JPH0117822Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈考案の技術分野〉 本考案はプリント板上に搭載されるコネクタの
アース接続構造であつて、該コネクタのコネクタ
本体に電気的に浮いた状態で接続用シエル金具を
支持させるタイプのプリント板搭載コネクタのア
ース接続構造に関する。

〈技術の背景〉 電子計算機の卓上端末機器等においては、各種
電子部品を塔載したプリント板が筐体内に収容さ
れて所定機能を有する各種電子機器を構成する。
このような電子機器を構成するプリント板には外
部装置と連結するためのコネクタが塔載され、外
部ケーブル端部のコネクタが接続される。このよ
うなプリント板塔載コネクタは、ノイズ発生や伝
送信号への干渉を防止し又安全上の点からアース
接続することが必要である。

〈従来技術と問題点〉 従来のプリント板塔載コネクタのアース接続構
造の一例を第１図に示す。プリント板１上にコネ
クタ２が塔載され、このコネクタ２にネジ３によ
りリード線４が接続され、このリード線４の端部
はブラケツト５を介して筐体フレームを構成する
後面板６のアース接続部に接続される。このリー
ド線４の端部は第２図に示すようにアース端子７
を介してプリント板１上のアースパターン（図示
しない）に接続される場合もある。このようなリ
ード線を用いた従来のアース接続構造において
は、リード線の接続作業が面倒であり、またリー
ド線の太さ、長さによりアース効果および電波シ
ールド効果が制限され所望のアース効果および電
波シールド効果が得られない場合がある。

〈考案の目的〉 本考案は上記従来技術の欠点に鑑みなされたも
のであつて、簡単な構造で接続作業の手間を要さ
ず、大きなアース効果および電波シールド効果が
得られるアース接続構造の提供を目的とする。

〈考案の構成〉 この目的を達成するために、本考案によるアー
ス接続構造では、そのコネクタ本体に一体成形さ
れて側面視Ｌ形をなすブラケツト部にはシエル金
具のフランジ部が取着され、コネクタ本体がプリ
ント板の端部面上に搭載され、シエル金具がコネ
クタ本体のフランジ部と平行して設けたプリント
板収容フレームの開口部を臨むようにしかもその
開口部の開口縁部から離間するように配置され、
シエル金具をプリント板収容フレームに対してア
ースさせるべくその間にアース接続用板バネが介
在され、アース接続用板バネがシエル金具のフラ
ンジ部と電気的に接触させた状態でコネクタ本体
のブラケツト部に取着され、アース接続用板バネ
にはその取着によつてプリント板収容フレームの
内面側にバネ力でもつて電気的に接触するように
なつた舌部が設けられ、プリンタ板搭載コネクタ
に接続される外部コネクタがそのシエル金具と上
述のシエル金具との接続によつてアースされるこ
とになる。

〈考案の実施例〉 第３図は本考案に係るアース接続構造の側面図
である。プリント板１上に塔載したコネクタ２に
アース接続用バネ材８を一体的に固定する。この
バネ材８はその弾性によりプリント板収容フレー
ムを構成する後面板６のアース接後部に圧接す
る。このアース接続構造の分解斜視図を第４図に
示す。コネクタ２は、プリント板１上にネジ３１
により固定されたコネクタ本体９およびこのコネ
クタ本体９のブラケツト部９ａにフランジ部１０
を介して取付けられるシエル金具１１により構成
される。１２はコネクタリード端子であり図示し
ないプリント板の配線パターンに接続される。な
お、コネクタリード端子１２がコネクタ本体９に
形成された小孔を貫通させられることから明らか
なように、コネクタ本体９は絶縁材料から形成さ
れ、その結果としてシエル金具１１が電気的に浮
いた状態でコネクタ本体９に支持されることにな
り、このためシエル金具１１を効果的にアースす
る必要性が生じることになる。コネクタ２のシエ
ル金具１１の外側にアース接続用板バネ８が取付
けられる。この板バネ８はシエル金具１１のフラ
ンジ部１０とともにコネクタ本体９のブラケツト
部９ａおよび受け具１４間に挟まれ孔１７を介し
てネジ１３によりコネクタ本体に固定される。こ
の板バネ８の上部には複数の圧接用舌部１６が形
成される。このようなアース接続用板バネ８を一
体的に固定したコネクタ２をプリント板１上に固
定した後、このコネクタ２の位置に対応して切欠
き開口部１９を有する後面板１８がネジ２１，２
２によりプリント板後端に固定される。この後面
板１８はプリント板１を収容する筐体を構成す
る。この後面板１８の開口部１９の上部には塗装
を除去した地金又はニツケルメツキの導体露出部
２０が形成される。板バネ８の舌部１６はこの導
体露出部２０に圧接し、電気的に接続される。こ
のようなコネクタ２に対し、外部機器に接続する
ケーブル２３の端部の外部コネクタ２４が接続さ
れる。外部コネクタ２４のシエル金具２６がコネ
クタ２のシエル金具１１の外面に差込み装着され
ネジ２５によりコネクタ同士が結合される。後面
板１８をアースに接続することにより、この後面
板１８に圧接する板バネ８を介してコネクタ２，
２４のアース接続が達成される。このようなアー
ス接続構造を備えたプリント板の収容例を第５図
に示す。プリント板１の前面には測定ジヤツクあ
るいは電源端子等を備えた前面板３２が取付けら
れその前面にカバー２９が装着される。プリント
板１はスペーサ３０を介して底板２８にネジ止め
固定される。プリント板１の上面は天井板２７で
覆われる。後面板１８はネジ２２を介してプリン
ト板収容筐体フレームを構成する底板２８と導通
し、この底板２８をアース接続することにより後
面板１８もアース接続され、さらにコネクタ２，
２４がアース接続される。

〈考案の効果〉 以上説明したように、本考案に係るアース接続
構造においては、アース接続用バネ材をコネクタ
に固定し、このバネ材を筐体フレームに圧接させ
てアース接続を行つているため、アース接続作業
の手間を要さず、また広い接触面積を設けること
が容易に可能なためアース効果および電波シール
ド効果の大きいアース接続が達成される。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来のアース接続構造の
各別の例の側面図、第３図は本考案に係るアース
接続構造の側面図、第４図は本考案に係るアース
接続構造の分解斜視図、第５図は本考案に係るア
ース接続構造を備えたプリント板を収容する筐体
の分解斜視図である。 １……プリント板、２……コネクタ、６……後
面板、８……板バネ、１６……舌部、２０……導
体露出部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コネクタ本体９に一体成形されて側面視Ｌ形を
   なすブラケツト部９ａにシエル金具１１のフラン
   ジ部１９を取着してなるプリント板搭載コネクタ
   のアース接続構造であつて、前記コネクタ本体９
   がプリント板１の端部面上に搭載され、前記シエ
   ル金具１１が前記フランジ部１９と平行して設け
   たプリント板収容フレーム１８の開口部１９を臨
   むようにしかも該開口部１９の開口縁部から離間
   するように配置され、前記シエル金具１１を前記
   プリント板収容フレーム１８に対してアースさせ
   るべくその間にアース接続用板バネ８が介在さ
   れ、前記アース接続用板バネ８が前記シエル金具
   １１のフランジ部１９と電気的に接触させた状態
   で前記コネクタ本体９のブラケツト部９ａに取着
   され、前記アース接続用板バネ８にはその取着に
   よつて前記プリント板収容フレーム１８の内面側
   にバネ力でもつて電気的に接触するようになつた
   舌部１６が設けられ、前記プリンタ板搭載コネク
   タに接続される外部コネクタ２４がそのシエル金
   具２６と前記シエル金具１１との接続によつてア
   ースされることを特徴とするアース接続構造。