JPH035977Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案はPOS情報システムに適用される
POSカウンターに関する。

（従来の技術とその問題点） 近年、小売業界では商品分類体系に基づいた単
品管理を可能にするPOS情報システムの導入が
急速に進められている。第２図は、このPOS情
報システムの標準的な構成例をブロツク図で示し
たものである。同図において、店舗ではバーコー
ド、シンボル、OCR文字などの形で商品１に付
けられた商品情報が、カウンターにおいて商品１
の単品ごとにスキヤナー２で読み取られる。読み
取られた商品情報はPOSターミナル３を経てコ
ントローラー４に伝達入力される。一方、上記コ
ントローラー４には、あらかじめ各商品１ごとに
商品名とこれに対応する値段その他の情報が入力
されていて、スキヤナー２で読み取られた商品１
に対応する値段その他の情報が上記コントローラ
ー４よりPOSターミナル３に送り返される。そ
して、その情報はレジスター５に送られ、レジス
ター５では客の購買する商品１の総計が計算さ
れ、その結果はプリンター５ａによりレシートと
して発行される。また、上記した商品情報の付け
られていない商品についてはオペレーターのキー
ボード６による操作によつてその商品情報が入力
される。入力された情報は、スキヤナー２で読み
取られた情報と同様にして処理される。コントロ
ーラー４に集められる商品１の売上データは、コ
ントローラー４とオンライン接続された本部側の
ホストコンピユータ７に送られて集計処理され、
或いは磁気テープ、フロツピーデイスクに一時的
に記録されたあと、ホストコンピユータ７で集計
処理される。なお、上記システムにはカードリー
ダー８が接続されていて、ICカード、IDカード
による支払いもできるようになつている。

ところで、上記システムに適用されるスキヤナ
ーには、オペレーターが手に持つて読取り操作す
るハンドタイプと、カウンターに据え付けられた
固定式のものとがあり、固定式のものとして、従
来は第３図ａ，ｂに示すようにスキヤナー２を、
その走査表面２ａが上に向くようにカウンター９
の表面に設けたものが用いられていた。そして、
上記スキヤナー２の据え付けられたカウンター９
では、次のようにして商品情報の読取り作業が行
なわれていた。

まず、スキヤナー２を挟んで左右に位置する２
個所のカウンター表面９ａ，９ｂのうち、一方の
カウンター表面９ａには客の持ち運んで来た商品
かご１０ａを置き、他方のカウンター表面９ｂに
は空の商品かご１０ｂを置いて、単品ごとにスキ
ヤナー２で商品情報の読取りを行つた商品１を空
の商品かご１０ｂに移し替え、すべての読取りが
終了すると商品１の移し替えられた商品かご１０
ｂを客に渡す。つぎに、第３図ｂに示すように移
し替えられて空になつた商品かご１０ａを空いて
いるカウンター表面９ｂ側に移し、次の客の運ん
で来た商品かご１０ｃについて、先と同様に商品
情報の読取りを行う。また、商品情報の付けられ
ていない商品があるときには、別の場所に設置さ
れた図示しないキーボードによつてその商品情報
を入力する。

しかしながら、このようなスキヤナー付きカウ
ンターの構成では、上記した商品情報の読取り作
業において読取りが終了するたびに、空になつた
商品かごをカウンター上に突出するスキヤナーを
越えて他方のカウンター表面に移し替えなければ
ならないので、カウンター上での商品かごの流れ
がスムーズに行かず、読取り作業の能率を悪くす
るという問題があつた。また、スキヤナーはその
走査表面が上向きとなるように設けられているた
め、ごみなどが付きやすく故障の原因になるとい
う問題もあつた。更に、商品情報の付けれられて
いない商品が紛れていると、その商品情報を入力
するために、オペレーターはキーボードの設置さ
れている別の場所に向きを変えてその操作を行わ
なければならず、一層作業能率を悪くしていた。

（考案の目的） この考案は、上記問題を解決するためになされ
たもので、カウンター上での商品収容器の流れが
スムーズで、スキヤナーにごみなどが付着しにく
く、商品情報の付いていない商品についてキー操
作によりその情報を入力するさいにも姿勢を変え
ることなく能率よく読取りおよび入力作業を行う
ことのできるPOSカウンターを提供することを
目的とする。

（目的を達成するための手段） 上記目的を達成するための技術的手段は、カウ
ンターの表面を避けた位置に支持部材が設けら
れ、商品情報入力用キーボードと一体化された商
品情報読取り用スキヤナーが、カウンター表面の
上方に位置して前記支持部材に支持され、スキヤ
ナーの走査表面がカウンター表面方向を向く下向
きのかつ、支持部材側からカウンター上方を横切
る方向に対して斜め上向きとなる傾斜姿勢とさ
れ、スキヤナーは２色のレーザー光が使用される
と共に、読取り走査が行われた場合に一方の色か
ら他方の色に変わる色変わり機能が備えられてな
る点にある。

（実施例） 第１図はこの考案の一実施例であるPOSカウ
ンターの斜視図を示す。

このPOSカウンターは先述したPOS情報シス
テムの一部を構成するものであつて、カウンター
１１の表面を避けた位置、つまり表面前縁部の中
間位置には支持部材としての支柱１２が突設さ
れ、この支柱１２の上端に、商品情報を読み取る
スキヤナー１３が後方（オペレータ側）突出状に
支持され、ここにスキヤナー１３はカウンター１
１表面の上方に位置される。

スキヤナー１３の走査表面はカウンター１１の
表面方向を向くように、下面側に配設されてお
り、しかも支柱１２側からカウンター１１を横切
る方向に対して、即ち後方に向つて斜め上向きと
なる前下がりの下向き傾斜姿勢として配設されて
いる。またスキヤナー１３の上面側には、商品情
報の付けられていない商品についてその商品情報
をキー操作で入力するためのキーボード１４が一
体的に形成され、このキーボード１４のキー操作
面は後方（オペレータ側）に向つて下降する前上
がりの上向き傾斜姿勢として配設されている。

一方、カウンター１１の上記支柱１２の取付位
置より右半部の表面には、客の持ち運んで来た商
品収容器としての商品がご１５を支柱１２の取付
位置手前まで移送するコンベア１６が設けられて
いる。また、カウンター１１の左半部表面には、
空の商品かご１５と、商品情報の読取りを終え商
品が移し入れられた商品かご１５とを置ける表面
積が確保されている。カウンター１１の右半部表
面の上記コンベア１６の終端近傍には、このコン
ベア１６によつて移送されてくる商品かご１５を
検出するセンサー１７が設けられ、このセンサー
１７が商品かご１５を検出している間、コンベア
１６が停止するように構成されている。更に、カ
ウンター１１の左半部側には、スキヤナー１３で
読取られた情報およびキーボード１４で入力され
た情報に基づき、商品かご１５の商品の総計を計
算するプリンター付きのレジスター１８が別に設
けられている。そして、上記スキヤナー１３、キ
ーボード１４、レジスター１８はPOS情報シス
テムの端末部をそれぞれ構成している。

またスキヤナー１３には例えば赤、緑の２色の
レーザー光が使用されていて、スキヤナー１３に
よる読取り走査が正確に行われた場合に限り、レ
ーザー光が一方の色から他方の色に変わるように
色変わり機能が備えられた構成とされており、こ
れによりオペレータの確認を容易にしている。

つぎに、このPOSカウンターにおける商品情
報読取り作業の手順を説明する。

客が持ち運んで来た商品かご１５がカウンター
１１の右半部表面に置かれると、この商品かご１
５はコンベア１６によつて左側に移送され、支柱
１２の手前に達するとこれをセンサー１７が検出
して、コンベア１６が停止する。

カウンター１１の左半部表面にはあらかじめ空
の商品かご１５が用意されていて、オペレーター
は支柱１２の後方位置に立ち、その右側で停止中
の商品かご１５から商品を単品ごとに取り出し
て、当該商品にバーコードなどの形で付けられて
いる商品情報をスキヤナー１３で読み取つて行
く。一方、商品情報の付けられていない商品につ
いては、オペレーターはキーボード１４を操作す
ることにより、その商品情報を入力する。キーボ
ード１４には表示部１４ａが設けられており、こ
の表示部１４ａにより商品コードや値段などが表
示され、これにより正しく入力が行われたかどう
かが確認される。このキー操作は、スキヤナー１
３による読取りの場合と同じ姿勢で行われる。ま
たスキヤナー１３による読取りの際にも、スキヤ
ナー１３の走査表面が前下がりの下向き傾斜姿勢
とされているため、レーザー光がまぶしくなく、
また走査表面が真下を向いている場合と比較して
読取り位置が視認容易であり、レーザー光が見易
く、作業性がよい。しかもごみなどの付着も有効
に防止できる。

商品かご１５の全商品について情報の読取り、
キー操作による入力が終了すると、レジスター１
８によつてその合計金額が計算され、レジスター
１８のプリンター部よりその結果を印字したレシ
ート１９が発行される。

客が支払いを済ませて商品かご１５を取り上げ
ると、商品を取り出され空の状態でカウンター１
１の右半部に待機する商品かご１５を左半部表面
に移し替える。このとき、スキヤナー１３および
キーボード１４は商品かご１５の移送路の上方に
位置しているので、商品かご１５はカウンター１
１の表面上を平行移動させるだけで移し替えるこ
とができる。商品かご１５が移されると、センサ
ー１７は商品かご１５を検出しなくなり、これに
よつてコンベア１６の動作が再開され、次の客の
商品かご１５がコンベア１６により左側に移送さ
れる。

以上の手順の繰返しにより、スキヤナー１３に
よる商品情報の読取り、キーボード１４による入
力が順次行われる。

なお、この実施例では、コンベア１６をカウン
ター１１の右半部にのみ設けているが、左半部に
も別のコンベアを設けて右半部のコンベアおよび
オペレータの商品情報読取り走査との連携駆動に
より商品かご１５を全自動的に移送させたり、コ
ンベア１６をカウンター１１の表面全面に延設す
るとともにスキヤナー１３の手前に機械的なスト
ツパを設け、これらとオペレータの商品情報読取
り操作との連携駆動により同様の全自動移送を行
なうなど、種々の構成が可能である。

（考案の効果） 以上のように、この考案のPOSカウンターに
よれば、カウンター上での商品収容器の流れがス
ムーズで、スキヤナーの走査表面が、支持部材側
に下がる下向き傾斜姿勢とされているため、読取
り作業に際してレーザー光がまぶしくなく、また
走査表面が真下を向いている場合と比較して読取
り位置が視認容易であり、レーザー光が見易く作
業性がよい。さらに下向きであるため、走査表面
に対するごみなどの付着も有効に防止できる。ま
た、スキヤナーは２色のレーザー光が使用され、
読取り走査が行われた場合に一方の色から他方の
色に変わる色変わり機能が備えられているため、
色が変わつたのを視認することによつて読取りの
確認が容易にでき、読取りミスが防止できる。ま
らにまた商品情報の付いていない商品についてキ
ーボード操作によりその情報を入力するさいに
も、オペレーターは姿勢を変える必要がなく、能
率よく読取りおよび入力作業を行うことができる
などの効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例であるPOSカウ
ンターの斜視図、第２図はPOS情報システムの
ブロツク図、第３図ａ，ｂは従来のPOSカウン
ターによる情報読取り作業の手順を示す説明図で
ある。 １１……カウンター、１２……支柱（支持部
材）、１３……スキヤナー、１４……キーボード。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) カウンターの表面を避けた位置に支持部材が
   設けられ、商品情報入力用キーボードと一体化
   された商品情報読取り用スキヤナーが、カウン
   ター表面の上方に位置して前記支持部材に支持
   され、スキヤナーの走査表面がカウンター表面
   方向を向く下向きのかつ、支持部材側からカウ
   ンター上方を横切る方向に対して斜め上向きと
   なる傾斜姿勢とされ、スキヤナーは２色のレー
   ザー光が使用されると共に、読取り走査が行わ
   れた場合に一方の色から他方の色に変わる色変
   わり機能が備えられてなることを特徴とする
   POSカウンター。 (2) 前記カウンターの表面には、スキヤナー設置
   部手前まで商品収容器を移送するコンベアが設
   けられていることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項記載のPOSカウンター。