JPH0353427Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔概要〕 電子装置に設ける同軸コネクタの配線板を、コ
ネクタ中心導体をプリント板の導体パターンに、
コネクタ外套をプリント板のアース層及び取付板
に接続して、同軸コネクタをプリント板に実装し
た構造とし、プリント板と電子装置内のユニツト
とをフレキシブルプリント板を介して接続するこ
とにより、接続作業が容易な同軸コネクタの配線
板を提供する。

〔産業上の利用分野〕

本考案は、電子機器に装着され、複数の外部側
同軸コードを接続する、同軸コネクタの配線板構
造の改良に関する。

高周波の信号を授受する電子装置間は、同軸コ
ードを介して接続している。そして、このような
同軸コードが多数ある場合には、それぞれの電子
装置に、同軸コネクタを並列した配線板を設け、
この同軸コネクタにそれぞれの同軸コードの端末
を挿着するのが一般である。

〔従来の技術〕

第４図は従来例の側面図、第５図は従来例の要
部側面図であつて、電子装置の筐体には、金属板
よりなる取付板１を取付け、取付板１と筐体とを
電気的にアース接続させてある。また取付板１に
は、同軸コネクタ１０を取付けるための取付孔２
を並設してある。

同軸コネクタ１０の外部導体部分、即ちコネク
タ外套１２を、取付孔２に挿入し、外套部に設け
たねじ山に、ロツクナツト１３を螺着することに
より、同軸コネクタ１０は、外部側同軸コード４
が挿着される側を電子装置の引出口側にして、取
付孔１に固着されている。

また、同軸コネクタ１０には、ロツクナツト１
３とは取付孔１を介して反対側のコネクタ外套１
２部分に、外部導体用ロツクナツト１４が螺着す
るねじ山を螺刻してある。

一端が電子装置のユニツトに接続された装置側
同軸コード５は、配線板側の端末の外被を剥離し
て、コード外部導体７を裸出させ、さらにコード
外部導体７の端末を剥離して、コード中心導体６
を裸出させてある。

このような装置側同軸コード５を同軸コネクタ
１０に接続するには、コード中心導体６を同軸コ
ネクタ１０のコネクタ中心導体１１に半田８で半
田付け接続する。

周縁部に接続線９の一方の端末を半田付けした
アース座金１５を、外部導体用ロツクナツト１４
が螺着するねじ山部分に挿入し、外部導体用ロツ
クナツト１４を螺着して、アース座金１５をコネ
クタ外套１２に固着する。そして、接続線９の他
方の端末を、コード外部導体７に巻回した後に半
田付け接続する。

従来の配線板は、上述のように構成されている
ので、同軸コネクタ１０に外部側同軸コード４を
挿着すると、装置側同軸コード５のコード中心導
体６はコネクタ中心導体１１を介して、外部側同
軸コード４の中心導体に接続される。

また、装置側同軸コード５のコード外部導体７
は、接続線９、アース座金１５、コネクタ外套１
２を介して、取付板１にアース接続され、外部側
同軸コード４のコード外部導体は、コネクタ外套
１２、ロツクナツト１３を介して取付板１にアー
ス接続される。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら上記従来の同軸コネクタの配線板
には、同軸コネクタ１０に装置側同軸コード５を
接続する際に、コネクタ中心導体１１とコード中
心導体６との軸心を合わせて半田付けし、さらに
アース座金１５に接続された接続線９をコード外
部導体７に半田付けしなければならず、接続作業
が煩わしいという問題点がある。

また、装置側同軸コード５は、コネクタ中心導
体１１とコード中心導体６との半田付け部分で同
軸コネクタ１０に保持されているので、装置側同
軸コード５に何等かの理由で外力が付与される
と、半田付け部分で屈曲し手、接続不良になると
いう問題点がある。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的を達成するために本考案は、第１図
に例示したように複数の外部側同軸コード４を電
子装置に接続する際に使用する配線板において、
外部側同軸コード４をプラグイン接続する複数の
同軸コネクタ１０は、コネクタ外套１２をアース
座金１５の端子部１５ａを介してアース層２１に
接続し、コネクタ中心導体１１を所定の特性イン
ピーダンスを有する導体パターン２２にそれぞれ
接続してプリント板２０に配列して搭載する。

同軸コネクタ１０を挿入固定する取付孔２が配
列し、プリント板２０を平行に固着する金属板よ
りなる取付板１は、プリント板２０が内側になる
ように、電子装置の筐体に設けた導入口を塞ぐよ
うに筐体に固着する。

そして、電子装置内に収容したユニツトとプリ
ント板２０とを、所定の特性インピーダンスを備
えたフラツトケーブル３０を介して接続した構成
とする。

〔作用〕

上記本考案の手段によれば、コネクタ中心導体
１１を導体パターン２２のスルーホールに挿入
し、また同軸コネクタ１０に固着したアース座金
１５の端子部１５ａを、アース層２１のスルーホ
ールに挿入した後に、プリント板２０を半田槽に
デイツプすることにより、複数の同軸コネクタ１
０をプリント板２０に同時に且つ容易に実装する
ことができる。

また、フラツトケーブル３０の端部に装着した
フラツトケーブルコネクタ３１を、プリント板２
０に搭載したプリント板コネクタ２５にプラグイ
ンすることで、フラツトケーブル３０とプリント
板２０とを簡単に接続することができる。

なお、プリント板２０は取付板１に固着してい
るので、コネクタ中心導体１１と導体パターン２
２の接続部分、及びコネクタ外套１２とアース層
２１との接続部分に、不要な外力が付与されるこ
とがなく、接続の信頼度が高い。

〔実施例〕

以下第１図乃至第３図を参照しながら、本考案
を具体的に説明する。なお、全図を通じて同一符
号は同一対象物を示す。

第１図は本考案の一実施例の断面図、第２図は
本考案の一実施例プリント板コネクタ部分の断面
図、第３図は本考案の一実施例のアース座金部分
の斜視図である。

第１図において、取付板１は金属板、例えばア
ルミニユウム板等よりなり、同軸コネクタ１０の
コネクタ外套１２部分が嵌入する取付孔２が配設
され、さらにプリント板２０を所望の間隔を保持
して固着するための、間隔ボルト１８の頭部が嵌
入するねじ用孔２Ａを周縁部に設けてある。

この取付板１は、電子装置の筐体の部材に架橋
する如くにねじ止め固定されている。

プリント板２０の片面には、コネクタ中心導体
１１が嵌入するスルーホール部分を除いた全面
に、アース層２１を形成してある。なお、コネク
タ中心導体１１が嵌入するスルーホールの近傍に
は、端子部１５ａが嵌入し、アース層２１に接続
されるスルーホールを設けてある。

プリント板２０の選択した一側縁には、詳細を
第２図に示すようにプリント板コネクタ２５が実
装されている。そして、プリント板コネクタ２５
のアース端子２６がアース層２１にスルーホール
を介して半田付けされ、信号端子２７は、スルー
ホールを介して後述する導体パターン２２に半田
付け接続されている。

アース層２１とは反対側の片面には、それぞれ
のコネクタ中心導体用スルーホールに接続する導
体パターン２２を形成してある。

この導体パターン２２は、幅が例えば1.5mmで、
所定（例えば75Ω）の特性インピーダンスを有す
るものとする。

コネクタ外套１２の外周面に、外部導体用ロツ
クナツト１４を螺着するねじ山部を設けてある。

このねじ山部分に挿入するアース座金１５は、
詳細を第３図に示すように、座金部の一部を直角
に折り曲げて、アース層のスルーホールに嵌入す
る端子部１５ａを設けてある。

なお、このアース座金１５は、同軸コネクタ１
０のねじ山部分に挿入後、外部導体用ロツクナツ
ト１４をねじ山に螺着することにより、同軸コネ
クタ１０をプリント板２０に実装する前に、同軸
コネクタ１０に固着されるものである。

アース座金１５の端子部１５ａをアース層２１
に連結されたスルーホールに、コネクタ中心導体
１１を導体パターン２２に連結されたスルーホー
ルに、それぞれ挿入し半田付けして、同軸コネク
タ１０をプリント板２０に実装してある。

それぞれのコネクタ外套１２を対応する取付孔
２に挿入し、ロツクナツト１３によりそれぞれの
同軸コネクタ１０を取付板１に固着し、さらに、
周縁部を、間隔ボルト１８とナツト１９とを用い
て、同軸コネクタ１０を実装したプリント板２０
が、取付板１に並行に固着されている。

電子装置のユニツトに接続されたフラツトケー
ブル３０の他方の端末には、プリント板コネクタ
２５に挿着するフラツトケーブルコネクタ３１を
装着し、フラツトケーブル３０の信号パターンを
プリント板コネクタ２５の信号端子２７に、アー
スパターンをプリント板コネクタ２５のアース端
子２６に、それぞれ接続するようにしてある。

なお、フラツトケーブル３０の信号パターンは
所定（例えば75Ω）の特性インピーダンスを有す
るものとする。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案は、同軸コードを用
いて電子装置間を接続する場合に適用して、接続
作業が容易で、且つ接続の信頼度が高いという、
実用上で優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の断面図、第２図は本
考案の実施例の要部断面図、第３図は本考案の実
施例のアース座金部分の斜視図、第４図は従来例
の側面図、第５図は従来例の要部側面図である。 図において、１は取付板、２は取付孔、４は外
部側同軸コード、１０は同軸コネクタ、１１はコ
ネクタ中心導体、１２はコネクタ外套、１３はロ
ツクナツト、１４は外部導体用ロツクナツト、１
５はアース座金、１５ａは端子部、２０はプリン
ト板、２１はアース層、２２は導体パターン、２
５はプリント板コネクタ、３０はフラツトケーブ
ル、３１はフラツトケーブルコネクタ、を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 複数の外部側同軸コード４を電子装置に接続す
   る際に使用する配線板であつて、 該外部側同軸コード４をプラグイン接続する複
   数の同軸コネクタ１０は、コネクタ外套１２がア
   ース座金１５の端子部１５ａを介してアース層２
   １に、コネクタ中心導体１１が所定の特性インピ
   ーダンスを有する導体パターン２２に、それぞれ
   接続されてプリント板２０に配列搭載されてな
   り、 該同軸コネクタ１０を挿入固定する取付孔２が
   配列し、該プリント板２０が平行に固着される金
   属板よりなる取付板１は、該プリント板２０が内
   側になるように、該電子装置の筐体に設けた導入
   口を塞ぐよう該筐体に固着されてなり、 該電子装置内に収容したユニツトと該プリント
   板２０とが、所定の特性インピーダンスを備えた
   フラツトケーブル３０を介して接続されたことを
   特徴とする同軸コネクタの配線板構造。