JPH036875B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明はレーザ加工装置に係り、とくに産業用
ロボツトでレーザ光を伝送するレーザ加工装置に
関する。

（従来の技術） 産業用ロボツトで金属の溶接・溶断や熱処理を
するときの加工エネルギー源には一般に電気が使
われているが、レーザ光も考えられる。

（発明が解決しようとする問題点） このうち、前者は、電気をロボツトのアーム先
端まで導くためのケーブルなどが作業のじやまに
なり、通電部の冷却が必要で構造が複雑になる。

一方、後者は、上記問題はないが、多様な動き
をするロボツトの先端まで光軸をずらさないでレ
ーザ光を伝送するのはむずかしく、もしずれると
所定の加工ができなくなる。

本発明の目的は、産業用ロボツトの先端まで精
度よくレーザ光を伝送してワークを加工すること
のできるレーザ加工装置を得ることである。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段） 本発明は、ベース上の揺動部に基端が連結され
て旋回する第１のアームと、この第１のアームの
先端の旋回軸に基端が連結されて先端が旋回する
第２のアームと、この第２の先端の旋回軸と平行
な手首旋回軸に基端が連結されて第２のアームと
同一方向に旋回し前部が回転する手首とでなる産
業用ロボツトに、 レーザ光源から揺動部の軸心と同軸に伝送され
たレーザ光を折り曲げて第１のアームの先端の旋
回軸の軸心方向に伝送する第１の光学手段と、第
２アーム基端の旋回軸々心方向に伝送されたレー
ザ光を折り曲げて第２のアームの旋回軸と同軸に
伝送し、第２のアーム先端の手首旋回軸々心方向
へ伝送する第２の光学手段と、手首旋回軸々心方
向へ伝送されたレーザ光を折り曲げて手首基端の
手首旋回軸と同軸に伝送し、手首前部へ手首回転
軸と同軸に伝送する第３の光学手段と、手首回転
軸と同軸に伝送されたレーザ光を折り曲げて手首
先端の集光部へ伝送し集光部で集光する第４の光
学手段を設けてワークを加工するレーザ加工装置
である。

（作用） この結果、第１〜第４の光学手段は、ロボツト
の制御指令で旋回軸、回転軸を軸として動くアー
ム、手首とその相対位置を変えないで、１次元、
２次元、又は３次元の空間を動くことになる。

（実施例） 以下、本発明のレーザ加工装置の一実施例を図
で説明する。

図において、産業用ロボツト１のベース１８上
には、下端右側面に角穴３５のある円筒状の支柱
１９が取付けられ、この支柱１９の下端中央には
45゜傾いたミラー４Ａが設けられ、上部には同軸
に円筒状の胴部２１が揺動自在に取付けられてい
る。そして、この円筒状の胴部２１の軸中央には
同じく45゜傾いたミラー４Ｂが設けられ、胴部２
１の右側にはミラー４Ｂから伝送されたレーザ光
の光軸と同軸の旋回軸２２を軸として先端が上下
に旋回する筒状の第１のアーム２３が取付けられ
ている。

又、この第１のアーム２３の基端には、ミラー
４Ｂからのレーザ光を第１のアーム２３の先端に
伝送するミラー４Ｃが、先端にはレーザ光を第１
の旋回軸２２と平行に左に伝送するミラー４Ｄが
設けられている。

更に、第１のアーム２３の先端左側には、旋回
軸２２と平行な回転軸２５を軸として先端が上下
に旋回する第２のアーム２４の基端が旋回自在に
連結され、この第２のアーム２４の先端には、レ
ーザ光を第２の旋回軸２５と平行に右に伝送する
ミラー４Ｆが設けられている。

同じく、第２のアーム２４の先端右側には、旋
回軸２５と平行な手首旋回軸２６を軸として先端
が上下に旋回するボツクス２７Ａが連結され、こ
のボツクス２７Ａの前部には、手首回転部３０が
回転軸２９を軸として回転自在に取付けられ、手
首回転３０の先端にはボツクス２７Ｂが固定され
てロボツトの手首を構成している。

そして、このボツクス２７Ａ内には、ミラー４
５Ｆから伝送されたレーザ光を手首回転部３０の
先端に伝送するミラー４Ｇが、手首回転部３０の
先端には、ミラー４Ｇからのレーザ光を旋回軸２
６と平行な旋回軸３１の左方に伝送するミラー４
Ｈが設けられている。

更に、ボツクス２７Ｂ左側には、旋回軸２６と
平行な旋回軸３１を軸として先端が上下に旋回す
るコ字状内部が中空で先端下方がチツプ部８とな
る第１のフインガ３２が旋回自在に連結され、こ
の第１のフインガ３２の基端には、ミラー４Ｈか
らのレーザ光を第１のフインガ３２の先端に伝送
するミラー４Ｊが、第１のフインガ３２の先端に
は、ミラー４Ｊから伝送されたレーザ光をチツプ
部８へ伝送するミラー４Ｋが、チツプ部８内には
集光レンズ６が設けられている。

そして、第１のフインガ３２の下側には、先端
部が上方に曲つたチツプ部９のある第２のフイン
ガ３４が第１のフインガ３２と向い合つて基端の
ピン３４で連結している。

なお、図中右下側には、支柱１９下端の角穴３
５を経てミラー４Ａからミラー４Ｂへと伝送され
るレーザ光を出射するレーザ光源２があり、ロボ
ツト１間には、空気圧で作動するシリンダ３６の
ロツド先端にミラー３７が設けてある。

実施例の作用 図において、レーザ光源２から角孔３５を経て
支柱２０の下部の軸心に入射したレーザ光は、ミ
ラー４Ａで反射されたミラー４Ｂに入射される。
そして更に旋回軸２２の軸心を経てミラー４Ｃに
入射され、第１のアーム２３をミラー４Ｄへ伝送
される。するとこのとき、もし胴部２１が旋回し
ても、ミラー４Ｂは胴部２１に保持され、ミラー
４Ｃはこの胴部２１に支えられた旋回軸２２を介
して取付けられた第１のアーム２３の旋回軸心に
あるので、相互間のレーザ光軸はずれない。更
に、ミラー４Ｃ，４Ｄは、ともに第１のアーム２
３に保持されていて動かないので、これ又相互間
の光軸はずれない。

以下、同様にして、レーザ光は４Ｅから４Ｋへ
伝送され、集光ミラー６でチツプ８，９間に集光
され、例えばチツプ８，９間に挿入され図示しな
い駆動源で加圧された２枚の金属板の上側に照射
されると、金属板はレーザ光でスポツト溶接され
る。

なお、本実施例では、第１のフインガ３２と第
２のフインガ３３があるが、第２のフインガ３３
（即ち加圧機構）を省いて、加圧は他の手段を使
つてもよい。

更に又、レーザ光源２からのレーザ光をアーム
内を通さずに送つてもよい。

なお、シリンダ３６の作動でミラー３７を光路
に突き出して反転したレーザ光３Ｂを別の産業用
ロボツトに送つてもよい。

〔発明の効果〕 以上、本発明のレーザ加工装置によれば、レー
ザ光源から伝送されたレーザ光を産業用ロボツト
の各動作軸々心方向に伝送し、更に軸心に取付た
ミラーで動作軸々心と同軸に伝送してロボツト先
端の集光部に伝送したので、産業用ロボツトが動
作しても光軸がずれず、精度よくレーザ光をロボ
ツト先端まで伝送しワークを加工することのでき
るレーザ加工装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明のレーザ加工装置の一実施例を示
す斜視図である。 １……産業用ロボツト、２……レーザ光源、３
Ａ，３Ｂ……レーザ光、４Ａ〜４Ｋ……ミラー、
６……集光ミラー、２１……胴部、２３……第１
のアーム、２４……第２のアーム、２５……第２
の旋回軸、２６……手首旋回軸、２９……手首回
転軸。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ベース上の揺動部に基端が連結されて旋回す
   る第１のアームと、この第１のアームの先端の旋
   回軸に基端が連結されて旋回する第２のアーム
   と、この第２のアームの先端の前記旋回軸と平行
   な手首旋回軸に基端が連結されて全体が旋回し前
   部が回転し先端に集光部のある手首とでなる産業
   用ロボツトでレーザ光を伝送してワークを加工す
   るレーザ加工装置において、 前記揺動部の軸心と同軸に伝送されたレーザ光
   を折り曲げて、前記旋回軸々心方向へ伝送する第
   １の光学手段と、 前記旋回軸に設けられ、前記伝送されたレーザ
   光を折り曲げて、前記旋回軸と同軸に伝送し、前
   記手首旋回軸々心方向へ伝送する第２の光学手段
   と、 前記手首旋回軸に設けられ、前記伝送されたレ
   ーザ光を折り曲げて、前記手首旋回軸と同軸に伝
   送し、前記手首前部へ手首回転軸と同軸に伝送す
   る第３の光学手段と、 前記手首の前端に設けられ、前記伝送されたレ
   ーザ光を折り曲げて前記集光部へ伝送し、前記集
   光部で集光する第４の光学手段と、 を具備したことを特徴とするレーザ加工装置。