JPH0793264B2 - 半導体単結晶層の製造方法 - Google Patents

半導体単結晶層の製造方法

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JPH0793264B2
JPH0793264B2 JP62206264A JP20626487A JPH0793264B2 JP H0793264 B2 JPH0793264 B2 JP H0793264B2 JP 62206264 A JP62206264 A JP 62206264A JP 20626487 A JP20626487 A JP 20626487A JP H0793264 B2 JPH0793264 B2 JP H0793264B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、絶縁基板上に半導体単結晶層を形成する技術
に係わり、特に疑似線状電子ビームを用いた半導体単結
晶層の製造方法に関する。
(従来の技術) 近年、半導体工業の分野では、素子の3次元化を目的と
したSOI膜の研究が盛んになっている。SOI膜を形成する
には、エネルギービームの走査によるアニールが知られ
ているが、この方法はエネルギー源として電子ビームを
用いる方法とレーザビームを用いる方法とに大別され
る。
電子ビームアニール法には、棒状のエミッタを用いた線
状電子ビームアニール法と、スポット状ビームを高速偏
向することにより等価的に線状のビームを得る疑似線状
電子ビームアニール法に分けられる。前者は線状ビーム
を電子光学系で処理するため機械的に困難であり、また
エミッタ形状の最適のものを得るのにも困難が伴う。一
方、後者はスポット状ビームであるため、その制御が非
常に容易である。疑似線状電子ビームアニール法では、
高速偏向を10〜50MHz程度で行うので、高周波信号とし
て正弦波を用いている。この時、振り幅方向の電子ビー
ムの滞在確率が一定でなく、特に振り幅方向の両端で最
大になる。従って、振り幅方向の端部を最適にすると中
央部が溶けない等の線方向の均一性に対して問題があ
る。
これに対して、ビームの偏向幅を時間と共に変化させな
がら走査する、即ち振幅変調された高周波信号によりビ
ームを高速偏向するとによって、振り幅方向の強度分布
を均一化する方法が提案されている(Highly controlla
ble pseudo-line beam recrystallization of silicon
on insulator,(Jap.59(8).15,986))。これは、走
査方向での熱の流れがあり、また走査スピードが偏向の
速度に比して小さいので、平均化することができるとの
根拠に基づいている。実際にこの方法で、大きな改善が
認められた。
一方、基板へのスリップが入ることを防止するには、電
子ビームを強力にしてビームの走査速度を上げることが
効果的であることが計算及び実験によって予測されてい
る。しかしながら、ビームの走査速度を高速化すると、
走査速度が遅い時には目立たなかった偏向振幅の場所に
よる違いが観察されるようになった。また、多結晶シリ
コン下の絶縁膜が薄い場合には、熱拡散の横方向分が減
るために、やはり場所による振幅の違いが問題になる。
この問題は現在未だ大きくないが、将来ビーム走査速度
を高速化することを考えると重要な問題である。また、
この対策としては、振幅変調の時の変調波の周波数を上
げればよいが、これには積分器の性能の関係で限度があ
る。
(発明が解決しようとする問題点) このように従来、振幅変調された高周波信号により疑似
線状電子ビームを形成してビームアニールする方法にお
いては、ビームの走査方向における振幅の違いにより均
一なアニールを行うことができない。特に、ビーム強度
を大きくして走査速度を速めた場合に、この問題が顕著
となる。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目的
とするところは、振幅変調された高周波信号による疑似
線状ビームを用いた場合でも、走査方向における微視的
なアニールの不均一性を防止することができ、均一なア
ニールを行い得る半導体単結晶層の製造方法を提供する
ことにある。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明の骨子は、ビーム走査に振動を与えることによ
り、振幅変調された高周波信号による疑似線状ビームの
微視的な振幅の違いをなくすことにある。
即ち本発明は、絶縁基板上に形成された多結晶若しくは
非晶質の半導体薄膜を、振幅変調した高周波信号により
高速偏向した疑似線状ビームの走査によりアニールし、
該半導体薄膜を単結晶化する半導体単結晶層の製造方法
において、前記ビームを該ビームの走査方向に微小振動
せしめるようにした方法である。
(作用) 振幅変調偏向法によって振幅変調波の1周期をとると、
疑似線状ビームの線に沿っての投入エネルギーは均一化
されている。ところが、1周期の中では走査方向に不均
一性が生じている。ここで、上述のように走査方向に振
動を与えることによって、振幅変調波の1周期の間に走
査を何回か繰返すことになる。第4図にこの原理を示
す。ここで変調波の形は半周期の繰返しで書いてある
が、実際は点線のようになる。下図の一点鎖線で示した
のが従来の走査電圧であるが、実線のようにすると、例
えば変調波の立上がりの部分をある領域全体にばらま
き、次にの振幅のものが全体にばらまかれる。の部
分は振幅が小さいので投入エネルギー密度は大きくなっ
て溶融過剰になりがちであるが、この手段をとることに
よって均一になる。実際には、アニールには連続性が要
求されるので、ある傾斜の電圧に周期信号を重畳した方
がよい。
(実施例) 以下、本発明の詳細を図示の実施例によって説明する。
第1図は本発明の一実施例方法に使用した電子ビームア
ニール装置を示す概略構成図である。図中11は電子銃で
あり、この電子銃から放射された電子ビームはレンズ12
により集束され、走査電極13及び偏向電極14を介して試
料15上に照射される。ここで、走査電極13には、一定勾
配の鋸歯状波信号と交流信号(例えば正弦波)を加算器
16により重畳した信号、即ち第2図(b)に示す如き信
号が印加される。また、偏向電極14には、高周波信号と
変調波信号とを乗算器17により乗算して得られる振幅変
調された高周波信号、即ち第2図(a)に示す如き信号
が印加されるものとなっている。
なお、ビームアニールする試料は、第3図に示す如く単
結晶Si基板31上に一部開口部を有するSiO2膜32を形成
し、この上に多結晶Si膜(半導体薄膜)33及び保護膜34
を形成したものである。そして、前記偏向電極14により
電子ビームをY方向に高速偏向して疑似線状ビームとな
し、この疑似線状ビーム35を前記走査電極13により試料
15上でX方向に走査することにより、多結晶Si膜33の溶
融最結晶化を行うものとなっている。
次に、上記装置を用いたシリコン単結晶層の製造方法に
ついて説明する。
まず、説明を簡単にするために、変調信号と走査信号を
前記第4図に示す波形とする。変調信号の半周期に相当
して走査信号に4つの鋸歯状波(微小振幅周期関数)が
存在するので、変調信号の半周期に相当する走査距離の
一領域においてビームは該領域で4回走査される。同様
に、次の半周期の走査領域でもビームは該領域で4回走
査される。このとき、変調信号の立上がりの部分,立
下がりの部分及びこれらの間の部分は、それぞれ
同じ領域にばらまかれることになる。つまり、変調信号
の半周期に相当する走査領域は〜の振幅のビームで
順次走査されることになり、これにより振幅変調偏向法
による走査方向でのビーム幅の微視的な不均一性が解消
される。実際には、鋸歯状波は変調信号の半周期毎にシ
フトするのではなく徐々に大きくなるものであるが、こ
の場合であっても上記不均一性解消の効果は十分得られ
る。
次に、本実施例方法をより具体的な実験例を基に説明す
る。
〈実験例1〉 まず、一定勾配の走査信号に微小振幅周期関数としての
正弦波を重畳することを試みた。重畳する波形の振幅に
よっては、異なった点を走査する回数が異なることが考
えられる。これをなくすためには、走査速度及び周波数
と振幅との間にある関係が保たれる必要がある。第5図
(a)はこれを満足した最も単純な例である。即ち、ピ
ークの山が次の谷と一致する条件である。
走査位置を走査速度a,振幅bとの関係で以下のように表
わす。但し、ωは角速度である。
x=at+b sinωt ……(1) ここで、山と次の谷が一致する条件を求めると、近似解 の条件からaとbとの関係を求めることができる。
従って、(1)式は次のようになる。
ここで、ωの代りに周波数fで表現すると、 f=2πωであるから となる。これにより、振幅は周波数とマクロの走査速度
の関数となっている。いま、振幅変調波として10KHz程
度を用いているとすると、この重畳波の周波数はこれ以
上であるので、例えば40KHzとする。マクロの走査速度
aとして10cm/secを用いると、振幅として1.8μmとな
る。従って、これに相当する分を電気信号として加えれ
ばよい。
実験として、下地絶縁膜1000Åとして非常に熱放散の厳
しい条件で行ったが、この周波数を加えない場合と比し
て大幅な改善が認められた。
〈実験例2〉 実験例1では1つの山と次の谷が一致する条件より重畳
波の振幅を求めたが、第5図(b)に示す如く2つの先
の谷と一致させてもこの条件を満足している。さらに、
もう1つ先でもよいのは勿論のことである。
このように考えると、(2)式に代わって次の(4)式
が一般式となることが判る。
但し、nは正の整数である。
このようにすると、同一場所を繰返し走査する回数を増
加させることになる。第5図(b)にこの1つの例(n
=2)を示す。繰返しの回数は2n+1となっている。
〈実験例3〉 前の2つの実験例では正弦波を重畳したが。この場合極
大・極小部分で疑似線状ビームの滞在確率が増加する。
これは、振幅変調のない疑似線状電子ビームアニールの
場合と事情は同じである。走査方向でのこの不均一は、
非常に狭い範囲で起こっているので通常は問題とならな
い。しかし、これが問題になる場合には、重畳のある波
として正弦波に加えて3角波或いは鋸歯状波を用いれば
よい。このようにすることによって、走査方向での疑似
線状ビームの滞在確率を一定にすることができた。
かくして本実施例方法によれば、振幅変調偏向法による
疑似線状電子ビームを用いた場合での走査方向でのビー
ム幅の微視的な不均一をなくすことができる。このた
め、ビームをより高速で走査することが可能となり、基
板にスリップの入らない条件で多結晶Si膜を効果的に単
結晶化することができる。また、本方法は同一場所を繰
返しアニールすることになるので、前に残した欠陥を次
のアニールで消すことができ、これにより単結晶自身の
品質の改善も期待される。さらに、従来の走査信号に微
小振幅周期関数電圧を重畳するのみで、簡易に実現し得
る等の利点もある。
なお、本発明は上述した実施例方法に限定されるもので
はない。例えば、前記微小振幅周期関数信号は正弦波や
鋸歯状波に限るものではなく、一定周期の信号であれ
ば、3角波或いは他の波形を用いることも可能である。
また、半導体薄膜は多結晶Siに限るものではなく、非晶
質Siでもよく、さらに他の半導体にも適用可能である。
また、アニール装置は第1図に何等限定されるものでは
なく、仕様に応じて適宜変更可能である。例えば、偏向
電極の代りに電磁偏向を利用した偏向コイルを用いるこ
とも可能である。その他、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で、種々変形して実施することができる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、振幅変調偏向法に
よる疑似線状電子ビームを走査方向に微小振動すること
により、走査方向での微視的なアニール不均一をなくす
ことができ、高速走査であっても均一なアニールが可能
になる。従って、基板にスリップの入らない条件で半導
体薄膜の単結晶化を行うことができ、3次元ICの製造等
に適用して絶大なる効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例方法に使用した電子ビームア
ニール装置を示す概略構成図、第2図は走査電極及び偏
向電極に印加される電圧を示す信号波形図、第3図はビ
ームアニールされる試料構造を示す断面図、第4図は本
発明の原理を説明するための模式図、第5図は走査電圧
を示す信号波形図である。 11……電子銃、12……レンズ、13……走査電極、14……
偏向電極、15……試料、16……加算器、17……乗算器、
31……Si基板、32……SiO2膜、33……多結晶Si膜(半導
体薄膜)、34……保護膜、35……疑似線状電子ビーム。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板上に形成された多結晶若しくは非
    晶質の半導体薄膜を、疑似線状ビームの走査によりアニ
    ールして単結晶化する半導体単結晶層の製造方法におい
    て、前記疑似線状ビームは振幅変調した正弦波の高周波
    信号により該ビームの走査方向と直交する方向に高速偏
    向して形成し、且つ該疑似線状ビームを該ビームの走査
    方向に走査しながら該ビームの位置を微小振動せしめる
    ことを特徴とする半導体単結晶層の製造方法。
  2. 【請求項2】前記ビームを微小振動せしめる手段とし
    て、該ビームを走査するための一定勾配の偏向信号に、
    微小振幅周期関数信号を重畳することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の半導体単結晶層の製造方法。
  3. 【請求項3】前記微小振幅周期関数信号は、印加振幅b
    と走査速度a,角速度ωとが の関係を持つ正弦波であることを特徴とする特許請求の
    範囲第2項記載の半導体単結晶層の製造方法。
  4. 【請求項4】前記微小振幅周期関数信号として、3角波
    又は鋸歯状波を用いたことを特徴とする特許請求の範囲
    第2項記載の半導体単結晶層の製造方法。
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