JPH05310794A - ヒト成長ホルモン変異体 - Google Patents

ヒト成長ホルモン変異体

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JPH05310794A
JPH05310794A JP4281045A JP28104592A JPH05310794A JP H05310794 A JPH05310794 A JP H05310794A JP 4281045 A JP4281045 A JP 4281045A JP 28104592 A JP28104592 A JP 28104592A JP H05310794 A JPH05310794 A JP H05310794A
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growth hormone
human growth
bacillus subtilis
sms108
mutant
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JP4281045A
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English (en)
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Guido Grandi
グィード・グランディ
Giuliano Galli
ジュリアーノ・ガーリ
Y Ros Immaculada Margarit
イマクラーダ・マルガリト・イ・ロス
Susanna Campagnoli
スザンナ・カンパニョーリ
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Eni Tecnologie SpA
Original Assignee
Eniricerche SpA
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    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones
    • C07K14/61Growth hormone [GH], i.e. somatotropin
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    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒト成長ホルモンの生物活性を変化させるこ
となく、酵素による劣化に対する安定性を天然hGHと比
較して良好なものとする。 【構成】 天然ヒト成長ホルモンのアミノ酸配列におけ
る134位のアルギニン残基を、L−アラニン、L−ロイ
シン、L−トレオニン、L−フェニルアラニン、L−プ
ロリン及びL−ヒスチジンでなる群から選ばれるアミノ
酸残基で置換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、ヒト成長ホルモン変異体、その
調製手段及び方法、及び治療の分野における使用に係
る。ヒト成長ホルモン(hGH)は、各人の全生涯中、下
垂体から、特に成人に達する前の期間では多量分泌され
る。その成熟形では、hGHはアミノ酸191個でなるシング
ルポリペプチド鎖でなり、分子量は約22,000ダルトンで
ある。このヒト成長ホルモンは多様な生物活性を有する
ことを特徴とする。しかしながら、その主な特徴は、ヒ
トの身体(骨格、結合組織、筋肉、肝臓、腸及び腎臓の
如き蔵器)の成長を促進することである。ヒト成長ホル
モンは、細胞膜内に存在する特殊なレセプターとの相互
作用によって、その作用を発揮する。わずか前までは、
該ホルモンの唯一の源は、死体から摘出されたヒト下垂
体であり、動物を源とする成長ホルモンはヒトに対して
は顕著な生物活性を発揮できない。従って、かかるホル
モンの供給量が乏しいため、たとえ熱傷、ジストロフィ
ー、偽関接又は骨折等の如き病的症状の治療に有効であ
ることが証明されていたとしても、下垂体不全の治療へ
の適用にのみ限られていた。
【0002】組換えDNA技術の発達に伴い、該ホルモン
のコード遺伝子を含有するベクターによって形質転換さ
せた微生物を使用する発酵法により、好適な量のヒト成
長ホルモンを調製することが可能になった。特に、遺伝
子操作によってhGHに加えられたN−又はC−末端ペプ
チド延長部分を除去するために、切断特異性を有するタ
ンパク分解酵素を使用する方法が開発された。たとえ
ば、ヨーロッパ特許公開第321940号には、成熟ヒト成長
ホルモン(アミノ酸191個)が、そのN−末端アミノ酸
残基(Phe)において配列 Met−Glu−Glu−Leu−Met−Ile−Glu−Gly−Arg− を有するノナペプチドに融合した生成物(前駆体)とし
て発現される方法(その目的は、バシラス・サチリス細
胞内で発現された際、該生成物の精製を容易にし、溶解
性を改善することにある)が開示されている。この方法
は、酵素Factor Xaによる酵素的切断での前記ノナペプ
チドの除去工程を包含する。切断の特異性は高いが、主
として配列 −Ile−Glu−Gly−Arg−hGH が認識され、ArgとPhe(hGHの第1番目のアミノ酸)と
の間のペプチド結合が加水分解されるとの理由から、加
水分解生成物の電気泳動分析では、成熟ホルモン以外に
他の2つのタンパク質の存在が認められる。これら(前
駆体の50%がホルモンに変化するように加水分解が行わ
れる際には、全タンパク質の5−10%に相当する)は、A
rg 134とThr 135との間のペプチド結合のFactor Xaによ
る加水分解によるものである。
【0003】加水分解度約50%が達成された際にFactor
Xaによる前駆体の分解が中断されること及び酵素によ
る分解生成物からhGHを完全に分離するためにさらに精
製工程が必要であることは、成熟hGHの最終的な回収率
が低いことを意味する。一般のポリペプチドの場合のよ
うに、hGHが経口又は静脈投与される際には、胃腸管及
び血液中に存在するタンパク質分解酵素(これら酵素は
hGHを生物活性をもたない又は生物活性が低減されたオ
リゴペプチドに迅速に加水分解する)によって劣化され
ることも公知である。たとえば、血液系のプロテアーゼ
プラスミンはヒト成長ホルモンをArg 134の部位で加水
分解し、天然の(非加水分解)hGHと比較して、低減さ
れた生物活性(0.3−14%)を有する2つのフラグメン
ト1−134及び141−191を生成する[LiC.H.及びBewel
ey,PNAS,73,1476−1479,(1976)]。従って、ヒト成
長ホルモンのイン・ビボ破壊は、使用できるhGHの量を
低減させ、その結果、このホルモンを高用量で投与する
ことが必要となる。
【0004】発明者らは、hGH変異体を調製することに
より、これらの欠点を解消できることを見出し、本発明
に至った。さらに詳述すれば、発明者らは、天然ヒト成
長ホルモンのアミノ酸配列における134位のアルギニン
残基を異なるアミノ酸残基で置換することにより、その
生物活性に影響を及ぼすことなく、酵素による劣化に対
してより安定なhGH変異体が得られるとの知見を得た。
これらの置換は、hGHをコード付ける遺伝子を部位特異
的突然変異法によって突然変異させることにより行われ
る。特殊な性質を有する生成物の生成における当該方法
の可能性にも拘わらず、部位特異的突然変異法の一般的
利用は各種のファクターによって制限されている。これ
らの制限は、ポリペプチドにおける構造及び活性及びそ
の作用機構の間の関係が充分に理解されておらず、アミ
ノ酸配列を変更させる効果が予測されず、物理的−化学
的特性及び機能性を定量できないことによる。この点に
関して、1以上の特性を変化させるためにポリペプチド
のアミノ酸配列に導入された変異は、しばしば望ましく
ない生物活性の低下を誘発する。
【0005】従って、本発明の目的は、天然ホルモンよ
りも酵素による劣化に対して良好な安定性を有しかつ不
変の生物活性を有するヒト成長ホルモンを提供すること
にある。本発明の他の目的は、酵素による劣化に対する
改善された安定性及び不変の生物活性を有するヒト成長
ホルモン変異体をコード付けるヒト成長ホルモンの突然
変異構造遺伝子を含有するDNA配列を提供することにあ
る。本発明のさらに他の目的は、酵素による劣化に対す
る改善された安定性及び不変の生物活性を有するヒト成
長ホルモン変異体をコード付けるヒト成長ホルモンの突
然変異構造遺伝子を含有するDNA配列を包含してなるバ
シラス・サチリスにおいて複製可能な発現クローニング
ベクターを提供することにある。さらに、本発明の他の
目的は、前記ベクターによって形質転換されたバシラス
・サチリス菌株を提供することにある。本発明の他の目
的は、酵素による劣化に対する改善された安定性及び不
変の生物活性を有するヒト成長ホルモン変異体をコード
付けるヒト成長ホルモンの突然変異構造遺伝子を含有す
るDNA配列を包含してなるバシラス・サチリスにおいて
複製可能な発現クローニングベクターによって形質転換
されたバシラス・サチリス菌株を好適な培養環境下で培
養し、細胞を溶解させると共に、前記変異体の可溶性前
駆体を分離し、該可溶性前駆体を酵素Factor Xaで加水
分解し、得られた成熟変異体を培地から分離、精製する
ことからなるヒト成長ホルモン変異体の製法を提供する
ことにある。さらに、本発明の他の目的は、ヒトへの投
与のための医薬組成物の調製における有効成分としての
ヒト成長ホルモン変異体の使用を提供することにある。
本発明の他の目的は、有効成分として前記変異体の治療
に有効な量を含有するヒトへの投与に好適な医薬組成物
を提供することにある。
【0006】本発明のさらに他の目的については、以下
の記載及び実施例から明らかになるであろう。詳述すれ
ば、本発明によるヒト成長ホルモンは、天然ヒト成長ホ
ルモンのアミノ酸配列における134位のアルギニン残基
(Arg)が、L−アラニン(Ala)、L−ロイシン(Le
u)、L−トレオニン(Thr)、L−フェニルアラニン(Ph
e)、L−プロリン(Pro)及びL−ヒスチジン(His)で
なる群から選ばれるアミノ酸残基で置換されたことを特
徴とする。本発明によれば、中でも、アミノ酸残基Arg
134がアミノ酸残基L−His及びL−Leuで置換されたヒ
ト成長ホルモン変異体が好適である。本発明によるhGH
変異体は、a)部位特異的突然変異法を使用して、hGH
をコード付ける構造遺伝子に変異を生じさせ、b)前記
工程a)で得られた突然変異遺伝子を、バシラス・サチ
リスにおいて複製可能な発現クローニングベクター内で
クローニングし、c)バシラス・サチリスを前記工程
b)で得られた組換ベクターで形質転換させ、d)好適
な培養環境下において、前記工程c)において形質転換
させたバシラス・サチリスを培養し、e)バシラス・サ
チリスを溶解させると共に、前記変異体の可溶性前駆体
を含有する上清を分離し、f)前記変異体の可溶性前駆
体を酵素Factor Xaで加水分解し、最後にg)得られた
成熟hGH変異体を培地から分離、精製することからなる
方法によって調製される。DNA配列に対して目的の変異
を導入する各種の部位特異的突然変異技術の中でも、シ
ングルヘリックス合成オリゴヌクレオチドを使用する方
法が最も一般的である。
【0007】本発明の1具体例では、Zoller M.J.及
びSmith M.による方法[Nucl.Acid.Res.,10,6487
−6500(1982)]を使用する。この方法は、1)hGH遺伝
子(ターゲット配列)をタイプM13ファージ又はこれに
由来のプラスミドに挿入し、変異遺伝子の合成用テンプ
レートとして使用されるシングル鎖形のものを調製し、
2)突然変異される配列(突然変異を決定する内部部分
を除く)と相補的なオリゴヌクレオチドを合成し、3)
テンプレートに合成オリゴヌクレオチド(該オリゴヌク
レオチドは二次変性ストランドの合成用プライマーとし
て作用する)をアニーリングし、4)ポリメラーゼ連鎖
反応(polymerization)及びイン・ビトロリゲーション
(ligation)により、ダブルヘリックス環状構造(一本
のストランドは親のものであり、他は所望の変異を保有
する)を再構成し、5)このダブルヘリックス構造体を
使用してコンピテントとした宿主細胞を形質転換させて
突然変異及び野生形のクローン群を調製し、6)特殊な
オリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼーションにより
突然変異クローンを選別し、得られたクローンを配列特
定又は制限分析することからなる。
【0008】さらに詳述すれば、本発明の方法により、
その5′−末端でノナペプチド Met−Glu−Glu−Leu−Met−Ile−Glu−Gly−Arg をコード付ける配列に融合された成熟hGHをコード付け
るヌクレオチド配列(構造遺伝子)を含有してなる約61
9塩基対のDNAフラグメントEcoRI−HindIIIを、制限酵素
EcoRI及びHindIIIでの消化によってプラスミド pSM274
(CBS 75.288)から単離した。ついで、このDNAフラグ
メントを、上述の制限酵素によって予め消化したファー
ジM13mp9に、リガーゼ混合物によるリゲーション(公知
の方法によって操作される)によって導入した。次に、
リゲーション混合物を使用して、Dagert M.及びErlich
によって開示された[Gene,6,23(1979)]如くして
コンピテントとしたエシェリキア・コリ(Escerichia c
oli)を形質転換させ、形質転換体を好適な培地上で選
別した。陽性のプラークの1つから調製したシングルヘ
リックスストランドを、所望の変異を導入するためのテ
ンプレートとして使用した。この目的のため、下記の合
成オリゴヌクレオチドを使用した。 1−GAA GAT GGA TCC CCC GCA ACT GGG CAG ATG (Ala置換用) BamHI 2−GAA GAT GGA TCC CCC NNN ACT GGG CAG ATG BamHI 第1のものはArg 134をアミノ酸Alaで置換する目的で合
成したものであり、第2のものは他のアミノ酸による置
換を行うランダム変異を得るためのものである。加え
て、これら両オリゴヌクレオチドは、所望の置換付近の
タンパク質配列を変化させることなくその場でBamHIを
創製しうる他の変異を含有する。この部位は、簡単な制
限分析による変異体の迅速な同定を可能にする。これら
オリゴヌクレオチドは、自動合成装置を使用する公知の
方法によって合成されたものである。
【0009】ついで、シングルヘリックスを、二次変性
ストランドの合成用プライマーとして作用する合成ヌク
レオチドにアニーリングした。所望の変異を達成した
後、ポリメラーゼ連鎖反応工程及びイン・ビトロリゲー
ションにより、ターゲット配列の環状ダブルヘリックス
構造体(その1つのストランドは親のものであり、他は
所望の変異を保持するものである)を再構成した。変異
hGH構造遺伝子を含有する619bpのDNAフラグメントを、
バシラス・サチリスにおいて複製可能なクローニングベ
クターに導入し、宿主菌株での発現を調節する配列のコ
ントロール下で前記フラグメントを正確に配置する。こ
の目的に好適なベクターは、市販の又は寄託機関から分
譲さるプラスミドから選択される。好ましくはプラスミ
ド pSM214 ATCC 67320が使用される。変異hGH遺伝子を
含有する619bpのフラグメントの正確な挿入は、酵素Eco
RI及びHindIIIによるDNAの消化後、アガロースゲル(0.
8%)上での電気泳動分析によって確認された。変異遺
伝子Arg 134→Ala、Arg 134→Leu、Arg 134→Thr、Arg
134→Phe、Arg134→Pro及びArg 134→Hisを含有するプ
ラスミドを、それぞれpSM386、pSM387、pSM388、pSM38
9、pSM390及びpSM391と名付け、American Type Culture
Centerに寄託してあり、寄託番号ATCC 68657、ATCC 68
658、ATCC 68661、ATCC 68662、ATCC 68660及びATCC 68
659として受け入れられている。
【0010】得られた組換プラスミドは、バシラス・サ
チリス属の中から選ばれる宿主微生物(たとえばB.サ
チリス SMS108 NRRLB−15898又はB.サチリス CBS 433.
90等)又は無胞子性菌株に導入される。実際には、B.
サチリス SMS108を上記プラスミドで形質転換させ、炭
素、窒素及び無機塩の各源を含有する好適な培地におい
て、温度約37℃で、所望の生成物を得るに必要な時間培
養した。培地を溶解させ、細胞溶解物を遠心分離するこ
とによって可溶性タンパク質を回収した。得られた上清
の分析により、hGH変異体の存在を確認した。ついで、
タンパク質溶液をイオン交換クロマトグラフィー及び疎
水性クロマトグラフィーによって精製し、hGH変異体の
可溶性前駆体を含有するフラグメントを集めた。これら
溶液を濃縮し、酵素Factor Xaで消化して前記変異体の
前駆体からN−末端ノナペプチドを除去した。加水分解
反応を、精製したFactor Xa(45U;2mg/ml、914U/
ml)を各溶液に添加することにより室温で実施した。Fa
ctor XaによるhGH変異体の消化により、134位における
アミノ酸部で加水分解された形の生成物を生ずることな
く、成熟ホルモン形(アミノ酸191個)を蓄積できる。
本発明による成熟変異体は、1以上の一般的なクロマト
グラフィー法を利用して精製される。本発明の変異体の
生物活性を、Tsushima T.及びFriesen H.G.により開
示された方法[J.Clin,Endocrinol,Metab.,37,337
(1973)]を使用するレセプターアッセイによりイン・
ビトロで測定した。得られた結果は、これら変異体が、
未変性hGHのものに匹敵する成長ホルモンレセプターへ
の結合親和性を有していることを示した。
【0011】本発明によるhGH変異体は、天然hGHを上ま
わる下記の利点を有する。−血中プロテアーゼの作用に
対するイン・ビボ安定性が大きく、その結果、天然hGH
よりも生物活性の持続期間が長い。これにより、ヒト成
長ホルモンの1日当たりの投与量を低減することが可能
になる。−結合したノナペプチドを特異的に切断するに
当たりFactor Xaを使用するため、変異体生産法からの
収率が高い。本発明によるhGH変異体は、経口又は非経
口投与に有効な剤型を調製するための医薬組成物の処方
中における有効成分として使用される。医薬組成物に含
有される化合物の量は、各種のパラメーター[たとえば
組成物(その中に、含まれる特殊な化合物を含む)の性
質、投与方法]に応じて変化される。本発明による変異
体は、投与方法に応じた単位用量形で処方される。有効
成分としてのhGH変異体に加えて、本発明による処方
は、安定剤、アジュバンド、保存剤、酸化防止剤、乳化
剤、アンチフロキュラント、緩衝剤及び抗凝集剤(変異
体自体と適合し、かつ医薬として許容されるものの中か
ら選ばれる)を含有できる。経口処方の場合には、医薬
組成物は、医薬の分野で公知の如く着香剤を含有するこ
ともできる。添付の図1は、部位特異的突然変異を受け
る領域におけるhGH及び変異体のヌクレオチド配列及び
アミノ酸配列を示す図である。図2は、Factor Xaによ
るhGH及び変異(Arg 134→Leu)hGHの加水分解の速度を
示す図である。この場合、加水分解混合物を異なる時間
(0、2、8及び24時間)でアクリルアミドゲル上に供
給し、電気泳動後、クマシーブルーで着色した。野生形
hGHの場合、ニックト(nicked)形の蓄積は明白であ
る。この形は変異タンパク質中には存在しない。
【0012】下記の実施例は本発明を説明するものでは
あるが、本発明を限定するものではない。 実施例1hGH遺伝子を含有するpSM274のフラグメントEcoRI−Hind
IIIのクローニング プラスミド pSM274(CBS 75.288)(1μg)及びファー
ジM13mp9の複製可能形(1μg)を、別々に、制限酵素
EcoRI及びHindIII(Boehringer)によって37℃で1時間
消化した。反応を、10mM Tris−HCl(pH8.0)、5mM MgC
l2 、100mM NaCl及び1mM 2−メルカプトエタノールで
なる反応混合物40μl中、EcoRI及びHindIII4単位
(U)の存在下で実施した。65℃、10分間で酵素を脱活
性化させた後、各反応混合物2μlをアガロースゲル
(0.8%)上に負荷してDNAの完全な消化を確認した。pS
M274反応混合物12μl(pSM274 300ng)及びM13mp9反応
混合物4μl(M13mp9 100ng)を、66mM Tris−HCl(pH
7.6)、10mM MgCl2、10mMジチオトレイトール(DTT)及
び1mM ATPを含有するリガーゼ混合物40μlに添加し、
T4DNAリガーゼ(Boehringer)1Uの存在下、14℃、14
時間でDNAをリガーゼ処理した。リゲーション混合物の
一定量(10ml)を使用し、Dagert及びEhrlichによって
開示された[Gene,6,23,(1979)]如くして塩化カル
シウムによってコンピテントとしたE.コリ 71/18(B
RL)細胞を形質転換させた。ついで、X−GAL(5−ブ
ロモ−4−クロロ−3−ヨードリル−D−ガラクトピラ
ノシド)40μg/ml及びIPTG(イソプロピル−β−D−
チオガラクトピラノシド)125μg/mlを含有するYT寒
天プレート[8g/l tryptone(DIFCO)、5g/l酵
母エキス(DIFCO)、5g/l NaCl]上で形質転換体を
選別した。上述の態様で操作することによって、非組換
体(青色)から容易に区別される多数の組換プラーク
(白色)を得た。これら組換プラークの1つを使用し
て、E.コリ 71/18(BRL)培養物に感染させ、つづい
て、ファージの複製可能なDNAダブルヘリックス形を抽
出した。ついで、このDNAを制限酵素EcoRI及びHindIII
によって上述の条件下で消化して、pSM274から単離され
たhGH遺伝子を含有する619塩基対のEcoRI−HindIIIフラ
グメントの存在を確認した。Messing J.によって開示
された(Methods in Enzymology,Vol.101,1983)如
くして調製したシングルヘリックスDNAを、134位のアル
ギニンを置換するための部位特異的突然変異テストにお
けるテンプレートとして使用した。
【0013】実施例2部位特異的突然変異 Amershamによって市販されている「オリゴヌクレオチド
−ディレクテッドイン・ビトロ突然変異法、セカンドバ
ージョン(Oligonucleotide−directed in vitro mutag
enesis,2nd version)」システムを使用することによ
って、供給者が開示する条件下で部位特異的突然変異を
行った。プライマーとして下記の配列を有する2つのオ
リゴデオキシヌクレオチドを使用した。 1−GAA GAT GGA TCC CCC GCA ACT GGG CAG ATG (Ala置換用) BamHI 2−GAA GAT GGA TCC CCC NNN ACT GGG CAG ATG BamHI 第1のものはArg 134をアミノ酸Alaで置換する目的で合
成したものであり、第2のものは他のアミノ酸による置
換を行うランダム変異を得るためのものである。加え
て、これら両プライマーは、所望の置換付近のタンパク
質配列を変化させることなくその場でBamHIを創製しう
る他の変異を含有する。この部位は、簡単な制限分析に
よる変異体の迅速な同定を可能にする。オリゴヌクレオ
チドは、One Plus DNA合成装置(Beckman)を使用して
公知の方法によって合成したものであり、ついで100mM
Tris−HCl(pH8.0)、10mM MgCl2、5mM DTT、0.1mM ATP
及びキナーゼポリヌクレオチド(Boehringer)2Uを含
有する反応混合物30μl中において5′末端でリン酸エ
ステル化させた。反応を37℃において45分間実施した。
ついで、突然変異キットに記載された反応(次の如く要
約される)を実施した。 1 リン酸エステル化したプライマーと組換ファージの
シングルヘリックスとの間のアニーリング 2 ポリメラーゼ、リガーゼ及びdTTP、dCTP、dGTP、dA
TP及びアデノシルホスホルチオエート類似体の存在下に
おけるダブルヘリックスファージDNAのイン・ビトロ合
成 3 テンプレートとして使用したDNAヘリックスの酵素N
ciIによる切断及びつづくヘキソヌクレアーゼIIIによる
完全除去 4 ポリメラーゼ、リガーゼ及びdNTPの存在下における
ダブルヘリックスDNAの合成 5 E.コリのコンピテント細胞のダブルヘリックスDN
Aによる形質転換 6 組換ファージの複製可能形(ダブルヘリックスDN
A)の制限分析による変異体の初期同定 hGH内での制限酵素BamHIから切断された5つの組換ファ
ージを、さらに、Sanger及びCoulsonによって開示され
た[J.Mol.Biol.,94,441(1979)]方法を使用してD
NAの配列を測定することによって分析した。配列測定に
使用したプライマーは配列 CTA GAG GAA GGC ATC CAA を有し、134位のアルギニンをコード付ける領域の近く
でhGH遺伝子とハイブリダイズしていた。5つのDNAの配
列を図1に示す。これらの配列は、アルギニンがアミノ
酸残基Phe、Leu、Pro、Thr及びHisによって置換された
ことを明確に示している。
【0014】実施例3プラスミド pSM274における変異の移動 変異ファージのダブルヘリックスDNA(1.6μg)を、別
々に、上述の条件下でEcoRI及びHindIII 2Uにより消
化させた。アガロースゲル(0.8%)上での電気泳動分
析により切断が完全であることを確認した後、それぞれ
消化ファージDNAの各1.5μg及び同じ制限酵素で予め消
化しておいたpSM274 0.5μgを含有する6つのリガーゼ
混合物を調製した。上述の組成を有する反応混合物100
μl中において、T4リガーゼ1Uの存在下、14℃で14時
間培養することによりリゲーションを行った。このリゲ
ーション混合物を使用して、Contente及びDubnauによっ
て開示された[Mol.Gen.Genet,167,251,(1979)]
如くしてコンピテントとしたB.サチリス SMS108 細胞
(NRRLB−15898)を形質転換させた。カナマイシン5μ
g/ml及びクロラムフェニコール5μg/mlを含有する
VY寒天培地[0.8%tryptone(DIFCO)、0.5%酵母エキ
ス(DIFCO)、0.5%NaCl]の平板上で形質転換体を選別
した。両抗生物質に対して耐性のクローンを使用して、
Birnboim及びDolyによって開示された[Molecular Clon
ing(1979)]如きプラスミドDNAの調製に使用した。変
異hGH遺伝子を保有する619bpのフラグメントが正確に挿
入されていることの確認を、DNAを酵素EcoRI及びHindII
Iで消化した後、アガロースゲル(0.8%)上での電気泳
動分析によって行った。変異遺伝子Arg 134→Ala、Arg
134→Leu、Arg 134→Thr、Arg 134→Phe、Arg134→Pro
及びArg 134→HIsを含有するプラスミドを、それぞれpS
M386、pSM387、pSM388、pSM389、pSM390及びpSM391と名
付けた。
【0015】実施例4hGH変異体の調製及び精製 Arg 134変異を保有するプラスミドを含有する6つのク
ローンのシングルコロニーを使用して、クロラムフェニ
コール5μg/mlを含有するVY培地250mlに接種した。3
7℃で一夜生育させた後、細胞を集めて5000rpmで10分間
遠心分離し、20mM Tris−HCl(pH7.5)50ml中に再度懸
濁させ、再び遠心分離し、ついで、20mMTris−HCl(pH
7.5)、1mM PMSF(フェニルメタンスルホニルフルオラ
イド)10ml中に懸濁させた。Frenchプレス内を18000psi
で3回連続通過させることによって細胞を溶解させ、細
胞溶解物を30000rpmで30分間遠心分離することによって
可溶性タンパク質を回収した。得られた上清の1定量
(5μl)をSDS−ポリアクリルアミド12.5%ゲル上で
分析することにより、hGH変異体の存在を確認した。つ
いで、タンパク質溶液を、流量15ml/時間の20mM Tris
−HCl(pH6.5)中で平衡化したQ−Sepharose Fast Flo
w(Pharmacia)カラム(1×7cm)に供給した。カラム
を平衡緩衝液で洗浄し、タンパク質を0−0.15MのNaCl
グラディエント50mlで溶出し、6分毎にフラクションを
集めた(1.5ml/フラクション)。これらフラクション
をSDS−ポリアクリルアミド12.5%上での電気泳動によ
って分析した。hGH変異体を7つのフラクションに溶出
した。集めたフラクション(約10ml)は総タンパク質含
量約2.5−3.0mgを有していた。フラクションを集めた後
に得られた溶液をNaCl濃度1Mに調節し、ついで流量15
ml/時間の20mM Tris−HCl(pH7.5)、1M NaCl中で平
衡化したPhenyl−Sepharose(Pharmacia)カラム(1×
7cm)に供給した。
【0016】カラムを平衡緩衝液で洗浄した後、タンパ
ク質を20mM Tris−HCl(pH7.5)で溶出した。ヒト成長
ホルモン変異体を5つのフラクションに集めた。集めた
フラクション(約7.5ml)は総タンパク質含量1.5−2.0m
gを有していた。6種のhGH変異体を含有する溶液(Tris
0.2MでpH8に調節した)を、牛の酵素Factor Xaで消化
してN−末端ノナペプチドを除去する前に、Centriprep
10(AMICON)内で濃縮して最終容量を0.5−0.6mlとし
た。牛のFactor Xa[N.Hashimotoらによって記載され
た(J.Biochem,97,1347(1985))如くBrCNにより活
性化したSepharose4B上に固定させたへび毒で精製し
たもの]を活性化することによって得たFactor Xa(2m
g/ml)50μlを各溶液に添加し、室温で加水分解反応
を実施した。サンプル5μlを取出し、SDS−ポリアク
リルアミド上で分析することにより加水分解反応を監視
した。採用した反応条件下、約24−30時間後に酵素反応
は完了した。hGH変異体のFactor Xaによる消化により、
134位のアミノ酸部で加水分解されたものを生成するこ
となく、成熟形ホルモン(アミノ酸191個)が蓄積され
た(図2)。サンプルを20mM Tris−HCl(pH6.5)緩衝
液5mlで希釈した後、同じ希釈緩衝液によって平衡化し
たQ−Sepharose Fast Flow(Pharmacia)カラム(1×
7cm)内で変異体を最終的に精製した。ついで、カラム
を平衡化緩衝液で洗浄し、タンパク質を0−0.15MのNaC
lグラディエント50mlで溶出し、6分毎にフラクション
を集めた(約1.5ml/フラクション)。ヒト成長ホルモン
変異体が5つのフラクションに集められ(総容量7.5m
l)、純度は95%以上であった(総タンパク質0.5−1.0m
g)。
【0017】実施例5レセプターアッセイ この実施例の目的は、各ホルモンがその固有のレセプタ
ーに結合する能力に関する、ヒト成長ホルモン配列にお
ける134位の各アミノ酸の置換によって生じた効果を評
価することにある。Tsushima T.及びFriesen H.G.に
よって開示された[成長ホルモン用のラジオレセプター
アッセイ;J.Clin.Endocrinol.Metab.,37,337,(1
973)]如く、標準曲線を作成するために125I−hGH放射
性バインダー及び変異体溶液を使用し、妊娠した家兎か
ら単離したミクロソーム肝臓膜を富有するフラクション
についてアッセイを実施した。50mM Tris−HCl緩衝液、
15mM CaCl2及び半血清アルブミン(BSN)5mg/ml(pH
7.6)中、室温において2時間サンプルをインキュベー
トした。各試験管にBSA0.1%を富有する酢酸ナトリウム
(pH5.4)2.5mlを添加することによって結合反応を停止
させた。各試験管は、125I−hGH放射性バインダー約70
000カウント/分、肝臓ミクロソーム懸濁液(タンパク
質250μg)100μl及び天然hGH及びアッセイ対象の変
異体(最終濃度2.5−1000ng/ml)を含有していた。結
果(表1に示す)は、hGH配列におけるArg 134の置換が
膜レセプターと相互作用する分子部分のhGH三次構造を
実質的に変化させないことを示している。
【表1】 アッセイ対象物質 IC50 (注) 活性(%) (ng/ml)±S.E. VS212/5 Ala 134 25.51±1.36 74.6 His 134 20.01±1.07 95.2 Leu 134 20.47±0.88 87.0 Phe 134 22.50±4.59 79.1 Thr 134 21.24±1.56 83.8 Pro 134 23.45±1.45 81.2 hGH 19.05±1.41 100.0 注:IC50はレセプターとの特異結合を50%低下させるに
必要なディスプレイサー(displacer)の量を示す。
【配列表】
【0018】配列番号:1 配列の種類:ペプチド 配列の長さ:9 鎖の数:一本鎖 トロポロジー:直鎖状 配列 Met Glu Glu Leu Met Ile Glu Gly Arg
【0019】配列番号:2 配列の種類:ヌクレオチド 配列の長さ:30 鎖の数:一本鎖 トロポロジー:直鎖状 配列の特徴:プライマー 配列 GAAGATGGAT CCCCCGCAAC TGGGCAGATG 30
【0020】配列番号:3 配列の種類:ヌクレオチド 配列の長さ:30 鎖の数:一本鎖 トロポロジー:直鎖状 配列の特徴:プライマー 配列 GAAGATGGAT CCCCCNNNAC TGGGCAGATG 30
【0021】配列番号:4 配列の種類:ヌクレオチド 配列の長さ:18 鎖の数:一本鎖 トロポロジー:直鎖状 配列の特徴:プライマー 配列 CTAGAGGAAG GCATCCAA 18
【0022】配列番号:5 配列の種類:ヌクレオチド 配列の長さ:10 鎖の数:一本鎖 トロポロジー:直鎖状 配列の特徴:プライマー 配列 CTAGAGGAAG GCATCCAA
【図面の簡単な説明】
【図1】部位特異的突然変異を受ける領域におけるhGH
及び変異体のヌクレオチド及びアミノ酸配列を示す図で
ある。
【図2】Factor XaによるhGH及び変異(Arg134−Leu)h
GHの加水分解の速度を示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】Factor XaによるhGH及び変異(A
rg134−Leu)hGHの加水分解の速度に関する
テストの結果を示す電気泳動パターンを表す写真であ
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 1/21 7236−4B 15/18 // C12P 21/02 H 8214−4B (C12N 1/21 C12R 1:125) (C12P 21/02 C12R 1:125) (72)発明者 イマクラーダ・マルガリト・イ・ロス イタリー国サンドナトミラネーゼ市ビア・ パスコーリ18 (72)発明者 スザンナ・カンパニョーリ イタリー国コドーニョ市ビア・チ・カッタ ネオ43ア

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酵素による劣化に対して安定であり、不変
    の生物活性を有するヒト成長ホルモン変異体において、
    天然ヒト成長ホルモンのアミノ酸配列における134位の
    アルギニン残基を、L−アラニン、L−ロイシン、L−
    トレオニン、L−フェニルアラニン、L−プロリン及び
    L−ヒスチジンでなる群から選ばれる少なくとも1のア
    ミノ酸残基で置換したことを特徴とする、ヒト成長ホル
    モン変異体。
  2. 【請求項2】請求項1記載のものにおいて、134位のア
    ルギニン残基をL−アラニンで置換した、ヒト成長ホル
    モン変異体。
  3. 【請求項3】請求項1記載のものにおいて、134位のア
    ルギニン残基をL−ロイシンで置換した、ヒト成長ホル
    モン変異体。
  4. 【請求項4】請求項1記載のものにおいて、134位のア
    ルギニン残基をL−トレオニンで置換した、ヒト成長ホ
    ルモン変異体。
  5. 【請求項5】請求項1記載のものにおいて、134位のア
    ルギニン残基をL−フェニルアラニンで置換した、ヒト
    成長ホルモン変異体。
  6. 【請求項6】請求項1記載のものにおいて、134位のア
    ルギニン残基をL−プロリンで置換した、ヒト成長ホル
    モン変異体。
  7. 【請求項7】請求項1記載のものにおいて、134位のア
    ルギニン残基をL−ヒスチジンで置換した、ヒト成長ホ
    ルモン変異体。
  8. 【請求項8】請求項1−7記載の各ヒト成長ホルモン変
    異体をコード付ける構造遺伝子を含有することを特徴と
    する、DNA配列。
  9. 【請求項9】請求項1−8記載の各ヒト成長ホルモン変
    異体をコード付ける構造遺伝子を含有するDNA配列を包
    含することを特徴とする、クローニングベクター。
  10. 【請求項10】バシラス・サチリス(Bacillus subtili
    s)において複製可能な発現プラスミドでなる群から選
    ばれるものである、請求項9記載のベクター。
  11. 【請求項11】請求項10記載のプラスミドによって形質
    転換させたバシラス・サチリスの菌株。
  12. 【請求項12】バシラス・サチリス SMS108(pSM386)A
    TCC 68657。
  13. 【請求項13】バシラス・サチリス SMS108(pSM387)A
    TCC 68658。
  14. 【請求項14】バシラス・サチリス SMS108(pSM388)A
    TCC 68661。
  15. 【請求項15】バシラス・サチリス SMS108(pSM389)A
    TCC 68662。
  16. 【請求項16】バシラス・サチリス SMS108(pSM390)A
    TCC 68660。
  17. 【請求項17】バシラス・サチリス SMS108(pSM391)A
    TCC 68659。
  18. 【請求項18】(a)請求項11記載のプラスミドによ
    って形質転換させたバシラス・サチリスを好適な培養環
    境で培養し、(b)細胞を溶解させると共に、N−末端
    フェニルアラニン残基が配列 Met−Glu−Glu−Leu−Met−Ile−Glu−Gly−Arg− を有するノナペプチドと融合した前記変異体の可溶性前
    駆体を分離し、(c)前記可溶性前駆体を酵素Factor Xa
    で加水分解し、最後に(d)このようにして得られた成
    熟ヒト成長ホルモン変異体を分離、精製することからな
    る方法によって得られたものである、請求項1記載のヒ
    ト成長ホルモン変異体。
  19. 【請求項19】前記バシラス属菌がバシラス・サチリス
    SMS108(pSM386)ATCC 68657である、請求項18記載の
    ヒト成長ホルモン変異体。
  20. 【請求項20】前記バシラス属菌がバシラス・サチリス
    SMS108(pSM387)ATCC 68658である、請求項18記載の
    ヒト成長ホルモン変異体。
  21. 【請求項21】前記バシラス属菌がバシラス・サチリス
    SMS108(pSM388)ATCC 68661である、請求項18記載の
    ヒト成長ホルモン変異体。
  22. 【請求項22】前記バシラス属菌がバシラス・サチリス
    SMS108(pSM389)ATCC 68662である、請求項18記載の
    ヒト成長ホルモン変異体。
  23. 【請求項23】前記バシラス属菌がバシラス・サチリス
    SMS108(pSM390)ATCC 68660である、請求項18記載の
    ヒト成長ホルモン変異体。
  24. 【請求項24】前記バシラス属菌がバシラス・サチリス
    SMS108(pSM391)ATCC 68659である、請求項18記載の
    ヒト成長ホルモン変異体。
  25. 【請求項25】ヒトへの適用に好適な治療用組成物の調
    製に当たり有効成分として使用される、請求項1記載の
    ヒト成長ホルモン変異体。
  26. 【請求項26】請求項1記載のヒト成長ホルモンの治療
    に有効な量を含有することを特徴とする、下垂体不全
    症、熱傷、ジストロフィー、偽関接及び骨折の治療に適
    する医薬組成物。
JP4281045A 1991-09-27 1992-09-28 ヒト成長ホルモン変異体 Withdrawn JPH05310794A (ja)

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