JPH0356974Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、釦を内側から照明してスイツチの動
作表示を行う小型の照光型押釦スイツチの構造に
関するものである。

〔従来の技術とその問題点〕

従来の照光型押釦スイツチとしては、たとえば
第７図に示すようなものがある。

これはハウジング１０内を上下動自在なプラン
ジヤ３０の中に発光素子４０を取付け、スイツチ
を動作させたときに発光素子４０の発光部４１で
透明な釦６０を内側から照明するようにしたもの
であり、上下動するプランジヤ３０の側面には、
ハウジング１０に固定されたリード４２を通すた
めに縦方向のスリツト３４が設けられている。

ところが、このような構成では発光素子４０の
光がスリツト３４から外部に漏れる欠点がある。
そのうえ、発光素子４０のリード４２をハウジン
グ１０にかしめ等の手段で固定したり、プランジ
ヤ３０がハウジング１０から抜け出ないように上
蓋（図示せず）をハウジング１０に取付けなけれ
ばならないなど、製造に手数がかかる問題があつ
た。

〔考案の目的〕

本考案はこのような問題を解決するためになさ
れたもので、側面への光漏れがなく、また各部品
を順次はめこむだけで容易に組み立てられる生産
性のよい照光型押釦スイツチを提供しようとする
ものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、発光部から略水平方向に導出された
肩部及び該肩部から下方に折り曲げられた脚部か
らなるリードを有する発光素子と、このリードを
通すためのスリツトを側面に有し少なくとも上面
を開口したプランジヤとを備えるスイツチにおい
て、縦断面が略Ｌ字形の突片を上部に形成したカ
バーをハウジングの周囲に嵌合して取付け、この
突片でプランジヤのスリツトの外側を遮蔽すると
ともに、リードの肩部を突片とハウジングの間に
挟み、リードの脚部をカバーとハウジングの間に
挟んだ構成を特徴とする。

〔実施例〕

以下、第１図〜第６図に示す本考案の一実施例
について、図面と共に説明する。

上側を開口した合成樹脂からなるハウジング１
０には、固定接点１１，１２がインサート成型等
により植設してあり、開口部１５内にはこれら固
定接点１１，１２の一部が露出している。ハウジ
ング１０の対向する二側面の下部には、凹部１３
が形成してある。

２０は、ゴム等の弾性材からなる逆さドーム形
の可動接点で、絶縁部２１とこの絶縁部２１の下
面に固着された導電部２２を備えている。開口部
１５内に載置されたこの可動接点２０は、押し下
げられたとき導電部２２が固定接点１１，１２に
接触してスイツチをオンするようになされてい
る。

可動接点２０の上に載置されたプランジヤ３０
は、第１図から明らかなように、中央に貫通孔を
有する仕切板３１を有し、この仕切板３１を境と
して上下面にそれぞれ開口部３２，３３を備えて
いる。また、プランジヤ３０の上部には対向する
二側面にスリツト３４を形成してあり、この二側
面には後述するカバー５０の突片５１が進入でき
る大きさの窪み３５が設けてある。

四角な筒状をしたカバー５０の上部には、対向
する二面から内側に突出したのち上方に屈曲し
た、縦断面が略Ｌ字形の一対の突片５１を一体に
成形してある。また、突片５１の真下のカバー５
０内側には溝５２が形成してあり、突片５１を設
けていない側の側面の下部には、二つの切れ目５
３で弾性をもたせた鉤部５４（第４図）を形成し
てある。カバー５０は、ハウジング１０の外側に
上方から嵌合され、鉤部５４を凹部１３に係合し
て互いに固着される。

発光素子４０は、第１図のように、発光部４１
と一対のリード４２からなり、リード４２は発光
部４１から水平方向に延びた肩部４２ａと、この
肩部４２ａから下方に折り曲げられた脚部４２ｂ
とを備えている。発光素子４０は、第５図のよう
に、発光部４１をプランジヤ３０の上面の開口部
３２内に配置し、リードの肩部４２ａをカバーの
突片５１とハウジング１０の間に挟み、さらに脚
部４２ｂをカバー内側の溝５２に通して、カバー
５０とハウジング１０の間に挟み込んで固定して
ある。

６０は、中央に透明な窓６１を有し、周り６２
が不透明になされた釦であり、プランジヤ３０の
上部に嵌め込んで取付けられている。釦６０は少
なくとも一部が光透過性であればよい。

次に、この押釦スイツチの組立方法について説
明する。

まず、プランジヤ３０の下面の開口部３３に可
動接点２０を嵌め込み、このプランジヤ３０を、
あらかじめ固定接点１１，１２を植設したハウジ
ング１０の開口部１５に挿入する。そして、発光
素子４０を、プランジヤ３０及びハウジング１０
を跨ぐようなかたちに取付ける。このとき、リー
ドの肩部４２ａがスリツト３４内に入るようにす
る。

次いで、２本のリードの脚部４２ｂをそれぞれ
溝５２に通しながら、カバー５０を上方からハウ
ジング１０の外側に嵌合する。カバー５０は鉤部
５４がハウジング１０の凹部１３に係合して固着
される。これにより、発光素子４０は、肩部４２
ａの上方が突片５１に押さえられ、かつ脚部４２
ｂがハウジング１０とカバー５０の間に挟持され
て外れないように保持される。

第５図と第６図から明らかなように、カバー５
０の突片５１は、リード４２を上方から押さえな
がらスリツト３４の外側を遮蔽している。さら
に、この突片５１は、プランジヤ３０の側面の窪
み３５に入りこんで、プランジヤ３０が上方に抜
けないようにストツパーの役目を果たすと同時
に、プランジヤ３０の横振れを防止している。

この後、プランジヤ３０に釦６０を装着してス
イツチは完成する。

〔考案の効果〕

本考案によれば、カバーの突片でスリツトの外
側が覆われるので、発光素子が点灯したとき釦の
側面への光漏れがなくなり釦の前面に光を集中し
て照射できる上、防塵効果も得られる。また、端
子を植接したハウジングに接点、プランジヤ、発
光素子、カバー、釦等を順次はめこむだけで容易
に組み立てられ、組み立てと同時にプランジヤ３
０と発光素子の抜け止め、及びプランジヤのガタ
ツキの防止を達成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第６図は本考案による押釦スイツチの
一実施例を示すもので、第１図は分解斜視図、第
２図は正面図、第３図は平面図、第４図は第３図
のＡ−Ａ線に沿う断面図、第５図は第３図のＢ−
Ｂ線に沿う断面図、第６図は釦を外した状態のス
イツチの平面図、第７図は従来の照光型スイツチ
の正面断面図である。 １０……ハウジング、１１，１２……固定接
点、２０……可動接点、３０……プランジヤ、３
４……スリツト、４０……発光素子、４１……発
光部、４２……リード、４２ａ……肩部、４２ｂ
……脚部、５０……カバー、５１……突片、６０
……釦。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の固定接点を植設したハウジングと、該ハ
   ウジングに上下動自在に取付けられ少なくとも上
   面を開口したプランジヤと、プランジヤが押し下
   げられたとき複数の固定接点を電気的に接続する
   可動接点と、発光部から略水平方向に導出された
   肩部と該肩部から下方に折り曲げられた脚部から
   なるリードを有する発光素子と、対向する二面か
   ら内側に突出したのち上方に屈曲した縦断面が略
   Ｌ字形の一対の突片を有し且つハウジングの外側
   に嵌合したカバーと、プランジヤに取付けられ少
   なくとも一部が光透過性になされた釦とを備え、
   発光素子の発光部をプランジヤ上面の開口部内に
   配置し、肩部をプランジヤの対向する二側面の上
   部に形成したスリツトに通してリードをハウジン
   グの外側に引き出し、カバーの突片で該スリツト
   の外側を覆うとともに、リードの肩部を突片とハ
   ウジングの間に挟み、リードの脚部をカバーとハ
   ウジングの間に挟んだことを特徴とする照光型押
   釦スイツチ。