JP2893212B2 - ニオブ酸リチウム単結晶薄膜 - Google Patents
ニオブ酸リチウム単結晶薄膜Info
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Description
光学材料に好適な膜厚のニオブ酸リチウム単結晶薄膜に
関する。
長化が要求されている。
させることができるためであり、光ディスク、レーザー
プリンタ等の光機器分野への応用が考えられる。
る第2高調波発生(SHG)素子の研究が行われてきた。
高出力のガスレーザを光源として、非線形光学結晶のバ
ルク単結晶が用いられてきた。しかし、光ディスク装
置、レーザプリンタ等の装置を小型化する要求が強いこ
と、ガスレーザは、光変調のため、外部に変調器が必要
であるのに対して、半導体レーザは、直接変調が可能で
あること、安価であることなどのために、ガスレーザに
代えて半導体レーザが主として用いられるようになって
きた。このめ、数mW〜数十mWの低い光源出力で高い変換
効率を得る必要から、薄膜導波路型のSHG素子が必要と
なってきた。
としては、従来ニオブ酸リチウム単結晶バルクにTi等を
拡散させることにより、屈折率を変化させた層を導波路
としたものや、タンタル酸リチウム基板上に高周波スパ
ッタ法により形成させたニオブ酸リチウム薄膜を導波路
としたものなどが知られているが、何れも結晶性に優れ
たニオブ酸リチウム薄膜を得ることが困難で、高い変換
効率を得ることができなかった。
として、液相エピキタシャル法が好適であると考えられ
る。
ル法としては、例えば、 1)Applied Physics Letters,Vol.26、No.1,January 1
975 p8〜10には、タンタル酸リチウムを基板として、Li
2O、V2O5をフラックスとして、液相エピタキシャル成長
法により光導波路用ニオブ酸リチウム薄膜を形成して、
光を導波させた例が記載されている。
チウムを基板として、Li2O、V2O5をフラックスとして、
液相エピタキシャル成長法により、光導波路用ニオブ酸
リチウム薄膜を形成する方法が記載されている。
をフラックスとして、エピタキシャル成長法により基板
上に、Mgを含有したニオブ酸リチウム・タンタル酸リチ
ウム固溶体薄膜単結晶を形成する方法が記載されてい
る。
は、結晶性に優れたニオブ酸リチウム単結晶が、タンタ
ル酸リチウム基板上に得られないばかりでなく、特にSH
G素子を製造するのに必要な膜厚のニオブ酸リチウム単
結晶を得ることが、困難であり、薄膜導波路型のSHG素
子が実用化されたという例は知られていない。
厚とは、即ち入射させるレーザ光と第2高調波との位相
整合を行うため、波長λの基本波長光と波長λ/2の第2
高調波との実効屈折率を一致させる事のできる膜厚のこ
とであり、特に、タンタル酸リチウム基板上に形成され
たニオブ酸リチウム薄膜を用いて、半導体レーザ用SHG
素子を作成する場合、実効屈折率を一致させるために
は、5μm以上の厚さのニオブ酸リチウム薄膜が必要で
ある。
は、基板と薄膜導波層との屈折率差を大きくしなければ
ならず、基板の屈折率を低下させる研究が行われてお
り、 例えば、 4)特公昭S63−27681号公報には、タンタル酸リチウ
ム基板に五酸化バナジウムを拡散させて、3〜6μmの
低屈折率の拡散層を形成し、その上にタンタル酸リチウ
ム単結晶層をエピタキシャル成長させる技術が開示され
ている。
シウム、五酸化バナジウムを同時にタンタル酸リチウム
基板に添加し、タンタル酸リチウム単結晶層をエピタキ
シャル成長させる技術が開示されている。
酸リチウムを用いており、タンタル酸リチウム基板にニ
オブ酸リチウム薄膜を形成する技術ではない。
に形成され、SHG素子の光学デバイスを作成するために
必要な膜厚で、しかも光学特性の優れたニオブ酸リチウ
ム単結晶薄膜は存在しなかった。
に種々研究した結果、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜とタ
ンタル酸リチウム基板を格子整合させることにより、SH
Gデバイスなどの光学デバイスを作成するために必要充
分な膜厚を有し、かつ光損傷(強い光を照射すると結晶
の屈折率が変化すること)及び光伝搬損失が極めて小さ
いなど光学特性の極めて優れたニオブ酸リチウム単結晶
薄膜を実用的に得ることができることを新規に知見し、
またタンタル酸リチウム基板に種々の異種元素を含有さ
せ、屈折率を変えて、このタンタル酸リチウム基板とニ
オブ酸リチウム単結晶薄膜とを格子整合させることによ
り、光学特性が極めて優れ、基板と薄膜導波層との屈折
率差の大きなニオブ酸リチウム単結晶薄膜が実用的に得
られることを見出し、本発明を完成するに到った。
オブ酸リチウム単結晶薄膜であって、前記ニオブ酸リチ
ウム単結晶薄膜はタンタル酸リチウム基板の(0001)面
に形成されてなり、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸
の格子定数がタンタル酸リチウム基板のa軸の格子定数
の99.92〜100.07%の範囲内になることにより格子整合
されてなり、光伝搬損失が1.4dB/cm以下であることを特
徴とするニオブ酸リチウム単結晶薄膜を提案し、上述の
問題点を解決するものである。
リチウム基板上に形成され、タンタル酸リチウム基板と
格子整合されてなることが必要である。この理由は、ニ
オブ酸リチウム単結晶薄膜とタンタル酸リチウム基板と
格子整合されることにより極めて優れた光学的特性を有
するニオブ酸リチウム単結晶薄膜が従来技術では知られ
ない厚い膜厚にて形成されるからである。形成されたニ
オブ酸リチウム単結晶薄膜が極めて優れた光学特性を有
する理由は、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜とタンタル酸
リチウム基板とが格子整合されることにより基板と一体
化し、格子の歪や結晶の欠陥などが極めて少なく結晶性
に優れ、かつマイクロクラックなどのない高品質の膜で
あるからである。
を作製するとができなかったため、薄膜の結晶性が悪く
また薄膜中にはマイクロクラックの発生がみられた。そ
のため、基板材料表面および薄膜表面を研磨あるいは化
学エッチング等により平滑にするか、あるいは不純物混
入割合の少ない高純度原料を使用することで基板界面お
よび薄膜表面における散乱損失、および不純物混入によ
る吸収損失をある程度低減させても、結晶粒界での吸収
・散乱損失あるいはマイクロクラックによる散乱損失が
極めて大きくなるため、光伝搬損失は3〜5dB/cm程度と
大きく、光学的用途に使用できるものではなかった。
タル酸リチウム基板を格子整合される手段は特に限定さ
れるものではないが、一般にニオブ酸リチウムのa軸の
格子定数は、5.148Å、タンタル酸リチウムa軸の格子
定数は、5.154Å程度であるため、格子整合の手段とし
ては、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜に異種元素を含有さ
せるか、あるいはニオブ酸リチウム単結晶中のLi/Nbの
モル比を変えることにより格子定数を大きくするか、逆
にタンタル酸リチウム基板に異種元素を含有させること
により、格子定数を小さくする方法が有利である。
タル酸リチウム基板を格子整合させるための異種元素と
してはナトリウムとマグネシウムが有利である。
子はニオブ酸リチウムの結晶格子に対する置換あるいは
ドープにより、ニオブ酸リチウムの格子定数(a軸)を
大きくする効果を有するため、ナトリウムとマグネシウ
ムの組成を調整することにより、容易に前記タンタル酸
リチウム基板とニオブ酸リチウム単結晶との格子整合を
得ることができ、さらにナトリウムやマグネシウムは光
学特性を何らそこなうことがないだけでなく、マグネシ
ウムについては光学損傷を防止するという重要な効果を
も有するからである。また、前記ナトリウム、マグネシ
ウムを含有させる場合、その含有量は、それぞれニオブ
酸リチウム単結晶に対して、0.1〜14.3モル%、0.8〜1
0.8モル%であることが望ましい。その理由は、ナトリ
ウムの含有量が、0.1モル%より少ない場合は、マグネ
シウムの添加量の如何に関わらず、タンタル酸リチウム
基板と格子整合できるほと格子定数が大きくならず、ま
た14.3モル%を越える場合は、逆に格子定数が大きくな
りすぎ、いずれの場合もタンタル酸リチウム基板とニオ
ブ酸リチウム単結晶との格子整合が得られないからであ
る。
い場合は、光損傷を防止する効果が不十分であり、10.8
モル%越える場合は、ニオブ酸マグネシウム系の結晶が
析出してしまうため、含有させることができない。
ぞれ0.3〜4.8モル%および3.5〜8.6モル%であることが
好ましく、さらに、0.8〜3.2モル%および4.5〜5.7モル
%であることが好適である。
のLi/Nbのモル比率を変えることにより、a軸の格子定
数を大きくすることができる。
望ましい。
晶も析出するため、光学特性に優れたニオブ酸リチウム
単結晶が得られないからである。
定数を小さくする方法としては、Tiを含有させることが
望ましい。
チウム基板のa軸の格子定数を小さくする効果を有する
からである。
有量は、タンタル酸リチウム単結晶に対して0.2〜30モ
ル%であることが好ましい。
は、ニオブ酸リチウム単結晶と格子整合できるほど格子
定数が小さくならず、また30モル%を越える場合には、
逆に格子定数が小さくなりすぎ、いずれの場合もタンタ
ル酸リチウム基板とニオブ酸リチウムとの格子整合が得
られないからである。
を、a軸の格子定数が5.128〜5.150Åの範囲の六方晶構
造の単結晶基板と格子整合させる場合は、ニオブ酸リチ
ウム単結晶薄膜中にTiを含有させることが望ましい。
ム基板のa軸の格子定数を小さくする効果を有し、基板
と格子整合させることができるからである。
に調整されたタンタル酸リチウム基板であることが有利
である。
urnal of Crystal Growth 54(1981)572−576に、ニオ
ブ酸リチウムにナトリウムを添加し、液相エピタキシャ
ル成長法によりY−カットのニオブ酸リチウム基板上に
膜厚20μmのナトリウム含有ニオブ酸リチウム薄膜単結
晶を形成した例が、 また7)Journal of Crystal Growth 84(1987)409−4
12にはニオブ酸リチウムにナトリウムを添加し、液相エ
ピタキシャル成長法によりYカットのタンタル酸リチウ
ム基板上にナトリウム含有ニオブ酸リチウム薄膜単結晶
を形成した例が記載されている。
ブ酸リチウム単結晶の格子定数が変化することは記載さ
れているものの、SAW(Surface Acoustic Wave)デバイ
スに関する技術であり、光学特性やタンタル酸リチウム
基板と格子整合させると光学特性に優れた膜が得られる
ことについては何ら記載されていない。またこれらの文
献に示されたニオブ酸リチウム単結晶薄膜はSAWデバイ
ス用であり、前者の文献に記載された薄膜は基板にニオ
ブ酸リチウムを用いていること、また、後者の文献に記
載の薄膜は、タンタル酸リチウム基板に形成されている
ものの薄膜と基板との格子整合がなされていないなどに
より、いずれも本願の目的とする光学材料としては使用
することができない。
イト膜を基板上に液相エピタキシャル成長法で形成する
際、リチウムをナトリウムで置換し、格子定数を基板に
マッチングさせ、歪みのないリチウムフェライト膜を形
成する方法が記載されている。
技術であって、本願の目的とする光学材料用として使用
することはできない。
極めて緩やかにすることにより、無理なく結晶を徐々に
成長させ、格子歪みのない液相エピタキシャル結晶を得
る技術が記載されている。
光学材料に関するものではない。
の目的とする光学特性に優れたニオブ酸単結晶薄膜に関
するものではない。
であり、a軸の格子定数が5.128〜5.173Åなる範囲であ
れば使用でき、また、その形状も平板状、棒状、繊維状
などの基体であってもよい。
5O12,タンタル酸リチウムなどが使用できるが、特にタ
ンタル酸リチウムが有利である。
は、ニオブ酸リチウム単結晶に類似しておりエピタキシ
ャル成長させやすく、さらに前記タンタル酸リチウム基
板は市販されているため、品質のよいものが安定して入
手できるからである。
は、種々の元素を含有させ格子定数、屈折率などを変化
させたもの、あるいは表面を化学エッチングなどにより
処理したものなどを用いることができる。
膜形成面の面粗度は、JIS B0601、Rmax=300〜1000Åで
あることが望ましい。この理由は、Rmaxの値を300Åよ
り小さくすることは極めて困難であり、またRmaxの値が
1000Åより大きくなると、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜
の結晶性が低下するからである。
128〜5.173Åなる範囲が望ましい。
になるからである。
リチウム基板上に形成され、前記タンタル酸リチウム基
板は、少なくとも表面の一部に異種元素が含有されてな
ることが望ましい。
の屈折率を変化させることができ、基板と薄膜導波層と
の屈折率差を大きくすることができるからである。
素を指す。
i)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、ニ
ッケル(Ni)、ネオジム(Nd)などから選ばれる少なく
とも1種が望ましい。
箇所に異種元素を添加して、導波路形成部分に、屈折率
が非形成部分に比べて相対的に低いパターンを形成する
ことにより、該基板にニオブ酸リチウム単結晶薄膜をス
ラブ状に形成するだけで、前記パターン部分に形成され
たニオブ酸リチウム単結晶薄膜が導波路となり、導波路
形成のための加工工程を省くことができる。
べて相対的に低くする方法としては、導波路形成部分の
基板屈折率を下げるか、非形成部分の基板屈折率を上げ
ることが望ましい。
有する異種元素としては、Ti,Cr,Nd,Fe,Niなどが、また
屈折率を下げる作用を有する異種元素としては、Mg,Vな
どが有利である。
えば表面粗度などを殆ど変化させずに、その表面屈折率
のみを変えられるため、通常の基板と同時の特性を有す
る薄膜を同様の条件にて製造することができる。
示す組成範囲が望ましい。
合が多いと、基板の結晶性が低下してしまい、また、上
記範囲より組成割合が少ないと屈折率が変化しないため
である。
好適である。
原子、イオン、酸化物など種々の形態で含有させること
ができる。
晶薄膜の成長膜として、タンタル酸リチウム基板の(00
01)面を使用することが望ましい。
ル酸リチウムのc軸に垂直な面を指す。ニオブ酸リチウ
ム単結晶薄膜の成長面として、タンタル酸リチウム基板
の(0001)面を使用することが望ましい理由は、前記タ
ンタル酸リチウムは、結晶構造が六方晶(第1図参照)
であり、前記(0001)面はa軸のみで構成されるため、
a軸の格子定数を変えるだけでニオブ酸リチウム単結晶
薄膜と、格子整合させることができるからである。
合方による測定で0.83μmの半導体レーザ光に対する光
伝搬損失が1.4dB/cm以下であることが必要である。
的とする種々の光学材料として使用できないからであ
る。
行方向単位長さ当りの光強度低下割合を示すものであ
り、これには散乱損失と吸収損失が含まれる。散乱損失
は、基板と薄膜との界面の状態、薄膜の表面状態および
薄膜中のマイクロクラック等に依存する。
り、薄膜の結晶性や不純物混入割合等に依存する。
(a軸)は、前記タンタル酸リチウム基板の99.92〜10
0.07%であることが必要である。
3Åである場合、5.150〜5.155Åであることが望まし
い。
タル酸リチウム基板とニオブ酸リチウム単結晶薄膜の格
子定数を整合させ難く、光学材料として使用可能な光学
特性の優れたニオブ酸リチウム単結晶薄膜を充分に厚く
形成することができないからである。
μm以上が望ましく10μm以上が特に望ましい。
折率などの光学特性を必要に応じて変化させるためにク
ロム(Cr)、ネオジム(Nd)、ロジウム(Rh)、亜鉛
(Zn)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、チタン(T
i)、バナジウム(N)から選ばれる少なくとも1種を
含有することが望ましい。
しい。この理由は、前記Rhの含有量が20mol%を越える
場合は、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜の光学的特性が低
下するからであり、また0.05mol%より低い場合、屈折
率が殆ど変化しないからである。前記Rhの含有量は、な
かでも0.1mol%〜10mol%が好適である。
しい。この理由は、前記Znの含有量が30mol%を越える
場合は、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜の光学的特性が低
下するからであり、また0.02mol%より低い場合、屈折
率が殆ど変化しないからである。前記Znの含有量は、な
かでも0.5mol%〜15mol%が好適である。
しい。この理由は、前記Niの含有量が20mol%を越える
場合は、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜の光学的特性が低
下するからであり、また0.10mol%より低い場合、屈折
率が殆ど変化しないからである。前記Niの含有量は、な
かでも1.0mol%〜10mol%が好適である。
しい。この理由は、前記Coの含有量が20mol%を越える
場合は、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜の光学的特性が低
下するからであり、また0.05mol%より低い場合、屈折
率が殆ど変化しないからである。前記Coの含有量は、な
かでも0.1mol%〜10mol%が好適である。
しい。この理由は、前記Crの含有量が20mol%を越える
場合は、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜の光学的特性が低
下するからであり、また0.02mol%より低い場合、屈折
率が殆ど変化しないからである。前記Crの含有量は、な
かでも0.2mol%〜10mol%が好適である。
い。この理由は、Tiの含有量が30mol%を越える場合
は、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜の光学的特性が低下す
るからであり、また0.2mol%より低い場合、屈折率が殆
ど変化しないからである。前記Tiの含有量は、なかでも
1.0mol%〜15mol%が好適である。
しい。この理由は、Ndの含有量が10mol%を越える場合
は、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜の光学的特性が低下す
るからであり、また0.02mol%より低い場合、屈折率が
殆ど変化しないからである。前記Ndの含有量は、なかで
も0.5mol%〜5mol%が好適である。
しい。この理由は、前記Vの含有量が30mol%を越える
場合は、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜中に構造の異なる
結晶が析出して光学的特性が低下するからであり、また
0.05mol%より低い場合は屈折率が殆ど変化しないから
である。前記Vの含有量は、なかでも1.0mol%〜15mol
%が好適である。
異種元素のmol%で表わされている。
r,Nd,Ti,V,Rh,Zn,Ni,Coなどの異種元素を含有させた場
合、前記ニオブ酸リチウム単結晶薄膜の格子定数と屈折
率が同時に変化するため、必要に応じて前記異種元素の
含有量を調整することが望ましい。
線回折により行われる。
酸リチウムの15本のピークの2θの値とその面指数を用
い最小二乗法により算出する。なお測定においてはSiを
内部標準として使用する。
ては、液相エピタキシャル成長法、スパッタ法、蒸着法
などが望ましいが、特に液相エピタキシャル成長法が好
適である。
の結果、光伝搬損失が少なく光導波路として好適な、し
かもニオブ酸リチウム単結晶の非線形光学効果、電気光
学効果、音響光学効果などを充分生かせる優れた特性を
持ったニオブ酸リチウム単結晶薄膜が得られ、さらに生
産性にも優れているからである。
5,V2O5,Na2O,MgOなどからなる溶融体にタンタル酸リ
チウム基板を接触させ、エピタキシャル成長によりニオ
ブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸の格子定数をタンタル酸
リチウム基板のa軸の格子定数に整合させる方法を用い
るのが、高品質の結晶が得られるので望ましい。
とも表面の一部に異種元素を添加した後、タンタル酸リ
チウム基板と格子整合されたニオブ酸リチウム単結晶薄
膜を形成することが望ましい。
換、イオン注入法などの他に、液相エピタキシャル成長
法、タンタル酸リチウムバルク単結晶の原料中に予め異
種元素を混合しておく方法、(原料添加法)などを用い
ることができる。
した場合は、異種元素の拡散層が形成されるが、前記拡
散層の厚さは、0.01〜20μmが望ましい。
種元素が拡散されていない基板部分にまで広がる導波光
の割合が多くなるため、基板として要求される屈折率を
満足することができず、また20μmを越える場合、結晶
生が低下するため、光導波路として十分な特性が得られ
ないからである。
熱状態のまま、液相エピタキシャル成長用の溶融体に接
触させることが望ましい。
シャル成長のために基板を加熱すると、基板の結晶性が
低下するからである。
加熱を利用して行うことが好ましい。
い。
ず、また、1000℃より高い温度では、基板の結晶生が低
下し、またLiの外拡散が生じるからである。
い。
せる前に、タンタル酸リチウム基板を予め予備加熱して
おくことが望ましい。この理由は、前記タンタル酸リチ
ウム基板は、非常に熱衝撃に弱いからである。
い。
にて行うことが望ましい。
は、加熱により酸化物に変化する化合物が望ましく、例
えばNa2CO3、Nb2O5、Li2CO3、V2O5、MgO、NaNbO3、NaVO
3、LiNbO3、LiVO3の組成物等が挙げられる。
酸化雰囲気下で加熱溶融されることが望ましい。前記溶
融体を過冷却状態とした後、タンタル酸リチウム基板を
接触させ、育成させることが好ましい。
5〜300℃/時であることが望ましい。
冷却速度は、0.5〜300℃/時であることが望ましい。ま
た、冷却は、400℃から指数関数的に冷却させることが
好ましい。
は、一定時間温度を保つか、0.1〜5℃/分の速度で冷
却させることが望ましい。
伴うクラックの発生を防止できるからである。
素を含有させることにより変化するが、一般には650℃
である。
が望ましい。この理由はニオブ酸リチウムの融点が1250
℃であり、これ以上の温度では結晶が晶出せず、又、60
0℃は、溶融剤の融点であるため、これより低い温度で
は原料を溶融体とすることができないためである。
せることが望ましい。これは、タンタル酸リチウム基板
を回転させることにより、特性及び膜厚が均一な結晶が
できるからである。
い。
面は、光学研磨されその後、化学エッチング処理されて
いることが望ましい。
いることが望ましい。
いない場合、エッジの微細なキズにより、熱衝撃による
クラックが発生しやすいからである。
ることが望ましい。
しやすく、2.0mmより厚い基板は、焦電効果(加熱によ
る放電効果)が問題となり、加熱や研磨により帯電する
ため、研磨屑などが付着してスクラッチが発生し易いか
らである。
酸リチウム単結晶薄膜の厚みは、タンタル酸リチウム基
板と溶融体との接触時間、溶融体の温度を適当に選択す
ることにより、制御することができる。
0.01〜1.0μm/分が望ましい。
膜にうねりが発生し、また、0.1μm/分より遅い場合、
薄膜の育成に時間がかかるためである。
タル酸リチウム基板、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜の表
面からフラックスを除去することが望ましい。
ある。
形成されたニオブ酸リチウム単結晶薄膜を100〜10000rp
mで回転させることにより行われることが望ましい。
しい。
ましい。この理由は、攪拌時間が短い場合、溶融体中に
溶解しきらない結晶核が発生し、この結晶核を中心に結
晶成長が起こるのでニオブ酸リチウム単結晶薄膜の表面
に凹凸が発生するからである。
2O5,Li2O,Na2OとMgOに加えて、Nd,Rh,Zn,Ni,Co,Tiな
どから選ばれる元素の酸化物を使用することができる。
Li/Nbのモル比率を変えることにより、ニオブ酸リチウ
ム単結晶薄膜とタンタル酸リチウム基板を格子整合させ
る方法としては、液相エピタキシャル成長法を用い、こ
のための溶融体として少なくともK2O,V2O5,Li2O,Nb2
O5からなる組成物を使用することが有利である。
る。溶融剤としてK2O,V2Oを使用することにより溶融剤
からのLiの供給を防止できるため、原料物中のLi2O,Nb
2O5の組成比を変えることにより、析出してくるニオブ
酸リチウム単結晶のLi/Nbのモル比を変えることができ
る。
変わるため、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸の格子
定数を原料物中のLi2O,Nb2O5の組成比を制御すること
により制御でき、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜とタンタ
ル酸リチウム基板を格子整合させることができる。
に、Na2OやMgOを添加してもよい。
ブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸の格子定数を大きくする
ことができるからである。
44であることが望ましく、43/57〜50/50が好適である。
ム単結晶とは結晶構造の異なるLiNb3O8などの結晶が析
出するからである。
融剤(KVO3換算)/原料組成から析出可能なニオブ酸リ
チウム単結晶の理論量の値が、モル比率で25/75〜75/25
を満たす範囲であることが望ましい。
酸リチウム単結晶の結晶構造が変化してしまい、光学特
性が低下するためである。
出可能なニオブ酸リチウム単結晶の理論量の値が、モル
比率で0.01/100〜30/100を満たす範囲であることが望ま
しい。
グネシウム系の結晶が析出するからである。
=1/1が有利である。
a軸の格子定数を、異種元素を添加して調整することに
より、ニオブ酸リチウム結晶のa軸の格子定数に合わせ
ることにより格子整合を行うことができる。
タンタル酸リチウム基板の製造方法としては、CZ(チョ
クラルスキー)法が望ましい。
ンタル、酸化チタン、五酸化バナジウムが挙げられる。
ウムるつぼ中で加熱溶解させ、タンタル酸リチウム単結
晶を引き上げることが有利である。
は望ましい。
る。
は、ナトリウムなどの異種元素の添加により大きくする
ことができる。
タル酸リチウム基板のa軸の格子定数を同時に変化さ
せ、格子整合させることが好ましい。
子定数を大きくし、またタンタル酸リチウム基板のa軸
の格子定数を小さくすることにより、基板や薄膜に含有
される異種元素の量を低減させることができ、結晶性を
向上させることができるからである。
膜を、a軸の格子定数が5.128〜5.150Åの範囲の六方晶
の単結晶基板と格子整合させる場合には、ニオブ酸リチ
ウム単結晶薄膜中にTiを含有させることが望ましい。
2O、V2O5、Nb2O5、TiO2からなる組成物を用い、この溶
融体に基板を接触させることにり、液相エピタキシャル
成長を行い、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸の格子
定数と基板のa軸の格子定数を整合させる方法が有利で
ある。
5−Nb2O5の3成分系の三角図において、A(88.90,2.2
2,8.88)、B(55.00,43.00,2.00)、C(46.50,51.50,
2.00)、D(11.11,80.00,8.89)、E(37.50,5.00,57.
50)の5組成点で囲まれる領域で示される組成範囲内に
あることが望ましい。
オブ酸リチウム単結晶の理論量に対して0.2〜60モル%
添加することが好ましい。
SHG素子として使用する場合には、前記ニオブ酸リチウ
ム単結晶薄膜の常光屈折率n0、異常屈折率neは、波長が
0.83μmのレーザー光源(基本波長)に対して、それぞ
れ2.25≦n0≦2.40の範囲、2.0<ne<n0−0.01なる範
囲、又、発生する第2高調波波長(0.415μm)に対し
て異常屈折率neが前記第2高調波に対する常光屈折率n0
より小さい範囲であることが望ましい。
材料にニオブ酸リチウムやタンタル酸リチウム単結晶を
使用するためには、前記ニオブ酸リチウムやタンタル酸
リチウム単結晶が、電気光学効果、非線形光学効果など
光学的に有用な諸特性を有することが必要である。
電気光学効果、非線形光学効果などの特性を持たせるた
めには、その製造工程にて、結晶をキュリー点以上の温
度に加熱して電界をかけ、結晶をポーリング(分極)さ
せなければならない。
タル酸リチウムなどの単結晶は容易にポーリングできな
いことが知られている。
は、基板であるタンタル酸リチウムが分極状態であって
も、また分極反転により電気的に中和されていても、常
に分極された状態にあり、極めて優れた電気光学効果、
非線形光学効果などの諸特性を示す。
ンタル酸リチウム基板は、ポーリング工程を必要としな
いため、製造工程が簡単で、またポーリング工程が不要
であることから従来は使用が困難であった異種元素を含
有したタンタル酸リチウム基板を使用できるという利点
を持つ。
%,Nb2O510モル%,MgOをLiNbO3に対して2モル%添加
した混合物を白金ルツボに入れ、エピタキシャル成長育
成装置中で空気雰囲気下で、1100℃まで加熱してルツボ
の内容物を溶解した。
で徐冷した後、タンタル酸リチウム単結晶の(0001)面
を光学研磨した後、化学エッチングしたものを基板材料
として溶融体中に100rpmで回転させながら12分間浸漬し
た。
で30秒間溶融体上で溶融体を振り切った後、室温まで徐
冷し、基板材料上に約12μmの厚さのナトリウム、マグ
ネシウム含有ニオブ酸リチウム単結晶薄膜を得た。
れていたナトリウム、マグネシウムの量は、それぞれ3
モル%,2モル%であった。又、薄膜の格子定数(a軸)
は5.156Å、入射光波長1.15μmで測定した屈折率は2.2
35±0.001であった。
%,Na2CO3をLiNbO3に対して、45モル%添加、MgOをLiN
bO3に対して、7モル%添加した混合物を白金ルツボに
入れ、エピタキシャル成長育成装置中で空気雰囲気下
で、1100℃まで加熱してルツボの内容物を溶解した。
徐冷した後、タンタル酸リチウム単結晶の(0001)面を
光学研磨したものを基板材料として溶融体中に100rpmで
回転させながら10分間浸漬した。
で30秒間溶融体上で、溶融体を振り切った後、室温まで
徐冷し、基板材料上に約38μmの厚さのナトリウム、マ
グネシウム含有ニオブ酸リチウム単結晶薄膜を得た。
れていたナトリウム、マグネシウムの量は、それぞれ2
モル%,6モル%であった。又格子定数(a軸)は5.155
Å、入射光波長1.15μmで測定した屈折率は、2.231±
0.001であった。
%,Li2CO3を38モル%,MgOをLiNbO3に対して、5モル%
添加した混合物を白金ルツボに入れ、エピタキシャル成
長育成装置中で空気雰囲気下で1100℃まで加熱してルツ
ボの内容物を溶解した。
徐冷した後、タンタル酸リチウム単結晶の(0001)面を
光学研磨したものを基板材料として溶融体中に100rpmで
回転させながら20分間浸漬した。
で30秒間溶融体上で、溶融体を振り切った後、室温まで
徐冷し、基板材料上に約23μmの厚さのナトリウム、マ
グネシウム含有ニオブ酸リチウム単結晶薄膜を得た。
れていたナトリウム、マグネシウムの量は、それぞれ1
モル%,6モル%であった。又格子定数(a軸)は5.153
Å、入射光波長1.15μmで測定した屈折率は、2.231±
0.001であった。
モル%,Nb2O510.0モル%,Nb2O3をLiNbO3に対して、0.
8モル%添加した混合物を白金ルツボに入れ、エピタキ
シャル成長育成装置中で空気雰囲気下で1100℃まで加熱
してルツボの内容物を溶解した。
徐冷した後、タンタル酸リチウム単結晶の(0001)面を
光学研磨した後、化学エッチングしたものを基板材料と
して溶融体中に100rpmで回転させながら5分間浸漬し
た。
で30秒間溶融体上で、溶融体を振り切った後、室温まで
徐冷し、基板材料上に約8μmの厚さのナトリウム、ネ
オジム含有ニオブ酸リチウム単結晶薄膜を得た。
れていたナトリウム、ネオジムの量は、それぞれ1.2モ
ル%,0.4モル%であった。又格子定数(a軸)は5.153
Å、入射光波長1.15μmで測定した屈折率は、2.232±
0.001であった。
モル%,Nb2O510.0モル%,TiO2をLiNbO3に対して、12.
0モル%添加した混合物を白金ルツボに入れ、エピタキ
シャル成長育成装置中で空気雰囲気下で1100℃まで加熱
してルツボの内容物を溶解した。
徐冷した後、タンタル酸リチウム単結晶の(0001)面を
光学研磨した後、化学エッチングしたものを基板材料と
して溶融体中に100rpmで回転させながら9分間浸漬し
た。
で30秒間溶融体上で、溶融体を振り切った後、室温まで
徐冷し、基板材料上に約6μmの厚さのナトリウム、チ
タン含有ニオブ酸リチウム単結晶薄膜を得た。
れていたナトリウム、チタンの量は、それぞれ4.6モル
%,5.0モル%であった。又、格子定数(a軸)は5.153
Å、入射光波長1.15μmで測定した屈折率は、2.241±
0.001であった。
%,Nb2O510モル%,MgOをLiNbO3に対して2モル%添加
した混合物を白金ルツボに入れ、エピタキシャル成長育
成装置中で空気雰囲気下で、1100℃まで加熱してルツボ
の内容物を溶解した。
で徐冷した。タンタル酸リチウム単結晶の(0001)面を
光学研磨した後、RFスパッタ法により、膜厚500ÅのV
膜を形成した後、1000℃にて熱拡散させた後、化学エッ
チングしたものを基板材料とした。この基板材料は、V
を拡散させない基板材料に比べて常光屈折率が1×10-3
減少していた。この基板材料を溶融体中に100rpmで回転
させながら13分間浸漬した。
で30秒間溶融体上で溶融体を振り切った後、室温まで徐
冷し、基板材料上に約11μmの厚さのナトリウム、マグ
ネシウム含有ニオブ酸リチウム単結晶薄膜を得た。
れていたナトリウム、マグネシウムの量は、それぞれ3
モル%,2モル%であった。又、薄膜の格子定数(a軸)
は5.156Å、入射光波長1.15μmで測定した屈折率は2.2
35±0.001であった。
%,Na2CO3をLiNbO3に対して、45モル%添加、MgOをLiN
bO3に対して、7モル%添加した混合物を白金ルツボに
入れ、エピタキシャル成長育成装置中で空気雰囲気下で
1100℃まで加熱してルツボの内容物を溶解した。
徐冷した。タンタル酸リチウム単結晶の(0001)面を光
学研磨した後、フォトリソグラフィーおよびRFスパッタ
法により、膜厚1000Å、幅5μmのMgO膜を形成した
後、1000℃にて熱拡散させ、幅5μmのMgO拡散チャン
ネルをもつものを基板材料とした。このチャンネル部分
は、MgOを拡散させない部分に比べて常光屈折率が15×1
0-3減少していた。この基板材料を溶融体中に100rpmで
回転させながら9分間浸漬した。
で30秒間溶融体上で、溶融体を振り切った後、室温まで
徐冷し、基板材料上に約37μmの厚さのナトリウム、マ
グネシウム含有ニオブ酸リチウム単結晶薄膜を得た。
れていたナトリウム、マグネシウムの量は、それぞれ2
モル%,6モル%であった。又格子定数(a軸)は5.155
Å、入射光波長1.15μmで測定した屈折率は、2.231±
0.001であった。
mのMgO拡散チャンネルに対して垂直に端面研磨を施し
て、レーザ光を端面入射させ、出射光のニアフィールド
パターンを観察したところ、レーザ光が幅5μmのMgO
の拡散チャンネル上で良好に閉じ込められていることが
確認できた。
%,Li2CO3を38モル%,MgOをLiNbO3に対して、5モル%
添加した混合物を白金ルツボに入れ、エピタキシャル成
長育成装置中で空気雰囲気下で1100℃まで加熱してルツ
ボの内容物を溶解した。
徐冷した。タンタル酸リチウム単結晶の(0001)面を光
学研磨した後、フォトリソグラフィーおよびRFスパッタ
法により、膜厚5μmの窓部をもつ膜厚400ÅのTi膜を
形成した後、1000℃にて熱拡散させ、幅5μmのTi未拡
散チャンネルをもつものを基板材料とした。Ti拡散部分
は、チャンネル部分に比べて常光屈折率が2×10-3増大
していた。この基板材料を溶融体中に100rpmで回転させ
ながら15分間浸漬した。
で30秒間溶融体上で、溶融体を振り切った後、室温まで
徐冷し、基板材料上に約17μmの厚さのナトリウム、マ
グネシウム含有ニオブ酸リチウム単結晶薄膜を得た。
されていたナトリウム、マグネシウムの量は、それぞれ
1モル%,6モル%であった。又格子定数(a軸)は5.15
3Å、入射光波長1.15μmで測定した屈折率は、2.231±
0.001であった。
mのTi未拡散チャンネルに対して垂直に端面研磨を施し
て、レーザ光を端面入射させ、出射光のニアフィールド
パターンを観察したところ、レーザ光が幅5μmのTi未
拡散チャンネル上で良好に閉じ込められていることが確
認できた。
モル%,Nb2O510.0モル%,Nb2O3をLiNbO3に対して、0.
8モル%添加した混合物を白金ルツボに入れ、エピタキ
シャル成長育成装置中で空気雰囲気下で1100℃まで加熱
してルツボの内容物を溶解した。
徐冷した後、タンタル酸リチウム単結晶の(0001)面を
光学研磨した後、RFスパッタ法により、膜厚400ÅのNi
膜を形成した後、1000℃にて熱拡散させた後、化学エッ
チングしたものを、基板材料とした。この基板材料は、
Niを拡散させない基板材料に比べて常光屈折率が1×10
-3増大していた。この基板材料を溶融体中に100rpmで回
転させながら7分間浸漬した。
で30秒間溶融体上で、溶融体を振り切った後、室温まで
徐冷し、基板材料上に約11μmの厚さのナトリウム、ネ
オジウム含有ニオブ酸リチウム単結晶薄膜を得た。
れていたナトリウム、ネオジムの量は、それぞれ1.2モ
ル%,0.4モル%であった。又格子定数(a軸)は5.153
Å、入射光波長1.15μmで測定した屈折率は、2.232±
0.001であった。
モル%,Nb2O510.0モル%,TiO2をLiNbO3に対して、12.
0モル%添加した混合物を白金ルツボに入れ、エピタキ
シャル成長育成装置中で空気雰囲気下で1100℃まで加熱
してルツボの内容物を溶解した。
徐冷した。タンタル酸リチウム単結晶の(0001)面を光
学研磨した後、フォトリソグラフィーおよびRFスパッタ
法により、膜厚800Å、幅5μmのMgO膜と、この幅5μ
mのMgO膜以外の部分に膜厚400ÅのCu膜を形成した後、
1000℃にて熱拡散させ、幅5μmのMgO拡散チャンネル
をもつものを化学エッチングし、基板材料とした。MgO
を拡散させたチャンネル部分およびチャンネル部以外の
Cuを拡散させた部分は、何も拡散させない基板材料に比
べて、常光屈折率はそれぞれ10×10-3減少および1×10
-3増大していた。この基板材料を溶融体中に100rpmで回
転させながら11分間浸漬した。
で30秒間溶融体上で、溶融体を振り切った後、室温まで
徐冷し、基板材料上に約7μmの厚さのナトリウム、チ
タン含有ニオブ酸リチウム単結晶薄膜を得た。
されていたナトリウム、チタンの量は、それぞれ4.6モ
ル%,5.0モル%であった。又、格子定数(a軸)は5.15
3Å、入射光波長1.15μmで測定した屈折率は、2.241±
0.001であった。
mのMgO拡散チャンネルに対して垂直に端面研磨を施し
て、レーザ光を端面入射させ、出射光のニアフィールド
パターンを観察したところ、レーザ光が幅5μmのMgO
拡散チャンネル上で良好に閉じ込められていることが確
認できた。
面研磨し、このLiNbO3薄膜を導波層とするスラブ型導波
路を作成した。
ングにより、位相整合膜2.50μm±0.05μmに調整し
た。
をフォトリソグラフィーにより、幅10μm、膜厚2.50μ
m±0.05μm、段差1μmのリッジ型チャンネル型導波
路を作成した。
バフ研磨により、鏡面研磨して端面からの光入出射を可
能とし、第二高調波発生(SHG)素子とした。
なるSHG素子を、半導体レーザの発光領域とチャンネル
型導波路の一方の端面とを向合わせて精密に位置合わせ
した後、シリコンブロック上に、半導体レーザチップと
SHG素子を紫外線硬化樹脂を用いて固定した。
ィングして、駆動電力を供給できるようにした。
した後、金属製の気密封止パッケージの中に入れ、外部
ピンとワイヤを電気的に接続して外部ピンにより動作電
力を供給できるようにすると共に、波長選択性のガラス
窓を設けたキャップを被せて、内部を高純度窒素ガス雰
囲気で気密封止した。
を用いて作成した気密封止パッケージ型素子に半導体レ
ーザからの出力が48.0mWとなる動作電圧を加えた時、ガ
ラス窓から出射する第二高調波の出力は、2.0mW、また
半導体レーザの出力は、0.1mWとなり、第二高調波を効
率良く取り出すことができた。
ル%、Nb2O5 10モル%、MgOを前記溶融物組成から析出
可能なLiNbO3の理論量に対して5モル%添加(MgO/Nb2O
5=10/95)した混合物を白金ルツボにいれ、エピタキシ
ャル成長育成装置中で空気雰囲気下で1100℃まで加熱し
てルツボの内容物を溶解した。
徐冷した。ナトリウムを含有させたタンタル酸リチウム
単結晶の(0001)面を光学研磨した後、化学エッチング
したものを基板材料とした。この基板材料に含有されて
いたナトリウムの量は4モル%であった。また、基板材
料の格子定数(a軸)は、5.163Aであった。この基板材
料を溶融体中に100rpmで回転させながら8分間浸漬し
た。
で回転させながら30秒間溶融体上で溶融体を振り切った
後、室温まで徐冷し、基板材料上に約7μmの厚さのナ
トリウム、マグネシウム含有ニオブ酸リチウム単結晶薄
膜を得た。
れていたナトリウム、マグネシウムの量は、それぞれ7
モル%、6モル%であった。また、単結晶薄膜の格子定
数(a軸)は5.163A、入射光波長1.15μmで測定した屈
折率は、2.232±0.001であった。
%、Nb2O5 10モル%、MgOを前記溶融物組成から析出可
能なLiNbO3の理論量に対して5モル%添加(MgO/Nb2O5
=10/95)、TiO2を前記溶融物組成から析出可能なLiNbO
3の理論量に対して12モル%添加した混合物を白金ルツ
ボにいれ、エピタキシャル成長育成装置中で空気雰囲気
下で1100℃まで加熱してルツボの内容物を溶解した。
徐冷した。チタンを含有させたタンタル酸リチウム単結
晶の(0001)面を光学研磨した後、化学エッチングした
ものを基板材料とした。この基板材料に含有されていた
チタンの量は9モル%であった。また、基板材料の格子
定数(a軸)は、5.146Aであった。この基板材料を溶融
体中に100rpmで回転させながら18分間浸漬した。
で回転させながら30秒間溶融体上で溶融体を振り切った
後、室温まで徐冷し、基板材料上に約20μmの厚さのナ
トリウム、マグネシウム、チタン含有ニオブ酸リチウム
単結晶薄膜を得た。
れていたナトリウム、マグネシウム、チタンの量は、そ
れぞれ0.3モル%、6モル%、5モル%であった。ま
た、単結晶薄膜の格子定数(a軸)は5.146A、入射光波
長1.15μmで測定した屈折率は、2.240±0.001であっ
た。
ル%、Nb2O5 10モル%、MgOを前記溶融物組成から析出
可能なLiNbO3の理論量に対して5モル%添加(MgO/Nb2O
5=10/95)した混合物を白金ルツボにいれ、エピタキシ
ャル成長育成装置中で空気雰囲気下で1100℃まで加熱し
てルツボの内容物を溶解した。
徐冷した。アルミナ(α−A1203)単結晶の(0001)面
を光学研磨した後、化学エッチングしたものを基板材料
とした。この基板材料にを溶融体中に100rpmで回転させ
ながら13分間浸漬した。
で回転させながら30秒間溶融体上で溶融体を振り切った
後、室温まで徐冷し、基板材料上に約15μmの厚さのナ
トリウム、マグネシウム含有ニオブ酸リチウム単結晶薄
膜を得た。
れていたナトリウム、マグネシウムの量は、それぞれ1
モル%、6モル%であった。また、単結晶薄膜の格子定
数(a軸)は5.153A、入射光波長1.15μmで測定した屈
折率は、2.231±0.001であった。
21.5モル%、Vb2O5 21.5モル%、MgOをニオブ酸リチウ
ムの理論量に対して5モル%添加した混合物を白金ルツ
ボに入れ、エピタキシャル成長育成装置中で空気雰囲気
下で1100℃まで加熱してルツボの内容物を溶解した。
徐冷した。タンタル酸リチウム単結晶の(0001)面を光
学研磨した後、フォトリソグラフィーおよびRFスパッタ
法により、膜厚800Å、幅5μmのMgO膜と、この幅5μ
mのMgO膜以外の部分に膜厚400ÅのCu膜を形成した後、
1000℃にて熱拡散させ、幅5μmのMgO拡散チャンネル
をもつものを化学エッチングし、基板材料とした。MgO
を拡散させたチャンネル部分およびチャンネル部分以外
のCuを拡散させた部分は、何も拡散させない基板材料に
比べて、常光屈折率はそれぞれ10×10-3減少および1×
10-3増大していた。この基板材料を溶融体中に100rpmで
回転させながら11分間浸漬した。
で30秒間溶融体上で、溶融体を振り切った後、室温まで
徐冷し、基板材料上に約7μmの厚さのMgO含有ニオブ
酸リチウム単結晶薄膜を得た。
ブ酸リチウム単結晶薄膜についてプリズム結合法により
波長0.83μmの半導体レーザー光に対する光伝搬損失を
測定し、その結果を第1表に示した。
膜のX線回折図の一例を記載し、本発明のニオブ酸リチ
ウムに特有の15本のピーク(〜)の2θの値と、従
来のニオブ酸リチウムの2θの値の比較を第2表に示
す。
優れた特性を示すものである。
られなかった極めて優れた光学特性を持つと同時に、光
学デバイスに用いるのに必要な充分厚いニオブ酸リチウ
ム単結晶薄膜を実用的に形成できるため、薄膜導波路型
SHG素子の構成材料として最適であるだけでなく、光変
調器、マルチモードの光学デバイスの構成材料として有
用である。
るタンタル酸リチウム基板の(0001)面を示す模式図で
ある。 第2図は、タンタル酸リチウム単結晶基板上に形成され
たニオブ酸リチウム単結晶薄膜の破断面の電子顕微鏡写
真である。 格子整合は、電子顕微鏡では確認できないが、写真中に
見られる縞模様は、タンタル酸リチウム単結晶基板側と
ニオブ酸リチウム単結晶薄膜側で連続的に見られ、も
し、格子整合されていなければ、タンタル酸リチウム単
結晶基板側とニオブ酸リチウム単結晶薄膜側で不連続と
なるため、この写真は間接的にタンタル酸リチウム単結
晶基板とニオブ酸リチウム単結晶薄膜の良好なる格子整
合を証明するものである。 第3図は、本発明のニオブ酸リチウム単結晶薄膜のX線
回折図である。 第4図は、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸の格子定
数とNa2CO3の置換量の関係を示した図。 第5図は、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸の格子定
数とLi/Nbのモル比との関係を示した図。 第6図は、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸の格子定
数と溶融体中のTiO2の濃度の関係を示した図。
Claims (4)
- 【請求項1】タンタル酸リチウム基板上に形成されたニ
オブ酸リチウム単結晶薄膜であって、前記ニオブ酸リチ
ウム単結晶薄膜はタンタル酸リチウム基板の(0001)面
に形成されてなり、ニオブ酸リチウム単結晶薄膜のa軸
の格子定数がタンタル酸リチウム基板のa軸の格子定数
の99.81〜100.07%の範囲内になることにより格子整合
されてなることを特徴とするニオブ酸リチウム単結晶薄
膜。 - 【請求項2】前記タンタル酸リチウム基板のa軸の格子
定数は、5.128〜5.178Åである請求項1に記載のニオブ
酸リチウム単結晶薄膜。 - 【請求項3】前記タンタル酸リチウム基板は少なくとも
表面の一部に異種元素を含有してなる請求項1に記載の
ニオブ酸リチウム単結晶薄膜。 - 【請求項4】前記異種元素は、マグネシウム(Mg)、チ
タン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(F
e)、ニッケル(Ni)、ネオジム(Nd)から選ばれる少
なくとも1種である請求項3に記載のニオブ酸リチウム
単結晶薄膜。
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