JPH0353315B2 - - Google Patents

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JPH0353315B2
JPH0353315B2 JP5974883A JP5974883A JPH0353315B2 JP H0353315 B2 JPH0353315 B2 JP H0353315B2 JP 5974883 A JP5974883 A JP 5974883A JP 5974883 A JP5974883 A JP 5974883A JP H0353315 B2 JPH0353315 B2 JP H0353315B2
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JP
Japan
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ilmanolide
antibiotic
culture
formula
strain
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Application number
JP5974883A
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English (en)
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JPS59186989A (ja
Inventor
Satoshi Oomura
Yoshitake Tanaka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kitasato Institute
Original Assignee
Kitasato Institute
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Filing date
Publication date
Application filed by Kitasato Institute filed Critical Kitasato Institute
Priority to JP5974883A priority Critical patent/JPS59186989A/ja
Publication of JPS59186989A publication Critical patent/JPS59186989A/ja
Publication of JPH0353315B2 publication Critical patent/JPH0353315B2/ja
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規抗生物質イルマノライドおよび
ならびにそれらの製造方法に関する。本発明の
目的は、新規抗生物質イルマノライドおよび
ならびにこれらの製造方法を提供することにあ
る。 本発明により次式で示される新規抗生物質が提
供される。 式 〔式中Rは
【式】(イルマノ ライド)または
【式】(イ ルマノライド)を表わす〕 本発明により提供される新規抗生物質イルマノ
ライドおよびは、精製された状態において安
定な白色粉末であつて、上式で示される構造を有
している。 イルマノライドおよびは、第1表の通りの
理化学的性質を示す。
【表】 第1表のイルマノライドおよびの性質をも
とに既知抗生物質を検索したところ、該当するも
のは見当たらない。比較的類似しているものとし
て、ベンチユリシジンより化学的に得られたアグ
リコン部〔ブルフアニら、エクスペリエンシア
(Experiencia)第27巻、第604頁、1971年に化合
物と記載されるもので、融点は135〜137℃、分
子式はC34H56O7、紫外線吸収スペクトルに特徴
的な吸収はない〕があげられる。しかし、この化
合物とイルマノライドとを比較するイルマノ
ライドが強い紫外線吸収極大を232nmに示す
点で区別される。またイルマノライドと比較す
ると、分子式と分子量の点で明確に区別される。
また構造を比較しても、イルマノライドおよび
はいずれも20員環ラクトン内に水酸基を2個有
するのに対して、上記化合物は1個しか水酸基
を有していない点で明確に異なる。従つてイルマ
ノライドおよびは新規物質であると判定され
る。 次にイルマノライドおよびの生物活性を示
す。なお測定は常法により、ポテトグリコース寒
天培地を用いる倍々稀釈法を用い、27℃、45時間
後に判定した最小発育阻止濃度(MIC)を第2
表に示す。
【表】 第2表から明らかなように、イルマノライド
およびは真菌、とくに植物病原性の真菌に効力
を有するから、これらの微生物に起因するヒト、
動物、植物の疾病の治療および予防に用い得るこ
とが期待される。なお、イルマノライドあるい
はを100mg/Kgの濃度にマウスの腹腔内に投与
した場合、1ケ月後にも全部が生存した。 イルマノライドおよびは化学的および生物
的手段により、たとえば抗生物質AM−3603(特
開昭57−48996号)の誘導体を得るための出発物
質として有用である。 本発明者らは、また、イルマノライドおよび
が、抗生物質AM−3603生産菌ストレプトミセ
ス・エスピー・AM−3603(微工研菌寄第5619号)
菌株における抗生物質AM−3603生合成の中間体
であることをセルレニン存在下での微生物転換法
により確認した。用いた試験方法は抗生物質セル
レニンがポリケタイド生合成の特異的な阻害剤で
あることを利用するものであり、本発明者らの1
人と共同研究者により、すでに16員環マクロライ
ド抗生物質であるタイロシンの生合成研究に応用
され、その有効性が確認されているものであつ
て、詳細はたとえば次の文献に記載されている。 大村ら、ケミカル・アンド・フアーマシユウチ
カル・ブリテン(Chem.Pharm、Bull.)第30巻、
第223頁、1982年。 大村ら、バイオケミカル・アンド・バイオフイ
ジカル・リサーチ・コミユニケーシヨン
(Biochem.Biophys.Res.Commun.)第107巻、
554頁、1982年。 上記で用いられた方法と本質的に同じ方法をを
用い、ストレプトミセス・エスピー・AM−3603
(微工研菌寄第5619号)菌株を抗生物質AM−
3603生産培地で培養するに際し、セルレニンを
80μg/ml/日の割合で添加してAM−3603のア
グリコン部の生合成を阻害した条件下、ここにイ
ルマノライドあるいはを添加して培養を続け
たところ、いずれの場合にもAM−3603に効率よ
く転換されることを確認した。 この事実から明らかな通り、イルマノライド
およびは抗生物質AM−3603の生産量を増加さ
せるためにも有用である。後記の試験例はこれを
確認した1例である。 次にイルマノライドおよびの製造方法につ
いて説明する。 本発明に用いられる微生物としては、たとえば
本発明者によりは分離されたストレプトミセス・
サブフラブス・サブエスピー・イルマエンシス
FN−114株が好適な1例である。本菌株はスト
レプトミセス・エスピー・AM−3603(微工研菌
寄第5619号)菌株を常法により、N−メチル−
N′−ニトロ−N−ニトロングアニジンを用いて
変異処理し、その後、各々の変異株を培養した
後、抗生物質AM−3603の生産能が低下した株と
して選択した。親株として用いた抗生物質AM−
3603生産菌ストレプトミセス・エスピー・AM−
3603(微工研菌寄第5619号)菌株の菌学的性質に
ついては、特開昭57−48996号公報に記載されて
いる。 イルマノライド生産菌株ストレプトミセス・サ
ブフラブス・サブエスピー・イルマエンシスFN
−114株は、微工研菌寄第6925号として工業技術
院微生部工業技術研究所に寄託されている。本菌
株の菌学的性質は、抗生物質AM−3603の生産能
を実質的に欠失しているほか、特開昭57−48996
号公報記載のストレプトミセス・エスピー・AM
−3603の菌学的性質と実質的に著差がない。後記
実施例記載の方法で得られた培養物から抗生物質
AM−3603を検出できなかつた。 本発明には、その他、ストレプトミセス属に属
し、イルマノライドおよびの一方もしくは両
方を生産する能力を有する微生物であれば、野生
株、変異株、いずれも用いることができる。 本発明に用いる微生物を培養するに際して用い
る培地は、使用菌株が生育し、かつイルマノライ
ドおよびの一方もしくは両方が生成されるな
らば、合成培地、天然培地、液体培地、固体培地
のいずれでも良い。好適な培地の組成は、放射菌
による抗生物質の生産に通常用いられる培地を考
慮して決定される。すなわち、炭素源としては、
たとえばグルコース、マルトース、シユクロー
ス、スターチ、デキストリン、グリセリン、動物
油、植物油など使用微生物の資化しうる種々のも
のが使用可能である。 窒素源としては、酵母エキス、ペプトン、大豆
粉、乾燥酵母などの各種複合含窒素物質、さらに
アンモニア、尿素など使用微生物の資化しうるも
のならば多数のものが使用できる。その他、リン
酸塩、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、
鉄、マンガン、コバルトなどの金属塩を必要に応
じて用いる。 培養は、振盪培養または深部通気撹拌培養など
の好気的条件が好適な結果を与えやすい。培養温
度は通常20℃〜40℃が好適であるが、使用菌株が
生育すればこれ以外の温度でも実施しうる。 イルマノライド生産菌を培養するに際して、培
地にリン酸マグネシウム、天然ゼオライト、合成
ゼオライトの1つ以上を添加することにより、イ
ルマノライドの蓄積量を増加させうる場合があ
る。また、いくつかのアミノ酸、たとえばロイシ
ン、イソロイシン、バリン、スレオニン、セリ
ン、アラニンの1つ以上を培地に添加することに
より、イルマノライドの生産量を増加させうる場
合がある。 培養期間は、通常1〜8日間で菌体内外にイル
マノライドおよびの一方もしくは両方が生成
蓄積する。 培養終了後、培養物から公知方法によりイルマ
ノライドを回収する。その際、中性、脂溶性物質
の回収法に用いられる種々の抽出法、濃縮法が用
いられる。たとえば培養物を遠心により菌体と
液とに分け、液から、酢酸エチル、ベンゼン等
の有機溶媒で抽出し、濃縮する。菌体部分から
は、含水メタノールや含水アセトンで抽出し、濃
縮する。この後、公知の精製方法により、イルマ
ノライドおよびを精製分離する。たとえばシ
リカゲルカラムクロトゲラフイー、アルミナカラ
ムクロマトグラフイー、シリカゲル高速液体クロ
マトトグラフイー、調製用薄層クロマトグラフイ
ーなどが使用できる。 次に実施例を示す。これらは単に例示であつ
て、本発明を限定するものではない。 実施例 ストレプトミセス・サブフラブス・サブエスピ
ー・イルマエンシス FM−114(微工研菌寄第
6925号)の斜面培養から1白金耳を100mlの種培
地(グリセリン1.0%、グルコース0.2%、大豆粉
1.0%、食塩0.3%、PH7.0)を入れた500ml容の坂
口フラスコに接種し、27℃で2日間振盪培養して
種培養液を得た。この種培養液200mlを20の発
酵培地(グリセリン2.0%、グルコース0.4%、大
豆粉1.0%、食塩0.3%、PH7.0)を入れた30容ジ
ヤーフアーメンターに接種し、27℃で3日間通気
撹拌培養(通気量10/min、撹拌250r.p.m.)を
行なつた。培養液(18)をカセイソーダでPH
7.0に調節し、8のベンゼンで抽出した。ベン
ゼン層を減圧下で濃縮し、黄色油状物質21.5gを
得た。この油状物質を100mlのノルマルヘキサン
で洗浄し、淡黄色粗粉末6.15gを得た。 ベンゼン/アセトン(5/1、600ml)に懸濁
させたシリカゲル(メルク、Art 7734、250g)
で調製した500mlのカラムの上端に、上記の粗粉
末をベンゼン/アセトン(5/1)に懸濁して添
加した。カラムをベンゼン/アセトン(5/1、
3)で溶出し、15〜20mlずつ分画した。シルカ
ゲル薄層クロマトグラフイー(メルク、キーゼル
ゲル60F254、展開溶媒ベンゼン/アセトン=
5/2)を行ない、Rf約0.5を示す分画を集めて
減圧下で濃縮し、イルマノライド750mgを白色
粉末として単離した。また、Rf約0.4を示す分画
を集めて減圧下で濃縮し、イルマノライド1.75
gを白色粉末として単離した。こうして得たイル
マノライドおよびの理化学的性質は前記の通
りである。 試験例 種菌としてストレプトミセス・エスピー・AM
−3603(微工研菌寄第5619号)菌株を用い、この
菌株を抗生物質AM−3603生産培地(グリセリン
2%、グルコース0.4%、大豆粉1%、食塩0.3
%、PH7.0)100mlを含む500ml容坂口フラスコで
培養して抗生物質AM−3603を生産させるに際
し、培養1日目にイルマノライドもしくはを
200μg/mlになるように添加した。その結果、
4日目の倍養液中にAM−3603が、それぞれ700μ
g/ml、560μg/ml生成蓄積した。同時に実施
した対照(無添加)の培養液中のAM−3603の生
成量は360μg/mlであつた。
【図面の簡単な説明】
添付図面において、第1図はイルマノライド
の赤外線吸収スペクトル(KBr法)を示す。第
2図はイルマノライドの赤外線吸収スペクトル
(KBr法)を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 〔式中Rは【式】(イルマノ ライド)または【式】(イ ルマノライド)を表わす〕で示される抗生物質
    イルマノライドおよび。 2 ストレプトミセス属に属し、かつ式()で
    示される抗生物質イルマノライドおよびの一
    方もしくは両方の生産能を有する微生物を培地に
    好気的に培養することにより、抗生物質イルマノ
    ライドおよびの一方もしくは両方を菌体内外
    に蓄積させ、これらを回収することを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の抗生物質イルマノラ
    イドまたはの製造方法。
JP5974883A 1983-04-05 1983-04-05 抗生物質イルマノライド1および2ならびにそれらの製造方法 Granted JPS59186989A (ja)

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