JPH0360020B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、分解式送風装置に係り、特に半導体
構造工場、薬品製造工場、食品製造工場、病院等
の空調防塵室に使用される分解式送風装置に関す
る。

〔従来の技術〕 半導体構造工場等の空調防塵室に於いては、天
井にフアン、フイルタを備えた送風装置を配置
し、この送風装置により空調防塵室内のエアを循
環使用すると共に空調機からのエアを空調防塵室
内に供給し、室内を要求される清浄度に保つよう
にしている。このような送風機に於いては、フア
ン、フイルタは保守点検時に送風装置にケーシン
グから取外さなければならない。特にフイルタ
は、一定時間が経過すると、室内の洗浄度を保つ
上で定期的に交換しなければならない。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、従来の送風装置は、フアン、フ
イルタ等の交換は、その構造上従業員か天井まで
上がり、天井内で作業しなければならず、フア
ン、フイルタ等の交換に多くの時間を要し、作業
能率が極めて悪かつた。また、このような作業は
発塵を伴い、一定の清浄度に復帰するまでに長時
間を要する欠点があつた。

本発明は、このような事情に鑑みてなされたも
ので、空調防塵室側からフイルタの交換が容易に
できる分解式送風装置を提供することを目的とし
ている。

〔課題を解決する為の手段〕

本発明は前記目的を達成する為に、フアン収納
部、整流板収納部、フイルタ収納部が形成された
ケーシングを有する分解式送風装置であつて、天
井室と空調防塵室とを画成する碁盤目状に形成さ
れた枠体に、下方からフイルタ収納部、整流板収
納部、フアン収納部の順で形成されたケーシング
が枠体の下方の空調防塵室側から任意の碁盤の目
位置に着脱することが出来、ケーシングのフイル
タ収納部、整流板収納部、フアン収納部は天井室
に位置し、フイルタ収納部にはその４隅に取付金
具を介してフイルタが空調防塵室側から着脱自在
に設けられる分解式送風装置に於いて、前記取付
金具は、ケーシングのフイルタ収納部にフイルタ
の装着方向にフイルタの４隅に対応して設けられ
たロツドと、ロツドに遊嵌された上パイプと、上
パイプに固着されてロツドに対して回動自在であ
り、フイルタの隅部を支持する支持プレートと、
支持プレートの下方でロツドに遊嵌されると共に
ロツツド下端部で支持される下パイプと、下パイ
プに一端が軸支されたブラケツトと、逆くの字状
に形成され一端が上パイプに軸支されると共にそ
の折曲部がブラケツトに軸支されたレバーと、か
ら成り、支持プレートをロツドを中心に回動して
フイルタの挿入域から進退させると共に、レバー
を操作することによりフイルタの着脱を行うこと
を特徴とする。

〔実施例〕

以下添付図面に従つて本発明に係る分解式送風
装置の好ましい実施例を詳説する。

第１図は、本実施例の構造を示す斜視図、第２
図はその断面図である。送風装置のケーシング１
０が取付けられる枠体１２は断面がＴ字状の梁材
から構成され、枠体１２は碁盤目状に配設されて
上方の天井室１４と下方の空調防塵室１６とを画
成する。枠体１２は図示しない天井から吊りボル
ト１８、ハンガ２０を介して吊り下げられる。ケ
ーシング１０は、上方からフアン収納部２２、整
流板収納部２４、フイルタ収納部２６が構成さ
れ、図に示すように上方になるに従つて幅狭に形
成されている。この為、天井室１４を通るエアの
通過抵抗が少ない。

ケーシング１０の下端部にはフランジ２７が形
成され、ケーシング１０はこのフランジ２７を用
いて、枠体１２下方から取付けることができる。
即ち、第３図に示すように枠体１２、ランナ２８
にボルト３０を挿通し、次にフランジ２７をシー
ル材３２を介して下方からランナ２８に押し当
て、ナツト３４により固着する。

ケーシング１０のフアン収納部２２と整流板収
納部２４とはボルト３６を介して着脱自在に構成
され、整流板収納部２４とフイルタ収納部２６と
は一体に形成される。整流板収納部２４の上面に
は下方からフアン取付板３８がボルト３９により
着脱自在に取付けられ、このフアン取付板３８に
はコの字型ブラケツト４０が固着される。このブ
ラケツト４０には防振ばね４２を介してフアンベ
ース４４が取付けられ、このフアンベース４４に
はフアン４６が設けられる。

フアン４６の出口側には整流板４８が設けら
れ、この整流板４８には下方からボルト５０を介
して整流板収納部２４の上面に着脱自在に取付け
られる。この整流板４８には消音の為の吸音材５
２が装着され、更に整流板収納部２４の側面、上
面にも同様の吸音材５２が装着される。

次に第４図、第５図を中心にフイルタ５４の取
付構造について説明する。フイルタ５４は取付金
具５６を介してフイルタ収納部２６にワンタツチ
で取外しができる。取付金具５６は、次の如く構
成される。ロツド６０はケーシング１０のフイル
タ収納部２６の上板５８に４箇所ナツトを介して
吊り下げられる。ロツド６０は第２図、第４図に
示すようにフイルタ５４の４隅に対応した位置に
吊り下げられる。このロツド６０の下端には下パ
イプ６６が軸方向に摺動自在且つロツド６０に回
動自在に外嵌され、下パイプ６６はロツド６０の
下端からの抜け止め防止がなされている。ロツド
６０の下パイプ６６の上方には、上パイプ６２が
軸方向に摺動自在且つロツド６０に回動自在に外
嵌される。上パイプ６２の下端にはフイルタ５４
の支持プレート６４が固着され、支持プレート６
４は上パイプ６２と一体に摺動自在且つロツド６
０に回動自在である。支持プレート６４は、第４
図の位置から略90°回動させることにより、フイ
ルタ５４の挿入域から退避することがてきる。下
パイプ６６には、軸６８を介して略直角三角形状
のブラケツト７６が軸支される。また、上パイプ
６２には逆くの字状のレバー７６が軸７２を介し
て軸支される。更に、レバー７６の中間部（折曲
部）で、軸７４を介してレバー７６とブラケツト
７０とが回動自在に連結される。第４図のレバー
７６の位置では軸６８，７２，７４を結ぶ線は略
三角形状をなしているが、レバー７６を矢印Ａ方
向に回動すると、軸６８，７２，７４は第５図の
ように略直線状になると共に、上パイプ６２と支
持プレート６４とが下パイプ６６から離れて上昇
し、第５図の位置で支持プレート６４はロツクさ
れる。

前記の如く構成された取付金具５６にフイルタ
５４は次のように取付けられる。

先ず、取付金具５６を回動して支持プレート６
４をフイルタ５４の挿入域から避退させ、収納部
２６にフイルタ５４を挿入配置する。次に取付金
具５６を回動復帰させ、支持プレート６４でフイ
ルタ５４を第４図で示すように支持する。この状
態からレバー７６を第４図の矢印Ａで示す方向に
回動すると、ピン６８，７４，７２は第５図で示
すように略一直線上に位置し、上パイプ６２並び
に支持プレート６４は上方に移動してフイルタ５
４を押圧し、フイルタ５４を収納部２６内にセツ
トする。フイルタ５４の取外しは前記の逆動作で
行うことができる。尚このようにフイルタ５４は
四隅を取付金具５６で支持される。

第６図乃至第８図はパンチング板７７の取付構
造を示している。第７図は第６図上で−線に
沿う断面図、第８図は第６図上で−線に沿う
断面図である。パンチング板７７の四隅にはＬ字
状のブラケツト７８が固着され、一方ケーシング
側にもこれに対応してＬ字状のブラケツト８０が
固着されている。ブラケツト８０にはナツト８２
が固着され、このナツト８２には下方からボルト
８４がねじ込まれている。このボルト８４の頭部
８６には係止板８８が固着される。パンチング板
７７は次のようにして取付けられる。先ず、係止
板８８を第８図の位置から矢印Ｃ方向に回動して
ブラケツト７８との干渉を避け、パンチング板７
７をケーシング１０の下方に配置する。次に係止
板８８を矢印Ｄ方向に復帰回動させ、パンチング
板７７のブラケツト７８を係止板８８で支持す
る。係止板８８の回動は、パンチング板７７の孔
９０から工具を挿入し、ボルト８４を回動させる
ことにより行う。

前記の如く構成された本実施例は次の如く枠体
に着脱される。ケーシング１０に、フアン４６、
整流板４８、フイルタ５４とを収納した状態で、
空調防塵室１６側からケーシング１０を枠体１２
にボルト３０、ナツト３４により固定する。次に
パンチング板７７を前記したようにフイルタ５４
の下方に取付ける。送風装置の移動の際には、ケ
ーシング１０にフアン４６、整流板４８、フイル
タ５４を収納した状態で空調防塵室１６側ケーシ
ング１０を取外し、所定の場所に移動する。

次に送風装置の保守点検、フイルタの交換等の
為の分解作業は次の如く行う。先ず、係止板８８
を回転させてパンチング板７７を取外す。次に、
レバー７６を第５図の位置から矢印Ｂ方向に回動
して第４図の位置に位置させ、支持プレート６４
を略90°回動してフイルタ５４の挿入域から退避
させ、フイルタ５４を取外す。次に、フアン取付
板３８をボルト３９に緩めることによりフアン４
６と共に下方に引抜くことができる。

従来、フイルタ交換はボルト締め等により取付
けていた為、交換作業に手間どり、発塵量も多か
つた。一般に、人の動作と発塵量（個／分）との
関係は、静止状態に於いて数十個／分、軽い動作
に於いて数千個／分、激しい動作に於いて数十万
個／分である。従つて、本実施例の如くフイルタ
５４、パンチング板７７がワンタツチの動作で取
外し可能であると発塵量が極めて少なく、空調防
塵室１６内を所定の清浄度に短時間で復帰させる
ことができる。

また前記実施例では送風装置を天井側に設け、
エアを垂直方向に流す場合に説明したのである
が、送風装置を側壁に設け、エアを水平方向に流
す場合にも同様に適用することができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明に係る分解式送風装
置によれば、フイルタが取付金具を介して空調防
塵室側からワンタツチで着脱できるので、保守点
検を短時間に極めて容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本実施例の内部構造を示す斜視図、第
２図は本実施例の断面図、第３図は本実施例のケ
ーシングの取付構造を示す断面図、第４図、第５
図は本実施例のフイルタの取付構造を示す側面
図、第６図は本実施例のパンチング板の取付構造
を示す断面図、第７図は第６図上で−線に沿
う断面図、第８図は第６図上で−線に沿う断
面図である。 １０……ケーシング、１２……枠体、１６……
空調防塵室、２２……フアン収納部、２４……整
流板収納部、２６……フイルタ収納部、４６……
フアン、４８……整流板、５４……フイルタ、５
６……取付金具、７７……パンチング板、８８…
…係止板。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ フアン収納部２２、整流板収納部２４、フイ
   ルタ収納部２６が形成されたケーシング１０を有
   する分解式送風装置であつて、天井室１４と空調
   防塵室１６とを画成する碁盤目状に形成された枠
   体１２に、下方からフイルタ収納部２６、整流板
   収納部２４、フアン収納部２２の順で形成された
   ケーシング１０が枠体１２の下方の空調防塵室１
   ６側から任意の碁盤の目位置に着脱することが出
   来、ケーシング１０のフイルタ収納部２６、整流
   板収納部２４、フアン収納部２２は天井室に位置
   し、フイルタ収納部２６にはその４隅に取付金具
   ５６を介してフイルタ５４が空調防塵室１６側か
   ら着脱自在に設けられる分解式送風装置に於い
   て、 前記取付金具５６は、 ケーシング１０のフイルタ収納部２６にフイル
   タ５４の装着方向にフイルタ５４の４隅に対応し
   て設けられたロツド６０と、 ロツド６０に遊嵌されて回動且つ上下方向に摺
   動自在な上パイプ６２と、 上パイプ６２に固着されてロツド６０に対して
   回動且つ上下方向に摺動自在であり、フイルタ５
   ４の隅部を支持する支持プレート６４と、 支持プレート６４の下方でロツドに遊嵌される
   と共にロツツド下端部で支持される下パイプ６６
   と、 下パイプ６６に下端が軸支されたブラケツト７
   ０と、 一端が上パイプ６２に軸支されると共にその中
   間部がブラケツト７０の上端に軸支されたレバー
   ７６と、 から成り、支持プレート６４をロツド６０を中心
   に回動してフイルタ５４の挿入域から進退させる
   と共に、レバー７６を回動操作することにより上
   パイプ６２と支持プレート６４とを上下動させて
   フイルタ５４の着脱を行う分解式送風装置。