JPH036267A - 磁性塗料の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ビデオ機器、オーディオ機器、コンピュー
タなどの用途に供される磁気テープや磁気ディスクなど
の磁気記録媒体の作製に用いられる磁性塗料の製造方法
に関する。

〔従来の技術〕

この種の磁性塗料は、磁性粉末、結合剤および必要に応
じて配合される各種の添加剤を、有機溶剤などの分散媒
と混合分散することにより、製造されており、この塗料
をポリエステルフィルムなどの非磁性支持体上に塗着し
、所定厚みの磁性層を形成することにより、磁気テープ
や磁気ディスクなどの磁気記録媒体が作製される。

この媒体の記録特性や電磁変換特性は、上記の如く形成
される磁性層中の磁性粉末の分散性の良否に左右される
ため、磁性塗料の製造段階において磁性粉末の分散性が
良好なものとされていることが必要である。この観点か
ら、磁性塗料用の混合分散機としては、従来より、高粘
度タイプの塗料配合物を連続的にまた短時間に効率的に
混合分散しうるちのとして知られるサンドグラインダミ
ルが賞用されている。

このサンドグラインダミルは、たとえば、混合機本体を
構成するベッセル中で円板状のディスクによる撹拌で分
散用メディアを激しく撹拌し、その衝撃、せん断、摩擦
によって塗料内容物を混合分散させるものであり、上記
の分散用メディアとしては、耐摩耗性や耐溶剤性にすぐ
れ、しかも比重が比較的低くてかつ安価であるガラスピ
ーズが）凡用されている。

［発明が解決しようとする課題］ しかるに、分散用メディアとしての上記従来のガラスピ
ーズは、その比重が約２．６　ｇ　／　ｃｃ程度で、ボ
ールミルなどの分散用メディアとして知られるスチール
ボールやジルコニアポールなどに比し低比重であるとい
えても、磁性塗料の塗料配合物に較べるとまだかなり高
いため、混合分散中にビズの上昇運動が充分に行われ難
く、ベッセル中でビーズが不均一に存在しやすくなる。

このため、ガラスピーズが密になっている部分のともす
りによるビーズの摩耗が生じたり、撹拌用ディスクやベ
ッセルの偏摩耗が発生し、そのぶん分散効率の低下をき
たし、また摩耗粉の磁性塗料への混入による磁気特性へ
の悪影響も考えられ、結果として磁気記録媒体の電磁変
換特性が悪くなるという問題があった。

この発明は、上述の事情に照らし、サンドグラインダミ
ルの分散用メディアとして、従来のガラスピーズに較べ
てより低比重である特定のビーズを探究することにより
、磁性粉末の分散性にすぐれて、良好な電磁変換特性を
有する磁気記録媒体の作製が可能となる磁性塗料を製造
しうる方法を提供することを目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

この発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討
した結果、サンドグラインダミルの分散用メディアとし
て、エンジニアリングプラスチックビーズに代表される
ような磁性塗料にほぼ近い低比重のビーズを用いること
により、ベッセル中でのビーズの偏在によるそれ自体の
摩耗や撹拌用ディスクなどの偏摩耗が抑制され、磁性粉
末の分散性にすぐれて、良好な電磁変換特性を有する磁
気記録媒体の作製が可能となる磁性塗料が得られるもの
であることを見い出し、この発明を完成するに至った。

すなわち、この発明は、磁性粉末および結合剤を含む塗
料配合物をサンドグラインダミルにより混合分散して磁
性塗料を製造するにあたり、上記ミルの分散用メディア
として、比重が１．１〜２．２ｇ　／　ｃｃのビーズを
用いることを特徴とする磁性塗料の製造方法に係るもの
である。

〔発明の構成・作用〕

この発明においてサンドグラインダミルの分散用メディ
アとして用いる比重が１，１〜２．２ｇ／ｃｃのビーズ
としては、耐摩耗性や耐溶剤性などの分散用メディアに
望まれる一般的特性にすぐれたものである限り、広範囲
の無機質材料および有機質材料の中から任意に選択使用
できるが、特に比重が１．３〜１．６　ｇ　／　ｃｃの
範囲にあるものが好ましい。

この好ましきビーズの代表的なものとして、有機質材料
の一種であるエンジニアリングプラスチックビーズが挙
げられる。エンジニアリングプラスチックビーズとは、
ポリフェニレンスルフィド、ナイロン６、ナイロン６６
またはこれらにガラス繊維などを充填剤とした強化タイ
プなどを材質とし、これらを圧縮成形、射出成形などの
方法によってビーズ状にしたものである。

この発明において、このようなビーズの大きさとしては
、サンドグラインダミルの形状、構造などによってかな
り相違するが、−ａ的には平均粒径が０．５〜３．０１
）、好適には０．８〜．２．０　ｍｍの範囲にあるのが
よい。

このビーズを分散用メディアとして用いたサンドグライ
ンダミルは、既述のとおり、ビーズを激しく攪拌しその
衝撃、せん断、摩擦によって内容物を混合分散させうる
ちのであればよく、その形状、構造は特に問われず、既
存のものを任意に用いることができる。また、ビーズの
攪拌手段も、円板状のディスクのほか、棒状のビン、板
状のアームなどであっても差し支えない。

この発明においては、上記の如きミルに分散用メディア
としての前記特定のビーズと塗料配合物とを装填し、こ
の配合物の混合分散を行うことにより、目的とする磁性
粉末の分散性にすぐれた磁性塗料を製造する。

ここで用いる塗料配合物は、磁性粉末および結合剤とと
もに、これらを分散、溶解させる有機溶剤や水などの分
散媒を含み、これにさらに必要に応じて潤滑剤、帯電防
止剤、界面活性剤、研摩剤、充填剤などの公知の各種添
加剤が配合されてなるものである。

上記の磁性粉末としては、７−Ｆｅ２Ｏ３、Ｆｅ、Ｏ，
、Ｃｏ含有ｒＦｅ２ｏｚ、バリウムフェライトなどの酸
化物系磁性粉末のほか、Ｆｅ、Ｃｏ、Ｎｉなどの金属ま
たは合金からなる金属系磁性粉末など従来公知のものを
いずれも使用できる。また、結合剤としては、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル系共重合体、ポリウレタン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、繊維素系樹脂、ポリビニルブチラル系
樹脂、ポリイソシアネート化合物など従来公知のものが
同様に使用可能である。

このようにしてサンドグラインダミルによる磁性塗料の
製造を行ったのち、この塗料を常法によりポリエステル
フィルムなどの非磁性支持体上に塗着することにより、
磁気テープや磁気ディスクなどの磁気記録媒体が作製さ
れる。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明では、サンドグラインダミルの
分散用メディアとして、磁性塗料の配合物にほぼ近い低
比重のものを用いたことにより、磁性粉末の分散性の良
好な磁性塗料を容易に製造でき、この塗料の使用によっ
て電磁変換特性にすぐれた磁気記録媒体の作製が可能と
なる。

〔実施例〕

つぎに、この発明の実施例を記載してより具体的に説明
する。なお、以下部とあるのは重量部を意味するものと
する。

実施例１ ポリウレタン樹脂 三官能性イソシアネート化合物 アルミナ粉 ステアリン酸イソアミル シクロヘキサノン ６．６部 ４．４部 １５部 １０部 １５５部 トルエン　　　　　　　　　　　１５５部上記の塗料配
合物を、平均粒径１．ＯＮのポリフェニレンスルフィド
からなるビーズ（比重１．３ｇ／　ｃｃ　）を分散用メ
ディアとしたサンドグラインダミル（ポット容量２１、
縦型、ビーズ充填量５０容量％）にて、配合物供給速度
１３０　ｇ／分、攪拌速度６ｍ／秒、冷却水温度１０℃
の条件で、４回パスを行って、磁性塗料を製造した。

この塗料を、厚さ３３μｍのポリエチレンテレフタレー
トフィルムの両面に、乾燥後の厚みが両面共４．０μｍ
となるように塗布乾燥したのち、カレンダリング処理を
施し、ついでこれを直径４７鳳１の円板に打ち抜き加工
処理して、磁気ディスクを作製した。

比較例１ ポリフェニレンスルフィドからなるビーズの代わりに、
平均粒径１．０龍のガラスピーズ（比重２゜６ｇ／ｃｃ
）を分散用メディアとして用いた以外は、実施例１と同
様にして、磁性塗料を製造した。また、この塗料を用い
て実施例１と同様にして、磁気ディスクを作製した。

比較例２ ポリフェニレンスルフィドからなるビーズの代わりに、
平均粒径１．Ｑ　重重のジルコニアビーズ（比重６．０
ｇ／ｃｃ）を分散用メディアとして用いた以外は、実施
例１と同様にして、磁性塗料を製造した。また、この塗
料を用いて実施例１と同様にして、磁気ディスクを作製
した。

上記の実施例および比較例の各磁気ディスクにつき、ギ
ャップ幅０．４μｍ、トラック幅６０μｍのセンダスト
ヘッドを用いて、３．６０Ｏｒｐｍで磁気ヘッドと摺接
させ、そのときの出力レベルとノイズレベルとの比（Ｃ
／Ｎ比）を測定し、比較例１の磁気ディスクを基準（Ｏ
ｄＢ）とした相対値を求めた。この結果を、サンドグラ
インダミルによる磁性塗料の製造における上記ミルの撹
拌用ディスクの摩耗減量と併せて、つぎの第１表に示す
。

第 １ 表 上記の結果から明らかなように、この発明の磁性塗料の
製造方法によれば、サンドグラインダミルによる塗料配
合物の混合分散において、撹拌用ディスクの摩耗減量が
少なくて、磁性粉末の良好な分散性が達成されることか
ら、電磁変換特性にすぐれた磁気ディスクの作製が可能
となるものであることがわかる。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）磁性粉末および結合剤を含む塗料配合物をサンド
   グラインダミルにより混合分散して磁性塗料を製造する
   にあたり、上記ミルの分散用メディアとして、比重が１
   ．１〜２．２ｇ／ｃｃのビーズを用いることを特徴とす
   る磁性塗料の製造方法。
2. （２）比重が１．１〜２．２ｇ／ｃｃのビーズがエンジ
   ニアリングプラスチックビーズである請求項（１）に記
   載の磁性塗料の製造方法。