JPH0354287Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、２個の蝶番が取付けらえるように
なされ、且つ設置すべき場所に応じて、蝶番が並
ぶ方向に対して直交する切除線に沿つて切除され
るようになされた、キヤビネツトの構成板材に関
する。

（従来技術の欠点） 従来のこの種構成板材には次の如き欠点があつ
た。その欠点を、設置すべき場所の高さに対応し
て上部が切除されるようになされた扉を例に採つ
て説明する。扉の蝶番取付面の上下部の相互に対
応する部分に上下一対の蝶番取付用凹所を予め成
形しておくと、扉の上部を切除した際、上端から
上位の蝶番取付用凹所までの長さと、下端から下
位の蝶番取付用凹所までの長さが相違することに
なつて蝶番取付位置が不調和となつたり、また切
除量が大きい場合、上位の蝶番取付用凹所の一部
又は全部が切除されることもあるので、上位の蝶
番取付用凹所を予め形成しておくことが出来ず、
切除を行なつたのちに加工が面倒な上位の蝶番取
付用凹所を形成しなければならないという欠点が
あつた。

（考案の目的） この考案は、加工が面倒な、切除がわの蝶番取
付用凹所を予め形成していても、上記の如き問題
の生じない特殊な構造の構成板材を提供すること
を目的とするものである。

（実施例） 以下にこの考案を図面に示す実施例に基づいて
説明する。

第１図に示す如く、パーテイクルボード等から
なる扉１の蝶番取付面２の下部に蝶番取付用凹所
３が形成されている。この蝶番取付用凹所３の形
状は取付けられる蝶番の形状に対応して、変更さ
れるものである。扉１の蝶番取付面２の、下位の
蝶番取付用凹所３の上方部分に上下方向に長い垂
直状の溝４が形成されている。この溝４は、扉１
の上端縁がわ及び蝶番取付面２がわに開口してい
る。この溝４は扉１の上端縁に対して傾斜したも
のであつてもよい。またこの溝４はあり溝等であ
つても良い。この溝４に蝶番固定板５が嵌合され
るようになされ、この蝶番固定板５に、上位の蝶
番取付用凹所３が、下位の蝶番取付用凹所３と対
象となるようにして形成されている。対象となる
ようにしてとは、扉１の上下方向中央の水平線に
関して下位の蝶番取付用凹所３と線対称となるよ
うにしてということである。

次に前記扉１の使用方法を説明する。

蝶番固定板５を扉１より取り外し、キヤビネツ
トがぴつたりと収まるように、設置すべき場所の
高さに応じた高さとなるように扉１を切除する
（第１図一点鎖線Ａ参照）。他方扉１から取り外し
た蝶番固定板５をその下端から扉１を切除した高
さに等しい高さ分だけ上の位置で切除する（第１
図一点鎖線Ｂ参照）。このようにして切除された
蝶番固定板５を接着剤、ねじ等により溝４内に嵌
合固定する。このようにすることにより、上位の
蝶番取付用凹所３の位置を変えないで、扉１の高
さを調節することが出来る。

その他、キヤビネツト本体を構成する側壁、奥
部壁の高さも調整した後、キヤビネツト本体を組
立てると共にそれを蝶番を介して扉１を取付ける
ことにより、キヤビネツトの組立を完了すること
が出来る。

なお、この考案における構成板材は、扉１に限
定されるものではなく、扉１以外のキヤビネツト
本体を構成する左右側壁等を含むものである。ま
た、扉１は90°回転させ、上下方向に開閉する状
態で使用することも可能である。

第２図は、前記の如くして組立てられたキヤビ
ネツト１０を利用した玄関収納装置１１の正面図
である。この図において、キヤビネツト１０は、
玄関床面１５に設置された縦長のキヤビネツト１
２の上に設けられ、このキヤビネツト１２の右側
に下駄箱１３が設けられ、この下駄箱１３の上方
に吊戸棚１４が設けられている。

第３図に示す如く、扉１とキヤビネツト１０の
側壁１６とは公知の蝶番１７を介して連結されて
いる。この蝶番１７は、一対の半体１８，１８′
を有しており、これらの半体１８，１８′は図示
を省略した連結片により相互揺動自在に連結され
ている。そして、扉１がわの半体１８′が蝶番取
付用凹所３に嵌められている。

（考案の効果） 以上の次第でこの考案によれば、扉１と別体の
蝶番固定板５に蝶番取付用凹所３が形成されてい
るので、使用方法で説明した如き方法により、蝶
番取付用凹所３，３の位置を変更することなく、
構成板材１の高さ等を調節することが出来る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すものであつて、
第１図は一部破砕斜視図、第２図は実施例の扉を
使用したキヤビネツトの設置例を示す正面図、第
３図は第２図−線拡大断面図である。 １……扉、２……蝶番取付面、３……蝶番取付
用凹所、４……溝、５……蝶番固定板、１０……
キヤビネツト、１７……蝶番。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ２個の蝶番１７が取付けられるようになさ
   れ、且つ設置すべき場所に応じて、蝶番１７が
   並ぶ方向に対して直交する切除線に沿つて切除
   されるようになされた、キヤビネツト１０の構
   成板材１において、この構成板材１の蝶番取付
   面２の、切除される側の周縁部に、その端縁に
   対して平行とならないような状態で、その端縁
   がわ及び蝶番取付面２がわに開口した溝４が形
   成され、この溝４に蝶番固定板５が嵌合される
   ようになされ、この蝶番固定板５に蝶番取付用
   凹所３が形成されているキヤビネツトの構成板
   材。 ２ 前記構成板材が扉である実用新案登録請求の
   範囲第１項記載のキヤビネツトの構成板材。