JP2874311B2 - 合成繊維用処理剤 - Google Patents

合成繊維用処理剤

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、合成繊維用処理剤に関するものであり、特
に合成繊維を紡出後、一旦、巻き取ることなく連続的に
延伸を行う、いわゆる直接紡糸延伸工程で合成繊維に付
与される非含水系の繊維処理剤に関するものである。
さらに、前記直接紡糸延伸工程で得られる合成繊維の
延伸性、拡展性、耐熱性、柔軟性を向上することのでき
る非含水系合成繊維用処理剤に関するものである。
[従来の技術] 従来、合成繊維用処理剤で、低粘度鉱物油と脂肪酸エ
ステルと高級アルコールアルキレンオキサイド付加物を
主成分として含有したものとして、例えば特公昭61−19
871号公報に記載されたものが知られている。
[発明が解決しようとする課題] 前記の特公昭61−19871号公報に記載された鉱物油は3
0℃における粘度を30センチポイズ以下としているが、
実施例では1.7センチポイズの鉱物油を使用している。
そのため、紡糸延伸時の拡展性が十分でないため、油剤
の均一付着性が不足し糸切れ、毛羽の原因となる。ま
た、平滑剤はラウリルオレート、オレイルラウレート、
オクチルパルミテートなどの一価アルコールと一塩基酸
とのエステルであり、これらの成分を含む平滑剤では分
子量が小さいため、耐熱性、潤滑性が不足する。また、
活性剤成分として高級アルコールアルキレンオキサイド
付加物を用いているが、これらリニアーな構造の非イオ
ン活性剤だけでは柔軟性が不足するという問題を有して
いる。
本発明の目的は、前記の従来技術における問題を解消
でき、耐熱性や潤滑性に優れるとともに延伸時の毛羽や
糸切れの発生を減少できる合成繊維用処理剤を提供する
ことにある。
[課題を解決するための手段および作用] 上記目的の達成のために、本発明は、より一層の低粘
度の鉱物油の使用により、拡展性の向上をはかり、毛
羽、糸切れを減少させ、エステル成分の分子量を上げる
ことにより、潤滑性、耐熱性を向上させ、バルキーな非
イオン活性剤を用いることにより、柔軟性を向上させた
合成繊維用処理剤を提供するものであって、本発明の合
成繊維用処理剤は、25℃における粘度が1.0〜1.5センチ
ポイズかつ40℃における粘度が0.8〜1.3センチポイズで
ある低粘度鉱物油と、二価エステル(A)と、硬化ヒマ
シ油エチレンオキサイド付加物(付加モル数10〜40モ
ル)(B)と、高級アルコールのアルキレンオキサイド
付加物(C)とを含有する合成繊維用処理剤であって、
前記低粘度鉱物油の含有量が10〜80重量%であり、前記
した二価エステル(A)、硬化ヒマシ油エチレンオキサ
イド付加物(B)及び高級アルコールのアルキレンオキ
サイド付加物(C)の含有量の和が90〜20重量%であ
り、かつ、前記した(A)、(B)及び(C)の3成分
の比が、(A):(B):(C)=80〜50重量%:10〜3
0重量%:10〜25重量%((A)+(B)+(C)=100
重量%)であることを特徴とする。
前記、25℃における粘度が1.0〜1.5センチポイズで、
給油時の40℃における粘度が0.8〜1.3センチポイズであ
る鉱物油は炭素数11、および炭素数12のノルマルパラフ
ィンであり、25℃における粘度が1.5より大きくなり、
給湯時の40℃における粘度が1.3より大きくなると処理
剤の拡展性が十分でなく、毛羽、糸切れが多くなる。一
方、25℃における粘度が1.0より低くなり、給油時の40
℃における粘度が0.8より低くなると引火点が低くな
り、安全上問題がある。
また、本発明に使用される二価エステルであるが、ジ
オレイルアジペート、ジイソステアリルアジペート、ジ
オクチルアジペートなどのアジピン酸エステル、および
セバチン酸エステル、ジオレイルチオジプロピオネー
ト、ジイソステアリルチオジプロピオネート、ジオクチ
ルチオジプロピオネートなどのチオジプロピオン酸エス
テル、1、6ヘキサンジオールネオペンチルグライコー
ル、ネオペンチルグライコールオキシピバレートなどと
一塩基脂肪酸、例えばオレイン酸、エルシン酸、イソス
テアリン酸、ラウリン酸、オクチル酸などとの二価エス
テルがあげられる。
本発明に使用される硬化ヒマシ油エチレンオキサイド
付加物であるが、エチレンオキサイドの付加モル数は10
〜40モルで、好ましくは15〜30モルである。ここで、エ
チレンオキサイドの付加モル数が10モル未満の化合物を
用いるのでは発煙性が悪くなるだけでなく、加熱体の汚
れが多く、延伸糸の糸切れが多発する。
一方、エチレンオキサイドの付加モル数が40モルを越
えると粘度が高くなり、製糸時の摩擦、即ち走行糸条を
ロール表面金属との動摩擦が高くなる。
本発明に使用される高級アルコールのアルキレンオキ
サイド付加物は、一般式 R−(OC2H4)m(OC3H6)n−H (Rは炭素数4〜22のアルキル基、mは1〜20の整数、
mは0または1〜20の整数を表す。)で表される化合物
であり、アルキレンオキサイドの付加モル数が上記の付
加モル数を超えると粘度が高くなったり、固状となり好
ましくない。
本発明において、前記、低粘度鉱物油と二価エステ
ル、硬化ヒマシ油エチレンオキサイド付加物、高級アル
コールのアルキレンオキサイド付加物の3成分との合計
を100重量%として低粘度鉱物油の含量が通常10〜80重
量%、好ましくは15〜75重量%である。低粘度鉱物油の
含量が10重量%より小さくなると油剤の拡展性が著しく
悪くなり、80重量%より大きくなると潤滑性が悪くな
る。また、本発明の二価エステル(A)と、硬化ヒマシ
油エチレンオキサイド付加物(B)と、高級アルコール
のアルキレンオキサイド付加物(C)の3成分を90〜20
重量%含有し、かつ、前記(A)(B)および(C)の
3成分の比が(A):(B):(C)=80〜50重量%:1
0〜30重量%:10〜25重量%である。なお、ここで、
(A)+(B)+(C)=100重量%である。(A)が8
0重量%を超えると処理剤安定性が悪くなり、50重量%
より少なくなると平滑性が悪くなる。好ましくは、75〜
55重量%である。
また、(B)は30重量%より多くなると、平滑性が悪
くなり、10重量%未満になると柔軟性が悪くなる。好ま
しくは、30〜15重量%である。また、(C)は25重量%
より多くなると、発煙性が悪くなり、10重量%未満にな
ると延伸性が悪くなる。好ましくは10〜15重量である。
本発明に係る合成繊維用処理剤を付与する方法として
は、本処理剤を非含水で、ローラーあるいはガイドを用
いて紡糸工程あるいは延伸直前の工程で付与される。
本発明に係る合成繊維用処理剤が付与された合成繊維
は延伸ローラー上での糸条への拡展性が優れており、繊
維の延伸性が大幅に向上する。
本発明の処理剤は、耐熱性、延伸性が優れており、繊
維の製造、加工工程で使用されるが、特にナイロン、ポ
リエステルなどの熱可塑性合成繊維を材料とする強度の
大きい産業資材用フィラメント糸の製造加工に適する。
[実施例] 実施例1,2、比較例1〜4 1260デニール、204フィラメントのナイロン6フィラ
メントを通常の方法で溶融紡糸し、紡速500m/分で得ら
れた糸条に表−1の組成からなる処理剤をローラー給油
法により繊維に対し、1重量%付与した後、巻き取るこ
となく2段延伸でトータル延伸倍率5倍に、200℃のホ
ットローラーを用いて延伸した。延伸時のホットローラ
ーでの発煙性、ホットローラーでの汚れ状態、延伸性
(延伸時の糸切れ回数)を測定した。
(イ)発煙性:延伸時のホットローラーにおける発煙状
態を観察した。
◎;発煙がない ○;発煙がほとんどない ×;発煙が多い (ロ)汚れ :延伸時のホットローラーにおける汚れの
状態を観察した。
◎;汚れがない ○;汚れがほとんどない ×;汚れが多い (ハ)延伸性:ポリマーの重量で約1トン分の6ナイロ
ンフィラメントを延伸する間に発生した糸切れ回数によ
り示した。
(ニ)拡展性:6ナイロンフィルムに処理剤を注射器にて
1滴たらし3分、5分後の広がりを面積にて測定した。
(ホ)柔軟性:糸〜糸間の摩擦を評価した。
◎;摩擦係数0.280以下 ○;0.280〜0.300 ×;0.300以上 (ヘ)処理剤安定性:処理剤を40℃で配合後、25℃で3
時間静置した後の安定性を評価。
◎;透光性がよく配合時の状態を維持し極めて良好。
○;◎に比して透光性はやや劣るが分離その他の性質
の変化がみられず良好。
×;透光性が悪く、平滑剤と非イオン活性剤とが分
離。
(ト)表面張力:ディニュイ法にて測定。
(at25℃) (チ)接触角:接触角計にて測定。6ナイロンフィルム
との接触角を測定。
上記評価を行ったところ表−2に示すような結果が得
られた。表−2から明らかなごとく実施例1,2は比較例
1〜4に比較して著しく延伸性、ホットローラーの汚れ
の状態、拡展性が向上するという結果を有する。
実施例3,4較例5〜8 1260デニール、204フィラメントのナイロン6フィラ
メントを通常の方法で溶融紡糸し、紡速500m/分で得ら
れた糸条に表−3の組成からなる処理剤をローラー給油
法により繊維に対し、1重量%付与した後、巻き取るこ
となく2段延伸でトータル延伸倍率5倍に、200℃のホ
ットローラーを用いて延伸した。延伸時のホットローラ
ーでの発煙性、ホットローラーの汚れの状態、延伸性
(延伸時の糸切れ回数)を測定した。実施例1,2、比較
例1〜4と同一の方法で評価を行ったところ表−4に示
すような結果が得られた。
本発明に係る実施例3,4は比較例5にくらべ延伸性、
ホットローラーの汚れ、発煙性が優れている。また、実
施例3,4は比較例7にくらべ延伸性、発煙性、汚れ、柔
軟性が優れ、比較例8に比して延伸性、柔軟性が優れて
いる。
実施例5,6、比較例9〜12 1260デニール、204フィラメントのナイロン6フィラ
メントを通常の方法で溶融紡糸し、紡速500m/分で得ら
れた糸条に表−5の組成からなる処理剤をローラー給油
法により繊維に対し、1重量%付与した後、巻き取るこ
となく2段延伸でトータル延伸倍率5倍に、200℃のホ
ットローラーを用いて延伸した。延伸時のホットローラ
ーでの発煙性、ホットローラーの汚れの状態、延伸性
(延伸時の糸切れ回数)を測定し、実施例1,2、比較例
1〜4と同一の方法で評価を行った結果を表−6に示
す。
本発明に係る実施例5,6は比較例9にくらべ延伸性、
発煙性、ホットローラーの汚れが優れている。比較例10
にくらべ延伸性、発煙性、ホットローラーの汚れが優れ
ている。
また、実施例5,6は比較例11にくらべ延伸性、ホット
ローラーの汚れ、柔軟性、拡展性が優れ、比較例12に比
して延伸性、耐熱性、柔軟性、処理剤安定性が優れてい
る。
[発明の効果] 本発明に係る合成繊維用処理剤は、安定性および製造
時の耐熱性(発煙性、ホットローラーの汚れ)に優れ、
延伸時の糸切れが少ないという効果を有する。
特に本発明の処理剤を付与することにより、糸および
延伸ローラーへの拡展性を良くすることができ、延伸性
を著しく向上させることができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】25℃における粘度が1.0〜1.5センチポイズ
    かつ40℃における粘度が0.8〜1.3センチポイズである低
    粘度鉱物油と、二価エステル(A)と、硬化ヒマシ油エ
    チレンオキサイド付加物(付加モル数10〜40モル)
    (B)と、高級アルコールのアルキレンオキサイド付加
    物(C)とを含有する合成繊維用処理剤であって、前記
    低粘度鉱物油の含有量が10〜80重量%であり、前記した
    二価エステル(A)、硬化ヒマシ油エチレンオキサイド
    付加物(B)及び高級アルコールのアルキレンオキサイ
    ド付加物(C)の含有量の和が90〜20重量%であり、か
    つ、前記した(A)、(B)及び(C)の3成分の比
    が、(A):(B):(C)=80〜50重量%:10〜30重
    量%:10〜25重量%((A)+(B)+(C)=100重量
    %)であることを特徴とする合成繊維用処理剤。
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