JPH0369586A - ニオブ酸リチウム単結晶薄膜の製造方法 - Google Patents

ニオブ酸リチウム単結晶薄膜の製造方法

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JPH0369586A
JPH0369586A JP20126989A JP20126989A JPH0369586A JP H0369586 A JPH0369586 A JP H0369586A JP 20126989 A JP20126989 A JP 20126989A JP 20126989 A JP20126989 A JP 20126989A JP H0369586 A JPH0369586 A JP H0369586A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜の製造方法に関
し、特に薄膜導波路型SHG素子等に好適な膜厚のニオ
ブ酸リチウム単結晶薄膜の製造方法に関する。
(従来の技術) 近年の光応用技術の進展に伴って、レーザ光源の短波長
化が要求されている。これは、短波長化により、記録密
度、感光感度を向上させることができるためであり、光
ディスク、レーザープリンター等の光機器分野への応用
が考えられる。
このため、入射するレーザ光の波長を172に変換でき
る第二高調波発生(SHG)素子の研究が行なわれてき
た。
かかる第2高調波発生素子としては、従来高出力のガス
レーザを光源として、非線型光学結晶のバルク短結晶が
用いられてきた。しかし、光デイスク装置、レーザプリ
ンタ等の装置を小型化する要求が強いこと、ガスレーザ
は、光変調のため、外部に変調器が必要であるのに対し
て、半導体レーザは直接変調が可能であること、半導体
レーザは、安価であることなどのために、ガスレーザに
代えて半導体レーザが主として用いられるようになって
きた。このため、数mW〜数十mWの低い光源出力で高
い変換効率を得る必要から、薄膜導波路型のSHG素子
が必要となってきた。
このような薄膜導波路型SHG用の非線型光学材料とし
ては、非線型光学効果が大きいことからニオブ酸リチウ
ム材料が最も広く用いられている。
従来、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜は、高周波スパッタ
法、液相エピタキシャル法などにより製造されているが
、結晶性のよい薄膜を得るためには、液相エピタキシャ
ル成長法の方が適しており、例えば、I)Applie
d Physics Letters、 Vol、26
、No、l、January 1975には、タンタル
酸リチウムを基板とし、液相エピタキシャル成長法によ
り光導波路用ニオブ酸リチウム薄膜を形成して、光を導
波させた例が記載されている。
又、2)特公昭56−47160号公報には、タンタル
酸リチウムを基板とし、ニオブ酸リチウムに不純物とし
てMgOを添加し、液相エピタキシャル成長法により膜
厚7μmのMgO含有ニオブ酸リチウム固溶体薄膜単結
晶を得た例が記載されている。
ところで、先導波路でSHG素子を作成するためには、
入射させるレーザ光と第二高調波との位相整合を行なう
必要があり、膜厚を制御して波長久の基本波長光と波長
λ/2の第2高調波との実効屈折率を一致させなければ
ならない。タンタル酸リチウム基板上のニオブ酸リチウ
ム薄膜を用いて、半導体レーザ用SHG素子を作成する
場合、実効屈折率を一致させるためには、ニオブ酸リチ
ウムの膜厚が、5μm以上必要である。
しかしながら、前述の1)の記載の技術では、基板と薄
膜の格子定数のずれから、薄膜の厚さが3μm以上にな
ると、クラックが発生し光を導波することができなかっ
た。
又2)の技術では、7μm以上の膜厚を得ようとすると
、クラックが発生するなど製造可能な膜厚に限界があっ
た。
− 4− 更に、1)及び2)の技術では、何れもLi、0とV2
O。
を溶融剤として用いるため、溶融剤からLlが供給され
、化学量論組成のニオブ酸リチウムしか得られず、Li
 /Nbのモル比を制御して、格子定数を変えることに
より格子整合を行なうことができないなどの問題があっ
た。
以上のように、液相エピタキシャル成長法により、タン
タル酸リチウム基板上にニオブ酸リチウム単結晶薄膜を
晶出させる場合、SHG素子を作成するために充分な膜
厚を得るための技術がこれまで示されていなかった。
本発明者等は、種々研究した結果、このような問題を解
決するための手段として、酸化カリウムと五酸化バナジ
ウムを溶融剤として用いることにより、ニオブ酸リチウ
ム結晶中のLi/Nbのモル比を制御できるようにし、
なお且つニオブ酸リチウムにMgOをドープさせ、ニオ
ブ酸リチウム薄膜とタンタル酸リチウム基板を格子整合
させることにより、非常に厚い膜が得られることを、新
規に知見した。
ところで、酸化カリウムと五酸化バナジウムの混合物を
溶融剤として用いる技術は、Lournal ofCr
ystal Growth 54 (1981) 57
2−276に、記載されているものの、これは、5AW
(Surface AcousticWave)デバイ
スを製造するための技術であって、光導波路として使用
可能な光学的特性をもった材料ではなく、本発明は全く
新規なものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、タンタル酸リチウム基板上に液相エピタキシ
ャル成長法により、ニオブ酸リチウム薄膜を形成する方
法におイテ、K2O,V、06、Li、01Nb2O,
、MgOからなる溶融液にタンタル酸リチウム基板を接
触させて、育成させることを特徴とするニオブ酸リチウ
ム単結晶薄膜の製造方法である。
(作用) 本発明においては、タンタル酸リチウム基板上にニオブ
酸リチウム単結晶薄膜を晶出させる際、液相エピタキシ
ャル成長法に用いる溶融液が、K、0、■、0.、Li
、 0、Nb、0.、MgOからなることが、必要であ
る。
この理由として、先ず、液相エピタキシャル成長法にお
いては、溶融温度を低下させるために溶融剤を添加する
本発明においては、K2OおよびV2OBを溶融剤とし
て用いることにより、溶融剤からのLiもしくはNbの
供給を防止できる。このため、ニオブ酸リチウム結晶の
原料であるL120とNb、0.の組成を制御すること
により、ニオブ酸リチウム結晶中のLi/Nbのモル比
を変えることができ、Li/Nbのモル比の変化に伴い
、格子定数も変化することから、ニオブ酸リチウム結晶
格子定数を制御することができる。更に、MgOを加え
ることにより、ニオブ酸リチウム格子にMgOがドープ
され格子定数を大きくすることができる。
このように、本発明においては、Li2OとNb2O。
の混合モル比及び、MgOの添加量を変えることにより
、ニオブ酸リチウム単結晶の格子定数を大きくできる。
このため、タンタル酸リチウム基板との格子整合を得る
ことができ、非常に大きな膜厚のニオブ酸リチウム単結
晶薄膜を得ることが可能になる。
前記溶融液の組成は、酸化物に換算して混合モル比で、
Li2O/Nb、0.が43157〜56/44である
ことが望ましく、更に好ましくは、43157〜501
50であり、また、K2OとV、 OBからなる溶融剤
/ニオブ酸リチウムが25/75〜75/25であるこ
とが、更にMgO/ニオブ酸リチウムが0/100〜3
0/100なる範囲であることがそれぞれ望ましい。
以下、理由を述べる。
最初に、ニオブ酸リチウム薄膜を構成する前記Li、0
とNb2O,との混合モル比は、I、i、0/Nb、0
.が43157〜56/44、特に好ましくは、431
57〜50150である。Li2O/Nb、0.が43
157〜56/44の組成範囲を越えた場合、ニオブ酸
リチウムとは構造が異なり、LiNb2O,、Li、N
b04などが析出してしまう。又、43157〜501
50の組成範囲が更に好ましい理由は、この組成範囲で
は、ニオブ酸リチウムの格子定数が化学量論組成のそれ
より大きくなるためである。
又、混合モル比で、K、0とV、 O,からなる溶融剤
/ニオブ酸リチウムは25/75〜75/25である。
K、0と− ■、06からなる溶融剤/ニオブ酸リチウムが25/7
5〜75/25の範囲を越えると、前記ニオブ酸リチウ
ムの結晶構造が変化してしまうため、非線型光学材料と
しての特性が変化してしまう。
更に、MgOはニオブ酸リチウムの格子定数を大きくす
ることができるが、混合モル比でMgO/ニオブ酸リチ
ウムが307100を越えると、ニオブ酸マグネシウム
系の結晶が析出してしまう。
上述の如く、前述の組成範囲を越えた場合は、格子整合
がとれないか、結晶の性質を損する可能性がある。
又、前記フラックスであるに、0とV、 O,の混合モ
ル比は任意に変えることができるが、特に1対1の割合
が好適である。
本発明における原料組成物は、その酸化物としての組成
割合が前記組成範囲内になるように選択されるが、原料
成分としては酸化物、もしくは、加熱により酸化物に変
化する化合物が望ましく、例えば、Lt*COs、Nb
、0.、 K、Co、、V2O6、MgOの組成物など
が挙げられる。
前記原料成分は、600〜1300℃で加熱溶融される
ことが望ましい。又、前記加熱溶融は、空気雰囲気下或
いは酸化雰囲気下で行なうことが望ましい。
更に本発明では、前記溶融液を過冷却状態とした後、タ
ンタル酸リチウムの基板を接触させ、育成させることが
必要である。
前記溶融液を過冷却状態として前記タンタル酸リチウム
の基板を接触させることにより、基板表面を核としてニ
オブ酸リチウム結晶が晶出する。
前記溶融液を過冷却状態とするための冷却速度は、0.
5〜b 又、前記育成のための温度は600〜1250℃である
ことが望ましい。この理由はニオブ酸リチウムの融点が
1250℃であり、これ以」二の温度では結晶が晶出せ
ず、又、600℃は、溶融剤の融点であるため、これよ
り低い温度では原料を溶融液とすることができないため
である。
前記育成の際には、基板を回転させることが望ましい。
これは、基板を回転させることにより、Z軸方向及びX
Y軸方向に特性及び膜厚が均一な結晶ができるからであ
る。
前記タンタル酸リチウムの基板の表面は、タンタル酸リ
チウムの単結晶の2面であることが必要であって、少な
くとも片面は光学研磨されていることが望ましい。
本発明においては、基板であるタンタル酸リチウムと溶
融液との接触時間、溶融体の温度を適当に選択すること
により、基板上に晶出するニオブ酸リチウム単結晶薄膜
の厚みを制御することができる。
前記ニオブ酸リチウム単結晶薄膜の厚みは、10μm以
上が好ましい。
以上のようにしてタンタル酸リチウム基板上に形成され
たニオブ酸リチウム単結晶薄膜は、先導波路として好適
な性質をもち、なお且つ従来よりも厚い膜厚のものがえ
られるため、薄膜導波路型SHG素子の構成材料として
最適であるだけでなく、光偏向器、光変調器、マルチモ
ードの光デバイスなどに応用できる。
実施例1 (1)Li、Go、27/モル%、Nb、0.29.3
モル%、K、C0゜21.5モル%、V、0.21.5
モル2からなる溶融液組成に、MgOをニオブ酸リチウ
ムの理論量に対して5モル%添加した混合物を白金ルツ
ボにいれ、LPE成長育威装置中で空気雰囲気下で12
50℃まで加熱してルツボの内容物を溶解した。
(2)溶融体を1時間当り60℃の冷却速度で1080
℃まで徐冷した後、タンタル酸リチウムの2面を光学研
磨した単結晶を基板材料として溶融体中にloorpm
で回転させながら10分間浸漬した。
(3)溶液体から基板材料を引き上げ、回転数1100
0rpで30秒間溶融体上で溶融体を振り切った後、室
温まで徐冷し基板材料上に約50μmの厚さのMgO含
有ニオブ酸リチウム単結晶薄膜を得た。
実施例2 (1)Li、C0,25,8−Eル%、 Nb、0.2
7.2モル%、K、Co323.5モル%、V、0a2
3.5モル%からなる溶融液組成に、MgOをニオブ酸
リチウムの理論量に幻して12゜5モル%添加した混合
物を白金ルツボにいれ、L l)E1− 2− 装置中で空気雰囲気下で1250℃まで加熱してルツボ
の内容物を溶解した。
(2)溶融体を1時間当り60℃の冷却速度で1070
℃まで徐冷した後、タンタル酸リチウムの2面を光学研
磨した単結晶を基板材料として溶融液中にloorpm
で回転させながら20分間浸漬して、厚さ30μmのM
gO含有ニオブ酸リチウム単結晶薄膜を得た。
実施例3 本実施例は、基本的には、実施例2と同様であるが、L
i2Co、 18モル%、 Nb、0622,0モ/L
/%、K、Co。
30モル%、V、0.30.0モル%からなる溶融液組
成に、MgOをニオブ酸リチウムの理論量に対して15
.0モル2添加した混合物を用い、930℃で13分間
育成することにより、約15μmのMgO含有ニオブ酸
リチウム単結晶薄膜を得た。 実施例1〜3で得られた
MgO含有ニオブ酸リチウム単結晶薄膜の光伝播損失を
、波長0.84μm、30mWの半導体レーザを光源と
して測定した。
第1表に光伝播損失の測定結果を実施例1〜3について
記載した。
第  1  表 実施例      光伝播損失(dB/cm)3.0 22.0 32.5 (発明の効果) 本発明によれば、タンタル酸リチウム基板」―に優れた
光学的特性を持ち、従来得られる膜厚より厚いニオブ酸
リチウム単結晶薄膜を形成でき、SHG素子を始めとし
て光学デバイスの構成材料として有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、タンタル酸リチウム基板上に液相エピタキシャル成
    長法によりニオブ酸リチウム薄膜を形成する方法におい
    て、K_2O、V_2O_5、Li_2O、Nb_2O
    _5、MgOからなる溶融液にタンタル酸リチウム基板
    を接触させて、育成させることを特徴とするニオブ酸リ
    チウム単結晶薄膜の製造方法。 2、前記育成の温度は、600〜1200℃である請求
    項第1項記載のニオブ酸リチウム単結晶薄膜の製造方法
    。 3、前記溶融液の組成は、混合モル比で、Li_2O/
    Nb_O_5が43/57〜56/44、K_2Oおよ
    びV_2O_5からなる溶融剤/ニオブ酸リチウムが2
    5/75〜75/25であり、更に、MgO/ニオブ酸
    リチウムが、混合モル比で30/100より多くない量
    の組成範囲である請求項第1項或いは第2項記載のニオ
    ブ酸リチウム単結晶薄膜の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5517942A (en) * 1994-03-25 1996-05-21 Ngk Insulators, Ltd. Process for producing optoelectric articles
WO2005020284A3 (en) * 2003-08-14 2006-12-07 Cabot Corp Thin film dielectrics with perovskite structure and preparation thereof
WO2021131387A1 (ja) * 2019-12-24 2021-07-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 光デバイス

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WO2021131387A1 (ja) * 2019-12-24 2021-07-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 光デバイス

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