JPH0366549B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は個々の管部材から結合される管体に関
し、該管部材は端面の結合面の領域に構成された
溝部及び突縁部を有するものに関する。この種の
管部材の突縁部は先端ほど幅が狭まれるように形
成され、先端ほど幅が拡開した上記溝部に上記の
突縁部が噛合するように構成されている。

このような管体は欧州公開特許公報第1836号で
公知である。この公知の管体において個々の管部
材を相互に押し付ける圧力は、結合面に対して直
角に延びるか又は押圧方向に平行でかつ管体全体
を取り囲んだ締付けバンドによつて生ずる。従つ
て極めて長い管体の場合は極めて長いバンドが必
要であり、管体を長手方向に亘つて取り囲むこと
が不可能である。しかも上記の公知技術では管部
材相互間の可動性が甚だしく限定されている。

本発明の目的は、管体を形成する個々の管部材
を結合するのに長さが短くかつ寸法の小さい締付
け装置で十分まかなえるようにした、改善された
結合部を提供することである。又本発明の別の目
的は、相互に広範囲に可動であると共に構造が簡
単で密閉性の高い上述型式の改善された個々の管
部材を提供することである。

上記の目的は、個々の管部材の結合部付近の外
側又は内側に夫々フランジを設け、結合すべき端
面からそれた各フランジの側部に該フランジの根
元に向かつてフランジ幅が拡がるように傾斜面を
形成し、内側に環状チヤンネルを有して、互いに
当接した管部材の夫々のフランジを覆うように形
成したリングを設け、リングは両フランジを覆つ
た時に該リングの側端で両フランジを締付けるよ
うに、無加圧状態における側端相互間の間〓を両
フランジの傾斜面の根元における距離よりも短く
形成されたことを特徴とする個々の管部材から結
合される管体によつて達成される。

従つて輪状をした締付用リングが結合点に直接
装着され、その小さな外形寸法及び長さで以つて
フランジの傾斜面に充分な圧力をかけて両管部材
の端面側を互いに結合する上記の方法は、製作費
が安く又施工が容易なので取付けた費用がかから
ない。上記のリングはシール効果を有するので高
度の密閉性が得られる。又上記のリングは可撓性
が付与されているので、従来の溝部、突縁部構造
に比較して管部材相互間に高度の可動性が得られ
る。

本発明の管部材の結合は下記の特徴がある。

(1) 結合には摩損を生じないこを要求されるが、
本発明によれば熟練工でなくとも組付けること
ができる。

(2) ガス、真空及び水圧に対する完全なシールを
保証した結合が得られる。

(3) 本発明の結合部は管部材を相互に自動調心さ
せる。

(4) 結合部のシールを損なわないで結合部を制限
的に可動即ち可撓にすることができる。

(5) リングを簡単、確実かつ密閉状に装着するこ
とができる。

さらにに内側フランジの場合は、リングを中
空体の内側に当接させて加圧装置によつて拡開
させることができる。

リングの密閉性と保持機能は、リングを個々の
管部材に当接させた後にリングの内部中空領域に
固化ないしは永久弾性のある物質を充填すること
によつてさらに改善することができる。永久弾性
物質を使用すると管部材相互間に高度の可動性が
維持される。

充分な密閉性を有してかつ管部材相互間に可動
性を持たすことは、管部材を組付けた場合に溝部
と突縁部との間に少なくとも一つの中空領域が形
成され、該中空領域内に固化ないしは永久弾性を
有する物質或いは一つ以上の弾性締付けバンドを
挿入することにより達成される。又上記弾性締付
けバンドを各溝部の底部に配置し、その状態のバ
ンドに突縁部の峰部を当接させる。

上記溝部ないしは突縁部を、上記管部材の端面
側に挿入又は取付け可能な保形材によつて形成す
ることが提案される。結合点の精度をあげ又管部
材構造を簡易化するために、管部材自体に他の管
部材の溝部又は突縁部に対応して係合する突縁部
又は溝部を精確に形成する必要がない。

上記保形材を溝部又は突縁部によつて管部材の
端面側に極めて容易に固着することができ又保形
部材を弾性材料によつて形成することができる。
従つて極めて高度の密閉性が得られる。

大型の管体において、管部材を数個の数、殊に
半殻に形成すると輸送及び格納が容易となる。

連続状の溝部及び突縁部は、殻の角部領域にお
いて一つの端面の突縁部が分離面の溝部に連絡
し、又一つの端面の溝部が分離面の突縁部に連絡
することによつて達成される。このようにして密
閉性が改善されるだけでなく個々の管部材の端面
側において殻を組付けた後も溝部及び突縁部は依
然として連続的に延びるものである。従つて上記
の連絡点が溝部及び突縁部に対して45゜の角度を
なして延びていることが望ましい。

組付けるべき個々の管部材を殻で構成した場合
は、一つの管部材の分割状結合部をそれに当接す
べき他の管部分の分割状結合部に対して食い違い
状に形成すると安定性がよくなる。

以下、図面について本発明の実施例を詳細に説
明する。

第１図及び第２図の下部に示すように、管部材
１はその正面側に同心の弓なり環状溝部３を有
し、上記管部材１に結合すべき管部材２の端面側
に形成した同様の弓なりの輪状突縁部４を上記溝
部３に係合する。２個の管部材１及び２を互いに
組立てると上記溝部３と突縁部４の正面間に空洞
５が形成され、固化ないしは永久弾性を有する物
質を孔状に形成した溝孔６を介して上記空洞５に
押込む。上記溝部及び突縁部は管部材１及び２が
相互にある程度制限された運動ができるように湾
曲している。

第１図及び第２図の下部に示す実施態様では正
面側に唯一つの溝部及び唯一つの突縁部を備える
のに反して、第１図及び第２図の上部に示す実施
態様では管部材１の端面側に一つの突縁部４と二
つの溝部３を配列し、又管部材２の端面側に二つ
の突縁部４と一つの溝部３を配置する。突縁部と
溝部は、管部材が互いに制限された運動が可能な
るように形成され、又上記突縁部と溝部とで空洞
を形成し、該空洞内に３本の永久的な弾性を有す
る環状締付けバンド８を溝部３の底部に配置して
突縁部４の峰部で上記のバンドを押圧できるよう
にする。両管部材１及び２の端面は輪状フランジ
９ａ及び９ｂによつて夫々外方に延び、両管部材
を互いに結合した時に相互に当接することができ
る。夫々のフランジはその側面に管部材の端面側
からそれた斜面１０を有し、断面がくさび形をな
していてフランジの根元部に向かつて拡がつてい
る。両管部材を結合した後に両フランジ上にリン
グ１１を嵌装する。該リングはほど円形管状の断
面を有し、又内側に環状の溝を有してこの溝を通
してフランジ９ａ及び９ｂがリング１１内に突入
する。リングの両側端１２がフランジの傾斜面１
０の根元に当接する。該両側端間の距離は管部材
を結合した際の傾斜面１０の根元間の距離よりも
短い。

第３図の実施例において、プラスチツク製の保
形材１７を管部材の端面に差し込む。このプラス
チツク製の保形材１７には一つの溝部或いは二つ
の溝部と一つの突縁部が形成されている。管部材
２の端面側には上記突縁部に対応したプラスチツ
ク製の保形材１８が固着され、一つの突縁部或い
は二つの突縁部の一つと溝部とが形成されてい
る。保形材１７及び１８を管部材１及び２の端面
に固着し又溝部１９及び突縁部２０によつて管部
材１及び２の端面側に補助的或いは択一的に固着
することとができる。従つて突縁部２０はスナツ
プ掛止めによつて分離不能状に溝部１９に固着さ
れる。

第４図及び第５図において、管部材は２個の半
殻２３及び２４から形成され、該半殻の溝部及び
突縁部は管部材の端面に亘つて通るだけでなく半
殻相互間の分離面２５及び２６に亘つて通つてい
る。これらの殻の角部領域で端面の突縁部は分離
面の溝部に連絡し、端面の溝部は分離面の突縁部
に連絡している。突縁部から溝部へ及び溝部から
突縁部への連絡点では45゜の角度をなしている。

第１図及び第３図の実施例と違つて第４図及び
第５図の実施例は、、フランジ２１ａ及び２１ｂ
を管部材１及び２の外側に形成しないで内側に形
成し、内側からフランジ上にリング２２を取付け
該リングを拡開させる。このようにして当接した
管部材１及び２の端面を互いに押圧する。

永久弾性物質を押入した後に、管部材相互間の
可動性を良くするためにリング１１を若干緩める
ことができる。

第６図、第７図、第８図に示すように、軸線に
平行な溝部及び突縁部によつて組立てた３個の殻
によつて管部材を形成することができる。第６図
では各殻は分離面、結合面に夫々一つの突縁部４
又は溝部３を有する。

上述のすべてのの実施例において溝部及び突縁
部は横断面の周りに形成されるものである。これ
によつて溝部と突縁部の調心が容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は互いに結合すべき２個の管部材の結合
部を互いに隔離した状態で示す縦断面図で、図の
上下部には異なつた結合構造を示し、第２図はリ
ングを取付けて第１図の管部材を組立てた結合部
の縦断面図、第３図は溝部と突縁部を各管部材に
よつて別々に形成した形状にした第２図と同様の
縦断面図、第４図は内部リングを有する２個の管
部材の縦断面図、第５図は半殻部材で形成した管
部材の斜視図、第６図は３分殻部材で形成した管
部材の斜視図、第７図及び第８図は第６図の部分
の組立て及び分解図である。 １，２…管部材、、３…溝部、４…突縁部、５
…中空領域、７…物質、８…締付けバンド、９
ａ，９ｂ…フランジ、１０…傾斜面、１１…リン
グ、１２…側端、１４…物質、１７，１８…保形
材、１９…溝部、２０…突縁部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一方の管部材の端面には少なくとも一つの溝
   部が設けられ、他方の管部材の端面には少なくと
   も一つの突縁部が設けられた個々の管部材から結
   合される管体であつて、上記突縁部は先端ほど幅
   が狭まるように形成され、先端ほど幅が拡開した
   上記溝部に上記突縁部が噛合するように構成され
   たものにおいて、上記個々の管部材１，２の結合
   部付近の外側又は内側に夫々フランジ９ａ，９ｂ
   を設け、結合すべき端面からそれた各フランジ９
   ａ，９ｂの側部に該フランジの根元に向かつてフ
   ランジ幅が広がるように傾斜面１０を形成し、内
   側に環状チヤンネルを有して、互いに当接した上
   記管部材１，２の夫々のフランジ９ａ，９ｂを覆
   うように形成したリング１１，２２を設け、上記
   リング１１，２２は両フランジ９ａ，９ｂを覆つ
   た時に該リングの側端１２で両フランジを締付け
   るように、無加圧状態における上記側端１２相互
   間の間〓を両フランジの上記傾斜面１０の根元に
   おける距離よりも短く形成されたことを特徴とす
   る個々の管部材から結合される管体。 ２ フランジを内側に設けた場合に上記リング２
   ２を管体の内側に当接させて、加圧具によつて拡
   開させた特許請求の範囲第１項に記載の管体。 ３ 上記リング１１を管体に当接させた後に、リ
   ング１１の内部中空領域に固化ないしは永久弾性
   の物質１４を充填した特許請求の範囲第１項また
   は第２項に記載の管体。 ４ 管部材を互いに組付けた場合に溝部３と突縁
   部４との間に少なくとも一つの中空領域５が形成
   され、該中空領域内に固化ないしは永久弾性の物
   質７或いは一つ以上の弾性締付けバンド８を挿入
   した特許請求の範囲第１項から第３項までのいず
   れか１項に記載の管体。 ５ 弾性締付けバンド８を各溝部３の底部に配置
   し、その状態のバンドに突縁部４の峰部を当接さ
   せた特許請求の範囲第１項から第３項までのいず
   れか１項に記載の管体。 ６ 上記溝部３または突縁部４を、上記管部材
   １，２の端面側に挿入又は取付け可能な保形材１
   ７，１８によつて形成した特許請求の範囲第１項
   から第５項までのいずれか１項に記載の管体。 ７ 保形材１７，１８を溝部１９及び突縁部２０
   によつて管部材１，２の端面側に固着した特許請
   求の範囲第６項記載の管体。 ８ 保形材１７，１８の少なくとも一つがプラス
   チツクのような弾性材料からなる特許請求の範囲
   第６項又は第７項に記載の管体。 ９ 管部材が複数の部材、殊に半殻からなる特許
   請求の範囲第１項から第８項までのいずれか１項
   に記載の管体。 １０ 殻の角部領域において一つの端面の突縁部
   が分離面の溝部に連絡し、又一つの端面の溝部が
   分離面の突縁部に連絡した特許請求の範囲第９項
   記載の管体。 １１ 上記の連絡点が溝部及び突縁部に対して
   45゜の角度をなして延びている特許請求の範囲第
   １０項記載の管体。 １２ 一つの管部材の分割状結合部をそれに当接
   すべき他の管部材の分割状結合部に対して食い違
   いに形成した特許請求の範囲第１項から第１１項
   までのいずれか１項に記載の管体。