JPH0360990B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は構造物の床等を支承する大梁等にお
けるコンクリート構造の梁構築法に関するもので
ある。

発明の解決しようとする問題点 現場打ちコンクリート構造の梁の構築に際して
は型枠およびそれらの支保工の組立解体に相当の
手間が必要であり、また全体をプレキヤスト部材
として施工することは相当の重量となつて現場で
の建込みが容易でなく現場打ちコンクリートによ
つて施工する床との一体性をもたらすことが容易
でない。

この発明は床の施工において実施されている薄
皮プレキヤスト板上に現場打ちコンクリートを打
設する工法を発展させて梁の施工を可能とし、か
つ格別の支保工を使用しない構築法を開発したも
のである。

発明の構成とその実施例 この発明の要旨とする構成は前記特許請求の範
囲の欄に記載の通りであり、その詳細を図示した
実施例に基いて説明する。

第１図に示す実施例はプレキヤスト部材１は略
Ｉ形断面で少なくとも梁下部がプレキヤストコン
クリート部材２であり、そこにPC鋼材３が緊張
鋼材として埋設してある。そしてこのPC鋼材３
は、ポストテンシヨニング方式あるいはプレテン
シヨニング方式で緊張定着され、プレキヤストコ
ンクリート部材２にプレストレスが導入される。

このプレキヤスト部材１の上部は形鋼４を突設
状に配置し、かつプレキヤストコンクリート部材
２に配筋した鉄筋５の内スターラツプ筋６の上部
を突設させておく。

以上のプレキヤスト部材１をプレストレスが導
入された状態で所定位置に架設し、次いで前記プ
レキヤスト部材１特にそのプレキヤストコンクリ
ート部材２を支保材とし、その上部に型枠７を設
置し、梁上部、スラブのコンクリート８を現場打
ちする。

第２図の実施例は形鋼４をＩ形鋼としてその下
部をＵ状断面としたプレキヤストコンクリート部
材に埋設したもので、梁部分の型枠を必要としな
い。

第３図、第４図の実施例はプレキヤストコンク
リート部材２の上部にラチス状に組んだ鉄骨９お
よび波状の鉄筋１０を突設したもので、これら鉄
骨９、鉄筋１０の上下別に製作しておき、現場で
組立てる。

第５図乃至第８図はその他の実施例の変形例を
示した梁断面の概要である。

発明の効果 この発明は以上の構成からなり梁下部のプレス
トレスの導入されたプレキヤストコンクリート部
材が支保材を兼ねて梁上部さらには床の現場打ち
コンクリートを支承することになるので仮設材が
少くなくてよく、迅速な施工が可能である。また
緊張鋼材をコンクリート中に埋設するのでプレキ
ヤストコンクリート部材をブロツクとしておいて
長さ方向に適宜接続することができる。さらに梁
内部に鉄骨を配した場合耐火被覆を必要としな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図はそれぞれ異なる実施
例を示した縦断面図、第４図は第３図のコンクリ
ート打設前の側面図、第５図、第６図、第７図、
第８図は変形例を示した縦断面図である。 １……プレキヤスト部材、２……プレキヤスト
コンクリート部材、３……PC鋼材、４……形鋼、
５……鉄筋、６……スターラツプ筋、７……型
枠、８……コンクリート、９……鉄骨、１０……
鉄筋。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 少なくとも梁下部がプレキヤストコンクリー
   ト部材であり、かつ緊張鋼材が埋設されていてプ
   レストレスが導入された状態で所定位置に架設
   し、次いで前記プレキヤストコンクリート部材を
   支保材として梁上部のコンクリートを現場打ちす
   ることを特徴とする梁構築法。 ２ 梁コンクリートとともにスラブコンクリート
   を現場打ちする特許請求の範囲第１項記載の梁構
   築法。 ３ プレキヤストコンクリート部材上部に鉄骨が
   一体的に設けてある特許請求の範囲第１項記載の
   梁構築法。