JPH0367144B2 - - Google Patents

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JPH0367144B2
JPH0367144B2 JP25131786A JP25131786A JPH0367144B2 JP H0367144 B2 JPH0367144 B2 JP H0367144B2 JP 25131786 A JP25131786 A JP 25131786A JP 25131786 A JP25131786 A JP 25131786A JP H0367144 B2 JPH0367144 B2 JP H0367144B2
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cotton
general formula
spinning
weight
carbon atoms
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JP25131786A
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Masami Oonishi
Keisuke Obata
Heihachi Yashima
Kazue Takahashi
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NIPPON MENGYO GIJUTSU KEIZAI KENKYUSHO
Original Assignee
NIPPON MENGYO GIJUTSU KEIZAI KENKYUSHO
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Description

【発明の詳細な説明】
(イ) 産業上の利用分野 本発明は、木綿原綿に付与して、その紡績性を
改善することができる綿糸紡績用処理剤に関する
ものである。 (ロ) 従来の技術 木綿は、風合が良く、吸湿性に富み、染色性が
すぐれているなどの特長を有し、天然繊維の中で
最も多く衣料に用いられている。そして世界各地
で綿花が多量に栽培されているが、これら世界各
地の綿花は、品種、産地、生育環境等の違いによ
り、又同一産地の同一品種でも生産年度によつて
も、その品質即ち繊維長あるいは繊維表面のコツ
トンワツクスの質及び量が異なり、同一の紡績方
法で紡績が困難なものも少なくない。又原綿のな
かにはハネデユと呼ばれる粘着性の物質が付着し
ているものがあり、かかる原綿は、紡績の際各工
程で繊維がローラに巻付いて停台する場合が多く
さらに混打綿及び梳綿工程で除塵、開繊が円滑に
行われず、梳綿工程後のスライバ中にネツプが多
量に発生する場合がある。従来は、この対策とし
て、それぞれの原綿に適応する機械、温湿度その
他の条件調整を行うか、紡績性の悪い原綿に対し
て良い原綿を混合する、いわゆる混綿を行つて紡
績性の向上をはかつている。しかしながら、上記
のごとく、原綿の種類ごとに機械、温湿度等の条
件調整、混綿の組み合わせ、比率等を変更するこ
とは、調整範囲にも限界があり、しかも極めて煩
雑で、手間がかかるとともに熟練した技術を要す
る作業であり、さらに高級品を紡績するのに適し
た紡績性の良好な原綿を、必ずしも製造効率が高
く品質の良い紡績糸が得られるとは限らない、紡
績性の悪い原綿と混綿することは、決して得策と
はいえず、かかる問題をより簡便に、効率的かつ
合理的に解決しうる手段の出現が望まれている。 一方短繊維の紡績性を向上させるため、油剤、
界面活性剤その他の助剤などの添加剤を原料繊維
に付与することが、人造繊維あるいは精練羊毛の
紡績の際に普通に行われている。しかし木綿の場
合は、最近紡績中にダストの発生を抑える目的で
油剤を付与する試みがなされているほかは、殆ど
行われていない。これは、原綿そのままで紡績性
に問題の無いものも多く、又木綿繊維の表面にコ
ツトンワツクスが付着していて、改めて上記のご
とき添加剤を付与する必要が無いと考えられてき
たためである。 木綿繊維の表面を覆つているコツトンワツクス
は、高級脂肪酸エステルを主成分とする疎水性の
物質で、繊維−繊維間の摩擦、繊維−金属間の摩
擦、集束性及び電気的性質等の表面物性を左右し
ており、従つて前記のごときハネデユ等の存在の
ほかに、コツトンワツクスの原綿ごとの質及び量
の変動が紡績性に微妙な影響を与える。このコツ
トンワツクスの質、量の変動及びハネデユの存在
が原綿の紡績性に及ぼす影響を何等かの処理剤の
添加により軽減できれば、紡績性、生産性の向上
に大きく寄与するものと考えられる。 (ハ) 発明が解決しようとする問題点 本発明は、木綿の紡績の際、原綿に付与して、
原綿の種類、ハネデユ等の存在などにかかわりな
く紡績性を向上させ得る綿糸紡績用処理剤を提供
しようとするものである。 (ニ) 問題点を解決するための手段 本発明は、一般式()及び/又は一般式
()で表されるエステル化合物3〜10重量%と、
一般式()で表される脂肪酸アルカノールアミ
ド2〜10重量%と、JIS K−2283法、25℃の測定
条件下で動粘度が10〜4000センチストークスの変
性シリコーン油3〜65重量%と、JIS K−2283
法、30℃の測定条件下で動粘度が0.9〜15センチ
ストークスの鉱物油30〜92重量%とを含有するこ
とを特徴とする綿糸紡績用処理剤に関するもので
ある。 一般式(); (式中、Q1、Q2、Q3、Q4は各々H又はR1COを、
R1は炭素数11〜17の脂肪族炭化水素基を表し、
且つQ1、Q2、Q3、Q4のうち少なくとも一つは
R1COである。k、l、mは各々0又は正の整数
であつて、k+l+mは5〜30である。) 一般式(); (式中、Q1、Q2、Q3、Q4、R1、k、l、m及び
k+l+mは一般式()の場合と同様である。) 一般式(); (式中、TはH又はA−O−Q6を表し、Q5
R2COを、Q6はH又はR2COを表し、Aは炭素数
2〜3のアルキレン基を表し、R2は炭素数11〜
17の脂肪族炭化水素基又は炭素数11〜17の水酸基
置換脂肪族炭化水素基を表す。) 本発明で用いる一般式()又は一般式()
で表されるエステル化合物はポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステルの一種であつて、1,
4−ソルビタンから又は1,5−ソルビタンから
誘導されるものである。このエステル化合物は、
1,4−若しくは1,5−ソルビタンにエテレン
オキサイドを付加させた後炭素数12〜18の脂肪酸
でエステル化させることにより、又は1,4−若
しくは1,5−ソルビタンを炭素数12〜18の脂肪
酸でエステル化させた後エチレンオキサイドを付
加させることにより得ることができる。1,4−
ソルビタンから又は1,5−ソルビタンから誘導
される二つのタイプのエステル化合物は本発明に
おいて単独で又は混合して用いられる。 エステル化に用いる脂肪酸としては、炭素数12
〜18の脂肪酸を単独で又は混合して用いる。炭素
数が12未満の場合、即ち一般式()又は()
におけるR1の脂肪族炭化水素基の炭素数が11未
満の場合は、原綿に付与した際、構成繊維間の摩
擦係数が高くなり、紡績時におけるドラフト性等
や紡績された糸の品質に悪影響を与え好ましくな
い。又、脂肪酸の炭素数が18を超える場合、即ち
一般式()又は()におけるR1の炭素数が
17を超える場合は、化合物自体が高粘度となりス
プレー等で付与することが困難となると共に化合
物が高価となるので好ましくない。好ましい脂肪
酸としては、飽和脂肪酸のうちではラウリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸が挙
げられ、不飽和脂肪酸のうちではオレイン酸が挙
げられる。 エステルの生成は、脂肪酸とソルビタンもしく
はエチレンオキサイドを付加させたソルビタンの
少なくとも一つのOH基との間で行わせ、必要に
より他のOH基との間で行わせてもよい。従つて
本発明において、ポリオキシエチレンソルビタン
モノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビ
タンジ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソル
ビタントリ脂肪酸エステル等を単独で又は混合し
て用いることができる。 エチレンオキサイドの付加モル数は5〜30モル
の範囲で適用する。そしてエチレンオキサイドの
付加位置はソルビタンの六位の炭素原子以外、即
ち1,4−ソルビタンの場合は二、三、五位の炭
素原子に、1,5−ソルビタンの場合は二、三、
四位の炭素原子に付加させる。エチレンオキサイ
ドの付加モル数が5モル未満の場合には、化合物
自体が粘着性を有してくるため、粘着性低下を図
ることを一目的とする綿糸紡績用処理剤の一成分
として用いるのに好ましくない。又30モルを超え
る場合には、原綿中に含まれるハネデユ等の粘着
性物質の分子構造との相違が顕著となり、粘着性
物質に対する溶解作用が低下するため好ましくな
い。 本発明で用いる一般式()で表される脂肪酸
アルカノールアミドは、脂肪酸又は水酸基置換脂
肪酸とモノアルカノールアミン又はジアルカノー
ルアミンとから生成されるものである。脂肪酸モ
ノアルカノールアミドと脂肪酸ジアルカノールア
ミドは本発明において単独で又は混合して用いら
れる。モノアルカノールアミン又はジアルカノー
ルアミンとしては、炭素数2〜3のアルキレン基
を持つもので、例えばモノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、モノイソプロパノールアミ
ン、ジイソプロパノールアミン等が用いられる。
これらは入手が容易で安価ものである。 脂肪酸又は水酸基置換脂肪酸としては、炭素数
12〜18のものが用いられる。脂肪酸の炭素数が12
未満、即ち一般式()におけるR2の炭素数が
11未満の場合、これを原綿に付与すると繊維間の
摩擦係数が高くなり、紡績時におけるドラフト性
等や紡績された糸の品質に悪影響を与え好ましく
ない。また脂肪酸の炭素数が18を超える場合、即
ち一般式()におけるR2の炭素数が17を超え
る場合は、化合物自体が高粘度となりスプレー等
で付与することが困難となると共に化合物が高価
となるので好ましくない。好ましい脂肪酸として
は、飽和脂肪酸のうちではラウリン酸、ミチスリ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸が挙げられ、
不飽和脂肪酸のうちではオレイン酸、リノール酸
が挙げられる。また、好ましい水酸基置換脂肪酸
としては、リシノー酸が挙げられる。 本発明で用いる変性シリコーン油は、その動粘
度がJIS K−2283法、25℃の測定条件下で10〜
4000センチストークスである。動粘度が10センチ
ストークス未満の場合、揮発性や引火性が強くな
るため使用上好ましくない。また、動粘度が4000
センチストークスを超える場合、潤滑性の向上効
果がもはや認められず、且つこれを配合した処理
剤の粘度が高くなると共に安定性が低下するた
め、好ましくない。 本発明でいう変性シリコーン油とは、ジメチル
ポリシロキサンよりなるシリコーン油以外のシリ
コーン油を意味する。即ち、ケイ素と結合してい
るメチル基の少なくとも一つが他の置換基で置換
されている変性ポリシロキサンよりなるシリコー
ン油を意味している。このような変性シリコーン
油は、一般式()又は一般式()で示される
物質若しくはこれらの物質の混合物である。 一般式(); (式中、Q7
【式】(但し、 pは0又は1を、qは0〜18の整数を示す。以下
同じ。)、 (但し、r及びr′は0又は正の整数を示す。)、
【式】
【式】 (但し、q′は1〜3の整数を示す。以下同じ。)
【式】、−CaH2aCOOH(但し、 aは2以上の整数を示す。以下同じ)、−CaH2a
SH、
【式】からなる群よ り選ばれた基を表し、Q8
【式】
【式】からなる群より選ばれた 基を表し、xは0又は正の整数を、yは正の整数
を表しx+yは10〜100である。但し、Q7とQ8
が同時にメチル基になることはない。) 一般式(); (式中、Q9は炭素数3〜30の脂肪族炭化水素基
を表し、zは0又は正の整数を表す。) 上記一般式()又は一般式()に包含され
る若しくは包含されない変性シリコーン油の具体
例としては、α−オレフイン変性シリコーン油、
α−メチルスチレン変性シリコーン油、アルキル
フエニル変性シリコーン油、ジフエニル変性シリ
コーン油、脂肪酸変性シリコーン油、カルボキシ
変性シリコーン油、ポリエーテル変性シリコーン
油、メルカプト変性シリコーン油、アルコール変
性シリコーン油、アミノ変性シリコーン油、エポ
キシ変性シリコーン油、ワツクス変性シリコーン
油、弗素化変性シリコーン油等が挙げられる。 本発明で用いる鉱物油は、流動パラフイン等の
炭化水素油を主成分とするものである。そしてそ
の動粘度はJIS K−2283法、30℃の測定条件下で
0.9〜15センチストークスである。動粘度が0.9未
満の場合、常温で揮発が激しくなり始め、使用上
引火等の危険性が生じるので好ましくない。又、
15センチストークスを超えると、高粘度となり繊
維への付着性が悪くなり、紡績中にネツプが生じ
たり、紡績糸に糸斑が生じるので好ましくない。 上記のエステル化合物3〜10重量%と上記の脂
肪酸アルカノールアミド2〜10重量%と上記の変
性シリコーン油3〜65重量%と上記の鉱物油30〜
92重量%とを配合して本発明に係る綿糸紡績用処
理剤を得ることができる。 綿糸紡績用処理剤中のエステル化合物の配合比
が3重量%未満の場合は、木綿繊維に付着してい
る粘着性物質を溶解する作用が低下し好ましくな
い。又、10重量%を超えた場合は他の成分の配合
比が相対的に減少することになり好ましくない。 綿糸紡績用処理剤中の脂肪酸アルカノールアミ
ドの配合比が2重量%未満の場合、関係湿度40%
RH以下での帯電防止作用が低下し好ましくな
い。又、10重量%を超えて配合すると、処理剤の
粘度が高くなるため好ましくない。 綿糸紡績用処理剤中の変性シリコーン油の配合
比が3重量%未満の場合、木綿繊維の摩擦係数を
低下させる作用が減少し好ましくない。又、65重
量%を超えて配合すると、処理剤の粘度高くなる
と共に処理剤が高価となるために好ましくない。 綿糸紡績用処理剤中の鉱物油の配合比が30重量
%未満の場合、木綿繊維に付着している粘着性物
質を被覆する作用が低下し好ましくない。又、92
重量%を超えて配合しても粘着性物質を被覆する
作用が上限に達し変化しないため、超えた分量に
ついては綿糸紡績用処理剤中に他の作用を有する
化合物を配合した方が有利である。 本発明に係る綿糸紡績用処理剤の原綿に対する
付与は、噴霧状で行えばよく、付与量は原綿の性
状にもよるが通常0.05〜1.0重量%(対繊維重量
…以下O.W.f.という。)が最も好ましい。 綿糸紡績用処理剤の付与は、紡績工程において
原綿に付着している粘着性の物質がトラブルを生
ぜしめる前であればどの工程中で行つてもよい。
特に、開梱後の原綿又は混打綿工程中の原綿又は
混打綿工程で作成したラツプに付与することが好
ましい。綿糸紡績用処理剤はできるだけ木綿繊維
に均一に付与させることが望ましく、この点より
原綿が開繊された状態での付与が最も好ましい。
このような付与の仕方としては、混打綿工程のポ
ツパーフイーダー部に綿糸紡績用処理剤噴霧用ノ
ズルをとりつけ、綿糸紡績用処理剤を噴霧して原
綿に付与する方法がある。 本発明において、粘着性物質を含んだ原綿と粘
着性物質が混入していない原綿とを混紡する場合
には、粘着性物質が混入していない原綿に本発明
に係る綿糸紡績用処理剤を付与しておいてもよ
い。この場合は、粘着性物質が混入していない原
綿に付与された綿糸紡績用処理剤が紡績工程中に
おいて、ガイド、ローラ等に移行、付着し、ガイ
ド、ローラ等に付着した上記の綿糸紡績用処理剤
が粘着性物質を含んだ原綿に付与せしめられるこ
とになる。また、本発明に係る綿糸紡績用処理剤
は粘着性物質が混入していない通常の原綿のみを
紡績する場合にも適用することができ、紡績性を
向上させることができる。さらに、本発明におい
ては、木綿繊維とポリエステル繊維の合成繊維と
の混紡にも適用することができる。 (ホ) 作用 エステル化合物は、木綿繊維に付着している粘
着性物質と類似の分子構造を有するため、この粘
着性物質を容易に溶解せしめる作用を有する。
又、木綿繊維相互の集束性を向上させる作用をも
有する。 脂肪酸アルカノールアミドは、木綿繊維の摩擦
係数を低下させる作用及び関係湿度40%RH以下
においても木綿繊維の帯電を防止する作用を有す
る。 変性シリコーン油は、コツトンワツクスと同程
度の摩擦係数を示すため、それを原綿に付与する
と木綿繊維表面に付着しているコツトンワツクス
の量や分布に変動がある場合であつても、コツト
ンワツクスの持つ性能を木綿繊維表面全域に均一
化することができ、開繊性や夾雑物の除去性を向
上させるという作用を有する。又、金属やゴムか
ら木綿繊維を良好に離脱させる作用をも有するの
で、粘着性物質の紡績機械のローラやガイドに対
する付着を著しく減少せしめる。 鉱物油は、木綿繊維に付着しているコツトンワ
ツクスと相溶性があり且つ関係湿度にかかわりな
く吸湿性や粘着性が無いため、木綿繊維に付着し
ている粘着性物質を被覆する作用を有する。従つ
て木綿繊維を紡績する際、粘着性物質と紡績機械
のローラやガイドの間に鉱物油が介在することに
なり、粘着性物質の紡績機械のローラやガイドに
対する付着を著しく減少せしめる。又、紡績の
際、木綿繊維を被覆している鉱物油がローラやガ
イドに移行してそれらを被覆すると、更に粘着性
物質のローラやガイドに対する付着を減少せしめ
る。更に、鉱物油はダストを吸着するという作用
をも有する。 (ヘ) 実施例 スーダン産の40′S用原綿とソ連産40′S用原綿と
カリフオルニア産40′S用原綿とを1:1:1の割
合で混合した混合原綿を用いて、混打綿工程中に
おいて第1表に示す組成の各処理剤を噴霧し、混
合原綿に1.0%O.W.f.付与して、14oz/ydのラツ
プNo.1〜15を作成した。また比較例の一つとして
処理剤を全く付与しないラツプNo.16も作製した。 尚、第1表中における配合成分A〜Nは下記の
化合物を意味する。但し、鉱物油の動粘度はJIS
K−2283法、30℃の測定条件下のものであり、変
性シリコーンの動油粘度はJIS K−2283法、25℃
の測定条件下のものである。また、配合成分L、
M、Nは本発明において用いる四成分以外の化合
物である。これらは綿糸紡績用処理剤の安定性及
び外観を調整するために用いられるものであり、
実施例の一部において綿糸紡績用処理剤の性能を
阻害しない程度の量が配合されている。 A…鉱物油(動粘度0.9センチストークス) B…鉱物油(動粘度13センチストークス) C…ジフエニル変性シリコーン油(動粘度10セン
チストークス) D…ポリエーテル変性シリコーン油(動粘度100
センチストークス) E…メルカプト変性シリコーン油(動粘度1000セ
ンチストークス) F…カルボキシ変性シリコーン油(動粘度3000セ
ンチストークス) G…アミノ変性シリコーン油(動粘度70センチス
トークス) H…α−オレフイン変性シリコーン油(動粘度
300センチストークス) I…アルキルフエニル変性シリコーン油(動粘度
2500センチストークス) J…ポリオキシエチレン(20モル付加)ソルビタ
ントリオレエート K…オレイン酸ジエタノールアミド L…イソステアリルアルコール M…イソプロピルイソステアレート
【表】
【表】 以上の各ラツプNo.1〜16を、梳綿工程では330
ゲレン/6ydのスライバ状に、練条工程ではカー
ドスライバを8本供給して8.2倍ドラフトし(第
一回通し)、得られたスライバを更に8本供給し
て8.6倍ドラフトして(第二回通し)、300ゲレ
ン/6ydのスライバを作製した。引き続き、粗紡
工程では1.27回/インチの撚数で240ゲレン/
30ydの粗糸を作製し、精紡工程では24.5回/イン
チの撚数の40′Sの糸を作製した。以上の紡績工程
中、梳綿工程ではダストの発生を視覚判定し、練
条工程の第一回通しでは雰囲気の温湿度を28℃、
65%PHに調整して粘着性物質によるローラ巻付き
を、第二回通しでは雰囲気の温湿度を27℃、40%
PHに調整して静電気発生によるローラ巻付きを視
覚判定した。更に、精紡工程で得られた糸を、
JIS L−1008法によりウースター試験機で糸斑
(U%)と糸欠点(Thin、Thick、Neps)を、及
びJIS L−1071法により平均単糸強力を測定し
た。以上の結
【表】
【表】 果を第2表に示した。 第2表に示す結果より明らかな如く、実施例No.
1〜10の配合による綿糸紡績用処理剤を付与した
混合原綿は、比較例No.11〜16に比べて、梳綿工程
でのダスト発生を抑えると共に練条工程での高湿
度(65%PH)時における粘着性物質によるローラ
巻付きや、低湿度(40%PH)時における静電気発
生によるローラ巻付きを減少させ、また糸斑や糸
欠点を改善し、平均単糸強力を向上させた。 (ト) 発明の効果 本発明に係る綿糸紡績用処理剤は液状で取り扱
えるので、それを紡績前の原綿又は紡績中のラツ
プあるいはスルイバに噴霧等の手段により付与す
れば、原綿等に付着している粘着性物質を綿糸紡
績用処理剤が被覆すると共に溶解して木綿繊維の
粘着性を低下させ且つコツトンワツクスの量や分
布が不均一であつても木綿繊維表面の状態を均一
化することができるので、紡績各工程でのローラ
巻付き及びネツプの発生を減少させることがで
き、更に原綿中の夾雑物を良く除去できるという
効果を奏する。また綿糸紡績用処理剤中の変性シ
リコーン油は、金属やゴム等から木綿繊維を良好
に離脱させるので、ローラ巻付きやガイドへの木
綿繊維の付着を更に減少させるという効果も同時
に奏する。更に、本発明に係る綿糸紡績用処理
剤、特にその一成分である鉱物油は、噴霧付与中
にダストを吸着し、木綿繊維上にダストを付着さ
せる。この鉱物油は木綿繊維上のコツトンワツク
スと相溶性が良好なため、吸着されたダストは紡
績工程中に遊離することが少なく、また紡績工程
中に発生したダストをも吸着し、紡績工場におけ
る作業環境の悪化を防止しうるという効果をも奏
する。 又、本発明に係る綿糸紡績用処理剤、特にその
一成分である脂肪酸アルカノールアミドは制電性
が良好であるので、低湿時の静電気トラブル(綿
紡績では、通常の温湿度では静電気トラブルはあ
まり見られないが、関係湿度が40%以下になる
と、化合繊紡績と同様に静電気発生によるトラブ
ルが生じる。)を減少させることができるという
効果をも奏する。更に、エステル化合物は木綿繊
維の集束性を向上させるので、本発明に係る綿糸
紡績用処理剤を原綿に付与すれば、品質の良い紡
績糸を得ることができる。 従つて、本発明に係る綿糸紡績用処理剤を用い
れば、原綿の種類、ハネデユ等の存在にかかわら
ず、各種の紡績性を改良することができるという
格別の効果を奏するものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式()及び/又は一般式()で表さ
    れるエステル化合物3〜10重量%と、一般式
    ()で表される脂肪酸アルカノールアミド2〜
    10重量%と、JIS K−2283法、25℃の測定条件下
    で動粘度が10〜4000センチストークスの変性シリ
    コーン油3〜65重量%と、JIS K−2283法、30℃
    の測定条件下で動粘度が0.9〜15センチストーク
    スの鉱物油30〜92重量%とを含有することを特徴
    とする綿糸紡績用処理剤。 一般式(); (式中、Q1、Q2、Q3、Q4は各々H又はR1COを、
    R1は炭素数11〜17の脂肪族炭化水素基を表し、
    且つQ1、Q2、Q3、Q4のうち少なくとも一つは
    R1COである。k、l、mは各々0又は正の整数
    であつて、k+l+mは5〜30である。) 一般式(); (式中、Q1、Q2、Q3、Q4、R1、k、l、m及び
    k+l+mは一般式()の場合と同様である。) 一般式(); (式中、TはH又はA−O−Q6を表し、Q5
    R2COを、Q6はH又はR2COを表し、Aは炭素数
    2〜3のアルキレン基を表し、R2は炭素数11〜
    17の脂肪族炭化水素基又は炭素数11〜17の水酸基
    置換脂肪族炭化水素基を表す。)
JP25131786A 1986-10-21 1986-10-21 綿糸紡績用処理剤 Granted JPS63105176A (ja)

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