離し、菌体を沈澱
として集めた。これに、0.1mlの電気泳動用サン
プル調製液(0.0625MのTris−HCl、PH6.8、2%
のラウリル硫酸ナトリウム(SDS)、10%のグリ
セリン、5%の2−メルカプトエタノール、
0.001%のブロムフエノールブルーを含む)を加
え、菌体を懸濁し、これを沸騰水中に5分間保
ち、菌体を溶かした。この処理をしたサンプルを
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(U.
K.Laemmi;Nature、vol.227、p.680−685
(1970))に従つて分析した。分子量マーカーとし
てラクトアルブミン(分子量14200)、トリプシン
インヒビター(分子量20100)、トリプシノーゲン
(分子量24000)、カルボニツクアンヒドラーゼ
(分子量29000)、グリセロアルデヒド3−リン酸
デヒドロゲナーゼ(分子量36000)、卵アルブミン
(分子量45000)、および牛血清アルブミン(分子
量66000)を含むサンプルをポリアクリルアミド
濃度の10から20%濃度勾配ゲルで泳動した。その
結果、30個のコロニーのうち、5個では分子量が
大きくなつたタンパク質(分子量約26000と推定
される。)を新たに大量に生産していることが明
かとなつた。デンシトメーターで分析することに
より、新たに現れたタンパク質の量は菌体タンパ
ク質の約20%であることが推定された。
分子量の大きい新たなタンパク質を生産するコ
ロニーのうちから適当に一つ選び、これをYT+
Ap培地で培養し、TanakaとWeisblum方法(T.
Tanaka、B.Weisblum;J.Bacteriology、vol、
121、p.354(1975))に従つて、プラスミドを調製
した。得られたプラスミドをpGRF44−22と名づ
けた。得られたプラスミドを再び大腸菌に導入し
たところ、pGRF44−22とまつたく同じ性質を有
する形質転換株が、105〜106/μgプラスミド
DNAの頻度で得られた。このことは、pGRF44
−22の性質が安定していることを示している。ま
た、pGRF44−22が大腸菌菌体内で安定に複製さ
れることを示している。
pGRF44−22は、pMEK2のAatとXhoI部位
との間の配列、pGRF2−15のAatとEcoRV部
位との間の配列が合成DNA由来の配列とつなが
つた配列をしているはずである。pGRF44−22を
EcoRIとSalIによる切断によつて得られる約500
ヌクレオチド長のDNAについて、M13フアージ
を用いたジデオキシ法(J.Messing;Mehtods in
Enzymology、vol.101、p.20(1983))に従つて塩
基配列を決定した。その結果、第2図に示す
pGRF44−22の全塩基配列の471番目から988番目
の配列が明らかにされた。
さらに、pGRF44−22のSalIとAat切断によ
つて得られる約4.キロ塩基対のDNAは、Pst、
Hpa、Pvu、Bgl、およびClaを用いた制
限酵素による切断実験の結果、pMEK2のSal
とAat切断によつて得られる約4.キロ塩基対の
DNAと全く同一であることが、また、pGRF44
−22のAatとEcoR切断によつて得られる約
500塩基対のDNAは、Hpa、Bgl、および
Claを用いた制限酵素による切断実験の結果、
pGRF2−15のAatとEcoR切断によつて得ら
れる約500塩基対のDNAと全く同一であることが
示された。
以上の結果から、pGRF44−22の全塩基配列が
第2図に示した配列であることが明らかである。
[発明の効果] 上記のように、新規組換えプラスミドpGRF44
−22は、DHFR−GRFを暗号化しており、かつ
pGRF44−22を有する大腸菌は、DHFR−GRF
を大量に蓄積生産する。さらに、生成した
DHFR−GRFは、DHFRとGRF44とが牛血液凝
固因子Xaの認識切断配列を介して結合した構造
をしており、牛血液凝固因子Xa処理により両者
の分離が可能である。このような性質を有するこ
とから、本発明の新規組換えプラスミドpGRF44
−22およびそれを有する大腸菌は、DHFR−
GRFの生産、およびそれを利用したGRF44の生
産に有益である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、pGRF44−22中に存在するDHFR−
GRFを暗号化する部分の塩基配列およびタンパ
ク質のアミノ酸配列を示す図である。図中符号
は、核酸塩基およびアミノ酸を表し、Aはアデニ
ンを、Cはシトシンを、Gはグアニンを、Tはチ
ミンを、Alaはアラニンを、Argはアルギニン
を、Asnはアスパラギンを、Aspはアスパラギン
酸を、Cysはシステインを、Glnはグルタミンを、
Gluはグルタミン酸を、Glyはグリシンを、Hisは
ヒスチジンを、Ileはイソロイシンを、Leuはロイ
シンを、Lysはリジンを、Metはメチオニンを、
Pheはフエニルアラニンを、Proはプロリンを、
Serはセリンを、Thrはトレオニンを、Trpはト
リプトフアンを、Tyrはチロシンを、Valはバリ
ンを示している。図中番号は、1番目のアミノ酸
であるメチオニンを暗号化するATGコドンの
“A”を1番として数えた番号を示している。第
2図は、pGRF44−22の全塩基配列を示した図で
あり、2本鎖DNAのうち片方のDNA鎖配列だけ
を、5′末端から3′末端の方向に記述している。図
中符号は、核酸塩基を表し、Aはアデニンを、C
はシトシンを、Gはグアニンを、Tはチミンを示
している。図中番号は、pGRF44−22に2箇所存
在する制限酵素Cla切断認識部位のうち制限酵
素Hind切断部位に近い方のCla切断認識部位
の、5′−ATCGAT−3′、の最初の“A”を1番
として数えた番号を示している。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 大腸菌において安定に複製され、宿主である
    大腸菌にトリメトプリム耐性およびアンピシリン
    耐性を与えることができ、下記の記1に示すアミ
    ノ酸配列を有する牛成長ホルモン放出因子の誘導
    体とジヒドロ葉酸還元酵素との融合タンパク質を
    暗号化し、下記の記2に示すDNA配列を有する
    新規組換えプラスミドpGRF44−22。 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 2 大腸菌において安定に複製され、宿主である
    大腸菌にトリメトプリム耐性およびアンピシリン
    耐性を与えることができ、下記の記1に示すアミ
    ノ酸配列を有する牛成長ホルモン放出因子の誘導
    体とジヒドロ葉酸還元酵素との融合タンパク質を
    暗号化し、下記の記2に示すDNA配列を有する
    新規組換えプラスミドpGRF44−22を含有する大
    腸菌。 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】 【表】
JP29420388A 1988-11-21 1988-11-21 新規組換えプラスミドpGRF44−22 Granted JPH02142480A (ja)

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