JPH0353075Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0353075Y2
JPH0353075Y2 JP16579086U JP16579086U JPH0353075Y2 JP H0353075 Y2 JPH0353075 Y2 JP H0353075Y2 JP 16579086 U JP16579086 U JP 16579086U JP 16579086 U JP16579086 U JP 16579086U JP H0353075 Y2 JPH0353075 Y2 JP H0353075Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
cylinder
gap
rotor
friction ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP16579086U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6372332U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP16579086U priority Critical patent/JPH0353075Y2/ja
Publication of JPS6372332U publication Critical patent/JPS6372332U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0353075Y2 publication Critical patent/JPH0353075Y2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 a 考案の目的 (産業上の利用分野) この考案に係る自動間隙調整機構を有する機械
式デイスクブレーキは、一部の自動二輪車がバギ
ー車に組み込まれ、運転者の制動操作に伴なつて
機械的伝達手段により駆動され、車輪の制動を行
なう機械式デイスクブレーキの改良に関する。
即ち本考案は、上記機械式デイスクブレーキ
に、車輪と共に回転するロータの側面とパツドの
摩擦面との間隙を常に適正値に保つ様に作用する
自動間隙調整機構を組み込んで、制動操作を常に
安定して行なえる様にする事を目的としている。
(従来の技術) 二輪車を含む自動車の制動を行なう為、車輪と
共に回転するロータを1対のパツドにより強く挟
持する事で制動力を得るデイスクブレーキが、広
く使用されている。
この様なデイスクブレーキの場合、制動時に運
転者が操作するブレーキペダル、或はブレーキレ
バー(以下単にペダル等とする。)の力をパツド
を駆動する為のピストンに伝える為、油圧を使用
する場合が多いが、一部の自動二輪車やバギー車
には、安価で軽量に造る事が出来る機械式デイス
クブレーキが使用される場合がある。
先ず、この様な機械式デイスクブレーキの1例
に就いて、その構造と作用とを本考案の実施例を
示す第1図により説明する。
この機械式デイスクブレーキは、車輪の近傍に
於いて車体に固定されるサポート(図示省略)
に、上記車輪の軸方向に亘る変位を自在として装
着したキヤリパ1の一端(第1図左端)にキヤリ
パ爪2を形成すると共に、上記キヤリパ1の他端
部に形成したシリンダ3にピストン4を嵌装して
いる。
上記キヤリパ1を装着したサポートには、車輪
と共に回転するロータ5を挟んで表裏1対のパツ
ド6,6を、車軸方向に亘る移動を自在に支持し
ており、上記ピストン4の押し出しに伴なつてこ
の1対のパツド6,6によりロータ5を強く挟持
し、車輪の制動を行なう様に構成している。
ペダル等の操作に伴い、機械的伝達手段により
ピストン4を押し出す為の機構は、次の通りであ
る。
即ち、キヤリパ1に形成したシリンダ3の奥面
中心部に形成した円孔7に伝達軸8を、回転のみ
自在に貫通している。この伝達軸8の一端で、キ
ヤリパ1外に突出する部分には、ペダル等の制動
操作に伴なつて先端部を押し引きされる操作レバ
ー9の基端部を、上記伝達軸8に対する回転を不
能として結合している。
この伝達軸8の他端部にはピツチの粗い雄螺子
部10を形成しており、この雄螺子部10にアジ
ヤステイングナツト11を螺着している。このア
ジヤステイングナツト11は、一側面を円錐面状
の第二傾斜面12としている。一方、前記ピスト
ン4の後端面には、上記第二傾斜面12と密接す
る摺鉢状の第一傾斜面13を形成している。
更に、ピストン4の後端開口部内周面に固定し
たストツプリング29とアジヤステイングナツト
11の後面との間に圧縮ばね14を設ける事によ
り、アジヤステイングナツト11を、上記第一、
第二の傾斜面13,12を密接させる方向に押圧
している。
上述の様に構成される機械式デイスクブレーキ
により制動を行なう場合、ペダル等の操作によつ
てケーブル等を押し引きする事により操作レバー
9を回動させ、伝達軸8の捻り方向に回動させ
る。
伝達軸8の雄螺子部10に螺着したアジヤステ
イングナツト11の第二傾斜面12とピストン4
の第一傾斜面13とは、圧縮ばね14の弾力に基
づいて互いに密接している為、操作レバー9の回
動に基づいて伝達軸8が回動した場合に於いて
も、両傾斜面12,13の間に働く摩擦力に基づ
いてアジヤステイングナツト11は回動せず、従
つてこのアジヤステイングナツト11は伝達軸8
の回動に伴なつて第1図の左方に移動する。
この為、ピストン4がアジヤステイングナツト
11に押されて第1図で左方に移動し、インナ側
(車体の中央側。第1図の右側。)のパツド6をロ
ータ5の内側面に押圧する。
この様にインナ側のパツド6がロータ5の内側
面に押圧される反作用として、キヤリパ1がサポ
ートに対して第1図で右方向に変位し、キヤリパ
1の端部に形成したキヤリパ爪2がアウタ側(車
体の外側。第1図の左側。)のパツド6をロータ
5の外側面に押圧する。この結果ロータ5は、1
対のパツド6,6により内外両側から強く挟さ
れ、制動が行なわれる。
制動を解除する場合は、ペダル等の操作に基づ
いて操作レバー9を上記制動時と反対方向に回動
させれば、伝達軸8の逆方向の回動に伴なつてア
ジヤステイングナツト11が第1図で右方向に移
動し、シリンダ3内にピストン4が引き込まれ
る。
(考案が解決しようとする問題点) ところが、上述の様に構成され作用する機械式
デイスクブレーキに於いては、次に述べる様な不
都合を生じる。
即ち、パツド6,6を構成する摩擦材15,1
5は、制動の繰り返しに伴なつて次第に摩耗する
が、摩擦材15,15の摩耗量が多くなつた場合
に於いても制動解除時にピストン4を摩擦材1
5,15の摩耗が進んでいない時と同じ量だけシ
リンダ3内に引き込むと、非制動時にロータ5の
両側面とパツド6,6の摩擦材15,15との間
に存在する間隙が広くなり過ぎてしまう。
上記間隙が広がつた場合、制動時に操作レバー
9を回動させた場合に於いてもパツド6,6の摩
擦材15,15とロータ5の両側面とが直ちには
当接しなくなり、制動時に操作レバー9を回動し
なければならない角度、従つてペダル等を操作し
なければならない量が多くなつて、制動が遅れて
しまう。
この様な不都合を解消する為、制動解除後にシ
リンダ3内にピストン4を引き込む量を、摩擦材
15,15の摩耗量が増すに従つて少なくする自
動間隙調整機構が各種考えられているが、従来の
自動間隙調整機構は、構造が複雑で製作費が嵩ん
だり、或は動作が不確実で信頼性に乏しいもので
あつた。
本考案の自動間隙調整機構を有する機械式デイ
スクブレーキは、上述の様な不都合を解消するも
のである。
b 考案の構成 (問題を解決するための手段) 本考案の自動間隙調整機構を有する機械式デイ
スクブレーキは、従来のデイスクブレーキと同様
に、車輪の近傍に於いて車体に対し固定されるサ
ポートに、上記車輪の軸方向に亘る変位を自在と
してキヤリパを装着している。
このキヤリパの一端にはキヤリパ爪を形成して
おり、このキヤリパ爪と、キヤリパの他端部に形
成したシリンダに嵌装され、機械的に伝達される
力によつて車輪と共に回転するロータに向けて移
動させられるピストンとにより、上記サポートに
よつてロータの両側に支持された1対のパツド
を、ロータに向けて押圧する様に構成している。
更に、本考案の自動間隙調整機構を有する機械
式デイスクブレーキに於いては、上記シリンダの
奥面中心部に、回転のみ自在にして伝達軸を貫通
している。
キヤリパ外に突出するこの伝達軸の一端部に
は、制動操作に伴なつて押し引きされる操作レバ
ーの基端部を、この伝達軸に対する回転を不能と
して結合している。
一方、伝達軸の他端部に形成したピツチの粗い
雄螺子部にはアジヤステイングナツトを螺着して
いる。このアジヤステイングナツトの一側面は、
上記ピストンに形成した摺鉢状の第一傾斜面に密
に当接する円錐面状の第二傾斜面とすると共に、
このアジヤステイングナツトを、上記第一、第二
の両傾斜面が密接する方向に押圧するばねを設け
ている。
前記ピストンに外周面とシリンダの内周面との
間にはフリクシヨンリングを設け、このフリクシ
ヨンリングの外周縁と内周縁との一方のみをシリ
ンダ内周面又はピストン外周面に摩擦係合させる
と共に、フリクシヨンリングが摩擦係合しないピ
ストン外周面或はシリンダ内周面にはこのフリク
シヨンリングの移動を制限する段部を形成してい
る。
この段部を形成したピストン或はシリンダに固
定の部分と、フリクシヨンリングの段部と反対側
側縁との間には、非制動時に於けるロータ側面と
パツドの摩擦面との間の適正摩擦間隙に見合う隙
間を設けている。
(作用) 上述の様に構成される本考案の自動間隙調整機
構を有する機械式デイスクブレーキの作用は、次
の通りである。
制動を行なう場合は、ペダル等の操作に基づい
て操作レバーを回動させ、伝達軸を捻り方向に回
動させれば、この伝達軸の雄螺子部に螺着された
アジヤステイングナツトを介してピストンがシリ
ンダから押し出され、1対のパツドがロータの両
側面に強く押圧される制動作業が行なわれる。
制動解除時には、操作レバーにより伝達軸を反
対方向に回動させれば、アジヤステイングナツト
の反対方向への移動に伴なつてピストンがシリン
ダ内に引き込まれ、1対のパツドをロータの両側
面に押圧していた力が解除される。
上述の様な制動と制動解除とを繰り返す場合に
於いて、各パツドの摩擦材とロータ側面との間の
間隙が適正値に保たれている間は、ピストンの外
周面とシリンダの内周面との間に設けたフリクシ
ヨンリングは、その外周縁或は内周縁が摩擦係合
したシリンダ或はピストンに対して不動である。
次に、パツドの摩擦材の摩耗に伴なつてパツド
とロータ側面との間隙が適正値以上に広がつた場
合、この適正値以上の間隙を越えてパツドを移動
させ、1対のパツドをロータの両側面に押圧させ
る為、ピストンの移動量が大きくなる。
この際に於けるピストンの移動量は、前記した
様にピストン或はシリンダに固定の部分とフリク
シヨンリングの側部との間に設けた適正間隙に見
合う隙間よりも大きくなる為、上記フリクシヨン
リングの一側縁は、制動操作の終期に於いて、上
記固定の部分に衝合する。
この為、ピストンが上記隙間の大きさを越えて
移動した場合、フリクシヨンリングは隙間の大き
さを越えた分だけ、摩擦係合した面(シリンダ内
周面或はピストン外周面)に対して移動する。
この様にフリクシヨンリングを移動させた後、
制動を解除した場合、ピストンは上記隙間分だけ
元に戻る事が出来、それに伴なつてパツドとロー
タとの間隙が自動調整される。
即ち、制動解除に伴なうピストンの引き込みの
際、ピストンの引き込み量が隙間以下の間は、ピ
ストンとアジヤステイングナツトが、第一、第二
の両傾斜面を互いに密接させた状態で、一体的に
シリンダ内に引き込まれる。ところが、前記した
制動時に於いてフリクシヨンリングは、制動時に
ピストンが隙間の大きさを越えて移動した分だけ
移動しており、制動解除後上記ピストンは、フリ
クシヨンリングが段部に衝合する迄、上記隙間分
だけしかシリンダ内に引き込まれない。
この様に制動解除時にピストンは、適正間隙に
見合う隙間分だけしかシリンダ内に引き込まれな
いが、ペダル等の操作に伴ない、操作レバーを介
して更に捻り方向に回動させられる伝達軸の雄螺
子部に螺着したアジヤステイングナツトは、更に
シリンダの奥に迄移動しようとする。この結果、
前記第一、第二の両傾斜面の間に僅かな隙間が生
じ、アジヤステイングナツトがピストンに対して
回動可能な状態となる。
アジヤステイングナツトは、ばねにより上記第
一、第二の両傾斜面が互いに当接する向きに押圧
されている為、両傾斜面の間に隙間が生じた場
合、アジヤステイングナツトは回転しつつピスト
ンに向けて移動し、上記両傾斜面間の隙間を塞
ぐ。
この為、制動解除操作を終了した際に於いて
は、パツドとロータとの間には適正な間隙が存在
し、且つ操作レバーの回動に伴なつて直ちにピス
トンがロータに向けて移動可能な状態となる。
(実施例) 次に、図示の実施例を説明しつつ本考案を更に
詳しく説明する。
第1〜3図は本考案の第一実施例を示してお
り、第1図は縦断側面図、第2〜3図は間隙調整
機能を示す為、ピストンとシリンダとの係合部を
示す要部縦断面図である。
車輪の近傍に於いて車体に対し固定される図示
しないサポートには、上記車輪の軸方向(第1図
の左右方向)に亘る変位を自在としてキヤリパ1
を装着している。
このキヤリパ1の一端にはキヤリパ爪2を形成
して、アウタ側のパツド6をロータ5の外側面に
押圧自在としている。
上記キヤリパ爪2に対してキヤリパ1の他端部
に形成したシリンダ3には、ピストン4が嵌装さ
れている。又、このシリンダ3の奥面中心部には
円孔7を形成しており、この円孔7に伝達軸8
を、回転のみ自在に貫通させている。即ち、中間
部外周面に外向フランジ16を形成し、シリンダ
3の開口側から上記円孔7に挿入した伝達軸8の
一端部で、キヤリパ1外に突出する部分には、ペ
ダル等の制動操作に伴なつて先端部を押し引きさ
れる操作レバー9の基端部を、ナツト17の緊締
により、上記伝達軸8に対する回転を不能として
結合している。18はシリンダ3の奥面と外向フ
ランジ16との間に挟持したスラスト軸受、19
はテフロン等の滑り易い材料で造られ、キヤリパ
1の外側面と操作レバー9との間に挟持したスラ
ストワツシヤである。
上記外向フランジ16よりもピストン4側に存
在する伝達軸8の他端部は、ピツチの粗い雄螺子
部10としており、この雄螺子部10にアジヤス
テイングナツト11を螺着している。このアジヤ
ステイングナツト11は、一側面を円錐面状の第
二傾斜面12としている。
一方、前記ピストン4の後端面には、後端開口
寄りの大径部20と奥寄りの小径部21とを、上
記第二傾斜面12と密接する摺鉢状の第一傾斜面
13により連続させた、有底の凹孔22を形成し
ている。この凹孔22の後端開口部内周面に固定
したストツプリング29と、上記アジヤステイン
グナツト11の後面との間には圧縮ばね14を設
けて、アジヤステイングナツト11に、上記第
一、第二の両傾斜面13,12が密接する方向の
弾力を付与している。
前記ピストン4の中間部外周面には円環状のフ
リクシヨンリング23を外嵌し、このフリクシヨ
ンリング23の内周縁をピストン4の外周面に摩
擦係合させて、フリクシヨンリング23をピスト
ン4の軸方向(第1図の左右方向)に移動させよ
うとする強い力が加わつた場合にのみ、ピストン
4に対してフリクシヨンリング23が移動する様
にしている。
又、ピストン4を内嵌したシリンダ3の開口部
内周面には、上記ピストン4にがたつきなく、且
つ摺動自在に外嵌する環体24が、内嵌固定され
ている。この環体24と上記フリクシヨンリング
23との間には、圧縮ばね25を設けて、フリク
シヨンリング23にシリンダ3の奥に向かう弾力
を付与している。シリンダ3の内周面中間部で、
上記フリクシヨンリング23の装着位置に対応す
る部分には段部26を形成して、フリクシヨンリ
ング23がこの段部26を越えてシリンダ3の奥
に迄移動しない様にしている。
更に、上記環体24の端縁とフリクシヨンリン
グ23の側部との間には、非制動時に於けるロー
タ5の側面とパツド6,6の摩擦面との間の適正
間隙に見合う、長さlの隙間を設けている。
上述の様に構成される、本考案の自動間隙調整
機構を有する機械式デイスクブレーキにより制動
を行なう場合、ペダル等の操作に基づいて操作レ
バー9を押し引きし、この操作レバー9を一端に
固定した伝達軸8を捻り方向に回動させる。
操作レバー9の押し引きに伴なう伝達軸8の回
動により、この伝達軸8の雄螺子部10に螺着さ
れたアジヤステイングナツト11を介してピスト
ン4がシリンダ3から押し出され、1対のパツド
6,6が車輪と共に回転するロータ5の両側面に
強く押圧され、制動作業が行なわれる。
制動を解除する場合には、操作レバー9を介し
て伝達軸8を反対方向に回動させれば、雄螺子部
10に螺合したアジヤステイングナツト11の反
対方向への移動に伴なつてピストン4がシリンダ
3内に引き込まれ、1対のパツド6,6をロータ
5の両側面に押圧していた力が解除される。
上述の様な制動と制動解除とを繰り返す場合に
於いて、各パツド6,6の摩擦材15,15とロ
ータ5の側面との間の間隙が適正値に保たれてい
る間は、パツド6,6をロータ5の両側面に強く
押圧する迄にピストン4が移動する距離がl以下
であり、このピストン4の外周面に外嵌したフリ
クシヨンリング23の一側縁(第1図の左側縁)
が環体24の端縁に衝合する事はない。この為、
制動と制動解除とを繰り返した場合に於いても、
フリクシヨンリング23が、その内周縁を摩擦係
合させたピストン4に対して相対的に動く事はな
く、制動解除時にピストン4は、上記フリクシヨ
ンリング23の他側縁(第1図の右側縁)がシリ
ンダ内周面の段部26に衝合する迄、制動時に押
し出された分だけ、シリンダ3内に引き込まれ
る。
次に、パツド6,6の摩擦材15,15が摩耗
するのに伴なつてパツド6,6とロータ5の側面
との間隙が適正値以上に広がつた場合、パツド
6,6をロータ5の両側面に強く押圧する為にこ
のパツド6,6を移動させなければならない距離
が大きくなり、制動時に於けるピストン4の移動
量が大きくなつて前記lを越える。
この為、ピストン4の外周面に摩擦係合したフ
リクシヨンリング23の一側縁が、制動操作の終
期でピストン4の移動量がlを越えた場合に於い
て、第2図に示す様に、前記環体24の端縁に衝
合する。
この環体24はシリンダ3の内周面に不動に固
定されている為、フリクシヨンリング23と環体
24とが衝合した後、更にピストン4が上記隙間
の大きさlを越えて移動した場合、このフリクシ
ヨンリング23がピストン4の外周面に対して移
動する。この様にしてフリクシヨンリング23が
ピストン4に対して移動する距離は、ピストン4
が適正間隙に見合う隙間の長さlを越えて移動し
た距離に等しく(例えばパツド6,6の摩耗に伴
なつてピストン4が長さL(L>l)だけ移動し
た場合、ピストン4に対するフリクシヨンリング
23の移動距離はL−l)なる。
この様にピストン4に対してフリクシヨンリン
グ23を移動させた後、制動を解除した場合、ピ
ストン4は上記隙間分(l)だけ元に戻る事が出
来、それに伴なつてパツド6,6とロータ5との
間隙が適正値に自動調整される。
即ち、制動解除に伴なつてシリンダ3内へピス
トン4を引き込む場合、上記隙間分lだけはシリ
ンダ3内にピストン4が引き込まれるが、引き込
み量がlに達した場合、第3図に示す様に、ピス
トン4の外周面に摩擦係合したフリクシヨンリン
グ23がシリンダ3の内周面に形成した段部26
に衝合し、それ以上ピストン4がシリンダ3内に
引き込まれなくなる。
この様にフリクシヨンリング23と段部26と
の衝合により、ピストン4は適正間隙に見合う隙
間l分だけしかシリンダ3内に引き込まれない
が、ペダル等の操作によつて操作レバー9を介し
て更に捻り方向に回動させられる伝達軸8の雄螺
子部10に螺着したアジヤステイングナツト11
は、更にシリンダ3の奥に迄移動しようとする。
この結果、ピストン4側の第一傾斜面13と、
アジヤステイングナツト11側の第二傾斜面12
との間に僅かな隙間が生じ、それ迄両傾斜面1
2,13の当接により回動不能であつたアジヤス
テイングナツト11が、ピストン4に対して回動
可能な状態となる。
ピツチの粗い雄螺子部10に螺合したアジヤス
テイングナツト11は、圧縮ばね14により上記
第一、第二の両傾斜面13,12が互いに当接し
ようとする向き、即ち第1図の左方向に押圧され
ている為、両傾斜面13,12の間に隙間が生じ
た場合、このアジヤステイングナツト11は回転
しつつピストン4に向けて移動し、直ちに上記隙
間を塞ぐ。
この為、制動解除操作を終了した際に於いて
は、アジヤステイングナツト11の第二傾斜面1
2とピストン4側の第一傾斜面13とは互いに密
接し、且つフリクシヨンリング23の一側縁と環
体24の端縁との間には、パツド6,6とロータ
との間の適正な間隙に見合う。長さlだけの隙間
が存在する様になる。
次に、第4図は本考案の第二実施例を示してい
る。
本実施例の場合、フリクシヨンリング23の外
周縁をシリンダ3の内周面に摩擦係合させると共
に、ピストン4外周面の小径部27に外嵌固定し
た環体28と上記フリクシヨンリング23との間
に、パツド6,6とロータ5との適正間隙に見合
う長さlの隙間を設けている。
その他の構成及び作用は、前述した第一実施例
の場合とほぼ同じであ為、同等部分には同一符号
を付して重複する説明を省略する。
c 考案の効果 本考案の自動間隙調整機構を有する機械式デイ
スクブレーキは、以上に述べた通り構成され作用
する為、機械的伝達手段により駆動されるデイス
クブレーキのパツドとロータとの間隙調整を比較
的簡単な構造で確実に行なう事が出来る。
【図面の簡単な説明】
第1〜3図は本考案の第一実施例を示してお
り、第1図は縦断側面図、第2〜3図は間隙調整
機構を示す為、ピストンとシリンダとの係合部を
示す要部縦断面図、第4図は本考案の第二実施例
を示す縦断側面図である。 1:キヤリパ、2:キヤリパ爪、3:シリン
ダ、4:ピストン、5:ロータ、6:パツド、
7:円孔、8:伝達軸、9:操作レバー、10:
雄螺子部、11:アジヤステイングナツト、1
2:第二傾斜面、13:第一傾斜面、14:圧縮
ばね、15:摩擦材、16:外向フランジ、1
7:ナツト、18:スラスト軸受、19:スラス
トワツシヤ、20:大径部、21:小径部、2
2:凹孔、23:フリクシヨンリング、24:環
体、25:圧縮ばね、26:段部、27:小径
部、28:環体、29:ストツプリング。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 車輪の近傍に於いて車体に対し固定されるサポ
    ートに、上記車輪の軸方向に亘る変位を自在とし
    て装着したキヤリパの一端に形成したキヤリパ爪
    と、上記キヤリパの他端部に形成したシリンダに
    嵌装され、機械的に伝達される力によつて車輪と
    共に回転するロータに向けて移動させられるピス
    トンとにより、上記サポートによつてロータの両
    側に支持された1対のパツドをロータに向けて押
    圧する機械式デイスクブレーキに於いて、上記シ
    リンダの奥面中心部を回転のみ自在に貫通した伝
    達軸の一端部でキヤリパ外に突出する部分に、制
    動操作に伴なつて押し引きされる操作レバーの基
    端部を、この伝達軸に対する回転を不能として結
    合し、伝達軸の他端部外周面に形成したピツチの
    粗い雄螺子部に、一側面を上記ピストンに形成し
    た摺鉢状の第一傾斜面と密に当接する円錐面状の
    第二傾斜面としたアジヤステイングナツトを螺着
    すると共に、上記第一、第二の両傾斜面が密接す
    る方向にアジヤステイングナツトを押圧するばね
    を設け、ピストンの外周面とシリンダの内周面と
    の間にフリクシヨンリングを設け、このフリクシ
    ヨンリングの外周縁と内周縁との一方のみをシリ
    ンダ内周面又はピストン外周面に摩擦係合させる
    と共に、フリクシヨンリングが摩擦係合しないピ
    ストン外周面或はシリンダ内周面に、このフリク
    シヨンリングの移動を制限する段部を形成し、更
    にこの段部を形成した部材に固定の部分とフリク
    シヨンリングの段部と反対側側縁との間に、非制
    動時に於けるロータ側面とパツドの摩擦面との間
    の適正摩擦間隙に見合う隙間を設けた事を特徴と
    する、自動間隙調整機構を有する機械式デイスク
    ブレーキ。
JP16579086U 1986-10-30 1986-10-30 Expired JPH0353075Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16579086U JPH0353075Y2 (ja) 1986-10-30 1986-10-30

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16579086U JPH0353075Y2 (ja) 1986-10-30 1986-10-30

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6372332U JPS6372332U (ja) 1988-05-14
JPH0353075Y2 true JPH0353075Y2 (ja) 1991-11-19

Family

ID=31096152

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16579086U Expired JPH0353075Y2 (ja) 1986-10-30 1986-10-30

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0353075Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6372332U (ja) 1988-05-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3538198B2 (ja) 特にトラックおよびバスのためのディスクブレーキ自動調整式操作装置
US10690206B2 (en) Brake device
HU181319B (en) Brake lever for automatically adjusting drum brake
JP2702350B2 (ja) 自転車用ブレーキ装置
US4050549A (en) Disc brake device for motorcycles and the like
JPS63203491A (ja) ブレーキ圧接力制御装置
JPH0158780B2 (ja)
JPH0353075Y2 (ja)
JPH0225939Y2 (ja)
JPH11257382A (ja) 電動ディスクブレーキ
JP2002206576A (ja) 機械式車両用ディスクブレーキ
CN112092787B (zh) 一种高适应性机械杆式可调驻车机构
JP4000949B2 (ja) クサビ作動式ブレーキ装置
JP2576267Y2 (ja) ドラムブレーキのアジャスタ解除装置
JPS6014218B2 (ja) 機械的ブレ−キ作動装置の自動隙間調節装置
JP2900243B2 (ja) 車両の制輪子隙間自動調整装置
JP2565315Y2 (ja) ドラムブレーキのオートアジャスタ装置
JPH0223875Y2 (ja)
JP2747700B2 (ja) パーキングブレーキを備えたオーバーアジャスト防止機構付きアジャスト装置
JPS5942521Y2 (ja) デイスクブレ−キ装置
JPS641894Y2 (ja)
JPH0538255Y2 (ja)
JP2602969Y2 (ja) 車両用ディスクブレーキのキャリパボディ
JPS627870Y2 (ja)
JPH0245106Y2 (ja)