JPH035448A - 無水溶媒でのシアン化アシルの製造方法 - Google Patents

無水溶媒でのシアン化アシルの製造方法

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JPH035448A
JPH035448A JP2130107A JP13010790A JPH035448A JP H035448 A JPH035448 A JP H035448A JP 2130107 A JP2130107 A JP 2130107A JP 13010790 A JP13010790 A JP 13010790A JP H035448 A JPH035448 A JP H035448A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、無水溶媒中で、酸ハロゲン化物をアルカリ金
属シアン化物と反応させることによってシアン化アシル
を合成する方法に関するものである。シアン化アシルは
有機合成、例えば、除草剤の中間体である。
従来の技術 フランス国特許第2.353.524号には、カルボン
酸ニトリルとシアン化銅との存在下で、過剰なモル量の
シアン化ナトリウムと塩化ベンゾイルとを反応させるこ
とによってシアン化ベンゾイル:C6H3COCNを合
成する方法が記載されている。
フランス国特許第2.346.323号にも同様な方法
が記載されているが、この特許の方法は、シアン化銅ま
たはシアン化亜鉛の存在下で過剰な酸ハロゲン化物にシ
アン化ナトリウムを反応させることによってシアン化ア
シルの全ての群に適用できるという点でより一般的な反
応である。しかし、これらの方法では重金属の存在が必
要であるため、廃液中にこれらの重金属が存在しないよ
うにするための複雑な処理が必要になるという欠点があ
る。
「テトラヘドロンレターズ(Tetrahedron 
Let−ters) Jペルガモン  プレス(Per
gamon Press)、第26号、2275〜22
78頁(1974年)には、塩化メチレン溶液中で、臭
化テトラブチルアンモニウムの存在下で、塩化ベンゾイ
ルをシアン化ナトリウムと反応させることによってシア
ン化ベンゾイルを合成する限定された方法が記載されて
いる。この方法ではC6H5COCIに対するC、H3
COCNの収率は60%以下である。仏国特許第2.3
64.894号には、無水安息香酸(C,H5CO−0
−CO−Cs Hs )または反応条件下で無水安息香
酸を生成することができる化合物の存在下で、溶液中で
のCs Hs COC1をNaCNと反応させることに
よってC,H5COCNを合成する方法が記載されてい
る。
この場合の無水安息香酸の好ましい量は塩化ベンゾイル
1モル当たり0.03〜0,1モルの範囲である。しか
し、この無水安息香酸が存在すると、シアン化ベンゾイ
ルの回収が困難になる。
発明が解決しようとする課題 本発明の目的は、副産物としての無水安息香酸を生成せ
ずに、塩化ベンゾイルをシアン化ベンゾイルに変換する
ことができる方法を提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明は、下記の式(II): (ここで、Rは1〜8個の炭素原子を有するアルキル基
、3〜12個の炭素原子を含むシクロアルキル基、アリ
ール基またはベンゼン核と縮合していてもよいヘテロ環
残基の中から選択される一つの基であり、このRは置換
されていてもよく、Xはハロゲンである) で表される酸ハロゲン化物を、アルカリ金属シアン化物
と反応させることによって、下記の式(I):(ここで
、Rは上記と同じ意味を有する)を有するシアン化アシ
ルを合成する方法において、反応を、 (a)無水溶媒中で、 (b)酸化アルキレン基を含む化合物の存在下で、(C
)水を除く極性化合物の存在下で、実施することを特徴
とする方法を提供する。
本発明の反応は下記の式によって表される:(ここで、
Mはアルカリ金属である) 反応後、アルカリ金属ハロゲン化物と、場合によっては
過剰なアルカリ金属シアン化物とを濾過によって除去し
、溶媒で洗浄する。この濾過後の反応物を蒸留すること
によって、純粋なシアン化アシルが得られる。
出発材料として用いる酸ハロゲン化物は式(II)で定
義される。この式で、Rは1〜4個の炭素原子を含む直
鎖状または分岐したアルキル基であるのが好ましく、ま
た、このRは置換されていてもよい。
Rは5〜6個の炭素原子を含むシクロアルキル基でもよ
く、このRも置換されていてもよい。
また、Rはフェニル基またはナフチル基でもよく、この
Rも置換されていてもよい。
さらに、Rは五員環または員環のへテロ環の残基でもよ
く、このRも置換されていてもよい。
式(n)のXは塩素または臭素であるのが好ましい。
アルカリ金属シアン化物、好ましくは、シアン化ナトリ
ウムまたはシアン化カリウムは、化学量論量または過剰
量で使用され、その割合は酸ハロゲン化物1モル当たり
1〜2モルであり、好ましい量は酸ハロゲン化物1モル
当たり1〜1.25モルである。
一般に、酸ハロゲン化物は、そのまま、または反応溶媒
に希釈した状態で、少しづつ反応混合物に添加する。添
加時間は数分から数時間にすることができる。好ましい
添加時間は約0.5時間である。
反応は固体および液体の反応物が良く攪拌できるような
十分な量の溶媒の存在下で行う。
反応条件下で、酸ハロゲン化物またはアルカリ金属ハロ
ゲン化物と反応しない溶媒は全て使用することができる
この反応に適した溶媒としては以下のものが挙げられる
: (1)  ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベン
ゼン等のベンゼン系の炭化水素およびクロロベンゼン、
ジクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素、 (2)  シクロヘキサン、リグロイン等の脂肪族炭化
水素、 (3)トリクロロエチレンまたはテトラクロロエタン等
のハロゲン化脂肪族炭化水素、 上記反応に好ましい溶媒はトルエーンとキシレンである
溶媒の量は広範囲で変化させることができるが、酸ハロ
ゲン化物1モル当たり200〜500 mJ2で十分で
あり、また、好ましい。
より多量の溶媒を使用しても本発明の範囲を越えるわけ
ではないが、シアン化アシルを回収するための蒸留操作
の量が多くなる。
上記反応は60〜150℃の温度で実施されるが、好ま
しい温度は80〜120℃である。
反応は大気圧下、溶媒蒸気圧下または不活性ガスの加圧
下で実施するのが好ましい。
この反応は一般に2時間以内で終了する。
しかし、2〜8時間加熱を続けて、酸ハロゲン化物の痕
跡を全て除去するのが好ましい。好ましい反応時間は9
5℃で5〜7時間である。
酸化アルキレン基を含む化合物は酸化エチレンおよび酸
化プロピレンの中から選択された基を2〜200を含む
のが好ましい。
この例としては、下記の鎖を1つまたは複数含むものが
あるニ ー0− (CH,−CH2−0) 、、−CH2−Cl
1□−叶(ここで、nの数または複数のnの総数は2〜
200である) 酸化エチレン単位を酸化プロピレン単位または酸化エチ
レン単位と酸化プロピレン単位との2つの単位の混合物
に代えることもできる。
特に適したボッオキシアルキレン誘導体としては下記の
化合物が挙げられる: (1)分子量が100〜4000の下記の単純ポリエチ
レングリコール: 叶−(CH,−CH20) 、、−CH2−C)1.−
叶(2)下記の式のステアリン酸と縮合したポリエチレ
ングリコール: CH3−(CH2)16−COO−(CH2−CH20
)、、 CH2−CH2−叶くここで、nは20〜15
0である) (3)  ポリエチレングリコールのトリグリセライド
誘導体、 (4)下記の式のアルキルフェノールポリオキシレン 
  : (ここで、nは10〜200であり、R1は20個以下
の炭素原子を含むアルキルである)特に限定しないが、
10個以上のエチレン単位を含むポリエチレングリコー
ル誘導体は全て本発明に含まれる。
また、酸化エチレン単位を酸化プロピレン単位または酸
化エチレン、または酸化エチレン単位と酸化プロピレン
単位との混合物で置換した上記化合物に類似の化合物も
使用できる。
この化合物の量は、酸ハロゲン化物1モルに当たり1〜
10gの範囲で変えることかでき、好ましくは0.4〜
2gの範囲である。
これらの化合物は一般に反応溶媒に添加されるが、全部
または一部分を純粋な酸ハロゲン化物または溶媒で希釈
して酸ハロゲン化物と一緒に添加することもできる。
極端に脱水された反応物を用いて厳密に無水の溶媒の中
で反応を行うと、転化率および収率が極めて悪くなる。
従って、ホルムアミド、グリセロールまたはエチレング
リコール等の極性化合物を反応物に微量添加して収率と
転化率を高くする必要がある。
この極性化合物は、反応溶媒中にはほとんど溶けず、酸
ハロゲン化物との反応によって無水物または酸が生成し
ないようなものが好ましい。
この極性化合物は、水辺外の誘電率が30以上の化合物
であるのが好ましい。
特に好ましい極性化合物としては下記が挙げられる : (1)グリセロール CH20H−CHOH−C112
0H(2)エチレングリコール CH20H−CH,0
H(3)ホルムアミドおよび糖誘導体 極性化合物の添加量は、酸ハロゲン化物1モル当たり0
.1〜10gであり、好ましい量は、酸ハロゲン化物1
モル当たり0.25〜2gである。
極性化合物は、反応物中に極性化合物が良好に分布する
ような方法で導入しなければならない。
反応後、アルカリ金属ハロゲン化物と生成した過剰なシ
アン化物とを濾過によって除去し、濾過した反応混合物
を蒸留することによって純粋なシアン化アシルが得られ
る。
以下の実施例では、添加率は当初の量に対する消失した
酸ハロゲン化物の量を示し、収率は当初に存在した酸ハ
ロゲン化物のモル数に対する得られたシアン化アシルの
モル数の比である。
また、以下の実施例では、濾液の組成は使用した塩化ベ
ンゾイルに対するモル数で表示される。
実施例1 150 cIllのキシレンと、0.5gのガフ(GA
P)社からアンタロックス(Antarox) Co 
990の名称で市販されているノニルフェノールポリオ
キシエチレンとを収容した撹拌器と冷却器とを備えるガ
ラス反応装置中に、29.4g(0,6モル)の無水シ
アン化ナトリウムと、0.5gのグリセロールとを添加
する。
これらの混合物を撹拌しながら95℃まで加熱し、次い
で、0.5時間以上かけて70.3 gの塩化ペンゾイ
ルを添加する。6時間の量温度を95℃に維持した後、
冷却し、濾過し、キシレンで洗浄すると、34、5 g
の無機沈殿物と241.9gの濾液が得られる。
有機化合物の濾液を、内部標準化合物用いて気相クロマ
トグラフィによって分析する。
濾液のモル組成 塩化ベンゾイル      0.4% シアン化ベンゾイル   93.3% 無水安息香酸       0.35%安息香酸   
      0.0% 二量体          2.6% すなわち、収率は93.3%で、塩化ベンゾイルの転化
率は99.6%である。
実施例2 実施例1と全く同じ方法で実施するが、グリセロールを
同じ重さのエチレングリコールに代える。
当初の塩化ベンゾイルに対して下記の組成(モル%)の
有機化合物の濾液229.1gが得られる;塩化ベンゾ
イル      0.2% シアン化ベンゾイル   91.6% 無水安息香酸       0.45%安息香酸   
      0.2% 二全体          3.1% すなわち、収率は91.6%で、塩化ベンゾイルの転化
率は99.8%である。
実施例3 実施例1と全く同じ方法を実施するが、グリセロールを
ホルムアミド1.25gに代える。
塩化ベンゾイルを1時間以上かけて導入して、2時間加
熱すると、無機沈殿物33.4 gと、有機物の濾液2
74.5 gが得られる。その組成は下記の通りである
: 塩化ベンゾイル      3.3% シアン化ベンゾイル   76.0% 安息香酸         1.0% 二量体         10.0% すなわち、収率は76%で、塩化ベンゾイルの転化率は
96.7%である。
実施例4 実施例1と全く同じ方法を実施するが、グリセロールを
グルコース0.5gに化エル。
転化率は92%で、収率は73.4%であり、濾液中の
無水安息香酸の含有量は0.65%(モル)である。
実施例5 実施例1と同じ方法で操作するが、溶媒の量を少なくし
て、キシレンを150 ctlではなく750rlにす
る。
無機沈澱物34.4 gと、下記組成の有機物の濾液1
82.2 gとが得られる: ベンゾニトリル      0.1% 塩化ベンゾイル     14.8% シアン化ベンゾイル   79.0% 無水安息香酸       0.8% 二量体          3.2% すなわち収率は79%で、転化率は85.2%である。
実施例6 (本発明によるものではない)実施例2と同
じ方法で操作するが、アンタロックス(Antarox
) CO990は添加しない。
無機沈澱物36.6 gと、下記組成の有機物の濾液2
43.4 gが得られる: 塩化ベンゾイル     57.8% シアン化ベンゾイル   39.5% 安息香酸         0.2% 無水安息香酸       0.8% 二量体          2.5% すなわち収率は39.5%で、転化率は42.2%であ
る。
実施例7 (本発明によるものではない)実施例1と同
じ方法で操作するが、極性化合物は添加しない。
無機沈澱物30.8 gと、下記組成の有機物の濾液2
29gとが得られる。
塩化ベンゾイル     68.2% シアン化ベンゾイル   23.8% 安息香酸         0.3% 無水安息香酸       0.5% 実施例8 実施例1と同じ方法で操作するが、アンタロックス(A
ntarox) CO990をアトラス(Atlas)
社から01295の名称で市販されている150個のエ
チレン単位を含む同じ重さのポリエチレングリコールの
トリグリセリドに代える。
無機沈澱物34.9 gと、当初に塩化ベンゾイルに対
する下記組成(モル%)を有する有機濾液が得られる 
: ベンゾニトリル      0.2% 塩化ベンゾイル      1.9% シアン化ベンゾイル   92.3% 無無水安息醋酸      0.45%二量体    
      2.5% すなわち化学収率は92.3%で、転化率は98.1%
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)下記の式(II): ▲数式、化学式、表等があります▼(II) (ここで、Rは1〜8個の炭素原子を有するアルキル基
    、3〜12個の炭素原子を含むシクロアルキル基、アリ
    ール基またはベンゼン核と縮合していてもよいヘテロ環
    残基の中から選択される一つの基であり、このRは置換
    されていてもよく、Xはハロゲンである) で表される酸ハロゲン化物を、アルカリ金属シアン化物
    と反応させることによって、下記の式( I ):▲数式
    、化学式、表等があります▼( I ) (ここで、Rは上記と同じ意味を有する) を有するシアン化アシルを合成する方法において、反応
    を、 (a)無水溶媒中で、 (b)酸化アルキレン基を含む化合物の存在下で、 (c)水を除く極性化合物の存在下で、 実施することを特徴とする方法。 (2)アルカリ金属シアン化物を、酸ハロゲン化物1モ
    ル当たり1〜2モルの割合で用いることを特徴とする請
    求項1に記載の方法。 (3)シアン化ナトリウムを用いることを特徴とする請
    求項1または2に記載の方法。 (4)溶媒としてキシレンまたはトルエンを用いること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法
    。 (5)上記の酸化アルキレン基を含む化合物が酸化エチ
    レンまたは酸化プロピレンを2〜200個含む化合物で
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記
    載の方法。(6)上記化合物の量が、酸ハロゲン化物1
    モル当たり0.1〜10gであることを特徴とする請求
    項5に記載の方法。 (7)上記極性化合物がグリセロール、エチレングリコ
    ール、ホルムアミドおよび糖誘導体の中から選択される
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の
    方法。 (8)上記極性化合物の量が、酸ハロゲン化物1モル当
    たり0.1〜10gであることを特徴とする請求項1〜
    7のいずれか一項に記載の方法。 (9)上記酸ハロゲン化物が塩化ベンゾイルであること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法
    。 (10)溶媒の量が、酸ハロゲン化物1モル当たり20
    0〜500mlの範囲であることを特徴とする請求項1
    〜9のいずれか一項に記載の方法。
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