JPH0353365Y2

JPH0353365Y2 -

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Publication number: JPH0353365Y2
Application number: JP1987046662U
Authority: JP
Priority date: 1987-03-31
Filing date: 1987-03-31
Publication date: 1991-11-21
Also published as: EP0285148A2; EP0285148B1; DE3883410D1; US4922398A; JPS63155202U; EP0285148A3; DE3883410T2

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、車輌用灯具に関するものである。詳
しくは、仕向先が例えば北米と国内、欧州と違う
と、使用するバルブのフイラメント、取付部間の
基準寸法が相違する車輌用灯具に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

車輌用灯具は、一般に、回転放物面の反射面を
有するリフレクタと、そのリフレクタにフイラメ
ントが反射面の焦点近傍に位置するように取付け
たバルブと、リフレクタの前方に配設したレンズ
とを備える。バルブのフイラメントを点灯する
と、そのフイラメントから出射された光がリフレ
クタの反射面で前方に反射され、レンズを通つて
所定の配光パターンで前方に照射される。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ここで、仕向先が例えば北米と、国内および欧
州と違うと、使用するバルブのフイラメントと取
付部（バルブをリフレクタに取付けた際のバルブ
セツト位置）との間の最小寸法、すなわち基準寸
法が相違する。例えば、北米向けの場合は、本考
案の車輌用灯具の一実施例を表す第１図に示すよ
うに、基準寸法ａが約33.5mmの＃9004のバルブ１
を使用する。また、国内および欧州向けの場合
は、本考案の車輌用灯具の一実施例を表す第７図
に示すように、基準寸法ｂが26mm（リフレクタ６
の取付部６２の肉厚を考慮すると24mm）のH4の
バルブ５をそれぞれ使用する。

また、北米向けのバルブ１の取付部（取付段部
１５）の直径と、国内及び欧州向けのバルブ５の
取付部（鍔部５３）の直径とは、相違する。すな
わち、北米向けのバルブ１の取付部の直径の方
が、国内及び欧州向けのバルブ５の取付部の直径
より小さい。

上述の北米向けのバルブ１と国内及び欧州向け
のバルブ５との基準寸法および取付部の直径は、
それぞれ法規上規格化されている。

このように、仕向先が違つてくると、使用する
バルブの基準寸法および取付部の直径が規格上相
違し、その結果リフレクタの反射面の焦点（バル
ブのフイラメントが位置する箇所。）と、バルブ
セツト位置（バルブの取付部がリフレクタの取付
部に取り付けられる位置。）との間の寸法も相違
し、またリフレクタの取付部の挿入孔の内径も相
違してくる。このために、従来の車輌用灯具は、
仕向先別にリフレクタをそれぞれ別個に成形して
いた。すなわち、それぞれ別個のコア金型とキヤ
ビテイ金型を用いて仕向先別にリフレクタを成形
していた。このそれぞれ別個のコア金型とキヤビ
テイ金型とを使用することはコスト面の上で問題
がある。

本考案の目的は、仕向先が違つていても、リフ
レクタの成形型の内、コア金型を共通に使用する
ことができる車輌用灯具を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、リフレクタにおいて、コア金型を共
通とし、キヤビテイ金型を代えることによつて、
基準寸法および取付部の直径が規格上相違するバ
ルブをバルブ挿入孔およびバルブ取付部に挿入し
て所定の位置に取り付けられるようにするため
に、反射面を同一となし、かつその同一の反射面
であつてバルブ挿入孔の縁に同一の平坦部を設
け、一方シエードにおいて、前記リフレクタの平
坦部以外の反射面に出射される光を透過させる窓
部と、前記リフレクタの平坦部に出射される光を
遮断する部分とを、それぞれ設けたことを特徴と
する。

〔作用〕

本考案は、リフレクタの同一の反射面および同
一の平坦部により、コア金型を共通させることが
できる。また、反射面であつてバルブ挿入孔の縁
に設けた平坦部により、反射面が同一であつて
も、基準寸法および取付部の直径が規格上相違す
るバルブを、リフレクタに取り付けることができ
るようになる。さらに、キヤビテイ金型を代える
ことにより、仕向先の違いで基準寸法および取付
部の直径が規格上相違するバルブをリフレクタに
取り付けることができる。この結果、仕向先が違
つていても、リフレクタの成形金型のうち、コア
金型を共通させることができ、その分コストの低
減化を図ることができる。

また、シエードに設けたリフレクタの平坦部に
出射される光を遮断する部分により、バルブから
出射された光のうち、リフレクタの平坦部に向う
光を遮断することができるので、その平坦部で反
射してグレア光となるのを防ぐことができる。こ
の結果、リフレクタの反射面に平坦部が設けられ
ていても何等支障を来すような虞がない。

〔実施例〕

以下、本考案に係る車輌用灯具の一実施例を添
付図面を参照して説明する。

第１図は北米向けの車輌用灯具の断面図であ
る。

図において、１は北米向けの＃9004のバルブ
で、このバルブ１はフイラメント１０を封入した
ガラス管球１１と、そのガラス管球１１の後方に
装備した口金部１２と、その口金部１２に一体に
設けた取付段部１５および鍔部１３と、その鍔部
１３から後方に一体に設けたコネクタ部１４とか
らなる。この北米向けのバルブ１のフイラメント
１０と取付部としての取付段部１５との間の最小
寸法、すなわち基準寸法ａが約33.5mmである。

２は北米向けのリフレクタで、このリフレクタ
２は前面開口部の周縁に接着凹部２０を設け、後
部の内面に回転放物面の反射面２１を設ける。こ
のリフレクタ２の後部の中央に取付筒部２２を設
ける。この取付筒部２２に挿入孔２３を設け、そ
の挿入孔２３の内周面に取付段部２４を設ける。
このリフレクタ２の反射面２１の焦点Ｆと取付段
部２４との間の距離は、上述のバルブ１の基準寸
法ａとほぼ等しい。このリフレクタ２に反射面２
１の取付筒部２２と対応する部分に平坦部２５を
設ける。このリフレクタ２は、第２図に示すよう
に、共通のコア金型Ａと北米向けのキヤビテイ金
型Ｂ−１とにより成形される。

かくして、リフレクタ２の取付筒部２２の挿入
孔２３中にバルブ１のガラス管球１１および口金
部１２挿入し、リフレクタ２の取付段部２４にバ
ルブ１の取付段部１５を当接させ、かつリフレク
タ２の取付筒部２２の開口縁にバルブ１の鍔部１
３を当接させ、それから緊締具としてのカバー１
６により、リフレクタ２にバルブ１を着脱可能に
取付けることができる。このとき、バルブ１のフ
イラメント１０はリフレクタ２の反射面２１の焦
点Ｆに位置し、リフレクタ２の取付段部２４にバ
ルブ１の取付段部１５が当接する。この結果、バ
ルブ１はリフレクタ２に対して基準寸法ａをもつ
てしてセツトされることとなる。なお、図中１７
はバルブ１の口金部１２の外周面と、リフレクタ
２の取付筒部２２の挿入孔２３の内周面との間に
介在させたＯリングである。

３はリフレクタ１の接着凹部２０に接着したレ
ンズである。

４はバルブ１の周囲に配設したシエードで、こ
のシエード４は第４図乃至第６図に示すように、
円筒部４０と、その円筒部４０の下縁より水平に
外方に折り曲げて一体に設けた取付脚部４１とか
らなる。この円筒部４０に、第６図の展開図に示
すように、ほぼＬ字形又は逆Ｔ字形をなす窓部４
２を設ける。この窓部４２は、少なくともバルブ
１のフイラメント１０からリフレクタ２の平坦部
２５に出射される光を遮断し、かつリフレクタ２
の反射面２１に出射される光を透過させるもので
ある。このシエード４の円筒部４０の径、高さ、
又窓部４２の大きさ、高さなどはリフレクタ２の
反射面２１や平坦部２５の大きさにより決定す
る。

かくして、シエード４の円筒部４０をバルブ１
に外嵌し、そのシエード４の取付脚部４１をリフ
レクタ２にビス４３などにより取付ける。

この実施例における北米向けの本考案の車輌用
灯具は、以上の如き構成よりなるから、バルブ１
のフイラメント１０を点灯する。すると、そのフ
イラメント１０から出射された光は、シエード４
の窓部４２を透過し、リフレクタ２の反射面２１
において、前方に反射し、レンズ３を通つて前方
に所定の配光パターンで照射される。このとき、
バルブ１のフイラメント１０から出射された光の
内リフレクタ２の平坦部２５に達しようとする光
はシエード４の円筒部４０の窓部４２以外の部分
で遮断される。この結果、バルブ１のフイラメン
ト１０から出射された光がリフレクタ２の平坦部
２５に達して反射し、グレア光として生じる虞れ
はない。

第７図は国内および欧州向けの車輌用灯具の断
面図である。図中、第１図乃至第６図と同符号は
同一のものを示す。

図において、５は国内および欧州向けのH4バ
ルブで、このバルブ５はフイラメント５０を封入
したガラス管球５１と、そのガラス管球５１の後
方に装備した口金部５２と、その口金部５２の中
間部に一体に設けた鍔部５３と、口金部５２の後
端から突設した端子５４とからなる。この国内お
よび欧州向けのバルブ５のフイラメント５０と取
付部としての鍔部５３との間の最小寸法、すなわ
ち基準寸法ｂが約26mm（リフレクタ６の取付部６
２の肉厚を考慮すると24mm）である。

６は国内および欧州向けのリフレクタで、この
リフレクタ６は前面開口部の周縁に接着凹部６０
を設け、後部の内面に回転放物面の反射面６１を
設ける。このリフレクタ６の後部の中央に取付部
６２を設ける。この取付部６２に挿入孔６３を設
け、その挿入孔６３の外側の周縁に取付スプリン
グ６４を取付けると共に、係合部（図示せず）を
設ける。このリフレクタ６の反射面６１の焦点Ｆ
と取付部６２の後面との間の距離は、上述のバル
ブ５の基準寸法ｂとほぼ等しい。このリフレクタ
６の反射面６１の取付部６２と対応する部分に平
坦部６５を設ける。このリフレクタ６は、第８図
に示すように、共通のコア金型Ａと国内および欧
州向けのキヤビテイ金型Ｂ−２とにより成形され
る。

かくして、リフレクタ６の取付部６２の挿入孔
６３中にバルブ５のガラス管球５１および口金部
５２を挿入し、リフレクタ６の取付部６２の後面
にバルブ５の鍔部５３を当接させ、それから取付
スプリング６４を係合部に係合させることによ
り、リフレクタ６にバルブ５を着脱可能に取付け
ることができる。このとき、バルブ５のフイラメ
ント５０はリフレクタ６の反射面６１の焦点Ｆに
位置し、リフレクタ６の取付部６２の後面にバル
ブ５の鍔部５３が当接する。この結果、バルブ５
はリフレクタ６に対して基準寸法ｂをもつてして
セツトされることとなる。なお、図中６６は円筒
部をバルブ５の口金部５２に外嵌し、かつスカー
ト部をリフレクタ６の外面に当接させた防水カバ
ーである。

７はバルブ５の周囲に配設したシエードで、こ
のシエード７は第１０図乃至第１２図に示すよう
に、円筒部７０と、その円筒部７０の下縁より水
平に外方に折り曲げて一体に設けた取付脚部７１
とからなる。この円筒部７０に、第１０図の展開
図に示すように、ほぼなだらかな山形をなす窓部
７２を設ける。この窓部７２は、少なくともバル
ブ５のフイラメント５０からリフレクタ６の平坦
部６５に出射される光を遮断し、かつリフレクタ
６の反射面６１に出射される光を透過させるもの
である。このシエード７の円筒部７０の径、高
さ、又窓部７２の大きさ、高さなどはリフレクタ
６の反射面６１や平坦部６５の大きさにより決定
する。

かくして、シエード７の円筒部７０をバルブ５
に外嵌し、そのシエード７の取付脚部７１をリフ
レクタ６にビス７３などにより取付ける。

この実施例における国内向けおよび欧州向けの
本考案の車輌用灯具は、以上の如き構成よりなる
から、バルブ５のフイラメント５０を点灯する。
すると、そのフイラメント５０から出射された光
は、シエード７の窓部７２を透過し、リフレクタ
６の反射面６１において前方に反射し、れんず３
を通つて前方に所定の配光パターンで照射され
る。このとき、バルブ５のフイラメント５０から
出射された光の内リフレクタ６の平坦部６５に達
しようとする光はシエード７の円筒部７０の窓部
７２以外の部分で遮断される。この結果、バルブ
５のフイラメント５０から出射された光がリフレ
クタ６の平坦部６５に達して反射し、グレア光と
して生じる虞れはない。

このように、この実施例における本考案の車輌
用灯具は、リフレクタ２，６の同一の反射面２
１，６１および同一の平坦部２５，６５により、
コア金型Ａを共通させることができる。

また、反射面２１，６１であつてバルブ挿入孔
２３，６３の縁に設けた平坦部２５，６５によ
り、反射面２１，６１が同一であつても、基準寸
法ａ，ｂおよび取付段部１５、鍔部５３の直径が
規格上相違するバルブ１，５を、リフレクタ２，
６の挿入孔２３，６３および取付部２４，６２に
挿入して所定の位置に取り付けることができるよ
うになる。すなわち、仕向先が異なると、バルブ
１，５の基準寸法ａ，ｂおよび取付段部１５、鍔
部５３の直径は、それぞれ相違し、かつそれぞれ
法規上規格化されている。この規格化されたバル
ブ１，５をリフレクタ２，６に、バルブ１，５の
フイラメント１０，５０が同一の回転放物面の反
射面２１，６１の焦点Ｆに位置するように、取り
付けようとした場合。北米向けのバルブ１と比較
して、基準寸法ｂが小さく、かつ鍔部５３の直径
が大きい国内および欧州向けのバルブ５において
は、回転放物面の反射面６１がリフレクタ６のバ
ルブ取付部６２より後方に位置するので、このま
まではバルブ５を取り付けることができなくな
る。このために、上述のように、反射面６１であ
つて挿入孔６３の縁に平坦部６５を設けて２mmの
肉厚の取付部６２を構成するものである。そし
て、反射面２１，６１を同一にして、コア金型Ａ
を共通させるために、北米向けのバルブ１を取り
付けるリフレクタ２の反射面２１であつて挿入孔
２３の縁にも同一の平坦部２５が形成されること
となる。この平坦部２５，６５により、反射面２
１，６１が同一のリフレクタ２，６に、基準寸法
ａ，ｂおよび取付段部１５，鍔部５３の直径がそ
れぞれ相違しかつ規格化されているバルブ１，５
を、所定の位置に取り付けることが可能となる。

さらに、キヤビテイ金型Ｂ−１，Ｂ−２を代え
ることにより、仕向先の違いで基準寸法ａ，ｂお
よび取付段部１５、鍔部５３の直径が規格上相違
するバルブ１，５をリフレクタ２，６に取り付け
ることができる。この結果、仕向先が違つていて
も、リフレクタ２，６の成形金型のうち、コア金
型Ａを共通させることができ、その分コストの低
減化を図ることができる。しかも、ホルダやピー
スなどの別部品などが不要である。

また、シエード４，７に設けたリフレクタ２，
６の平坦部２５，６５に出射される光を遮断する
部分により、バルブ１，５から出射された光のう
ち、リフレクタ２，６の平坦部２５，６５に向う
光が遮断されるので、その平坦部２５，６５で反
射してグレア光となるのを防ぐことができる。こ
の結果、リフレクタ２，６の反射面２１，６１に
平坦部２５，６５が設けられていても何等支障を
来すような虞がない。

なお、上述の実施例において、シエード４およ
び７は、第６図および第１２図の展開図に示すよ
うな形状に打ち抜き、Ｃ−Ｃの箇所で切断し、薄
鋼板を、丸めてそのＣ−Ｃの箇所をシーム溶接な
どにより接続して円筒部４０および７０を形成す
る。

〔考案の効果〕

以上から明らかなように、本考案の車輌用灯具
は、仕向先が違つていても、リフレクタの成形金
型のうち、コア金型を共通させることができ、そ
の分コストの低減化を図ることができる。また、
シエードにより、バルブから出射された光がリフ
レクタの平坦部に向うのを遮断することができる
ので、そのリフレクタの平坦部で反射してグレア
光となるのを防ぐことができる。この結果、リフ
レクタの反射面に平坦部が設けられていても何等
支障を来すような虞がない。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案に係る車輌用灯具の一実施例
を示し、第１図乃至第６図は北米向けの車輌用灯
具を表し、第１図は断面図、第２図はリフレクタ
の成形型の説明図、第３図は第２図における矢
視図、第４図はシエードの平面図、第５図は第４
図における−線断面図、第６図はシエードの
展開図である。第７図乃至第１２図は国内および
欧州向けの車輌用灯具を表し、第７図は断面図、
第８図はリフレクタの成形型の説明図、第９図は
第８における矢視図、第１０図はシエードの平
面図、第１１図は第１０における−線断
面図、第１２図はシエードの展開図である。１……北米向けバルブ（＃9004）、１０……フ
イラメント、１５……取付段部、ａ……基準寸
法、２……北米向けリフレクタ、２１……反射
面、２４……取付段部、２５……平坦部、３……
レンズ、４……北米向けシエード、４０……円筒
部、４１……取付脚部、４２……窓部、５……国
内および欧州向けバルブ（H4）、５０……フイラ
メント、５３……鍔部（取付部）、ｂ……基準寸
法、６……国内および欧州向けリフレクタ、６１
……反射面、６２……取付部、６５……平坦部、
７……国内および欧州向けシエード、７０……円
筒部、７１……取付脚部、７２……窓部、Ｆ……
焦点。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】仕向先の違いにより、フイラメントと取付部と
の間の基準寸法、および取付部の直径が、規格上
相違するバルブと、コア金型により、後部の内面側に曲面の反射面
が設けられ、かつキヤビテイ金型により、後部の
ほぼ中央にバルブ挿入孔およびバルブ取付部が設
けられ、そのバルブ挿入孔およびバルブ取付部に
前記バルブを挿入して所定の位置に取り付けるリ
フレクタと、前記バルブの周囲を囲むように前記リフレクタ
に取り付けたシエードとを備えた車輌用灯具にお
いて、前記リフレクタは、コア金型を共通とし、キヤ
ビテイ金型を代えることによつて、前記基準寸法
および取付部の直径が規格上相違するバルブを取
り付けられるように、反射面を同一になし、かつ
その同一の反射面であつて前記バルブ挿入孔の縁
に同一の平坦部を設け、前記シエードは、前記リフレクタの平坦部以外
の反射面に出射される光を透過させる窓部と、前
記リフレクタの平坦部に出射される光を遮断する
部分とをそれぞれ設けたことを特徴とする車輌用
灯具。