JPH036252Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はジヤー式電気がまの改良に関するもの
である。

従来、この種のジヤー式電気がま（以下電気が
ま）は炊飯完了後内がま内の米飯を長時間保温す
るため、ふた、本体の側面と底面に保温用ヒータ
ーを設けて全面から加熱保温している。このこと
は米飯に温度むらを生じると温度の高い所が乾燥
して低い温度の所は水つぽくなつてくるからであ
る。また、ふた面の温度を他の所よりもやや高め
の温度にして内ぶたなどへの結露を防止して保温
中の米飯上面の乾燥を防止し黄変を防ぐようにさ
せている。そのためにふたへ保温ヒーターを設け
ているためふたの開閉する部分に保温ヒーター通
電用のリード線を配線しなければならず、構造が
複雑になるとともに組立工数が多くなりコストア
ツプする要因となる欠点を有していた。

本考案は上記の欠点を除くためになされたもの
で、構造が簡単で組立工数を削減するジヤー式電
気がまを提供するにある。そのためにふたにあつ
た補助ヒーターをなくし、それにより内ぶたが冷
えて内ぶた下面に露がつくのでそれを防ぐため
に、本考案は内ぶたの下面を覆いかつ周辺部に立
上り部を有する補助ぶたを補助ブツシユを介して
外ぶたに設けるとともに内容器側面に補助ヒータ
ーを設けたものである。

以下本考案の一実施例を図面に従つて説明す
る。

図において、１は内がまで、本体２に設けてな
るその外底面に炊飯ヒーター４を配設してある内
容器３に着脱自在に収納したものである。５は炊
飯完了を感知する炊飯サーモスタツトで、炊飯ヒ
ーター４の中央部を貫通する如く位置してなるも
のである。６は内ぶたで内がま１上面の開口１４
をおおうように位置しかつ内がま１の上端に載置
されているものである。７は外ぶたで、本体２の
上部開口をおおうように位置してなる開閉自在な
ものである。８は係止棒で、外ぶた７の中央部に
固定してあり、内ぶた６中央部の穴にはめ込んで
あるゴムなどの弾性部材よりなるブツシユ９の穴
に差し込んで内ぶた６を係止して取着するもので
ある。１０は蒸気口で、内ぶた６に取り付けてあ
り、外ぶた７の外表面にその先端をのぞませてあ
る。１１は保温ヒーターで内容器３の外側面に取
り付けてある。１２は補助ぶたで、周辺に内ぶた
６に向つて立上つた立上り部１５を有しその中央
に取り付けてあるゴムなどの弾性部材よりなる補
助ブツシユ１３の係止穴に前記係止棒８の先端を
差し込んで内ぶた６の下面に位置するように係止
して設けたものである。またＡは補助ぶた空間部
であり、内ぶた６と補助ぶた１２との間の空間部
である。Ｂは内がま空間部であり、内がま１内の
米飯１６と補助ぶた１２との間の空間部である。

次に本考案の作用について説明する。内がま１
に米、水を入れて炊飯ヒーター４により加熱をし
内がま１のかま底の温度上昇で炊飯完了を感知す
る炊飯サーモスタツト５により、炊飯ヒーター４
への通電を止め、保温動作に入る。保温は内容器
３の外側面に取り付けられた保温ヒーター１１に
通電をし自動温度調節器（図示せず）により、米
飯１６が適温に保温されるようにコントロールさ
れる。

保温ヒーター１１により加熱された熱は内容器
３と内がま１の間の空気層によりゆるやかな温度
変化をしながら内がま１を加熱し、内がま１から
米飯１６へ伝熱するものと、内ぶた６へ伝熱する
ものと、補助ぶた１２と米飯１６上面との間にあ
る内がま空間部Ｂへ伝熱するものとに分かれる。
内がま空間部Ｂへ伝熱するものは、内がま空間部
Ｂの比熱が小さいので、米飯１６の温度より内が
ま空間部Ｂの温度が高めになつて平衡する。また
内ぶた６へ伝熱した熱は内ぶた６の上面から熱が
逃げて、この空気温度より高くならずやや低めの
温度になる。そのために内ぶた６の内面には結露
を生じるが、内ぶた６の内面をおおうように設け
た補助ぶた１２により内がま１内の補助ぶた空間
部Ａの空気は内がま１内の内がま空間部Ｂと通じ
てはいるが補助ぶた１２により対流が阻止され、
湿度の高い内がま空間部Ｂ内の空気が流れ込むこ
とがなくなり結露が少なくなる。また補助ぶた１
２は内ぶた６より温度が高めの空気中にあるの
で、内ぶた６に比べ結露が少ない。しかも内ぶた
６に結露して落ちた露は補助ぶた１２上に落ち米
飯上には落ちないので、部分的に水分が多くなつ
て白化状態にはならない。

以上のごとく本考案によれば、内ぶたの下面を
おおう補助ぶたを設け、内容器側面に保温ヒータ
ーを設けたことにより、従来の如くふたに保温ヒ
ーターを設けなくても、補助ぶたへの結露を少な
くでき長時間内がま内の米飯を保温することがで
きるので、構造が簡単となるとともに組立工数を
削減した電気がまを提供出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例によるジヤー式電気
がまの断面図である。 １……内がま、２……本体、３……内容器、４
……炊飯ヒーター、６……内ぶた、７……外ぶ
た、１１……保温ヒーター、１２……補助ぶた、
１３……補助ブツシユ、１４……開口、１５……
立上り部、Ａ……補助ぶた空間部、Ｂ……内がま
空間部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底面に炊飯ヒーター４を配設してある内容器３
   を本体２に設けるとともに該内容器３に着脱自在
   な内がま１を収納し、且つ本体２に該内がま１の
   開口１４を覆い、かつ内がま１の上端に載置され
   る内ぶた６を取着してある開閉自在な外ぶた７を
   設けてなるジヤー式電気がまにおいて、前記内容
   器３の側面に保温ヒーター１１を設けるととも
   に、前記外ぶた７の係止棒８に内ぶた６の下面を
   覆い、周辺に内ぶた６に向つた立上り部１５を有
   する補助ぶた１２を補助ブツシユ１３を介して着
   脱自在に取付け、補助ぶた空間部Ａは内がま空間
   部Ｂと通じてはいるが補助ぶた１２により対流が
   阻止され、内がま空間部Ｂ内の湿度の高い空気が
   流れ込むことがなくなる構成としたことを特徴と
   するジヤー式電気がま。