JPH0357852B2 - - Google Patents

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JPH0357852B2
JPH0357852B2 JP58230746A JP23074683A JPH0357852B2 JP H0357852 B2 JPH0357852 B2 JP H0357852B2 JP 58230746 A JP58230746 A JP 58230746A JP 23074683 A JP23074683 A JP 23074683A JP H0357852 B2 JPH0357852 B2 JP H0357852B2
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JP
Japan
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heat
steel pipe
cover sheet
pipe pile
coating
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JP58230746A
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JPS60122134A (ja
Inventor
Mitsuo Tanaka
Fuyuhiko Ootsuki
Yoji Harakawa
Iwao Tsuruya
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Nippon Steel Corp
Ube Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Ube Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp, Ube Industries Ltd filed Critical Nippon Steel Corp
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Publication of JPS60122134A publication Critical patent/JPS60122134A/ja
Publication of JPH0357852B2 publication Critical patent/JPH0357852B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C63/00Lining or sheathing, i.e. applying preformed layers or sheathings of plastics; Apparatus therefor
    • B29C63/38Lining or sheathing, i.e. applying preformed layers or sheathings of plastics; Apparatus therefor by liberation of internal stresses
    • B29C63/42Lining or sheathing, i.e. applying preformed layers or sheathings of plastics; Apparatus therefor by liberation of internal stresses using tubular layers or sheathings

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、土木、建設工事等において、地中に
打設される鋼管杭、特に溶接する端部を除いて本
体部がミルコーテイングされている鋼管杭の溶接
ジヨイント部の周囲を防食被覆する方法に係る。
[発明の背景] 鋼管杭は、地盤の保護などを目的として建設現
場において地中に打設されたり、海岸線の保護な
どを目的として海岸線に打設される。このような
鋼管杭としては、従来では通常の防錆加工以外に
は特別な加工を行なつていない鋼管が使用されて
いた。しかし、鋼管杭の長期使用あるいは防食信
頼性の確保などを目的として、鋼管杭に樹脂被覆
を施すことが近年検討されてきた。この樹脂被覆
の方法としては、初期には、樹脂塗料などの液状
の樹脂材料を鋼管杭の表面にスプレー塗布して樹
脂塗膜を形成する方法などが考えられてきたが、
それらの樹脂塗膜では実用上充分な防食性が得ら
れにくいとの問題があつた。一方、防食性の高い
樹脂材料としては、ポリエチレンなどのポリオレ
フイン樹脂が従来より知られているが、これらは
通常の溶剤には溶解し難く、このため、スプレー
などを利用する樹脂塗膜の形成方法によりポリオ
レフイン樹脂皮膜を鋼管杭の表面に形成すること
はできない。
このような理由から、ポリオレフイン樹脂のよ
うな防食性の高い樹脂の被覆層を、鋼管杭の製造
時に工場にて予め、溶融樹脂の押し出し被覆、樹
脂粉末の溶融、樹脂テープ、樹脂シートの巻き付
けなどによつて形成する方法(すなわち、ミルコ
ート)を利用することが考えられる。
本発明者の検討によると、上記のようにして鋼
管杭をポリオレフイン樹脂などでミルコートした
場合、防食性能が高く、実用上において有用なも
のが得られることがわかつた。しかし、ミルコー
トした鋼管杭の実用性を更に検討した結果、鋼管
杭の溶接ジヨイント部の防食被覆についても問題
があることが判明した。すなわち、長尺の鋼管杭
を必要とする場合には、通常の鋼管杭の打設機械
では、長尺の鋼管杭をそのまま打ち込むには高さ
が足りないため、建設現場等にて、まず、通常の
長さの鋼管杭を途中まで打つ込んだのち、その上
端部に他の鋼管杭を溶接、接続し、それを打設す
ることが一般的である。この溶接作業は、通常、
予め土中に一本の鋼管杭を途中まで打設した後、
その上端部に他の鋼管杭の下端部を載せ、その端
部同士を溶接する方法により行なわれる。このよ
うにして接合された鋼管杭は次いで打設を続ける
方法により埋設される。このような溶接を想定し
たミルコート鋼管杭は、溶接作業は円滑に行なう
ために、通常は、端部にて鋼管部表面が露出した
状態にて製品とされる。従つて、溶接部分(溶接
ジヨイント部)では、鋼管部表面が露出している
ため、溶接後にこの部分の防食被覆を行なう必要
がある。この溶接ジヨイント部の防食被覆方法と
しては、樹脂塗料を溶接ジヨイント部の表面にス
プレーなどして樹脂塗膜を形成する方法が考えら
れるが、鋼管部被覆の場合と同様に、それらの樹
脂塗膜では実用上充分な防食性が得られにくいと
の問題がある。
従来、原油、天然ガスなどの輸送用のパイプラ
インの溶接ジヨイント部に対して、チユーブ状、
もしくはスリーブ状の厚手の熱収縮性架橋ポリオ
レフインカバーシートで被覆して、防食性と共に
を埋設作業に伴う土砂の衝撃に対する抵抗性を付
与することが知られている。
本発明者は、上記の輸送用のパイプラインの溶
接ジヨイント部の防食被覆技術に着目して、その
防食技術が、類似の形状にある鋼管杭の防食加工
に利用できないかとの点について鋭意研究を行な
つた。その結果、従来より一般的に利用されてい
るチユープ状の熱収縮性被覆材料は、特に、鋼管
杭の溶接接合作業を、鋼管杭を一部打設した状態
で実施する場合には、熱収縮性被覆材料の溶接ジ
ヨイント部への被覆(被覆材料の熱収縮性を利用
しての被覆)に先立つて行なわれる被覆材料の溶
接ジヨイント部における仮固定が困難であること
を見出した。このため、次に、スリープ状の厚手
の熱収縮性カバーシートを溶接ジヨイント部の周
囲に巻き付け、シートの両端部を重ね合わせた状
態で固定具を利用したチユープ状とし、次いで該
カバーシートの熱収縮性を利用して溶接ジヨイン
ト部の被覆を行なうことについても検討した。そ
の結果、この被覆方法により、立設状態にある鋼
管杭の溶接ジヨイント部の被覆を容易に行なうこ
とができることを確認した。しかしながら、本発
明者の検討によると、上記のように防食被覆シー
トを溶接ジヨイント部に被覆した接合鋼管杭を更
に打設して、埋設を行なつた場合に、その被覆部
の下端部にて、防食被覆シートの剥れ(めくれ)
が現れ、その結果、接合ジヨイント部にて腐食が
発生しやすくなることが判明した。
本発明者は、上記の防食被覆シートの剥れの原
因を調べるために、更に研究を行なつた結果、被
覆シートの重ね合せ部が非常に厚くなり、その部
分にて鋼管杭表面から段差を形成して突き出る形
状となるため、その重ね合せ部の下端部(段差
部)が、鋼管杭を地中に打設する際に生じる、主
として杭の長さ方向に作用する衝撃に抵抗でき
ず、その下端部にて防食被覆シートの剥れが現れ
ることが、防食被覆シートの剥れの主原因である
ことを見い出した。そして、この剥れは、被覆シ
ートの重ね合せ部の接合強度を単に強くしても有
効に解決できないことも判明した。すなわち、被
覆シートの重ね合せ部の接合方法としては、従来
より、機械的結合手段を利用する方法、あるいは
ヒートシールテープを接合部(防食シートの外側
端部と内側に巻き込まれた他の端部側のシート表
面との接触部)に貼り付ける方法などが利用され
ているが、いずれの方法における接合強度を向上
させても、上記の剥れの問題の有効な解決にはな
らない。例えば、特開昭56−75825公報には、鋼
管または電線ケーブルなどの接続部を、熱収縮性
を有するカバーシートで被覆したのち、そのカバ
ーシートの接合部(カバーシートの外側端部と内
側に巻き込まれた他の端部側のシート表面との接
触部)をヒートシールテープにて、そのテープの
両端部がカバーシートの重ね合せ部の内側にルー
プ状に入り込むような配置にて接着することによ
り、カバーシートの端部の固定を容易かつ強固に
実現する方法が開示されている。しかし、この方
法を鋼管杭の被覆部の接着に利用しても、問題の
段差はむしろ大きくなり、上記の問題点(溶接鋼
管杭の打設時における、防食被覆シートの重ね合
せ部の下端部にての防食被覆シートの剥れ)の有
効な解決にはならない。
[発明の構成] 本発明者は、上記の熱収縮性防食被覆シートに
よつて溶接ジヨイント部を防食被覆した溶接鋼管
杭の打設時における、防食被覆シートの重ね合せ
部の下端部にて発生する防食被覆シートの剥れ
(めくれ)の問題の解決を目的として更に研究を
行なつた結果、ヒートシールテープを、その重ね
合わせ部分を実質的に全領域を覆うように、かつ
前記カバーシートの端縁から若干突出させた状態
で配置し、その突出部を、少なくとも被覆溶接ジ
ヨイント部の埋設前に、鋼管杭のミルコーテイン
グ部表面に加熱接合する方法を利用して、前記重
ね合わせ部分の下端部における大きな段差を低減
する(なだらかにする)ことにより、鋼管杭の溶
接ジヨイント部の防食被覆シートのめくれが効果
的に防止できることを見い出し、本発明に到達し
た。
すなわち、本発明は、ミルコーテイングされた
鋼管杭の溶接ジヨイント部の周囲に厚さが0.3〜
5mmである熱収縮性の架橋ポリオレフインカバー
シートを巻き付けてそのカバーシートの両先端部
を互いに重ね合わせ、 その重ね合わせ部分の上に、前記カバーシート
の幅方向の長さより長く、しかも前記重ね合わせ
部分より広い幅であり、さらに厚さが約0.05〜
0.5mmの耐熱性のヒートシールテープを、その重
ね合わせ部分を実質的に全領域を覆うように、か
つ前記カバーシートの端縁からその鋼管杭の打設
方向に突出させた状態で配置し、 前記熱収縮性カバーシートの重ね合わせ部およ
びヒートシールテープを一体に熱融着して、前記
熱収縮性カバーシートの管状体を形成し、 その管状体を加熱して熱収縮させ、鋼管杭の溶
接ジヨイント部の周面に密着接合して防食被覆を
形成すると共に、前記ヒートシールテープの打設
方向への突出部を鋼管杭のミルコーテイング部表
面に加熱接合することを特徴とする鋼管杭の溶接
ジヨイント部の被覆法にある。
本発明の被覆法によれば、厚手の熱収縮性カバ
ーシートを鋼管杭の周囲に巻き付けて、その先端
部を重ね合わせて管状体を形成する際に、その重
ね合わせ部分の上に、その重ね合せ部分をほぼ覆
うように、長さが大きく、かつ幅も広いヒートシ
ールテープを前記熱収縮性カバーシートの端縁か
ら鋼管杭の打設方向に突出させて配置して重ね合
わせ、熱収縮性カバーシートの重ね合わせ部およ
びヒートシールテープを一体に接合して熱収縮性
カバーシートの管状体を形成し、その管状体の加
熱によつて防食被覆層を形成する共に、前記ヒー
トシールテープの突出部によつて、防食被覆層の
重ね合わせ部の大きな段差を被覆し、その段差を
なだらかにし、しかもその段差部をその被覆によ
つて保護しているので、鋼管杭の打設時の衝撃に
たいして充分に耐えることができる優れた防食被
覆層を形成することが出来る。
以下、本発明の被覆法について、図面も参考に
してさらに詳しく説明する。
第1図a−dは、この発明の被覆法の工程の一
例を順次、模式的に示す斜視図である。
第2図は、この発明の被覆法で被覆された鋼管
杭の一例を一部示す断面図であり、第3図は、そ
の鋼管杭の一部の横断図を示す断面図である。
まず、第1図のa図に示すような地中に打設さ
れるか、または打設されつつあるミルコーテイン
グ層(プラスチツクス樹脂層)2を有する鋼管杭
1のジヨイント部(溶接ジヨイント部であり、鋼
管杭の金属表面が露出している部分全体)3の周
囲に、b図に示すように熱収縮性架橋ポリオレフ
インカバーシート4を巻き付けてそのカバーシー
ト4の長手方向(熱収縮性方向)の先端部を互い
に重ね合わせる。次いで、c図に示すように、そ
のカバーシート4の重ね合わせ部分5の上に、前
記カバーシート4の幅方向の長さ(熱収縮方向に
垂直な方向の長さ)より長く、しかも前記の重ね
合わせ部分5より広い幅を有し、さらにその厚さ
が約0.05〜0.5mm、特に0.1〜0.4mm程度である耐熱
性のヒートシールテープ6を、上記重ね合わせ部
分のほぼ全領域を覆うように、かつ前記カバーシ
ート4の端縁からその鋼管杭1の打設方向(a図
の矢印の方向)に突出した状態で配置し、そして
前記熱収縮性カバーシト4の重ね合わせ部分5お
よびヒートシールテープ6を一体に加熱および融
着して、前記熱収縮性カバーシート4の管状体
4′を形成する。
最後に、形成された管状4′の全体を加熱して
熱収縮させ、d図に示すように、鋼管杭1の周面
に密着接合して、防食被覆層4″を形成すると共
に、前記ヒートシールテープ6の突出部7を鋼管
杭1の表面(ミルコート部)に加熱接合する。な
お、ヒートシールテープの突出部のミルコート部
表面への加熱接合は任意の時期に行なうことがで
きる。たとえば、熱収縮性カバーシートの管状体
の形成直後、あるいは熱収縮性カバーシートの溶
接ジヨイント部への密着接合後などの時期が選ば
れる。
前記の被覆法において、ヒートシールテープ6
をカバーシート4の端縁から鋼管杭1の打設方向
に突出させる際に、その突出部7の長さは、少な
くとも約3cmあることが好ましく、さらに5〜10
cm程度であることが好ましい。
本発明の溶接ジヨイント部の被覆法において、
前述のヒートシールテープ6の突出部7の位置、
および幅は特に重要である。たとえば、第2図お
よび第3図に示すように、この発明の被覆法で形
成された鋼管杭1の周面の被覆層4″の重ね合わ
せ部分5″は、その上に被覆されたヒートシール
テープ6(特にその突出部7)により、充分に保
護されて、鋼管杭にしつかり固定される。このた
め、この溶接鋼管杭1を打設する際に、地中の土
砂、砂礫などに強く接触しても、通常の打設の衝
撃では、その端部からはがれたり、破損したりす
ることがないという重要な働きをする。
前記のヒートシールテープ6は、たとえば、架
橋プラスチツクス層と加熱接着性の接着剤層とか
らなる柔軟で強度の大きい薄手の耐熱性をテープ
であればよい。また、前記のヒートシールテープ
は、前記の架橋プラスチツクス層の外表面にさら
に耐熱性の補強層(例えば、ガラスクロス層、ア
ルミ箔層、シリコン樹脂層など)を有した構成で
も良い。
前記の架橋プラスチツクス層は、たとえば、電
子線、α線、γ線、β線などの活性エネルギー線
によつて適当な架橋度(例えば、後述のゲル分率
で示して、約20〜90%、特に好ましくは25〜80%
程度である)に架橋されているポリオレフイン
(ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アク
リルニトリル共重合体、ポリプロピレンなど)、
ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミドなど
の形成されている柔軟で高い強度のプラスチツク
スフイルムまたはシートから構成されていればよ
い。
また、前記の加熱接着性の接着剤層は、約50〜
180℃、特に60〜160℃程度の温度で加熱接着する
ことができ、鋼管杭のミルコーテイング層の表面
に対する接着強度(25℃)が約2〜30Kg/cm、特
に3〜20Kg/cm程度のピール強度(180度剥離強
度)であるホツトメルトタイプの接着剤から形成
されていることが、前述の被覆層4″の重ね合わ
せ部分5″の保護のために特に適当である。
接着剤としては、例えば、ポリエチレン、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレ
ン共重合体、エチレン−(メタ)アクリロニトリ
ル共重合体、エチレン−アクリロニトル−メタグ
リシジルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸
ビニル−メタグリシジルアクリレート共重合体な
どのエチレン系重合体、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニル、ポリエステル、ポリアミド、あるいは
それらの重合体の変性物(例、マレイン化ポリエ
チレン、マレイン化エチレン系共重合体、マレイ
ン化ポリプロピレン)を主成分とし、適当な粘着
付与剤(例、クマロン樹脂、クマロン・インデン
樹脂、石油樹脂、芳香族炭化水素樹脂)、その他
の添加剤からなるホツトメルトタイプの接着剤が
適当である。前記の接着剤は、前述のような活性
エネルギー線によつて適当な架橋度(例えば、ゲ
ル分率で示して約5〜50%、特に10〜40%程度で
ある)を有するように処理されていることが、熱
収縮性カバーシートの管状体の加熱時に加えられ
る熱収縮応力に対して耐えられる高温での接着力
(剪断力)の点から最適である。
本発明の被覆法に使用する熱収縮性カバーシー
トは、熱収縮性シート層と加熱接着性の接着剤層
とからなるものであれば、公知のどのようなタイ
プの熱収縮性架橋ポリオレフインカバーシートで
あつてもよい。この熱収縮性シート層は、例えば
熱収縮温度が約80〜200℃、特に好ましくは90〜
180℃程度であつて、その収縮率が約20〜80%、
特に好ましくは30〜70%程度である架橋ポリオレ
フインシート、特に架橋ポリエチレンシートから
形成されていることが好ましい。
前記の熱収縮性シートは、その架橋の程度が後
述のゲル分率で示して約20〜90%、特に30〜80%
程度である架橋ポリオレフインから形成されてい
ることが耐熱性の点から好適である。
上述のゲル分率は、試料(架橋プラスチツクス
フイルムまたはシート)をキシレン中に入れて、
約10時間、約130℃の温度で還流しながら重量
(Ag)を、使用した全試料の重量(Bg)で割つ
て得られた値を100倍した値であり、次式で表わ
される。
ゲル分率=(A/B)×100(%) また、熱収縮性カバーシートの接着剤層は、鋼
管杭の金属表面に対する接着強度が、常温で約2
〜20Kg/cm、特に好ましくは5〜15Kg/cm程度で
あり、約60〜80℃で約0.05〜5Kg/cm、特に好ま
しくは0.1〜3Kg/cm程度である加熱融着性の接
着剤からなることが好ましい。例えば、オレフイ
ン系重合体、あるいはそれらの重合体変性物を主
成分とし、その他の熱可塑性重合体、粘着付与
剤、酸化防止剤、無機充填剤などの添加剤を適当
に配合した接着剤組成物から形成された厚さが約
0.1〜3mm、特に0.2〜2mm程度の接着剤層である
ことが、その接着強度及び施工の容易さの点から
適当である。
本発明において、熱収縮性カバーシートの先端
部とヒートシールテープとの加熱接合、及び熱の
加熱は、種々の電熱線、電気的ヒーター、ガスバ
ーナーの火炎等によつて行なえばよい。
本発明の被覆法は、一般に土木、建設、特に港
湾の浚渫、護岸などの際に使用される鋼管杭の防
食被覆に好適に適用される。本発明の被覆法によ
つて被覆された鋼管杭は地中への打設において破
損することがないと共に、極めて長時間(約20〜
40年間)の防食性能を有する防食被覆層が形成さ
れる。
次に、本発明の実施例および比較例を示す。
実施例 1 3mm厚みのカーボンブラツクを含有する低密度
ポリエチレンで被覆した直径609mm、長さ6mを
ポリエチレン被覆鋼管杭を、上部2mを残して土
中に打ち込み、その上にもう一本の同サイズのポ
リエチレン被覆鋼管杭を溶接して接続したのち、
ポリエチレン被覆されていない溶接ビード部から
上下150mmの部分の錆やよごれを取り除き、その
部分を熱収縮性架橋ポリエチレンカバーシートで
被覆した。すなわち、まず鋼管表面を120℃以上
に予熱したのち、厚み1.0mmゲル分率50%、150℃
での収縮率30%の加熱収縮性架橋ポリエチレンシ
ートと、エチレン−酢酸ビニル共重合体とスチレ
ン−ブタジエン共重合体、粘着付与剤、酸化防止
剤およびカーボンブラツクよりなり、ASTM−
E28によつて測定したときの軟化温度133℃を有
する、厚み1.5mmの接着層を積層した幅600mm熱収
縮性カバーシートを、両先端が75mm重なるように
円周方向にゆるくまきつけ、次に幅150mm、厚み
0.4mm、長さ670mmのポリエチレン製ヒートシール
テープを、そのヒートシールテープの幅方向の中
心が熱収縮性カバーシートの両先端の重なり部分
の上層の先端に一致するように配置し、表面か
ら、プロパンガスバーナーを用いて加熱しながら
接着させ、熱収縮性カバーシートの管状体を形成
させた。この時、管状体の上下は鋼管杭被覆層の
ポリエチレン(ミルコート層)上に幅150mmづつ
重なるように配置するとともに、熱収縮カバーシ
ートにより形成された管状体より下方側に、ヒー
トシールテープ下端が70mm突きでるようにセツト
させた。
まず、この管状になつた熱収縮性カバーシート
を、その下方先端より円周方向にそつてバーナー
からの火炎を当てて収縮させ、鋼管杭上のポリエ
チレン層上に密着させた。最下部の円周方向の収
縮が完了した後、少しずつ上方の部分をやはり円
周方向にそつて加熱収縮させた。この作業を繰返
して最上部の円周方向が収縮し、密着するまで加
熱を続け、溶接ジヨイント部の被覆を完了した。
次いで、最下部に約70mm突出たヒートシールテー
プを加熱して、鋼管杭のポリエチレン被覆層に接
着させた。この時端部に接着不良がないようにす
るため十分に加熱したのち軽く表面より手で押さ
えて加圧した。
被覆後、被覆部に水をかけ、強制的に約30℃ま
で冷却したのち、杭打機を使用して、更に5m土
中に打設した。
その後、検査のため引抜機を使用して鋼管杭を
引き抜き、熱収縮性カバーシートの打設によるダ
メージ状態を観察したが、シートの端や重ね合せ
部端部のめくれや剥がれは見られず充分な防食性
能が期待できるものであつた。
比較例 1 実施例1に示したと同じ条件下にある鋼管杭の
溶接ジヨイント部に、実施例1と同じ熱収縮性カ
バーシートを用いて被覆した。ただし、ヒートシ
ールテープは一般にパイプラインの継手部の被覆
に使用するものと同じサイズの幅150mm、厚み0.4
mm、長さ600mmのものを使用し、ヒートシールテ
ープの幅方向の中心が、熱収縮性カバーシートの
両先端が重なり部分の上層の先端に一致するよう
に、表面からプロパンガスバーナーを用いて加熱
しながら接着させ、熱収縮性カバーシートの管状
体を形成させた。この時、管状体の上下は、実施
例1と同様に鋼管杭被覆層のポリエチレン上に幅
約150mmづつ重なるようにした。
管状となつた熱収縮性カバーシートの下方先端
より、実施例1と同様に円周方向にそつて収縮さ
せ、鋼管杭上のポリエチレン層上に密着させ、次
いで同様にして、最下部の円周方向が完了したら
少しずつ上方の部分をやはり円周方向にそつて加
熱収縮させ、これを繰り返して最上部の円周方向
が収縮し密着するまで加熱し、溶接ジヨイント部
の被覆を完了した。
被覆後、被覆層に水をかけ強制的に約30℃まで
冷却したのち杭打機を使用してさらに5m土中に
打設した。
次いで、検査のため引抜機を使用して鋼管杭を
引き抜き、熱収縮性カバーシートの打設によるダ
メージ状態を観察したところ、熱収縮性カバーシ
ートの先端同志の重ね合せ部の端部を中心にシー
トのめくれが発生していた。
比較例 2 実施例1に示したと同じ条件下にある鋼管杭の
溶接ジヨイント部に、実施例1と同じ熱収縮性カ
バーシートを用いて被覆した。ただし、ヒートシ
ールテープとしては、長さ740mmのものを用い、
特開昭56−75825号公報に示されているように、
両端部の70mmがループを形成して、カバーシート
の重ね合せ部の内側表面にまで回り込んで接着さ
れるようにした。
以後、実施例1と同様にして収縮・冷却させた
のち同様の打設テストを行い、引き抜き後に熱収
縮性カバーシートの打設によるとダメージ状態を
観察したところ、熱収縮性カバーシートの先端同
志の重ね合せ部の厚みが厚くなつている部分の端
部を中心にめくれが発生していた。
【図面の簡単な説明】
第1図a−dは、本発明のミルコート鋼管杭の
溶接ジヨイント部の被覆法の一例を模式的に示す
斜視図である。第2図は、本発明の被覆法で被覆
された鋼管杭の一部示す断面図である。第3図
は、第2図の鋼管杭の一部の横断面を示す断面図
である。 1:鋼管杭、2:ミルコーテイング層、3:溶
接ジヨイント部、4:熱収縮性カバーシート、
5:重ね合わせ部分、6:ヒートシールテープ、
7:ヒートシールテープの突出部、8:重ね合わ
せ部分の段差部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ミルコーテイングされた鋼管杭の溶接ジヨイ
    ント部の周囲に厚さが0.3〜5mmである熱収縮性
    の架橋ポリオレフインカバーシートを巻き付けて
    そのカバーシートの両先端部を互いに重ね合わ
    せ、 その重ね合わせ部分の上に、前記カバーシート
    の幅方向の長さより長く、しかも前記重ね合わせ
    部分より広い幅であり、さらに厚さが約0.05〜
    0.5mmの耐熱性のヒートシールテープを、その重
    ね合わせ部分を実質的に全領域を覆うように、か
    つ前記カバーシートの端縁からその鋼管杭の打設
    方向に突出させた状態で配置し、 前記熱収縮性カバーシートの重ね合わせ部およ
    びヒートシールテープを一体に熱融着して、前記
    熱収縮性カバーシートの管状体を形成し、 その管状体を加熱して熱収縮させ、鋼管杭の溶
    接ジヨイント部の周面に密着接合して防食被覆を
    形成すると共に、前記ヒートシールテープの打設
    方向への突出部を鋼管杭のミルコーテイング部表
    面に加熱接合することを特徴とする鋼管杭の溶接
    ジヨイント部の被覆法。
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JPS551170A (en) * 1979-03-19 1980-01-07 Nec Corp Semiconductor apparatus
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JPS5675825A (en) * 1979-11-22 1981-06-23 Ube Ind Ltd Heat-contracting cover sheet for coating

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