JPH0355942B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電気機器などに使用する配線用リー
ド線、その他の線材の接続端子装置に関するもの
である。

従来の技術 従来、この種の接続端子装置は、第４図に示す
ような構成であつた。第４図において、断面状
に形成した端子板１の上面に締付ネジ２を挿通
し、側片１ａ間に前記締付ネジ２に螺合する可動
板３を設けてなる接続体４は、側片１ａの下端面
より突設した給電部１ｂを設けている。又、上部
を側壁で仕切つてなる端子室５ａの底部に挿通孔
５ｂを形成するとともに、挿通孔５ｂとは別にネ
ジ孔５ｃを設けてなる端子台５の端子室５ａに前
記接続体４を圧入状態に嵌め込み、端子台５の挿
通孔５ｂより外に接続体４の給電部１ｂを突出さ
せている。この給電部１ｂが挿通する導電孔６ａ
を設けるとともに電気部品などを実装する基板６
上に、前記接続体４を嵌め込んだ端子台５を設置
し、ネジ７を端子台５のネジ孔５ｃに締付けて隙
間のないように固着すると、接続体４の給電部１
ｂが基板６下方のパターン（銅箔）部に突設す
る。この突設箇所を手付け半田で導電状態にし
て、基板６上に端子台５を取付けているものであ
つた。

発明が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、接続体４に配線用
リード線などを締着する時、或はこれを外す時な
どに圧力が接続体４の給電部１ｂと基板６の半田
部に加わつてパターン剥離することがあるのでこ
れを防止するように、端子室５ａに嵌め込まれる
接続体４は、常に端子室５ａの底部と接続体４の
側片１ａ下端部とが当接するように定着させるこ
とが肝要である。このため、接続体４の側片幅Ａ
よりも端子室５ａの枠幅Ｂを挟く設け圧入状態で
嵌め込み接続体４が浮き上がつたりしないように
なつている。しかし、接続体４を嵌め込む時に、
強い力で入れないといけないため、手が痛くなる
など作業が非常に困難であつた。更に、端子台５
と基板６とに隙間ができて前記と同様なパターン
剥離が起らないよう基板６に端子台５をネジ締め
固着し、接続体４の給電部１ｂと基板６の銅箔部
とを手付け半田するなど組立作業に時間がかかる
ことから、作業が非常に面倒であるばかりか、品
質、信頼性の低下につながるといつた問題があつ
た。

本発明はこのような問題点を解決するもので、
端子台の端子室に形成した突部と接続体の切欠部
との係合、更に、端子台の引掛け部と基板の嵌合
孔との係合で、基板の所定位置に接続体と端子台
を設けて、端子室に接続体が完全に挿着されない
場合は接続体の給電部と基板とが半田付けできな
い構成にして、組立性の向上と品質、信頼性の向
上を図ることを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するための本発明は、断面
状に形成した端子板の上面に締付ネジを挿通し、
側片間に前記締付ネジに螺合する可動板を設けて
なる接続体と、上部を側壁で仕切つてなる端子室
の側壁と底部に突部と挿通孔を形成し、下部に引
掛け部を設けてなる端子台と、この端子台の引掛
け部と係合する嵌合孔を有する基板とを備えると
ともに、前記接続体は、端子台の突部に係合する
切欠部と挿通孔に挿通する給電部とを側片に設け
て前記端子室に嵌め込み、前記基板の所定位置に
前記接続体の給電部を導電状態に取付けたもので
ある。

作 用 この構成により、基板上に端子台と接続体が取
付られることから、外力が加わつても給電部の半
田部分が影響を受けることがなく、更に、前記各
部品を取付けた基板を半田槽に流すことで接続体
と基板の半田付けが完了し導電状態にすることが
できるため、組立作業が非常に簡単になり、品
質、信頼性の向上も図ることができる。

実施例 以下、本発明の実施例について、第１図〜第３
図をもとに説明する。

８は配線用リード線などを締着する接続体で、
導電材よりなり断面状に形成した端子板９の上
面から締付ネジ１０を挿通し、側片９ａの下端部
に切欠部９ｂと突設する給電部９ｃとを設け、か
つ側片９ａ間に前記締付ネジ１０に螺合する可動
板１１を設けている。１２は前記接続体８を支持
する端子台で、絶縁材よりなり上部を側壁で仕切
つて端子室１２ａを形成し、この端子室１２ａの
側壁と底部に突部１２ｂと挿通孔１２ｃを設け、
かつ下部には引掛け部１２ｄと位置決め用の突起
部１２ｅを設けている。１３は制御回路などの構
成する電気部品などを実装してなる基板で、前記
接続体８の給電部９ｃを挿通する導電孔１３ａ
と、前記端子台１２の引掛け部１２ｄと係合する
嵌合孔１３ｂおよび突起部１２ｅが挿通する規制
孔１３ｃを設けている。ここで、接続体８を端子
台１２の端子室１２ａに挿入すると、接続体８の
側片９ａに形成した切欠部９ｂは端子室１２ａの
突部１２ｂに係合し、給電部９ｃが挿通孔１２ｃ
より下方に突設する。前記切欠部９ｂと突部１２
ｂの係合のみで端子室１２ａの底部と接続体８の
側片下面９ｄとが当接する位置にて接続体８を固
定することができるもので、例え端子台１２を逆
にしても、前記切欠部９ｂと突部１２ｂが係合し
ているため接続体８は落ることもなく支持されて
いる。次に接続体８を挿着した端子台１２を基板
１３に挿着すると、端子台１２の突起部１２ｅと
基板１３の規制孔１３ｃの挿通で案内され、端子
台１２の引掛け部１２ｄが基板１３の嵌合孔１３
ｂに係合し、接続体８の給電部９ｃが導電孔１３
ａにはまり込む。この状態で基板１３を半田槽に
流すと、接続体８の給電部９ｃと基板１３のパタ
ーン（銅箔）部が半田付けされ、接続体８と基板
１３の電気部品などとが導通状態に取付けられ
る。しかし、端子室１２ａに接続体８を完全に挿
入しない状態で基板１３に挿着すると、第３図の
ように接続体８の給電部９ｃが端子室１２ａの突
部１２ｂに乗り上げ変位状態となるため、接続体
８の給電部９ｃは基板１３の導電孔１３ａに嵌ま
らず基板１３上面に当接し、押し上げられて端子
室１２ａよりはみ出してしまい接続体８と基板１
３とを半田付けすることができなくなる。これは
接続体８の切欠部９ｂと端子室１２ａの突部１２
ｂとの係合が完全でないことを知らせると共に、
係合が不完全状態で半田付けされないようにした
ものである。

発明の効果 以上のように本発明によれば、基板に取付ける
接続体、端子台を接続体の切欠部と端子台の突部
との係合、及び端子台の引掛け部と基板の嵌合孔
との係合で取付け、接続体の給電部を基板と導通
状態にするため、接続体と基板との半田付けが半
田槽に流すだけで完了できるもので、組立性の向
上及び品質、信頼性の向上をも図ることのできる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す分解斜視図、
第２図、第３図は同要部断面図、第４図は従来の
接続端子装置を示す分解斜視図である。 ８……接続体、９ｂ……切欠部、９ｃ……給電
部、１２……端子台、１２ａ……端子室、１２ｂ
……突部、１２ｃ……挿通孔、１２ｄ……引掛け
部、１２ｅ……突起部、１３……基板、１３ａ…
…導電孔、１３ｂ……嵌合孔、１３ｃ……規制
孔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 断面状に形成した端子板の上面に締付ネジ
   を挿通し、側片間に前記締付ネジに螺合する可動
   板を設けてなる接続体と、上部を側壁で仕切つて
   なる端子室の側壁と底部に突部と挿通孔を形成
   し、下部に引掛け部を設けてなる端子台と、この
   端子台の引掛け部と係合する嵌合孔を有する基板
   とを備えるとともに、前記接続体は、端子台の突
   部に係合する切欠部と挿通孔に挿通する給電部と
   を側片に設けて前記端子室に嵌め込み、前記基板
   の所定位置に前記接続体の給電部を導電状態に取
   付けてなる接続端子装置。