JPH0367510B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は光変調されたレーザビームを走査して
感光体表面に潜像を形成し、その潜像を現像ハー
ドコピーとして出力する光学式プリンタに関す
る。

〔従来の技術〕

この種の光学式プリンタとして第１図及び第２
図に示すものが提案されている。図において１は
レーザ光源、２はハーフミラー３を介して前記レ
ーザ光源１よりのビームに光変調を与えるための
例えばAOM（音響光学変調器）、４はミラーでハ
ーフミラー３の透過光をそのまま反射させる。５
はレーザ光源１が出力するレーザビームを反射す
るための回転多面鏡（以下ポリゴンミラーと略
す）で、走査レンス６を通して１方は記録材料
（感光体）７を走査し、他方はミラー８及び９を
介してスリツト１０上にレーザビームを向かわせ
る。１１は凹面鏡で前記スリツト１０を通過した
レーザビームを反射し受光器１２に集光する。１
３は増幅器、１４は増幅器１３の出力信号を波形
整形する波形整形器、１５は情報源でAOMドラ
イバ２ａに入力される。

次に動作について説明する。レーザ光源１より
出力されたレーザビームはハーフミラー３を介し
て１つはAOM２に入射され、ここで記録材料７
への画像データとしての光変調が加えられる。一
方、前記ハーフミラー３を透過したレーザスポツ
トはミラー４にて反射されると前記のようにポリ
ゴンミラー５によつて所定幅の走査光を変えられ
記録用タイミングクロツクを形成するためスリツ
ト１０に導かれる。スリツト１０を通過した走査
光は凹面鏡１１上に一定の周期でレーザスポツト
を走らせるが前記レーザスポツトが受光器１２に
集光されると電気信号としてのタイミングクロツ
クが受光器１２より光電変換されて出力され、後
段の増幅器１３、波形整形器１４を介してAOM
ドライバ２ａに供給される。AOMドライバ２ａ
は、このタイミングクロツク信号に同期して情報
源１５から入力されるデータをタイミングクロツ
ク信号に同期させてAOM２に与えるように構成
されている。

また、第２図はタイミングクロツクの高精度化
を狙つて改良された光学系の例で、凹面鏡１８を
ｎ分割（第２図は１８ａ………１８ｅの５分割）
し、その凹面鏡で反射した走査光を夫々の凹面鏡
１８ａ………１８ｅに対設して設けた複数個の受
光器１７ａ………１７ｅによつて検出し前記受光
器１７ａ………１７ｅの出力信号を複数組の増幅
器１９ａ………１９ｅによつて夫々信号増幅し、
それらの増幅された出力信号を加算器２０に加え
レーザビームの走査順にクロツクパルスを発生さ
せるものである。

従来の光学式プリンタは以上のように構成され
ていた。すなわち、第１図に場合には大きな球面
状の凹面鏡で集光するため光学的収差を避けがた
く、受光器の受光面に反射光が焦点を結合しない
という問題があり、非球面凹面鏡にすると製作が
困難となるため高価となる免れ得ないという欠点
があつた。また、第２図の如く凹面鏡をｎ分割
（ｎ＝２，３，４…）すると隣接する凹面鏡との
境界部で第３図の如く反射光が後乱し受光器への
入射光量が減少して受光器の出力信号が低下す
る。そのため複数個の受光器及び増幅器間で出力
信号の変動が生じるので増幅器の入力信号の変動
に対する回路補償を施して加算器２０への入力信
号の安定化を図るなどの考慮ををせねばならぬ等
の欠点があつた。

〔本発明の目的〕

本発明は上記のような従来の欠点を除去するた
めになされたものでレーザビームの走査方向に対
してｎ分割（ｎ＝２，３，４…）された凹面鏡を
上下２段に構成し、更に上下の凹面鏡の位相をず
らして配設し、走査方向に対して隣接する凹面鏡
の境界部を上下の凹面鏡が互いに彎曲部でカバー
し合う如く位置決めする。そして偏光位置検出用
の光ビームを上下の凹面鏡で夫々反射して夫々の
受光器で光検出できるように２本の同位相の光ビ
ームで走査する光学式プリンタを提供することを
目的とする。

〔本発明の実施例〕

以下、本発明の一実施例を図について説明す
る。図中第１図ないし第３図と同一の部分は同一
の符号をもつて図示した。第４図において１８Ａ
及び１８Ｂは夫々ｎ分割（ｎ＝２，３，４…）さ
れた凹面鏡、１７Ａ１………１７Ａ５及びび１７
Ｂ１………１７Ｂ５は前記ｎ分割された上下２段
の凹面鏡に対設して設けた受光器である。

次に本発明の動作について説明する。まず、上
下２段に構成され、更に上下の凹面鏡の位相を、
例えば各凹面鏡１８Ａ１………１８Ａ５、１８Ｂ
１………１８Ｂ５の幅の２分の１だけずらした状
態に固設する。（前記上下凹面鏡１８Ａ，１８Ｂ
のずらし量は２分の１に限定されるものではな
い。）次に上下２段に積重ねられた凹面鏡に対し
第５図Ａ，Ｂに図示の如く同時にレーザビームを
走査する。その場合のレーザビームは第５図Ａの
スポツト、もしくは同図Ｂのラインであつても差
支えなく、むしろ上下位相のずれのないことが重
要である。この様にして走査されたレーザビーム
は上下２段に配設された夫々の受光器１７Ａ１…
……１７Ａ５、１７Ｂ１………１７Ｂ５によつて
検出され、夫々の受光器に対設された増幅器１３
によつて信号増幅された後最終的に加算器２０に
与えられタイミングクロツク信号を発生する。そ
して上下２段の凹面鏡１８Ａ，１８Ｂを走査した
レーザビームの反射光はタイミング的に上下に配
設された受光器から同位相の出力信号を発生する
ので、例えば第６図に示すように互いに両者の論
理和条件をとることによつて加算器２０の入力信
号とする。尚この場合図示していないが論理和回
路の挿入部署は増幅器１３と出力と加算器２０の
入力端子間に設ける。

〔本発明の効果〕

以上のように本発明によれば互いにｎ分割（ｎ
＝２，３，４…）された凹面鏡を位相をずらして
上下２段に重ねて構成し、走査光を上下凹面鏡
共、同位相で走査して夫々の凹面鏡に対設した受
光器によつて反射光を検出する様にしたので、一
方のレーザビームが片方の凹面鏡の境界部を走査
して光ビームに散乱が生じ受光器の受光量が減少
しても他方のレーザビームは重ねられた別の凹面
鏡を走査しているので同期した上下の受光器のい
ずれかで常に所定の強さの反射光を検出すること
になつて正確なタイミングクロツクが得られる効
果がある。また、仮にスリツトの一部にごみ等が
付着して光を通しにくい状態が発生しても走査光
を２本とすることによつて凹面鏡からの反射光を
確実に検出することができて信頼性は大幅に向上
する効果がある。尚、光ビームは必ずしも２本と
することはなく第５図Ｂに示す如く上下の凹面鏡
を一本のビームで走査する縦長ビームも効果に変
りはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のレーザ記録装置の光学系、及び
電気系を示す要部のブロツク構成図、第２図は他
の従来装置を示すレーザビーム走査、集光、検出
の詳細図、第３図は第２図の欠点を示す凹面鏡散
乱光の説明図、第４図は本発明の一実施例を示す
レーザビーム走査、集光、検出の詳細図、第５図
Ａ，Ｂは凹面鏡とレーザビーム走査の関係説明
図、第６図は論理和回路の構成例を示す図であ
る。 １…レーザ光源、２…AOM変調器、２ａ…
AOMドライバー、３…ハーフミラー、４，８，
９…ミラー、５…ポリゴンミラー、６…走査レン
ズ、７…記録材料、１０…スリツト板、１１，１
８…凹面鏡、１２，１７…受光器、１３，１９…
増幅器、１４…波形整形器、１５…情報源、１６
…散光板、２０…加算器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 光ビームの走査光路上に配置したスリツト
   と、偏光位置検出用光ビームの走査光路上にスリ
   ツトを配置し、該スリツトを透過する光ビームを
   凹面鏡よりなる集光部で反射して受光部に向かわ
   せ記録用タイミングクロツクを発生させるように
   した光学式プリンタにおいて、凹面鏡を複数にｎ
   分割（ｎ＝２，３，４………）し偏向位置検出用
   光ビームの主走査方向上に整列配置した第１集光
   部と、前記第１集光部と同形に形成され、かつ、
   前記第１集光部に対して集光部位置が相互にずれ
   るようにして多段に重ねて配設した第２集光部
   と、前記スリツト板を走査し前記第１、第２の集
   光部で集光する第１と第２の偏光位置検出用の光
   ビームを同位相で走査し、前記第１、第２集光部
   で反射した光ビームを夫々別個に検出する複数の
   受光器群からなる第１、第２集光部用受光器群と
   を備え、前記第１、第２の集光部による検出信号
   を加算して１つのタイミングパルスを生成するよ
   うにしたことを特徴とする光学式プリンタ。 ２ スリツト板を透過し前記重ねられた第１集光
   部及び第２集光部とを同位相で走査する光ビーム
   を上下別々のスポツトビームで構成するようにし
   たことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   光学式プリンタ。 ３ スリツト板を透過し前記重ねられた第１集光
   部及び第２集光部とを同位相で走査する光ビーム
   を上下一体のラインビーム光で構成するようにし
   たことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   光学式プリンタ。 ４ 上下同位相で走査された光ビームの前記第１
   及び第２集光部用受光器群の増幅器出力信号を論
   理和条件で出力するようにしたことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の光学式プリンタ。