JPH0355434Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は吸塵室の上方開口部より集塵袋を設置
するようにした電気掃除機に関するものである。

従来の技術 従来、この種の電気掃除機は、第３図〜第６図
に示すような構成が一般的であつた。以下その構
成について図面を参照しながら説明する。

第４図〜第６図において、１は前側に上方開口
状の吸塵室２を、隔壁３で区切られた後方部屋に
塵埃吸引用のフアンモーター４をそれぞれ設けた
本体下である。この本体下１の前端上部には把手
部５が一体的に構成されており、後部には移動用
ローラー６、底面にはキヤスターローラー７が取
り付けられている。

フアンモーター４はゴム等の弾性体よりなる支
持体８，９を介して前壁が隔壁３に後側が本体下
１より植立したリブ１０によつてそれぞれ支持さ
れている。フアンモーター４の上方開口部は後部
を本体下１の突起部１１にひつかけ、前側をビス
締めによつて本体下１に一体的に結合されている
本体上１２によつて覆われており、この本体上１
２にはコードリールユニツト（図示しない）と連
動してコードを自動巻き上げするための操作釦１
３が取り付けられている。１４は本体下１より植
立したボス１５と穴嵌合させ、上端をビス締めに
より一体的に固定したフロントカバーである。こ
のフロントカバー１４はホースを接続する接続口
１６を有し、本体下１との間でゴム等の弾性体よ
りなるとともに、接続口１６に連通する開口を設
けたタイトパツキン１７を圧接挾持している。ま
た、タイトパツキンの内側には逆止弁１７ａが設
けている。１８は吸塵室２の上方開口部を覆う蓋
であつて、本体上１２に設けた穴１９に後方の突
起２０をひつかけ、また前側を本体下１に設けた
尾錠部２１に弾性を有する爪部（図示せず）を係
合させて、本体下１に着脱自在に取り付けられて
いる。２２は塵埃を捕獲するためのフイルターと
しての役目をもつ集塵袋であつて、ホール紙等か
らなる口枠２３と接着等によつて一体的に構成さ
れており、中央部には円形の穴２４が設けられて
いる。

２５は本体下１の上端面全周に圧入されたパツ
キン、２６は本体上１２の前側端部に一体的に保
持されたパツキンで、蓋１８によつて気密が保た
れる構造となつている。また、前記タイトパツキ
ン１７はタイトパツキン本体１７ａと、タイト部
１７ｂと連結体１７ｃとガイド部１７ｄ及び、逆
止弁１７ｅ、円周リツプ１７ｆから構成され、連
結体１７ｃは薄肉の円筒になつていた。

考案が解決しようとする問題点 このような従来の電気掃除機では、円筒形のタ
イトパツキン１７を本体下１に取付ける場合、第
６図に示すように連結体１７ｃが円筒形の薄肉に
なつているため、タイトパツキン本体１７ａと段
差ができ、本体下１にうまく装着できないことが
ある。

また、組立後、集塵袋２２の口枠２３を合わせ
るように装着し、電気掃除機を運転した場合、接
続口１６中心から、集塵室２の底までの距離が、
蓋１８までの距離よりも短かいため、集塵袋２２
が上方へ浮き上る力が働き、タイトパツキン１７
が変形するため、ごみもれが発生するなどの問題
があつた。

また製造時、タイト部１７ｂは金型から無理抜
きするため連結体１７ｃのタイトパツキン本体１
７ａ側に、オゾン試験によりクラツクが発生する
等の問題があつた。

本考案はこのような問題点を解決するもので、
組立性、タイト性の向上した電気掃除機を提供す
ることを目的とする。

問題点を解決するための手段 本考案は上記問題点を解決するため、タイトパ
ツキンの、特に連結体の形状を円錐状に改造し、
組立時の本体への引つかかりや、タイトパツキン
の変形によるごみもれ、オゾン試験によるクラツ
クの発生を防止するものである。

作 用 本考案は上記した構成により、連結体を円錐状
にした組立時、タイトパツキン本体がスムーズに
本体下に取り付くようにし、薄肉部の補強をする
ことによつて、パツキンの変形、クラツクの発生
が防止できるもので、この形状にすることによつ
てタイト部のタイト性には影響することなく対応
できるものである。

実施例 以下、本考案の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。

第１図および第３図において、３１は前側に上
方開口状の吸塵室３２を、隔壁３３で区切られた
後方部屋に塵埃吸引用のフアンモーター３４をそ
れぞれ設けた本体下である。この本体下３１の前
端上部には把手部３５が一体的に構成されてお
り、後部には移動用ローラー３６、底面にはキヤ
スターローラー３７が取り付けられている。フア
ンモーター３４はゴム等の弾性体よりなる支持体
３８，３９を介して前壁が隔壁３３に、後側が本
体下３１より植立したリブ４０によつてそれぞれ
支持されている。フアンモーター３４の上方開口
部は後部を本体下１の突起部４１にひつかけ、前
側をビス締めによつて本体下１に一体的に結合さ
れている本体上４２によつて覆われており、この
本体上４２にはコードリールユニツト（図示しな
い）と連動してコードを自動的に巻き上げするた
めの操作釦４３が取り付けられている。４４は本
体下３１より植立したボス４５と穴嵌合させ、上
端をビス締めにより一体的に固定したフロントカ
バーである。

このフロントカバー４４はホースを接続する接
続孔４６を有し、本体下１との間でゴム等の弾性
体よりなるとともに、接続孔４６に連通する開口
を設けたタイトパツキン４７を圧接挾持してい
る。

このタイトパツキン４７は本体下１のタイトパ
ツキン取付穴３１ａに嵌合するタイトパツキン本
体４７ａとタイトパツキン取付穴４８の径と略同
径の円板状のタイト部４７ｂとこのタイト部４７
ｂとタイトパツキン本体４７ａとの間を結ぶ円錐
状の連結体４７と、この連結体４７ｃの先端はタ
イト部より突出したガイド部４７ｄと、逆止弁４
７ｅと円周リツプ４７ｆから構成されている。４
８は吸塵室３２の上方開口部を覆う蓋であつて、
本体上４２に設けた穴４９に後側の突起部５０を
ひつかけ、また前側を本体下３１に設けた尾錠部
５１に弾性を有する爪部（図示せず）を係合させ
て本体３１に着脱自在に取り付けられている。５
２は塵埃を捕獲するためのフイルターとしての役
目をもつ集塵袋であつて、ボール紙等からなる口
枠５３と接着等によつて一体に構成されている。
前記蓋４８にはこの集塵袋５２に塵埃が一杯にな
つた時、指針５４により、それを表示する表示機
構５５が内蔵されている。また、口枠５３の上端
部と係合して集塵袋５２を位置決め固定する段部
５６を形成したリブ５７が植立されている。そし
て、このリブ５７は蓋４０の外周下面より下方へ
突出しているものである。５８は本体下３１の上
端面全周に圧入されたパツキン、５９は本体上４
２の前側端部に一体的に保持されたパツキンで、
蓋４８によつて気密が保たれる構造となつてい
る。吸塵室３２の隔壁３３には吸引孔６０が設け
てあり、不織布等からなる２次フイルター６１を
内蔵し、かつ集塵袋５２が密着するのを防止する
リブを植立した枠体６２が爪係合によつて着脱自
在に取り付けられている。また吸塵室３２の底部
には口枠５３の下端部を位置決めする保持部６３
を形成したリブ６４を植立している。６５は口枠
５３の上部仮固定するフクロクチオサエである。

上記構成において、組立をするには、本体下３
１のタイトパツキン取付穴３１ａにタイトパツキ
ン４７のガイド部４７ｄから押し込むと、タイト
部４７ｂが変形して、円錐状の連結体４７ｃに沿
つて、タイトパツキン１７が導入され、タイトパ
ツキン本体１７ａの位置が自動的に決まるもので
ある。

また、集塵袋５２の浮き上りによるタイトパツ
キンの変形を防止してごみもれを防ぐとともに、
オゾン試験によるクラツクの発生も防止できる。

さらにタイト部４７ｂの後側をガイド部４７ｄ
より径小にしているので、タイト部がたわみやす
く、また、ホースを接続して逆止弁４７ｅを押し
広げたタイト部が広がりやすくタイトしやすい。

このように本考案によれば、組立性の向上した
ごみもれの少ない、タイトパツキンを構成できる
ものである。

考案の効果 以上述べたように本考案によれば、組立性の向
上したタイトパツキンが構成できることにより、
組立工数のさく減できるとともに、自動組立が可
能となつたものである。

又、タイト部の後部の径をガイド部の径より小
さくしているので、ホースを接続した時逆止弁を
押し広げ、タイト部が広がりやすくタイトしやす
くなるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す電気掃除機の断
面図、第２図ａ，ｂはタイトパツキンを示し、ａ
はその正面図、ｂは断面図、第３図は本考案のタ
イトパツキンの組立時の断面図、第４図は従来の
電気掃除機を示す断面図、第５図ａ，ｂは従来の
タイトパツキンを示し、ａはその正面図、ｂは断
面図、第６図は従来のタイトパツキンの組立時の
断面図である。 ３２……吸塵室、４７……タイトパツキン、４
７ａ……タイトパツキン本体、４７ｂ……タイト
部、４７ｃ……連結体、４７ｄ……ガイド部、４
８……蓋、５２……集塵袋、５３……口枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 口枠を備えた集塵袋と、この集塵袋を出入自在
   に設置するとともに、上方に蓋で開閉される開口
   部を有する吸塵室と、この吸塵室前方のホース接
   続口に取付けられたタイトパツキンとを具備し、
   このタイトパツキンは、前記口枠と接する面にタ
   イトパツキン取付穴の径と略同径の円板状の弾性
   を有するタイト部と、このタイト部とタイトパツ
   キン本体との間を結ぶ円錐状の連結体とを有し、
   この連結体先端はタイト部より突出したガイド部
   を形成し、このガイド部の径は、前記口枠の穴部
   径と同等もしくは若干の圧縮代を有する径にし、
   円錐状の径小側の径はガイド部の径より小さくす
   るとともに、タイト部側が径小となるようにした
   電気掃除機。