JP2526378B2 - 半導体単結晶層の製造方法 - Google Patents

半導体単結晶層の製造方法

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JP2526378B2 JP62206267A JP20626787A JP2526378B2 JP 2526378 B2 JP2526378 B2 JP 2526378B2 JP 62206267 A JP62206267 A JP 62206267A JP 20626787 A JP20626787 A JP 20626787A JP 2526378 B2 JP2526378 B2 JP 2526378B2
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、絶縁性基板上に半導体単結晶層を製造する
技術に係わり、特に電子ビームによるアニールを利用し
た半導体単結晶層の製造方法に関する。
(従来の技術) 近年、絶縁膜上に素子形成のためのシリコン単結晶層
を形成する、所謂SOI(Silicon On Insulator)技術の
開発が盛んに行われている。これは、集積回路分野にお
いて、高速動作素子,積層構造素子への応用に注目され
ているためである。SOI技術では、シリコン等の半導体
単結晶基板上にシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等の絶
縁膜を介して多結晶シリコン膜若しくは非晶質シリコン
膜を堆積し、これを電子ビーム,レーザビーム等のエネ
ルギービームを用いて溶融・再結晶化させ、シリコン単
結晶層を成長させている。
しかしながら、従来技術では電子ビームを走査してシ
リコン膜を再結晶化する際には一走査線内では一定の走
査速度で電子ビームを走査するため、ビーム走査の初め
と終りでは余熱効果の違いに起因する試料表面の温度の
不均一性の問題が不可避である。つまり、ビーム走査開
始時は蓄熱の影響はないが、走査終了時は該ビーム走査
による蓄熱の影響があり、走査開始時よりも走査終了時
の方が試料表面温度が高くなる。このため、試料表面の
温度分布が異なり対象試料表面の均一溶融及び再結晶化
ができず、大面積且つ良質なシリコン単結晶層を成長さ
せることは困難であった。
(発明が解決しようとする問題点) このように従来、電子ビームの走査によりシリコン等
の半導体膜の溶融・再結晶化を行う方法では、ビーム走
査の初期時とそれ以降との余熱効果の違いに起因する試
料表面温度不均一性の問題が不可避であり、試料を均一
に溶融させることができなかった。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目
的とするところは、ビーム走査の全域に亙り均一な溶融
・再結晶化を行うことができ、絶縁膜上に大面積で良質
の半導体単結晶層を形成することのできる半導体単結晶
層の製造方法を提供することにある。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明の骨子は、ビーム走査速度を一走査線内におい
て変えながらビーム走査することにある。この走査速度
の変化の最適値は、試料基板の温度,試料構造,走査線
幅及び走査順序等により決定すればよい。
即ち本発明は、絶縁性基板上に形成された多結晶若し
くは非晶質の半導体薄膜を、電子ビームの走査により溶
融・再結晶化して単結晶層を形成する半導体単結晶層の
製造方法において、各走査線内での走査速度を任意に変
化させ、且つ少なくとも各走査線内での走査開始初期時
の走査速度をこれ以降の走査速度よりも遅くするように
した方法である。
(作用) 本発明によれば、走査速度を自在に変化させながらビ
ーム走査を行うことにより、最適なビームアニールを行
うことが可能となる。即ち、従来までは一定速度の走査
を行っていたため、ビーム照射の時間経過に伴う局所温
度上昇の効果の差により、ビーム走査初期時においては
ビーム強度が溶融には不十分となるにも拘らず、走査終
了部においては溶融過多となる問題があったが、本発明
によりこの欠点を走査速度を変化させることにより補う
ことができ、その結果均一な溶融領域を大面積で得るこ
とができる。また、ビーム照射部の温度を検出して該検
出温度が一定となるようにビーム走査速度を可変すれ
ば、より均一な溶融・再結晶化を行うことが可能とな
る。
(実施例) 以下、本発明の詳細を図示の実施例によって説明す
る。
第1図は本発明の一実施例方法に使用した電子ビーム
アニール装置を示す概略構成図である。図中11は電子銃
であり、この電子銃11から放射された電子ビームは対物
レンズ12により集束されて試料基板13上に照射される。
レンズ12と試料基板13との間には、X方向及びY方向の
偏向を行うための偏向器14,15が配置されており、これ
らの偏向器14,15により電子ビームは試料基板13上でX
方向及びY方向に走査されるものとなっている。
図中21は計算機であり、この計算機21にはビーム走査
の順序及び各走査線内での走査速度のデータが記憶され
ている。これらのデータは、ビームアニールに先立ちバ
ッファ22に送られ、バッファ22に一時記憶される。ビー
ム走査時には、バッファ22に一時的に記憶されたデータ
が読出され、X電源23及びY電源24により前記偏向器1
4,15に偏向信号が与えられる。ここで、バッファ22はデ
ータの転送時間の遅れを無くすものであり、これにより
走査速度の変化をリアルタイムで行うようにしている。
また、前記試料基板13の表面温度は温度検出器16にて
検出され、その検出情報が計算機21に供給される。計算
機21では、温度検出器16の検出情報を基に走査速度を計
算したデータを電源23,24に転送することが可能となっ
ている。なお、温度検出基16は、例えば基板全面を測定
範囲とする赤外線センサであり、基板の最も高い温度を
検出する。基板表面においてはビーム照射部が最も高い
温度となるので、このようなセンサでビーム照射部の温
度を検出できるのである。
次に、上記装置を用いたビームアニール法について説
明する。
試料基板としては、直径5インチ,(100)の面方向
の単結晶シリコン基板上に、CVD法により厚さ2.5μmの
SiO2膜を堆積し、その上にSiH4の熱分解を用いたCVD法
により全面に厚さ0.8μmの多結晶シリコン膜を堆積
し、その上に保護膜として厚さ0.5μmのCVD法によるSi
O2膜を被着したものを用いた。ここで、基板上のSiO2
の一部にシードとなる開口部を設け、基板と多結晶シリ
コン膜を一部接触させるようにしてもよい。
ビーム走査の順序は第2図に示す如く、ビームをX方
向に走査し、次いでビームをY方向にビーム幅分だけ移
動して再びX方向に走査すると云う走査を繰返し、n回
のビーム走査によりアニール領域全面をビーム照射する
ものとした。
従来方法では、一走査線内においては走査速度一定の
ままビーム走査していたが、この場合照射初期部では溶
融し難くビーム照射終了近くでは溶融過多となる。そこ
で本実施例方法では、第3図に示す如く、走査速度を照
射初期部では遅く、徐々に速くしていく方法をとる。こ
れにより、照射初期部では従来までは熱の拡散のため溶
融し難かったものが、ビーム照射時間が長くなるため、
中央部と同様に溶融させることができる。
具体的には、ビームの加速電圧を10KeV,ビーム電流を
4.2mAとした点状電子ビームを、走査速度は50〜120mm/s
の範囲で変化させて実験を行った。電子ビーム照射時の
試料基板の温度は750℃に昇温した。従来までは、ビー
ム照射初期領域より均一溶融領域に達するまでの間隔が
数mm程度あったものが、本実験においては、ビーム照射
初期領域より均一に溶融・再結晶化を行うことができ、
且つ大面積の単結晶化層を得ることができた。
また、線状電子ビーム、或いは点状の電子ビームを走
査方向に垂直方向に高速に偏向することにより疑似的に
線状化した疑似線状電子ビームを用いた実験も行った。
これらの方法では、一走査線幅が点状のビームに比べて
広いため、均一に溶融・再結晶化する領域を2次元的に
拡大することができた。これは、同じ面積のアニール領
域では、ビーム走査回数を少なくできる効果となる。
さらに、線状電子ビーム或いは疑似線状電子ビームを
用いて、一走査後、その線状ビームの長さに相当する距
離の送りピッチが走査線を移動して繰返し走査を行った
ところ、ビーム照射可能領域内と同一の面積の再結晶化
を行うことができた。本実施例では装置に具備されたデ
ータ用メモリ(バッファ22)を用いることにより、各走
査線毎に走査線内の走査速度を変化させながら再結晶化
を行ったので、時間遅れ無しに走査速度を変化させてビ
ーム走査することができる。このため、均一且つ境目の
少ない再結晶化領域を20mm×20mmと大面積で得ることが
できた。
なお、本発明は上述した実施例方法に限定されるもの
ではない。例えば、前記ビーム走査速度の変化として
は、直線的である必要はなく、第4図に示す如く2次関
数的に変化させてもよい。また、一走査における余熱効
果に着目すると、ビーム照射初期領域と中央部とでは中
央部の方が大きく、中央部と照射終了部とではあまり変
わらない。従って、第5図或いは第6図に示す如く、ビ
ーム照射終了部における走査速度の上昇を抑えるように
してもよい。さらに、ビーム照射部の温度を検出し、こ
の検出温度が一定となるようにビーム走査速度を可変と
すれば、より均一な溶融・再結晶化を行うことが可能と
なる。また、アニールする半導体膜は多結晶シリコンに
限るものではなく、非晶質シリコン、さらにはシリコン
以外にゲルマニウム,ガリウム・砒素,インジウム・燐
等の半導体に適用することも可能である。
また、本発明は均一溶融に限るものではなく、余熱効
果を積極的に用いる場合に使用してもよい。例えば、デ
バイス作成のために意識的に温度分布を変化させ、特定
位置においては周囲の温度よりも高温な領域、若しくは
低温な領域を作り、性質の異なる再結晶化層を形成する
ことも可能である。さらに、単結晶層以外にも、非晶質
層,大粒径多結晶層等、結晶性の異なる再結晶化層を任
意の領域に作り分けることも可能である。その他、本発
明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施するこ
とができる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、ビーム走査速度
を一走査線内において変えながらビーム走査することに
より、ビーム走査の全域に亙り均一な溶融・再結晶化を
行うことができる。従って、絶縁膜上に大面積で良質の
半導体単結晶層を形成することができ、その有用性は絶
大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例方法に使用した電子ビームア
ニール装置を示す概略構成図、第2図及び第3図は上記
装置を用いたビームアニール法を説明するためのもので
第2図はビーム走査順序を示す模式図、第3図は一走査
線内における走査速度の変化を示す特性図、第4図乃至
第6図は変形例を説明するためのもので一走査線内にお
ける走査速度の変化を示す特性図である。 11……電子銃、12……レンズ、13……試料基板、14,15
……偏向器、16……温度検出器、21……計算機、22……
バッファ、23,24……偏向電源。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性基板上に形成された多結晶若しくは
    非結晶質の半導体薄膜を、電子ビームの走査により溶融
    ・再結晶化して単結晶層を形成するに際し、各走査線内
    での走査速度パターンを走査開始初期時において遅く、
    次第に速くすると共に、該走査速度パターンにおける走
    査速度をビーム照射部の温度を検出する温度検出器の検
    出情報に基づいて検出温度が高いとき走査速度を速く
    し、検出温度が低いとき走査速度を遅くするように自動
    制御するようにしたことを特徴とする半導体単結晶層の
    製造方法。
  2. 【請求項2】前記絶縁性基板として、単結晶シリコン基
    板上にシリコン酸化膜を形成したものを用いたことを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の半導体単結晶層の
    製造方法。
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