JP2653033B2 - 半導体単結晶層の製造方法 - Google Patents
半導体単結晶層の製造方法Info
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- JP2653033B2 JP2653033B2 JP62320110A JP32011087A JP2653033B2 JP 2653033 B2 JP2653033 B2 JP 2653033B2 JP 62320110 A JP62320110 A JP 62320110A JP 32011087 A JP32011087 A JP 32011087A JP 2653033 B2 JP2653033 B2 JP 2653033B2
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- linear electron
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、絶縁膜上の半導体単結晶層の製造方法に係
わり、特に疑似線状電子ビームを用いた大面積の半導体
結晶層の製造方法に関する。
わり、特に疑似線状電子ビームを用いた大面積の半導体
結晶層の製造方法に関する。
(従来の技術) 近年、半導体工業の分野においては、電子ビームアニ
ーム技術を用いたSOI(Silicon On Insulator)の形成
技術が盛んに研究されている。この方法では、シリコン
単結晶基板上にシリコン酸化膜等の絶縁膜を形成したの
ち、多結晶シリコン若しくは非晶質シリコン膜を形成す
る。次いで、これを電子ビームやレーザビーム等のエネ
ルギービームで照射して順次溶融再結晶化して、目的と
する単結晶薄膜を得る。
ーム技術を用いたSOI(Silicon On Insulator)の形成
技術が盛んに研究されている。この方法では、シリコン
単結晶基板上にシリコン酸化膜等の絶縁膜を形成したの
ち、多結晶シリコン若しくは非晶質シリコン膜を形成す
る。次いで、これを電子ビームやレーザビーム等のエネ
ルギービームで照射して順次溶融再結晶化して、目的と
する単結晶薄膜を得る。
本発明者等は、電子ビームアニールのうちスポットビ
ームを高周波により高速偏向し、且つこの高周波に振幅
変調をかけて得られる疑似線状電子ビームによるアニー
ル法を既に提案した。ここで、疑似線状電子ビームは第
6図に示すようにスポットビームをX方向に高周波によ
る高速偏向し、且つこの高周波に振幅変調をかけること
により得られ、この疑似線状電子ビーム内におけるスポ
ットビームの照射軌跡は第7図に示す如であるが、これ
は、高周波に正弦波を用いると、アニール幅に関して両
端が電子ビームの滞在確率が大きいため、両端が溶け易
く、従って横方向に均一なアニールができない問題を解
決したものである。この方法により、チップサイズ4mm
□の均一な半導体薄膜を得ることができた。
ームを高周波により高速偏向し、且つこの高周波に振幅
変調をかけて得られる疑似線状電子ビームによるアニー
ル法を既に提案した。ここで、疑似線状電子ビームは第
6図に示すようにスポットビームをX方向に高周波によ
る高速偏向し、且つこの高周波に振幅変調をかけること
により得られ、この疑似線状電子ビーム内におけるスポ
ットビームの照射軌跡は第7図に示す如であるが、これ
は、高周波に正弦波を用いると、アニール幅に関して両
端が電子ビームの滞在確率が大きいため、両端が溶け易
く、従って横方向に均一なアニールができない問題を解
決したものである。この方法により、チップサイズ4mm
□の均一な半導体薄膜を得ることができた。
しかしながら、実際にウェハ全面を単結晶化する場合
には、2〜4mm幅のストライプ状のアニールを繰返して
いかなければならない。このとき、ある幅のストライプ
をアニームして次のストライプに移動する間が0.1〜1
秒であるので、前のストライプのアニールによる熱の履
歴が残ることになり、幅方向にビーム強度を均一にした
にも拘らず、ビームアニールが不均一になってしまう。
このため、ウェハ全面に均一なSOIの単結晶層を形成す
ることは困難であった。
には、2〜4mm幅のストライプ状のアニールを繰返して
いかなければならない。このとき、ある幅のストライプ
をアニームして次のストライプに移動する間が0.1〜1
秒であるので、前のストライプのアニールによる熱の履
歴が残ることになり、幅方向にビーム強度を均一にした
にも拘らず、ビームアニールが不均一になってしまう。
このため、ウェハ全面に均一なSOIの単結晶層を形成す
ることは困難であった。
(発明が解決しようとする問題点) このように従来、疑似線状電子ビームを順次走査して
アニールする方法では、前のストライプ領域の履歴の影
響でウェハ全面を均一にアニールすることは困難であっ
た。
アニールする方法では、前のストライプ領域の履歴の影
響でウェハ全面を均一にアニールすることは困難であっ
た。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目
的とするところは、ウェハ全面を均一にアニールするこ
とができ、ウェハ全面に均一な単結晶層を形成すること
のできる半導体単結晶層の製造方法を提供することにあ
る。
的とするところは、ウェハ全面を均一にアニールするこ
とができ、ウェハ全面に均一な単結晶層を形成すること
のできる半導体単結晶層の製造方法を提供することにあ
る。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明の骨子は、疑似線状電子ビームの強度分布を左
右非対称とすることにより、前のストライプの熱履歴の
影響を軽減することにある。
右非対称とすることにより、前のストライプの熱履歴の
影響を軽減することにある。
即ち本発明は、絶縁性基板上に形成した多結晶若しく
は非晶質の半導体薄膜に対し、振幅変調した高周波によ
りX方向に高速偏向して得られる疑似線状電子ビームを
X方向と直交するY方向に走査し、この走査をX方向に
ビーム幅相当分だけずらして繰返すことにより半導体薄
膜を溶融再結晶化する半導体単結晶層の製造方法におい
て、前記疑似線状電子ビームは振幅変調された高周波の
波高値が正負で互いに異なっており、波高値の大きい方
を前のビーム走査領域に側に配置してビーム走査を行う
ようにした方法である。
は非晶質の半導体薄膜に対し、振幅変調した高周波によ
りX方向に高速偏向して得られる疑似線状電子ビームを
X方向と直交するY方向に走査し、この走査をX方向に
ビーム幅相当分だけずらして繰返すことにより半導体薄
膜を溶融再結晶化する半導体単結晶層の製造方法におい
て、前記疑似線状電子ビームは振幅変調された高周波の
波高値が正負で互いに異なっており、波高値の大きい方
を前のビーム走査領域に側に配置してビーム走査を行う
ようにした方法である。
(作 用) 本発明によれば、ビームの強度が左右で非対称とな
り、ビーム強度の小さい方を前のビーム走査領域側とす
ることにより、前のアニームの熱履歴の影響を軽減する
ことができる。即ち、熱履歴の影響で温度が高くなって
いる前のビーム走査領域側でビーム強度小としているの
で、前のビーム走査領域側の温度が高くなり過ぎるのを
防止することができ、これによりウェハ全面に亙り均一
なビームアニールを行うことが可能となる。
り、ビーム強度の小さい方を前のビーム走査領域側とす
ることにより、前のアニームの熱履歴の影響を軽減する
ことができる。即ち、熱履歴の影響で温度が高くなって
いる前のビーム走査領域側でビーム強度小としているの
で、前のビーム走査領域側の温度が高くなり過ぎるのを
防止することができ、これによりウェハ全面に亙り均一
なビームアニールを行うことが可能となる。
(実施例) 以下、本発明の詳細を図示の実施例によって説明す
る。
る。
第1図は本発明の一実施例方法に使用した電子ビーム
アニール装置を示す概略構成図である。図中11は電子銃
であり、この電式銃11から放出された電子ビームは集束
コイル12により集束され、2段の偏向器13,14を介して
ウェハ15上に照射される。ここで、偏向器13はビームを
X,Y方向に走査するものであり、偏向器14はビームをX
方向に高速偏向するものである。これらの偏向器13,14
により、スポットビームをX方向に高速偏向して疑似線
状電子ビームを得、この疑似線状ビームをY方向に走査
してウェハ15上をストライプ状にアニールすることがで
きる。そして、この走査をX方向にビーム幅相当分だけ
ずらして繰返すことにより、ウェハ15上の全面をアニー
ルすることが可能となっている。
アニール装置を示す概略構成図である。図中11は電子銃
であり、この電式銃11から放出された電子ビームは集束
コイル12により集束され、2段の偏向器13,14を介して
ウェハ15上に照射される。ここで、偏向器13はビームを
X,Y方向に走査するものであり、偏向器14はビームをX
方向に高速偏向するものである。これらの偏向器13,14
により、スポットビームをX方向に高速偏向して疑似線
状電子ビームを得、この疑似線状ビームをY方向に走査
してウェハ15上をストライプ状にアニールすることがで
きる。そして、この走査をX方向にビーム幅相当分だけ
ずらして繰返すことにより、ウェハ15上の全面をアニー
ルすることが可能となっている。
さて、偏向器14には単に振幅変調した高周波信号では
なく、次のような高周波信号が入力されている。即ち、
正弦波等の高周波は搬送波として変調器16に供給され、
ビーム滞在確率が一定となるような低周波が変調波とし
て変調器16に供給されている。変調器16では、搬送波を
変調波で変調して第2図(a)に示す如き振幅変調した
高周波信号が得られる。この信号は、ダイオードD1,抵
抗R1の直列接続とダイオードD2,抵抗R2の直列接続とを
並列に接続した波形整形回路17を介して偏向器14に供給
される。
なく、次のような高周波信号が入力されている。即ち、
正弦波等の高周波は搬送波として変調器16に供給され、
ビーム滞在確率が一定となるような低周波が変調波とし
て変調器16に供給されている。変調器16では、搬送波を
変調波で変調して第2図(a)に示す如き振幅変調した
高周波信号が得られる。この信号は、ダイオードD1,抵
抗R1の直列接続とダイオードD2,抵抗R2の直列接続とを
並列に接続した波形整形回路17を介して偏向器14に供給
される。
波形整形回路17を通った高周波信号は、正側の振幅が
抵抗R1で制限され、負側の振幅が抵抗R2で制限されるこ
とになる。従って、抵抗R1,R2の値を異なる値にしてお
けば、波形整形回路17を通った高周波信号の波高値は正
負で互いに一定の割合いで異なったものとなる。例え
ば、抵抗R1を略零、抵抗R2を有限の値としておけば、波
形整形回路17を通った高周波信号は第2図(b)に示す
如く、負側のみが振幅を抑えられたものとなる。
抵抗R1で制限され、負側の振幅が抵抗R2で制限されるこ
とになる。従って、抵抗R1,R2の値を異なる値にしてお
けば、波形整形回路17を通った高周波信号の波高値は正
負で互いに一定の割合いで異なったものとなる。例え
ば、抵抗R1を略零、抵抗R2を有限の値としておけば、波
形整形回路17を通った高周波信号は第2図(b)に示す
如く、負側のみが振幅を抑えられたものとなる。
ここで、第2図の縦軸の電圧は偏向した時のビーム位
置に相当している。従って、負側のピークを正側のピー
クに比して小さくすると、負の方に相当するところは反
対側に比べて同一時間に狭い領域を照射することにな
る。そして、狭い領域においては、電子ビームの滞在確
率が大きくなっており、この領域は反対側に比べて温度
を上げることができる。つまり、非対称ビームが得られ
ることになる。
置に相当している。従って、負側のピークを正側のピー
クに比して小さくすると、負の方に相当するところは反
対側に比べて同一時間に狭い領域を照射することにな
る。そして、狭い領域においては、電子ビームの滞在確
率が大きくなっており、この領域は反対側に比べて温度
を上げることができる。つまり、非対称ビームが得られ
ることになる。
次に、上記装置を用いたシリコン単結晶層の製造方法
について説明する。
について説明する。
まず、試料としては、第3図に示す如く、単結晶シリ
コン基板31上に厚さ1μmのシリコン酸化膜(絶縁膜)
32を形成し、このシリコン酸化膜32に1μm幅の溝(シ
ード部)を形成する。この溝は、後に多結晶シリコン膜
の単結晶化のときの結晶方位の情報を伝えるものであ
る。次いで、減圧CVD法により全面に厚さ0.8μmの多結
晶シリコン膜(半導体薄膜)33を堆積し、さらに多結晶
シリコン膜33の上に保護膜として厚さ0.5μmのシリコ
ン酸化膜34を形成した。このシリコン酸化膜34は、電子
ビームアニールを行った時に溶融シリコンが飛散するの
を避けるものである。
コン基板31上に厚さ1μmのシリコン酸化膜(絶縁膜)
32を形成し、このシリコン酸化膜32に1μm幅の溝(シ
ード部)を形成する。この溝は、後に多結晶シリコン膜
の単結晶化のときの結晶方位の情報を伝えるものであ
る。次いで、減圧CVD法により全面に厚さ0.8μmの多結
晶シリコン膜(半導体薄膜)33を堆積し、さらに多結晶
シリコン膜33の上に保護膜として厚さ0.5μmのシリコ
ン酸化膜34を形成した。このシリコン酸化膜34は、電子
ビームアニールを行った時に溶融シリコンが飛散するの
を避けるものである。
電子ビームとしては、前記第2図(b)に示す如き疑
似線状電子ビームを用いた。即ち、ビームの加速電圧は
10KV,ビーム電流は15mA,走査速度は100mm/secとし、振
幅変調の波形は電子ビームの偏向方向に沿ってその滞在
確率が一定になるものを選択した。偏向器14に掛かる電
圧は正負で10:9の値に設定し、またビームの振り幅は最
大振幅4mmに設定した。
似線状電子ビームを用いた。即ち、ビームの加速電圧は
10KV,ビーム電流は15mA,走査速度は100mm/secとし、振
幅変調の波形は電子ビームの偏向方向に沿ってその滞在
確率が一定になるものを選択した。偏向器14に掛かる電
圧は正負で10:9の値に設定し、またビームの振り幅は最
大振幅4mmに設定した。
上記の疑似線状電子ビームを用い前記第3図に示すウ
ェハ上で、第4図に示すレイアウトでビームアニールを
行った。即ち、X方向に高速偏向した疑似線状電子ビー
ムをY方向に走査して1つのストライプ領域をビームア
ニールし、次いで走査位置をY方向にビーム幅相当分だ
けずらして次のストライプ領域をビームアニールし、こ
れを繰返してウェハ全面のアニールを行った。さらに、
ビーム走査に際しては、前のビーム走査領域側がビーム
強度を小さくなるようにした。なお、第4図では、ビー
ムの非対称性及び温度(ビームの滞在確率)は、判り易
くするために実際よりは誇張してある。
ェハ上で、第4図に示すレイアウトでビームアニールを
行った。即ち、X方向に高速偏向した疑似線状電子ビー
ムをY方向に走査して1つのストライプ領域をビームア
ニールし、次いで走査位置をY方向にビーム幅相当分だ
けずらして次のストライプ領域をビームアニールし、こ
れを繰返してウェハ全面のアニールを行った。さらに、
ビーム走査に際しては、前のビーム走査領域側がビーム
強度を小さくなるようにした。なお、第4図では、ビー
ムの非対称性及び温度(ビームの滞在確率)は、判り易
くするために実際よりは誇張してある。
このようなビーム走査により、ウェハ全面をアニール
することができ、前のビーム走査の熱履歴の影響で余熱
されている部分に間しては滞在確率の小さな方でアニー
ルすることにより、均一なアニールが可能となる。例え
ば、n+1回目のストライプ領域のアニールに際し、n
回目のストライプ側でビーム強度小としているので、n
回目のビームアニールで余熱されている部分に関しては
滞在確率の小さい方でアニールすることができる。従っ
て、n+1回目のアニールにおいてn回目のアニール側
の温度が高くなり過ぎるのを未然に防止することがで
き、これにより均一なアニールが可能となる。
することができ、前のビーム走査の熱履歴の影響で余熱
されている部分に間しては滞在確率の小さな方でアニー
ルすることにより、均一なアニールが可能となる。例え
ば、n+1回目のストライプ領域のアニールに際し、n
回目のストライプ側でビーム強度小としているので、n
回目のビームアニールで余熱されている部分に関しては
滞在確率の小さい方でアニールすることができる。従っ
て、n+1回目のアニールにおいてn回目のアニール側
の温度が高くなり過ぎるのを未然に防止することがで
き、これにより均一なアニールが可能となる。
かくして本実施例方法によれば、疑似線状電子ビーム
としてその強度が左右非対称のものを用いることによ
り、前のビーム走査による熱履歴の影響を軽減すること
ができ、ウェハ全面に亙って均一なアニールが可能とな
る。このため、ウエハ全面に亙ってSOIの均一なシリコ
ン単結晶層の製造が可能となり、3次元ICの実現等に極
めて有効である。また、波形整形回路17の抵抗R1,R2の
抵抗値を可変することにより、疑似線状電子ビームの正
負の波高値を容易に変えることができ、熱履歴の低減の
ための非対称ビームを容易に形成し得る等の利点もあ
る。
としてその強度が左右非対称のものを用いることによ
り、前のビーム走査による熱履歴の影響を軽減すること
ができ、ウェハ全面に亙って均一なアニールが可能とな
る。このため、ウエハ全面に亙ってSOIの均一なシリコ
ン単結晶層の製造が可能となり、3次元ICの実現等に極
めて有効である。また、波形整形回路17の抵抗R1,R2の
抵抗値を可変することにより、疑似線状電子ビームの正
負の波高値を容易に変えることができ、熱履歴の低減の
ための非対称ビームを容易に形成し得る等の利点もあ
る。
なお、本発明は上述した各実施例方法に限定されるも
のではない。実施例ではストライプのオーバラップのな
い状態でアニールしたが、平坦な電子ビーム滞在確率の
変調波を用いた場合には、どうしても横方向に熱の逃げ
が生じる。そこで、各アニールのストライプ帯を第5図
に示すように重ね合せることにより、この困難を回避す
ることが可能である。さらに、電子ビーム滞在確率の平
坦となるものに限らず、熱の逃げを考慮して端部の上が
ったような電子ビーム滞在確率を与える変調波を用いる
ことも可能である。
のではない。実施例ではストライプのオーバラップのな
い状態でアニールしたが、平坦な電子ビーム滞在確率の
変調波を用いた場合には、どうしても横方向に熱の逃げ
が生じる。そこで、各アニールのストライプ帯を第5図
に示すように重ね合せることにより、この困難を回避す
ることが可能である。さらに、電子ビーム滞在確率の平
坦となるものに限らず、熱の逃げを考慮して端部の上が
ったような電子ビーム滞在確率を与える変調波を用いる
ことも可能である。
また、ビームの波高値を正負で一定の割合いで異なら
せる手段は、ダイオード,抵抗の直列回路に限定される
ものではなく、仕様に応じて適宜変更可能である。さら
に、実施例では正負の非対称性が10:9の値を例とした
が、SOIの絶縁膜が厚い場合には、この非対称性をもっ
と増す方が良く、これらの値はアニールすべき基板の種
々の条件により決定される。また、アニールすべき半導
体薄膜は多結晶シリコンに限るものではなく、非晶質シ
リコンであってもよく、さらに他の半導体を用いること
も可能である。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で、種々変形して実施することができる。
せる手段は、ダイオード,抵抗の直列回路に限定される
ものではなく、仕様に応じて適宜変更可能である。さら
に、実施例では正負の非対称性が10:9の値を例とした
が、SOIの絶縁膜が厚い場合には、この非対称性をもっ
と増す方が良く、これらの値はアニールすべき基板の種
々の条件により決定される。また、アニールすべき半導
体薄膜は多結晶シリコンに限るものではなく、非晶質シ
リコンであってもよく、さらに他の半導体を用いること
も可能である。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲
で、種々変形して実施することができる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、疑似線状電子ビ
ームの強度分布を左右非対称とすることにより、前のス
トライプの熱履歴の影響を軽減することができ、ウェハ
全面に亙って均一なアニールを行い、ウェハ全面に均一
な単結晶層を形成することが可能となる。
ームの強度分布を左右非対称とすることにより、前のス
トライプの熱履歴の影響を軽減することができ、ウェハ
全面に亙って均一なアニールを行い、ウェハ全面に均一
な単結晶層を形成することが可能となる。
第1図は本発明の一実施例方法に使用した電子ビームア
ニール装置を示す概略構成図、第2図は振幅変調した高
周波信号の一例を示す信号波形図、第3図はアニールす
る試料構造を示す断面図、第4図は上記電子ビームアニ
ール装置を用いたビーム走査のレイアウトを示す模式
図、第5図は変形例を説明するための模式図、第6図は
疑似線状電子ビームの形成を具体的に説明する図、第7
図は疑似線状電子ビーム内におけるスポットビームの照
射軌跡を示す図である。 11……電子銃、12……集束レンズ、13……ビーム走査用
偏向器、14……高速偏向用偏向器、15……ウェハ、16…
…変調器、17……波形整形回路、31……単結晶シリコン
基板、32……シリコン酸化膜(絶縁膜)、33……多結晶
シリコン膜(半導体薄膜)、34……シリコン酸化膜(保
護膜)。
ニール装置を示す概略構成図、第2図は振幅変調した高
周波信号の一例を示す信号波形図、第3図はアニールす
る試料構造を示す断面図、第4図は上記電子ビームアニ
ール装置を用いたビーム走査のレイアウトを示す模式
図、第5図は変形例を説明するための模式図、第6図は
疑似線状電子ビームの形成を具体的に説明する図、第7
図は疑似線状電子ビーム内におけるスポットビームの照
射軌跡を示す図である。 11……電子銃、12……集束レンズ、13……ビーム走査用
偏向器、14……高速偏向用偏向器、15……ウェハ、16…
…変調器、17……波形整形回路、31……単結晶シリコン
基板、32……シリコン酸化膜(絶縁膜)、33……多結晶
シリコン膜(半導体薄膜)、34……シリコン酸化膜(保
護膜)。
Claims (2)
- 【請求項1】絶縁性基板上に形成された多結晶若しくは
非晶質の半導体薄膜に対し、振幅変調された高周波電圧
に対応してX方向の前方側と後方側とに振動するように
偏向された疑似線状電子ビームをX方向と直交するY方
向に連続走査し、次いで、この疑似線状電子ビームを偏
向幅相当分だけX方向の前方側にステップ移動させ、さ
らに、Y方向に連続走査するということを繰り返すこと
により半導体薄膜を溶融再結晶化する半導体単結晶層の
製造方法において、振幅変調された高周波電圧が、一方
のダイオードと抵抗とを直列に接続した一方の直列回路
と逆方向のダイオードと抵抗とを直列に接続した他方の
直列回路とが並列に接続された回路を通されることによ
り、一方の直列回路の抵抗の値に基づいて疑似線状電子
ビームのX方向の前方側に偏向する値が規定され、か
つ、他方の直列回路の抵抗の値に基づいて疑似線状電子
ビームのX方向の後方側に偏向する値が規定され、X方
向の前方側に偏向する値とX方向の後方側に偏向する値
とが互いに異ならされていると共に、X方向の後方側に
偏向する値の方がX方向の前方側に偏向する値より大き
くされていることを特徴とする半導体単結晶層の製造方
法。 - 【請求項2】疑似線状電子ビームのX方向の前方側への
ステップ移動の移動幅は、偏向幅相当分より僅かに短い
ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の半導体単
結晶層の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62320110A JP2653033B2 (ja) | 1987-12-19 | 1987-12-19 | 半導体単結晶層の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62320110A JP2653033B2 (ja) | 1987-12-19 | 1987-12-19 | 半導体単結晶層の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01162323A JPH01162323A (ja) | 1989-06-26 |
JP2653033B2 true JP2653033B2 (ja) | 1997-09-10 |
Family
ID=18117809
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62320110A Expired - Lifetime JP2653033B2 (ja) | 1987-12-19 | 1987-12-19 | 半導体単結晶層の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2653033B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL1022449C2 (nl) | 2003-01-21 | 2004-07-22 | Gerrit Kooi | Tent. |
CN102409760A (zh) * | 2010-09-21 | 2012-04-11 | 陈三发 | 造形屋组合装置及其工法 |
CN111769029B (zh) * | 2020-07-31 | 2023-08-08 | 江苏亚威艾欧斯激光科技有限公司 | 一种电子束退火设备及多晶硅薄膜的制造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61187222A (ja) * | 1985-02-15 | 1986-08-20 | Agency Of Ind Science & Technol | 半導体単結晶層の製造方法 |
JPH07118446B2 (ja) * | 1985-12-20 | 1995-12-18 | 工業技術院長 | 半導体単結晶層の製造方法 |
-
1987
- 1987-12-19 JP JP62320110A patent/JP2653033B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH01162323A (ja) | 1989-06-26 |
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