JPH0361541B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はボツクス柱を溶接するために使用する
起倒装置の改良に関するものである。

〔従来の技術〕

第４図に示すような鉄骨建築物に使用するボツ
クス柱１にダイヤフラム２を溶着する際、溶接部
３を下向き溶接で溶接するためには、ボツクス柱
１を直立させる必要がある。このボツクス柱１を
起し直立させるためには、従来はクレーンが利用
され、１本づつ柱頭を吊りながら起倒させてい
た。

なおボツクス柱１は、上記の手段で直立させダ
イヤフラム２を溶接した後、水平に倒し側板４を
溶着して仕上げるのである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところでクレーンを使用して行なう柱の起倒
は、起倒に時間がかかる上に、起倒時にボツクス
柱転倒の恐れがあり、安全上の問題がある。又柱
を起し直立させる際、柱を作業台に固縛する作業
や、倒す際の固縛解除作業が必要で、その分手間
がかかるのも欠点として指摘されている。

さらに従来はダイヤフラムの溶接は半自動溶接
であり、溶接作業性が必ずしも高くないのも問題
となつている。

本発明は上記のような従来行なわれているボツ
クス柱起倒方法の問題点を解消するためになされ
たもので、作業能率が高く、安全性に優れ、自動
溶接も可能なボツクス柱起倒装置を提供しようと
するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本発明に係るボツ
クス柱起倒装置は、１対の主柱と副柱及び複数個
の作業床支持フレームよりなる門型フレームと；
該フレームの作業床支持フレーム上を前後に滑動
する作業床と；上記主柱に沿つて上下する昇降架
台と；該架台の主桁に沿つて水平方向に移動可能
の１個又は複数個の自動溶接機と；複数個のボツ
クス柱を載荷し床面に設けた水平軸を回転軸とし
て回転可能なボツクス架台と；該架台を回転させ
るための駆動装置とより構成されている。

〔作用〕

ボツクス柱内にダイヤフラムを溶接する際は、
先づ床面に水平に位置した架台上に複数個のボツ
クス柱を載荷してこれを架台に固縛し、駆動装置
を作動して架台を直立させる。これにより直立し
たボツクス柱に対し、門型フレームの所定階の作
業床をボツクス柱の位置まで移動せしめるととも
に、昇降架台を駆動して自動溶接機をボツクス柱
のダイヤフラム溶接位置に移動させ、所定の溶接
を行なう。

〔発明の実施例〕

第１図及び第２図は本発明の一実施例を示すボ
ツクス柱起倒装置の側面図及び一部正面図であ
る。図中１１は主注、１２は副注、１３はブレー
シング、１４は作業床支持フレーム、１５は作業
床、１６はローラ、１７は昇降架台、１８は主
桁、１９はローラ、２０はローラチエイン、２１
は昇降用モータ、２２は駆動軸、２３はスプロケ
ツトホイール、２４は滑車、２５はカウンタウエ
イト、２６は梯子、２７は自動溶接機、２８は溶
接用アーム、２９はラツク、３０はボツクス用架
台、３１は支持軸、３２は油圧式駆動装置であ
る。

作業場に、主柱１１、副柱１２、ブレーシング
１３及び作業床支持フレーム１４で構成した門型
フレームを配置し、該門型フレームの作業床支持
フレーム１４上に駆動装置（図示せず）によりロ
ーラ１６を介して前後に滑動しうる作業床１５を
配設する。上記門型フレームの前面にあつて、該
門型フレームの１対の主柱１１に沿つて上下に昇
降する昇降台車１７は、主柱１１に直交する主桁
１８と、該主桁１８の両端にあつて、主柱１１の
フランジ部を狭着する１対のローラ１９と、主桁
１８の上部中央に配設した昇降用モータ２１と、
該モータ２１の両端に伸びた駆動軸２２の端に装
着したスプロケツトホイール２３等とよりなり、
スプロケツトホイール２３を主軸１１の前面に装
着したローラチエイン２０と螺合せしめている。

ついで昇降台車１７の主桁１８の下部に設けた
ラツク２９と螺合するピニオンを備えた少なくと
も１台の自動溶接機２７を、主桁１８に沿つて水
平方向に走行可能に取りつける。自動溶接機の型
式は自由である。

さらに複数個のボツクス柱１を載荷しうるボツ
クス架台３０を上記門型フレームの前面に配設す
る。ボツクス架台３０は、その一辺を床面に備え
た支持軸３１に軸着し、支持軸３１を回転軸とし
て、油圧式の駆動装置３２により水平より垂直に
90(ア)回転しうるように構成されている。

本発明に係るボツクス柱起倒装置は上記のよう
に構成されている。次に動作について述べる。

先づ水平位置にしたボツクス架台３０上に、複
数個のボツクス柱１を載荷し架台に固縛する。す
なわち第３図にみるように、ボツクス柱間に若干
個の横振れ防止用Ｈ網３３を挟み、クランプ３４
で挟着し、ワイヤ３５をかけ、端部をレバブロツ
ク３６で締めてボツクス柱１を架台３０に固着す
る。３７はパツキンである。

ついで駆動装置３２を作動してボツクス架台３
０を起し、ボツクス１を門型フレームに平行に直
立せめる。続いて溶着すべきダイヤフラムの位置
に応じて、所定位置の作業床１５をボツクス柱１
の方へ移動させ、作業員がその上に立つて昇降用
架台１７を昇降し、自動溶接機２７の溶接トーチ
２８をダイヤフラム溶接部に位置決めし、所定の
溶接を行なう。ダイヤフラムの位置に応じて作業
床１５は夫々の階のものを選択すればよい。又自
動溶接機２７を昇降架台１７に複数個配置するこ
とにより、複数個のボツクス柱１を同時に溶接す
ることが可能となる。

〔発明の効果〕

本発明はボツクス柱起倒装置を前記のように構
成することにより次に述べるような優れた効果を
揚げることができた。

溶接時間が大幅に減少し、溶接コストを低減
せしめた。

溶接の段取り作業の工数が減少した。

安全性が大幅に向上した。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図本発明の一実施例を示すもので
第１図はボツクス起倒装置の側面図、第２図はそ
の要部正面図、第３図はボツクス柱の架台取付
図、第４図はボツクス柱の説明図である。 図中１はボツクス、２はダイヤフラム、３はそ
の溶接部、１１は主柱、１２は副柱、１４は作業
床支持フレーム、１５は作業床、１７は昇降台
車、１８は主桁、１９はローラ、２０はローラチ
エイン、２１は昇降用モータ、２２は駆動軸、２
３はスプロケツトホイール、２４は滑車、２５は
カウンタウエイト、２７は自動溶接機、３０はボ
ツクス架台、３１は支持軸、３２は駆動装置であ
る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ １対の主柱と副柱及び複数個の作業床支持フ
   レーム等よりなる門型フレームと； 該フレームの作業床支持フレーム上を前後に滑
   動しうる作業床と； 上記門型フレームの前面にあつて、該フレーム
   の主柱に沿つて昇降自在の昇降台車と； 該昇降台車の主桁に沿つて水平方向に走行自在
   の１個又は複数個の自動溶接機と； 複数個のボツクス柱を載荷し、床面に設けた支
   持軸を回転軸として回転自在なボツクス架台と； 該ボツクス架台を回転させるための駆動装置
   と；から構成されたことを特徴とするボツクス柱
   起倒装置。