JPH0354849B2 - - Google Patents

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JPH0354849B2
JPH0354849B2 JP3179286A JP3179286A JPH0354849B2 JP H0354849 B2 JPH0354849 B2 JP H0354849B2 JP 3179286 A JP3179286 A JP 3179286A JP 3179286 A JP3179286 A JP 3179286A JP H0354849 B2 JPH0354849 B2 JP H0354849B2
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thin film
semiconductor thin
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electron beam
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、ビームアニールにより絶縁膜上に半
導体薄膜結晶層を製造する方法に係わり、特に疑
似線状電子ビームを用いた半導体薄膜結晶層の製
造方法に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
近年、半導体工業の分野においては、ビームア
ニール技術を用いたSOI(絶縁膜上のシリコン)
膜の形成が盛んに行われている。この技術では、
シリコン基板上にシリコン酸化膜やシリコン窒化
膜等の絶縁膜を形成し、この上に多結晶シリコン
膜や非結晶質シリコン膜等の半導体薄膜を形成
し、この半導体薄膜を電子ビーム或いはレーザビ
ームによりアニールすることにより、該半導体薄
膜を溶融・再結晶化している。
これらの方法のうち、疑似線状電子ビームを用
いたアニール方法は、その制御性の点で、他の方
法に比して格段に優れている。これは、電子ビー
ムを高い周波数の正弦波で高速偏向することによ
つて、あたかも線状のビームを形成し、これを偏
向方向と直交する方向に走査することにより、一
定面積を単結晶化する方法である。
ことろで、高速偏向波形として上記のように正
弦波を用いた場合、アニール領域の各位置で電子
の滞在確率時間が均一にならない。例えば、x=
a・sinωtの波形でビームを偏向すると、各位置
での電子の滞在時間は となる。これは、x=aのとき、即ち疑似線状電
子ビームの両端部では電子の滞在時間が非常に大
きくなることを示している。従つて、この方法で
アニールを行つた場合、アニール領域の端部のみ
が溶融し易くなる。これは、ビームの偏向振り幅
(疑似線状電子ビームの幅)を大きくした場合に、
アニール領域が十分均一化され難いので大きな問
題となる。
そこで本発明者等は、疑似線状電子ビームを形
成する際に、高周波を振幅変調した波形を偏向波
形として用いる方法を考案した。この方法では、
端部のビーム滞在確率が高く温度が上がり易いの
で、その分だけ最大値まで振幅を持つた高速偏向
波形を減らして、いくつかの異なつた振幅を持つ
波形で偏向させることにより、見掛け上の電子滞
在確率を平均化することができる。この一つの例
を第5図に示す。図中Aが変調波、Bが変調後の
波形である。通常用いられる周波数は、基本数が
10〜50[MHz]、変調波が10〜100[KHz]である。
なお、振幅変調とは、基本波と変調波との積を求
めることである。また、この目的に用いる変調波
はいくつかあるが、共通していることは、横軸
(時間軸)を殆ど垂直に近い形で横切ることであ
る。
しかしながら、この種の方法にあつては次のよ
うな問題があつた。即ち、上記の2つの波の積を
電子回路で求める場合、電子回路がこのような急
激な変化に追従できなくなつてしまう。このた
め、理論的には電子滞在確率の均一化をはかつた
にも拘らず、疑似線状電子ビームの中央部分で電
子滞在確率の大きな部分が発生し、これが均一な
アニールを行う上での障害となつている。
〔発明の目的〕
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、
その目的とするところは、疑似線状電子ビームの
中央部に電子滞在確率の大きな部分が発生するこ
とに起因して、アニール領域の中央部が周辺部よ
りも強くアニールされることを未然に防止でき、
均一なアニールを行い得る半導体薄膜結晶層の製
造方法を提供することにある。
〔発明の概要〕
本発明の骨子は、適正な変調波を用いているに
も拘らず変調後の波形が装置の限界のために所定
の形状にならず、そのため中央部が周辺部に比し
て強くアニールされることを防ぐために、波形が
鈍つた部分ではビームをアニール領域以外に移動
することにある。
即ち本発明は、絶縁基板上に形成された多結晶
若しくは非晶質の半導体薄膜に対し、振幅変調さ
れた高周波電気信号により電子ビームを一方向に
高速偏向すると共に、上記半導体薄膜上で電子ビ
ームを上記偏向方向と略直交する方向に走査して
該薄膜をアニールする半導体薄膜結晶層の製造方
法において、前記高周波電気信号波形の包絡線の
電圧値が零に近くなる一定時間だけ、前記ビーム
をアニール領域外に導くようにした方法である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、振幅変調された高周波電気信
号により高速偏向された疑似線状電子ビームでビ
ームアニールする際に、電子滞在確率の大きな部
分が生じる中央部においてビームをアニール領域
外に導いているので、アニール領域の中央部が周
辺部よりも高い温度にアニールされるのを未然に
防止することができる。また、中央部においてビ
ームをアニール領域外に導くことによりアニール
領域の中央部よりも周辺部へのビーム照射量が増
えることになるが、一般にアニール領域の周辺部
における熱伝導による放熱量は中央部におけるそ
れよりも大きくなるので、中央部におけるビーム
照射量を少なくしてもアニール温度を実質的に均
一化することができる。つまり、均一なアニール
を行うことができ、大面積の半導体薄膜であつて
も十分に単結晶化することができる。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の詳細を図示の実施例によつて説
明する。
第1図は本発明の一実施例方法に使用した電子
ビームアニール装置を示す概略構成図である。図
中11は電子銃、12はブランキング電極、13
はアパーチヤマスク、14は集束レンズ、15は
対物レンズ、16は走査コイル、17は高速偏向
板、18は試料である。電子銃11から放射され
た電子ビームはレンズ14,15により集束され
試料18上に照射される。ブランキング電極12
はビームをブランキング(OFF)するためのも
ので、この電極に所定の電圧を印加することによ
りビームはブランキングされる。走査コイル16
はビームを試料上で一方向に走査するためのもの
である。高速変向板17は、上記走査コイル16
によるビームの偏向方向と直交する方向にビーム
を高速変向するためのものであり、この偏向板1
7には後述する如き偏向電圧(高周波電気信号)
が印加されるものとなつている。
次に、上記装置を用いた半導体薄膜結晶層の製
造方法について、第2図を参照して説明する。
まず、第2図aに示す如く単結晶Si基板21上
にSiO2膜22を堆積し、このSiO2膜22の一部
に単結晶成長のシードとなる開口部23を形成す
る。続いて、第2図bに示す如く全面に多結晶Si
膜(半導体薄膜)24を形成し、さらにこの上に
保護膜としてのSiO2膜25を形成する。
次いで、前記第1図に示す電子ビームアニール
装置を用い、上記試料を電子ビームアニールして
多結晶Si膜24を単結晶化する。つまり、前記高
速偏向板17に所定の振幅変調された高周波電気
信号を印加し、電子ビームを一方向に高速偏向し
て疑似線状電子ビームを形成する。これと同時
に、前記走査コイル16に所定の偏向信号を印加
し、疑似線状電子ビームを試料上で上記高速偏向
方向とは直交する方向に走査する。
これにより、第2図cに示す如く、前記多結晶
Si膜24は疑似線状電子ビーム26の走査に伴い
帯状に溶融・再結晶化し、単結晶Si層27とな
る。そして、帯状溶融領域を順次重ねるとによ
り、大面積の多結晶Si膜24も単結晶化されるこ
とになる。
ここで、前記高速偏向板17に印加する信号波
形(包絡線の波形)は、理想的には第3図aに実
線Aで示す如き波形であるが、高周波電気信号波
形を作るための電子回路の応答特性等の問題によ
り実線には図中破線Bで示す如く低い電圧レベル
で波形が鈍ることになる。そしてこの場合、第3
図bに示す如く電子の滞在確率が中央部に近い点
でピークを持ち、この部分の滞在確率は平均レベ
ルよりも30〜40[%]高くなる。これにより、ア
ニール領域の中央部のアニール温度が周辺部より
も高くなる。
そこで、本実施例方法では電圧レベルの低い領
域(第3図a中に示すC領域)で、前記ブランキ
ング電極12にブランキング電圧を印加して電子
ビームをブランキングしている。この操作を行う
ことにより、アニール温度は理想的な平坦化から
はずれることになるが、計算によれば10[%]程
度である。また、アニール領域の周辺部における
熱放射が中央部のそれよりも大きいことを考慮す
ると、中央部の電子滞在確率は周辺部のそれより
も小さくてよいことになるので、上記10[%]の
差は更に小さくなる。
かくして本実施例方法によれば、振幅変調した
高周波電気信号により電子ビームを高速偏向して
疑似線状ビームを形成する際に、包絡線の電圧レ
ベルが零に近くなる部分においてビームをブラン
キングすることによつて、アニール領域の中央部
が周辺部よりも高い温度にアニールされることを
防止でき、より均一なビームアニールを行うこと
ができる。このため、作成される単結晶層の特性
向上をはかり得、大面積の多結晶Si膜であつても
十分に単結晶化することができる。
第4図は本発明の他の実施例方法を説明するた
めの模式図である。この実施例方法が先に説明し
た実施例方法と異なる点は、高速偏向波形の包絡
線の電圧レベルが零に近くなる部分でビームをブ
ランキングする代りに、この部分での高速偏向波
形のレベルを極端に大きくすることにある。
即ち、本実施例方法では、振幅変調された高周
波電気信号波形Pに、更に該波形のピーク値より
も十分高いピーク値を持つ矩形波Qを重畳して高
速偏向波形Rを形成し、上記波形Pにおけるネツ
ク部の電圧を極端に大きくしている。この場合、
アニール領域の中央部で電子ビームがアニール領
域以外に導かれることになるので、中央部では実
質的にビームはブランキングされることになる。
従つて、アニール領域の中央部におけるビーム
滞在確率を低下させることができ、先の実施例方
法と同様な効果が得られる。
なお、本発明は上述した各実施例方法に限定さ
れるものではない。例えば、前記高速偏向波形の
包絡線の電圧レベルが零に近くなる部分でビーム
をアニール領域に外に導いているが、この部分の
時間はアニール領域の熱伝導特性、その他の条件
により適宜定めればよい。一般的には、高速偏向
波形の1周期の1/10以下程度が望ましい。さら
に、半導体薄膜としては多結晶シリコンの代りに
非晶質シリコン、その他の半導体を用いることが
可能である。また、ビームの走査方向は必ずしも
ビームの高速偏向方向と正確に直交する必要はな
く、僅かに傾けたものであつてもよい。さらに、
アニールする際に用いる装置は前記第1図に示す
構成に何等限定されるものではなく、電子ビーム
を高速偏向する機能及び該偏向方向と直交する方
向にビームを試料上で走査する機能等を有するも
のであればよい。その他、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲で、種々変形して実施することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例方法に使用した電子
ビームアニール装置を示す概略構成図、第2図は
上記実施例方法に係わる半導体薄膜結晶層の製造
工程を示す断面図、第3図は高速偏向波形及び電
子滞在確率分布を示す特性図、第4図は本発明の
他の実施例方法を説明するための模式図、第5図
は従来の問題点を説明するための信号波形図であ
る。 11…電子銃、12…ブランキング電極、1
4,15…レンズ、16…走査コイル、17…高
速偏向板、18…試料、21…単結晶Si基板、2
2…SiO2膜(絶縁膜)、23…開口部、24…多
結晶Si膜(半導体薄膜)。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 絶縁基板上に形成された多結晶若しくは非晶
    質の半導体薄膜に対し、振幅変調された高周波電
    気信号により電子ビームを一方向に高速偏向する
    と共に、上記半導体薄膜上で電子ビームを上記偏
    向方向と略直交する方向に走査して該薄膜をアニ
    ールする半導体薄膜結晶層の製造方法において、
    前記高周波電気信号波形の包絡線の電圧値が零に
    近くなる一定時間だけ、前記ビームをアニール領
    域外に導くことを特徴とする半導体薄膜結晶層の
    製造方法。 2 前記ビームをアニール領域外に導く手段とし
    て、ブランキング電極によりビームをブランキン
    グすることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の半導体薄膜結晶層の製造方法。 3 前記一定時間は、前記高周波電気信号波形の
    1周期の1/10以下であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の半導体薄膜結晶層の製造方
    法。 4 前記絶縁基板として、単結晶半導体基板上に
    絶縁膜を形成したものを用いたことを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の半導体薄膜結晶層の
    製造方法。
JP3179286A 1986-02-18 1986-02-18 半導体薄膜結晶層の製造方法 Granted JPS62190716A (ja)

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