JPH0779081B2 - 半導体単結晶層の製造方法 - Google Patents

半導体単結晶層の製造方法

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JPH0779081B2
JPH0779081B2 JP62206266A JP20626687A JPH0779081B2 JP H0779081 B2 JPH0779081 B2 JP H0779081B2 JP 62206266 A JP62206266 A JP 62206266A JP 20626687 A JP20626687 A JP 20626687A JP H0779081 B2 JPH0779081 B2 JP H0779081B2
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知泰 井上
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、絶縁膜上に半導体単結晶層を形成する技術に
係わり、特に電子ビームを用いた半導体単結晶層の製造
方法に関する。
(従来の技術) 近年、半導体工業の分野においては、電子ビームアニー
ル技術を用いたSOI(Silicon On Insulator)層の形成
技術の研究開発が盛んに行われている。この技術では、
シリコン単結晶基板上にシリコン酸化膜やシリコン窒化
膜等の絶縁膜を形成し、その上に多結晶若しくは非晶質
のシリコン膜を形成し、電子ビーム或いはレーザビーム
等のエネルギービームを照射することにより、上記のシ
リコン膜を溶融・再結晶化させてシリコン単結晶層を成
長させる方法を採用している。
ここで、SOI層形成技術として工業的に重要な点は、半
導体単結晶層の均一性の向上,面積の拡大及び結晶品質
の向上等が挙げられる。これらの観点から、これまでに
も幾多の改良,工夫がなされている。その中で、特に疑
似線状電子ビームアニール法は、優れた結果をもたらす
ものとして期待されている。
この疑似線状電子ビームアニール法では、細く絞った円
形スポット状電子ビームを、その走査方向と直交する方
向に高速偏向することにより、電子ビームを疑似的に線
状化し、幅広い領域を一括して溶融・再結晶化させる。
この場合、高速偏向の振幅を電気的に制御することによ
り、線状化電子ビームの長さを自在に高精度制御できる
ことが大きな利点である。
さらに、上記の電子ビームの高速偏向を、〜30MHz程度
の正弦波の基本波を最適化した波形の10〜100kHz程度の
変調波で振幅変調した電気信号により行う方式の採用に
より、線状化電子ビームの強度分布の制御を飛躍的に高
精度で行うことが可能となった。この振幅変調方式の疑
似線状電子ビーム技術は、SOI再結晶化技術の基本を確
固たるものとしたが、未だ解決しなければならない問題
点も残されている。
その一つに、電子ビーム走査の継続に伴って起こるSOI
試料内の余熱効果による再結晶化の不均一性の問題があ
る。その他にも、SOI構造内での電子ビーム照射部から
その周辺への複雑な熱流の変化,シリコン層の溶融再凝
固時に吸収,放出される潜熱の効果、電子ビーム強度の
微小な変動等多くの要因から発生する再結晶化過程の不
安定さの解決手法も重要な課題となっている。以下に、
SOI試料内の余熱効果による問題を第5図及び第6図を
参照して簡単に説明する。
電子ビームアニール法では、通常、第5図に示す如くX
方向にx座標0からx0まで矢印の方向にビーム走査を行
い、順次ビーム照射のy座標を0からステップ移動させ
て、アニール領域(図の破線とX,Y軸とで囲まれた領
域)全体をアニールする方式を採る。電子ビームの走査
のy座標がnとなったとき、y座標n−1以前の電子ビ
ーム照射の影響で、SOI試料表面のY方向の温度分布は
一般に第6図に示すようなものとなる。即ち、y座標で
nからn+1の、これから電子ビームにより溶融・再結
晶化させようとする領域での表面温度分布は平坦とはな
らずに、既に再結晶化の済んだy=n−1に近い側が高
温となる。このため、y方向に平坦な(或いは対称な)
強度分布を持った疑似線状電子ビームをこの領域(y=
n)内に走査させると、第6図の左側(n−1側)のシ
リコン層は溶融し易く、逆に右側(n+1側)は溶融し
難くなり、結果的に不均一な再結晶層しか得られなくな
る。
(発明が解決しようとする問題点) このように従来、電子ビームアニールによる多結晶シリ
コン膜等の溶融・再結晶化では、電子ビーム走査の継続
に伴って起こる余熱効果により、均一な再結晶層を得ら
れないと云う問題があった。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目的
とするところは、電子ビーム走査の継続に伴って起こる
SOI試料内の余熱効果に対し、それを基本的に解決する
ことができ、絶縁膜上に均一な再結晶層を形成すること
のできる半導体単結晶層の製造方法を提供することにあ
る。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明の骨子は、電子ビーム走査に伴って起こるSOI試
料内の余熱効果に対し、電子ビームの強度分布を非対称
にすることによりこれを解消することにある。
即ち本発明は、絶縁膜上に形成された多結晶若しくは非
晶質の半導体薄膜に電子ビームを照射すると共に、該ビ
ームをY方向にビーム幅相当分だけ順次ずらしながらそ
れぞれX方向に走査して、上記半導体薄膜の所望領域を
溶融・再結晶化する半導体単結晶層の製造方法におい
て、前記電子ビームとしてY方向のビーム強度分布が非
対称で、且つ前のビーム走査領域側のビーム強度分布の
傾斜が次のビーム走査領域側のそれよりもなだらかなも
のを用いるようにした方法である。
(作用) 本発明によれば、非対称な強度分布を持ったスポット状
電子ビーム、例えば第2図(a)に示す如き電子ビーム
を左右方向に高速偏向させると、疑似線状電子ビームの
強度分布は同図(b)に示す如くなる。即ち、スポット
状電子ビームの高速偏向の振り幅以内の領域(−aとa
との間)では、ビーム強度分布は平坦なものであるが、
その外側での分布は図の左側がなだらで右側が急峻なも
のとなる。
このような強度分布を持つ疑似線状電子ビームを、前記
第5図に示すようなビーム走査で試料表面に照射するこ
とにより、(n−1)本目のビーム走査の影響の残って
いる試料表面上にn本目のビーム走査時に、両者のビー
ム走査の繋ぎ目部分を滑らかに溶融・再結晶化させると
共に、その時の試料表面内の温度勾配を最適なものとす
ることができる。
(実施例) 以下、本発明の詳細を図示の実施例によって説明する。
第1図は本発明の一実施例方法に使用した電子ビームア
ニール装置を示す概略構成図である。図中11はLaB6カソ
ードを用いた電子銃であり、この電子銃11から放射され
た電子ビームは2段電磁レンズ12,13により細く集束さ
れ、さらに対物レンズ17を介して試料18上に照射され
る。レンズ13,16の間には、偏向器14,15,16がそれぞれ
配置されている。偏向器14は、ビームを一方向(Y方
向)に高速偏向するものであり、高周波電圧が印加され
る。偏向器15は、上記高速偏向と平行な方向(Y方向)
にビームを走査するものであり、一定周期の階段状電圧
が印加される。偏向器16は、上記高速偏向方向と直交す
る方向(X方向)にビームを走査するものであり、一定
周期の鋸歯状電圧が印加される。
上記の装置において、電子銃11の中心軸と電磁レンズ1
2,13の中心軸とを僅かにずらしておき、対物レンズ17の
電流を調整することにより、Y方向に非対称強度分布を
持つスポット状ビームを形成した。本実施例では電子銃
中心軸のずれを約0.8μmとし、第2図(a)に示す如
きビーム強度分布の異なるスポット状電子ビームを形成
した。このとき、ビーム強度分布を左右半値幅の異なる
2つのガウス型分布で近似すると、それらの値は300μ
m及び150μmであった。この2つの値の差は、上記の
電子銃中心軸のずれを大きくする程大きくなる。
こうして形成した非対称強度分布を持ったスポット状電
子ビームを、例えば30MHzの振幅変調した正弦波により
Y方向に高速偏向し、長さ約2.5mmの疑似線状電子ビー
ムを形成した。振幅変調には周波数100kHzで、線状化ビ
ームのY方向のビーム滞在確率分布を均一化するため
に、計算機制御された波形の変調波を用いた。第3図に
使用した電子ビーム高速偏向波形を示す。ここで用いた
変調波は、疑似線状ビームのY方向のビーム滞在確率分
布を平坦なものとするものである。この波形として、試
料構造,ビーム走査速度,ビーム走りピッチ等の条件に
より、最適なものを使い分けることにより、より均一性
に優れた再結晶化を達成することができる。
この疑似線状電子ビームをY方向と直交するX方向に走
査して、後述する試料に照射した。走査速度は100mm/s,
走査線の送りピッチは、2.5mm,ビーム加速電圧は10KV,
ビーム電流は13.8mAであった。なお、1走査領域の幅は
第2図(b)に示す強度分布のビームに対しWとし、こ
のビームの左側(強度分布がなだらかな方)が前のビー
ム走査領域側となるようにした。また、第2図(b)の
ビームでは、幅Wの中心とビームの中心とが一致してい
ないが、これには前記スポット状電子ビームをY方向に
高速偏向するための高周波信号に直流分を重畳すればよ
い。
実施例に用いた試料には、第4図に示す如く直径5イン
チ,(100)面方位の単結晶Si基板41上に、絶縁膜とし
てCVD法により厚さ2.5μmのSiO2膜42を堆積し、その上
にSiH4の熱分解を用いたCVD法により厚さ0.8μmの多結
晶Si膜(半導体薄膜)43を堆積し、その上に保護膜とし
て厚さ0.5μmのSiO2膜44を被着したものを用いた。電
子ビーム45の照射時の試料温度は750℃に昇温した。そ
の結果、ビーム照射により再結晶化した試料では、各走
査線の繋ぎ目部も含め、全体に極めて均一な平滑表面を
有するSOI層が得られた。そしてSOI再結晶化層の残留応
力をラマン分光測定により測定したところ、従来のSOI
では2×109dyne/cm2程度もあったものが、本実施例の
試料では1×108dyne/cm2以下に激減した。
かくして本実施例方法によれば、電子ビームとしてY方
向の強度分布が非対称なものを用い。ビーム分布がなだ
らかな方を前のビーム走査領域側にしてビーム走査を行
っているので、ビーム走査に伴う余熱効果の影響を軽減
することができ、均一なアニールを行うことができる。
従って、均一性に優れた再結晶層を形成することがで
き、SOI形成技術としてその有用性は絶大である。ま
た、再結晶化したシリコン層の残留応力を低減すること
ができ、SOI層の結晶品質向上をはかり得る等の利点も
ある。
なお、本発明は上述した実施例方法に限定されるもので
はない。例えば、前記疑似線状ビームの形成に用いる高
周波信号は振幅変調した電気信号に限るものではなく、
それ以外の電気信号(一定振幅の正弦波等)を用いても
よい。さらに、必ずしも疑似線状ビームを用いる必要は
なく、スポット状電子ビームのままでビーム走査を行っ
ても本発明の有効性は生かすことができる。また、絶縁
膜上のシリコン膜としては多結晶以外に非晶質のシリコ
ンを用いることができ、さらにシリコン以外にゲルマニ
ウム,ガリウム砒素,インジウム燐等の半導体膜にも適
用することが可能である。その他、本発明の要旨を逸脱
しない範囲で、種々変形して実施することができる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、電子ビームとして
その強度分布が非対称なものを用いることにより、ビー
ム走査の継続に伴う余熱効果の影響を軽減することがで
き、均一なアニールを行い得て、絶縁膜上に均一性の優
れた半導体単結晶層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例方法に使用した電子ビームア
ニール装置を示す概略構成図、第2図はビーム強度分布
を示す特性図、第3図は疑似線状ビーム形成に用いた高
周波信号を示す信号波形図、第4図は上記実施例方法に
用いた試料構造を示す断面図、第5図は従来のビーム走
査方法を説明するための模式図、第6図はビーム走査に
伴う余熱効果を説明するための特性図である。 11…電子銃、12,13,17…レンズ、14,15,16…偏向器、18
…試料、41…Si基板、42…SiO2膜(絶縁膜)、43…多結
晶Si膜(半導体薄膜)、44…SiO2膜(保護膜)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁膜上に形成された多結晶若しくは非結
    晶の半導体膜に電子銃から放射された電子ビームを電磁
    レンズにより集束させ、更に対物レンズを介して照射す
    ると共に、該ビームをY方向にビーム幅相当分だけ順次
    ずらしながらそれぞれX方向に走査して、上記半導体薄
    膜の所望領域を溶融・再結晶化する半導体単結晶層の製
    造方法において、電子銃の中心軸と電磁レンズの中心軸
    とを僅かにずらしておき、且つ対物レンズの電流を調整
    することにより、Y方向に非対称強度分布を持つスポッ
    ト状電子ビームを形成すると共に、該スポット状電子ビ
    ームを高周波信号によりY方向に高速偏向して、中央部
    のビーム強度分布が平坦で、その両端は一方がなだらか
    で他方が急峻な疑似線状電子ビームを形成し、該疑似線
    状電子ビームを使用して前記多結晶若しくは非結晶の半
    導体膜に照射するようにしたことを特徴とする半導体単
    結晶層の製造方法。
  2. 【請求項2】前記電子ビームを高速偏向する高周波信号
    は、振幅変調された信号であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の半導体単結晶層の製造方法。
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JP3553805B2 (ja) * 1998-08-03 2004-08-11 矢崎総業株式会社 コネクタ嵌合構造
JP2002025706A (ja) * 2000-07-07 2002-01-25 Yazaki Corp コネクタ
JP2006086090A (ja) 2004-09-17 2006-03-30 Sumitomo Wiring Syst Ltd コネクタ

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