JPH0361435B2 - - Google Patents

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JPH0361435B2
JPH0361435B2 JP22068783A JP22068783A JPH0361435B2 JP H0361435 B2 JPH0361435 B2 JP H0361435B2 JP 22068783 A JP22068783 A JP 22068783A JP 22068783 A JP22068783 A JP 22068783A JP H0361435 B2 JPH0361435 B2 JP H0361435B2
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JP
Japan
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acid
chloride
rhodococcus
ksm
producing
Prior art date
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JP22068783A
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English (en)
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JPS60114196A (ja
Inventor
Shigeo Inoe
Yoshiharu Kimura
Shigehito Adachi
Mikio Takaiwa
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
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Publication date
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は微生物によりアルキル(又はアルケニ
ル)ハライドからカルボン酸を製造する方法に関
する。 従来、脂肪酸のω−末端のみを選択的に酸化す
ることは工業的には困難とされてきた。例えば、
ラクトン系ムスク(じや香合成香料)の主成分で
あるヘキサデカノライドの製造にはω−ヒドロキ
シパルミチン酸が使用されるが、ムスクが高価で
あるのは、この前駆体たるω−ヒドロキシパルミ
チン酸の製造が困難なことに起因する。即ち、パ
ルミチン酸のω−末端を選択的に酸化してω−ヒ
ドロキシパルミチン酸とすることは、合成化学上
困難である。 一方、微生物にノルマルパライフインを資化さ
せてジカルボン酸を製造する際に副産物としてω
−ヒドロキシ高級脂肪酸も得られることが報告さ
れている(例えば特公昭48−26238号)このよう
にω−ヒドロキシ高級脂肪酸はノルマルパラフイ
ンのアルカン資化性菌によるジカルボン酸への代
謝中間体であるが、その著量生産は困難とされて
いる。その理由としてはω−ヒドロキシ高級脂肪
酸の生成速度に比べて、そのジカルボン酸への転
化速度の方がずつと大きいためと推測される。 また、ω−ヒドロキシ脂肪酸と同様にラクトン
系ムスクの主成分である大環状ラクトンの有用な
中間体としてはω−ハロカルボン酸がある。ω−
ハロカルボン酸はハロゲンに官能基を導入するこ
とにより種々の誘導体にも導びくこともできる。
このω−ハロカルボン酸に関しては、アルスロバ
クター属、コリネバクテリウム属、ノカルデイア
属に属し、アルキルハライドからω−ハロカルボ
ン酸を生産する能力を有する菌を培養し、ω−ハ
ロカルボン酸を生産する方法が報告されている
(特開昭57−50893号)。 また一方、ジカルボン酸は合成樹脂、高級潤滑
油、可塑剤、香料等の製造原料として有用な物質
であるが、合成法により製造されていたジカルボ
ン酸は炭素数にも限度があり、炭素数12個以上の
ジカルボン酸を製造することは困難であつた。そ
こで近年、微生物を利用した発酵法によるジカル
ボン酸の製造法が注目されてきた。 従来、微生物によるジカルボン酸の製造法とし
てはキヤンデイダ(Candida)属(特公昭50−
19630号等)、ピキア(Pichia)属(特公昭45−
24392号等)等の酵母によるものが多く、細菌に
よるものではコリネバクテリウム
(Corynebacterium)属(特公昭56−17075号等)
しか見出されていなかつた。 そこで、本発明者らは、斯かる現状に鑑みアル
キル(又はアルケニル)ハライドを対応するω−
ハロカルボン酸又は/及びジカルボン酸に変換す
る能力を有する微生物を広く検索した結果、ロド
コツカス属に属する微生物中に斯かる能力を有す
るものがあることを見出し、本発明を完成した。 すなわち、本発明は一般式() XCH2−A−CH3 () [式中Xはハロゲンを、Aは炭素数4〜20のアル
キレン又はアルケニレンを示す。] で表されるアルキル(又はアルケニル)ハライド
を添加した培地にロドコツカス属に属するカルボ
ン酸生産菌を培養して、培地中に一般式()、 R−A−COOH () [式中Rは−CH2Xまたは−COOHを、Aは炭素
数4〜20のアルキレン又はアルケニレンを示す。
Xはハロゲンを示す。] で表されるカルボン酸と生成蓄積せしめ、これを
採取することを特徴とする微生物によるカルボン
酸の製造法にある。 本発明で使用される微生物はロドコツカス属に
属し、アルキル(又はアルケニル)ハライドのω
−末端を選択的に酸化してω−ハロカルボン酸又
は/及びジカルボン酸を生成しうるものであつ
て、例として、ロドコツカス・エスピー・KSM
−B−18(Rhodococcus sp.KSM−B−18)及び
ロドコツカス・エスピー・KSM−B−19
(Rhodoco−ccus sp.KSM−B−19)が挙げられ
る。この2つの菌株は本発明者らが土壌より分離
したものであつて、微工研菌寄第7307号及び微工
研菌寄第7308号として工業技術院微生物工業技術
研究所に寄託されており、以下の第1表に示す菌
学的性質を有している。
【表】
【表】 以上の菌学的性質を有する菌についてバージエ
イのマニユアル(Bergey′s Manual of
Determirative Bacteriology)第8版(1975年)
に基づいて検索した結果、上記2菌株はロドコツ
カス(Rhodococcus)属に属することが判明し
た。 本発明において原料として用いるアルキル(又
はアルケニル)ハライドは、炭素数6〜22のアル
キル(又はアルケニル)クロライド又はアルキル
(又はアルケニル)ブロマイドが適当である。こ
のうち炭素数12〜18のものが特に好ましい。アル
キル(又はアルケニル)ハライドとしては、例え
ば、n−ヘキシルクロライド、n−ヘプチルクロ
ライド、n−オクチルクロライド、n−デシルク
ロライド、n−ウンデシルクロライド、n−ドデ
シルクロライド(ラウリルクロライド)、n−テ
トラデシルクロライド(ミリスチルクロライド)、
n−ペンタデシルクロライド、n−ヘキサデシル
クロライド(セチルクロライド)、n−オクタデ
シルクロライド、n−エイコシルクロライド、n
−ドコシルクロライド、ウンデセニルクロライ
ド、オクタデセニルクロライド(オレイルクロラ
イド)、及びこれらの混合物等、更にこれらに対
応するブロマイドを挙げることができる。 本発明で使用する培地の組成は、使用する菌株
が良好に生育し、アルキル(又はアルケニル)ハ
ライドからのカルボン酸の生産を順調に行なわし
めるために適当な炭素源、窒素源あるいは有機栄
養源、無機塩などからなる。炭素源としては、炭
水化物(例えば、グルコース、フラクトース、シ
ユクロース、ソルビトール等)、有機酸(例えば、
クエン酸、コハク酸等)、炭化水素(例えば、n
−ドデカン、n−ヘキサデカン等)など資化され
るものならばいずれも使用できる。また、窒素源
あるいは有機栄養源としては、例えば、硝酸ナト
リウム、硝酸カリウム、硝酸アンモニウム等の硝
酸塩類、酵母エキス、肉エキス、ペプトンが挙げ
られる。また、無機塩としては各種リン酸塩、硫
酸マグネシウムなどが使用できる。さらに微量の
重金属塩類が使用されるが、天然物を含む培地で
は必ずしも添加を必要としない。また栄養要求を
必要とする変異株を用いる場合には、その栄養要
求を満たす物質を培地に添加しなければならな
い。 培養は培地を加熱等により殺菌後、菌を接種
し、28〜35℃で3〜5日振盪又は通気撹拌すれば
良い。PHは6.5〜8程度に調整すると良い結果が
得られる。水に難溶性の炭素源等を使用する場合
には、ポリオキシエチレンソルビタン等の各種界
面活性剤を培地に添加することも可能である。 培養液中には、アルキル(又はアルケニル)基
のω−末端のみが酸化されたω−ハロカルボン酸
と、アルキル(又はアルケニル)基のω−末端と
ハライド部分の両方が酸化されたジカルボン酸が
共に生成する。これらの培養液から目的物質であ
るω−ハロカルボン酸及びジカルボン酸の採取お
よび精製は、一般の有機化合物の採取および精製
の手段に準じて行うことができる。たとえば培養
液から菌体等を除去したろ液もしくは培養液その
ものを酸性とし、エチルエーテル、酢酸エチル又
はクロロホルム−メタノール混液等の有機溶媒で
抽出する。この抽出物をカラムクロマトグラフイ
ーあるいは再結晶などの方法を用いてω−ハロカ
ルボン酸及びジカルボン酸をそれぞれ単離するこ
とができる。 以下、実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらによつて限定されるもので
はない。 実施例 1 セチルクロライド50g、リン酸二アンモニウム
10g、リン酸一カリウム2g、硫酸マグネシウム
(7水塩)0.2g、硫酸第一鉄(7水塩)0.02g、
硫酸亜鉛(7水塩)0.016g、硫酸マンガン(4
〜6水塩)0.016g、酵母エキス2gを水道水に
溶かして1にし、PHを7.0に調製した。この液
体培地5mlを50ml容振盪試験管に仕込み、120℃
で15分間蒸気滅菌した後、ロドコツカス・エスピ
ー・KSM−B−18(Rhodococcus sp.KSM−B
−18)を一白金耳接種し、30℃で72時間振盪培養
した。 培養終了後、この培養液に9N硫酸1mlを加え
PHを強酸性として、クロロホルム−メタノール
(2:1)混液20mlで抽出した。この抽出液を減
圧下濃縮した後メタノール−BF3触媒でメチル化
し、ガスクロマトグラフイーにて生成物のω−ク
ロロパルミチン酸とα、ω−テトラデカンジカル
ボン酸の定量を行なつた。その結果を第2表に示
す。 なお生成物のそれぞれのガス−マス(GC−
MC)データは各標品のそれと一致し、ω−クロ
ロパルミチン酸及びα、ω−テトラデカンジカル
ボン酸であることが確認された。
【表】 実施例 2 菌株としてロドコツカス・エスピー・KSM−
B−18(Rhodococcus sp.KSM−B−18)の代わ
りにロドコツカス・エスピー・KSM−B−19
(Rhodococcus sp.KSM−B−19)を用い、実施
例1と同様の条件で培養を行なつた。その結果を
第3表に示す。
【表】 実施例 3 セチルクロライド50g、リン酸二アンモニウム
10g、リン酸一カリウム2g、硫酸マグネシウム
(7水塩)0.2g、ポリペプトン1g、酵母エキス
0.5gを水道水1に溶かし、PHを7.0に調製し
た。この液体培地100mlを500ml容振盪フラスコに
仕込み、120℃で15分間蒸気滅菌した後、ロドコ
ツカス・エスピー・KSM−B−18(Rhodococcus
sp.KSM−B−18)及びロドコツカス・エスピ
ー・KSM−B−19(Rhodococcus sp.KSM−B
−19)をそれぞれ一白金耳接種し、30℃で48時間
振盪培養した。 培養終了後、この培養液に9N硫酸10mlを加え
PHを強酸性として、クロロホルム−メタノール
(2:1)混液200mlで抽出した。この抽出液を減
圧下濃縮した後メタノール−BF3触媒でメチル化
し、ガスクロマトグラフイーにて生成物のω−ク
ロロパルミチン酸とα、ω−テトラデカンジカル
ボン酸の定量を行なつた。その結果を第4表に示
す。 なお生成物のそれぞれのガス−マス(GC−
MC)データは各標品のそれと一致し、ω−クロ
ロパルミチン酸及びα、ω−テトラデカンジカル
ボン酸であることが確認された。
【表】 実施例 4 反応基質としてセチルクロライドの代わりに第
5表に示す各種炭素源を用い、菌株としてロード
コツカス・エスピー・KSM−B−18
(Rhodococcus sp.KSM−B−18)及びロードコ
ツカス・エスピー・KSM−B−19(Rhodococcus
sp.KSM−B−19)をそれぞれ実施例1と同様の
条件で培養を行なつた。その結果を第5表に示
す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式()、 XCH2−A−CH3 () [式中Xはハロゲンを、Aは炭素数4〜20のアル
    キレン又はアルケニレンを示す。] で表されるアルキル(又はアルケニル)ハライド
    を添加した培地にロドコツカス属に属するカルボ
    ン酸生産菌を培養して、培地中に一般式()、 R−A−COOH () [式中Rは−CH2Xまたは−COOHを、Aは炭素
    数4〜20のアルキレン又はアルケニレンを示す。
    Xはハロゲンを示す。] で表されるカルボン酸を生成蓄積せしめ、これを
    採取することを特徴とする微生物によるカルボン
    酸の製造法。
JP22068783A 1983-11-25 1983-11-25 微生物によるカルボン酸の製造法 Granted JPS60114196A (ja)

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JPS60114196A JPS60114196A (ja) 1985-06-20
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