JPH0356823Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、換気扇の前面に取付ける換気扇カバ
ーに関する。

〔従来の技術〕

一般家庭のキツチンや飲食店の調理室、食堂な
どに配設されている換気扇は、主として油分を含
んだ空気を吸込むために油分などによる汚れが付
着する。そこで、この汚れを除くための掃除が必
要となるが、かかる掃除はフアンにこびり付いた
油を除去する作業となるため、非常に煩しいもの
である。

かかる事情に鑑みて、換気扇の前面すなわち吸
気側をフイルターで覆うべく、ここにカバーを取
付けることが行われており、この換気扇カバーと
しては例えばアルミホイルをプレス成形した枠体
内に不織布よりなるフイルターを取付けたものが
一般に利用されている。

ところで、この換気扇カバーを換気扇に取付け
る手段として、従来は主として接着テープを用い
ていたが、この接着テープによる方法では油煙に
よる影響をうけて経時的に剥れカバーが落下した
り、また、カバーを外した時接着痕跡が残つて体
裁がわるいなどの不都合があつた。

そこで、接着テープに代るものとして、例えば
実開昭58−174627号公報、実開昭59−4936号公
報、実開昭60−135548号公報などにみられるよう
に、カバーが簡単に落下しないよう、取付金具に
より換気扇の本体フレームとカバーのカバーフレ
ームとを連結する方法が考えられた。

これらは、いずれも取付金具を引張コイルバネ
と係止片とで構成し、コイルバネをカバーフレー
ムに取付け、係止片を換気扇の本体フレーム側に
掛止するようにして、カバーを換気扇に取付けて
いる。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、このような取付具では、引張コイルバ
ネの一端をカバーフレームに直接取付ける構造と
なつているため、カバーフレームに取付用の孔を
穿設する必要がある。

このため、取付具の取付位置が孔を設けた位置
に限定されてしまい、取付位置を任意に設定する
ことができず、換気扇取付の現場状況に自由に対
処できない不都合がある。

また、コイルバネの引張力が孔の部分にかかる
ため、この孔を介してコイルバネによりカバーフ
レームが後方へ引張られることとなり、経時的に
カバーフレームがゆがんだり、あるいは孔が大き
くなつてコイルバネが孔から外れ出るおそれもあ
る。

本考案の目的は前記従来例の不都合を解消し、
換気扇カバーのフレームへの取付具の取付位置を
自由に選定でき、しかも取付後は安定した状態で
装着できる換気扇カバーを提供することにある。

〔課題を解決するこめの手段〕

本考案は前記目的を達成するため、周縁に係止
突条を形成した換気扇カバー本体と、該換気扇カ
バー本体のフレームに着脱自在に取付けられる換
気扇への取付具とよりなり、該取付具は中央を空
所に形成した板片内に、下向きに湾曲する係止爪
を先端に有する係止突片を一体的に延設し、この
板片と係止突片とで前記フレームを挟着する挟着
部材に、先端に換気扇フレームへの係止片を有す
る伸縮部材を取付けることを要旨とするものであ
る。

〔作用〕

本考案によれば、換気扇カバーのフレームに係
止突片を引掛けて該係止突片と板片とでフレーム
を挟み込むことで挟着部材がフレームに取付けら
れる。そして、係止片を伸縮部材の弾力に抗して
引張り換気扇側のフレームに取付ければ、換気扇
カバーは伸縮部材により換気扇側に押付けられた
状態でここに取付けられる。

〔実施例〕

以下、図面について本考案の実施例を詳細に説
明する。

第１図は本考案の換気扇カバーの実施例の要部
を示す斜視図、第２図は換気扇カバーの正面図
で、本考案の換気扇カバーは換気扇カバー本体１
と該カバー本体１を換気扇に取付けるための取付
具２とよりなる。

換気扇カバー本体１は従来周知のごとく、アル
ミ箔を押圧成形加工して前面中央に大きな通風開
口部を有するカバーフレーム３を形成し、このフ
レーム３の前記開口部に不織布などによるフイル
ター４を装着したもので、カバーフレーム３の周
縁には係止突条５となるリブが巻返しにより形成
されている。なお、換気扇カバー本体としては合
成樹脂のものもあるが、この場合には適宜の係止
突条を形成する。

取付具２は、換気扇カバー本体１のカバーフレ
ーム３への取付部となる挟着部材６として、ステ
ンレスや合成樹脂などの弾性力を有する材質のも
のを用いて中央を空所７ａにしたやや細長い額縁
状の板片７を形成し、この板片７の内側から、空
所７ａ内に長手方向に位置するように下向きに彎
曲する係止爪８ａを先端に有する係止突片８を一
体的に延設した。この場合、板片７の長さが係止
突片８よりも長くなるよう、係止突片８は短めに
形成し、また、係止爪８ａの下縁が板片７の上面
とほぼ同一平面上に位置するよう、係止突片８の
根本部８ｂを少し上方に折曲げて板片７に対して
斜設する。

これにより、額縁状の板片７の内側に係止突片
８が根本部８ｂを介して上下に多少折曲がるよう
に設けられて、挟着部材６が構成される。

かかる挟着部材６の、係止突片８の根本部８ｂ
側に孔９を穿設し、この孔９に伸縮部材として例
えば引張コイルバネ１０の一端を取付け、該引張
コイルバネ１０の他端には換気扇側のフレーム１
１への部材として係止片１２を取付けた。

この係止片１２は、本体である差込部１２ａに
対してバネ１０の取付部１２ｂを直角に形成した
断面Ｌ字形のもので、差込部１２ａは先端を先細
にした三角形状とした。

このようにしてなる取付具２の板片７と係止突
片８とで換気扇カバー本体１側のカバーフレーム
３を挟み込んで取付具２の挟着部材６をカバーフ
レーム３の適宜位置、例えば左右両側に取付け
る。

ここで、取付具２を換気扇カバー本体１側のカ
バーフレーム３に取付ける方法を説明すると、板
片７の先端をカバーフレーム３の裏側に当てが
い、係止突片８の先端の係止爪８ａを上方に引上
げるようにして該係止突片８と板片７との間にカ
バーフレーム３を差込めば、カバーフレーム３の
周縁に形成されている係止突条５が係止爪８ａの
内側に入り込む。板片７の先端をカバーフレーム
３の裏側にあてがい板片７を反らせれば、板片７
と係止突片８との間に〓間ができるので、この状
態から板片７を押付けてもよい。

この状態で第３図に示すように係止爪８ａが係
止突条５と係合し、かつ、板片７の先端部分がカ
バーフレーム３の裏側に圧接する。

次にこのようにして取付具２を取付けた換気扇
カバー本体１を換気扇に取付ける方法を説明する
と、まず、換気扇取付場所の現場状況に応じてカ
バーフレーム３への取付具２の取付位置の調整を
行う。この際、カバーフレーム３を板片７と係止
突片８とで挟み込んだままの状態で挟着部材６を
カバーフレーム３の係止突条５に沿つてスライド
させてもよいし、あるいは係止爪８ａを上方に引
上げて係止突条５との係合を解除して挟着部材６
をカバーフレーム３から一旦取外した後、新たに
別の位置にセツトしてもよい。かかる挟着部材６
の着脱は、板片７を額縁状にして空所７ａを形成
してあるので板片７自体が弾性力を有するのでス
ムーズに行える。

カバーフレーム３の希望する位置に取付具２を
セツトできたならば、次に、カバーフレーム３を
換気扇側のフレーム１１の前面に当てがい、板片
７の先端をカバーフレーム３とフレーム１１では
さんで係止爪１２を引張コイルバネ１０の弾力に
抗して後方に引張り）差込部１２ａをフレーム１
１の〓間に挿入する。この際、差込部１２ａの先
端は先細に形成されてあるので差込みはスムーズ
に行われる。

この状態で係止爪１２の取付部１２ｂがフレー
ム１１に直角に当たつてここに引張コイルバネ１
０による引張力が働くから、差込部１２ａにはカ
バーフレーム３側に引張られる力が作用すること
となり、差込部１２ａがフレーム１１から外れる
心配はない。

また、板片７の先端部分はカバーフレーム３の
裏面で支持され、しかもこの先端部分は係止突片
８よりも長く突出しているので、引張コイルバネ
１０による引張力で板片７の根本部分が換気扇側
に引張られても、挟着部材６がカバーフレーム３
の周縁部分で換気扇側に回転してしまうことはな
い。よつて換気扇カバーフレーム３の方が換気扇
側のフレーム１１よりも大きく、板片７をカバー
フレーム３とフレーム１１とで挟み込むことがで
きないような場合でも、挟着部材６が回転して引
張力が小さくなつたりカバーフレーム３から外れ
るおそれはない。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案の換気扇カバーは、カ
バーフレームへの取付具の取付位置が自由に選定
できるので、換気扇の取付場所の現場状況に応じ
て自由に対処でき使いやすい。

また、カバー取付具は、取付具が外れたり取付
方が弱まるなどのおそれもなく、安定した状態を
保持できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の換気扇カバーの実施例の要部
を示す斜視図、第２図は換気扇カバーの正面図、
第３図は取付状態を示す要部の横断平面図であ
る。 １……換気扇カバー本体、２……取付具、３…
…カバーフレーム、４……フイルター、５……係
止突条、６……挟着部材、７……板片、７ａ……
空所、８……係止突片、８ａ……係止爪、８ｂ…
…根本部、９……孔、１０……引張コイルバネ、
１１……フレーム、１２……係止片、１２ａ……
差込部、１２ｂ……取付部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 周縁に係止突条を形成した換気扇カバー本体
   と、該換気扇カバー本体のフレームに着脱自在
   に取付けられる換気扇への取付具とよりなり、
   該取付具は中央を空所に形成した板片内に、下
   向きに湾曲する係止爪を先端に有する係止突片
   を一体的に延設し、この板片と係止突片とで前
   記フレームを挟着する挟着部材に、先端に換気
   扇フレームへの係止片を有する伸縮部材を取付
   けたものであることを特徴とする換気扇カバ
   ー。 (2) 板片は係止突片よりも先端が突出するよう長
   大に形成したものである請求項(1)記載の換気扇
   カバー。