JPH035190B2 - - Google Patents

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JPH035190B2
JPH035190B2 JP11664283A JP11664283A JPH035190B2 JP H035190 B2 JPH035190 B2 JP H035190B2 JP 11664283 A JP11664283 A JP 11664283A JP 11664283 A JP11664283 A JP 11664283A JP H035190 B2 JPH035190 B2 JP H035190B2
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JP
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mold
manufacturing
gaming machine
machine frame
molten resin
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Toshio Ando
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Sankyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 この発明は遊技機枠の製造方法に関し、特に合
成樹脂の射出成形によつて遊技機枠を製造する方
法に関する。
発明の背景 遊技機の枠、たとえばパチンコ機の外枠や前枠
は、従来一般的にはベニヤ合板やラワン材等の木
材により製造されてきた。木材が、加工容易なこ
と、化粧性に優れていること、吸音効果が比較的
良いこと等の理由による。
ところが、近年木材資源の枯渇によつて必要な
木材材料の入手が困難になりつつあり、材料費も
急騰している。そこで、昨今では合成樹脂により
成形したパチンコ機の前枠が考案されるようにな
つた。しかしながら、普通の合成樹脂成形品は、
木材と比較すると、単位体積当たりの重量が重
く、吸音効果も悪い。しかも、凹凸部付近の面に
は、いわゆる肉びけが生じ、化粧性が悪くなる等
の欠点があつた。よつて、たとえば従来の合成樹
脂製前枠を含むパチンコ機は、その重量増加、騒
音吸収性の悪さ、前枠の歪み等が指摘され、好ま
しいものとはいえなかつた。
発明の目的 それゆえに、この発明の目的は、上記欠点を解
消し、軽量かつ吸音性の良い遊技機枠を合成樹脂
で成形する方法を提供することである。
発明の要約 この出願の各発明は、簡単に言えば次のような
構成である。
第1の発明は、所定の枠を成形するための金型
内へ表面スキン層を形成する溶融樹脂を射出し、
続いて金型内へ表面スキン層を形成する溶融樹脂
と内部発泡層を形成する溶融樹脂とを同時に射出
する、射出成形による遊技機枠の製造方法であ
る。
第2の発明は、上記方法に加えて、溶融樹脂が
射出され充填された金型を、複数のステーシヨン
を順次移動させることにより、溶融樹脂を固化す
るようにした遊技機枠の製造方法である。
発明の効果 この出願の第1の発明によれば、同一形状の寸
法誤差のない遊技機枠を容易に作ることができ
る。しかも、製造に当たつて熟練した技術等を要
さず、簡単につくれる。
また、この方法により製造された遊技機枠は、
安価で、木材と同等に軽量で、かつ木材よりも吸
音効果に優れたものになる。
さらにまた、成形した枠の表面に肉びけ等が生
じず、美観の優れた枠とすることができる。
この考案の第2の発明によれば、さらに次のよ
うな効果がある。
合成樹脂の固化速度が速められ、製品の製造効
率が上昇する。
また、金型を複数用いる場合、金型の種類を変
えることにより、同一の射出成形機械から異なる
種類の遊技機枠を製造可能となる。
実施例の説明 実施例の説明においては、まず最初に、この発
明の実施例により製造されたものについて説明
し、続いて、この発明の実施例の製造方法を説明
することにする。
第1図は、この発明の対象の1つとなるパチン
コ機1の外観斜視図である。図において、パチン
コ機1は、外枠2と前枠3とを含む。外枠2は蝶
番35を介して前枠3を保持する。それゆえ前枠
3は、正面から見てその左上下に取付けられた蝶
番35を中心に、外枠2に対して回動(開閉)可
能である。
なお、第1図において、31は金枠、32はガ
ラス扉枠、33は玉受皿、34は操作ハンドル、
36は前面板、37は賞品球払出口、38は打球
供給皿であり、すべて前枠3に取付けられてい
る。
製造されたもの:その1 第2図は、この発明の一実施例によつて製造さ
れたパチンコ機外枠2の斜視図である。図示のよ
うに、パチンコ機の外枠2は、たとえば正面長方
形枠で額縁状の形状である。正面から見て、外枠
3の左上部には、前枠3に取付けられた蝶番35
(第1図)を支えるための支持金(図示せず)を
取付けるために、その肉厚が薄い部分21が形成
されている。また、右側の内側前面には、溝部2
2が形成されている。これは、この外枠2に取付
けられた前枠3をたとえば開くときに、指を掛け
るためのもの、または前枠3の止鍵を設けるため
のものである。
この外枠2の特徴は、その構造が、表面スキン
層と内部発泡層の3層構造の合成樹脂でできてい
ることである。第3図および第4図は、外枠2の
上述の構造を説明するための断面図である。第3
図は、第2図の線−に沿つた断面図であり、
第4図は、第2図の線−に沿つた断面図であ
る。第3図および第4図に示すように、この外枠
2の合成樹脂構造は、表面スキン層2Aと内部発
泡層2Bとからなつている。よつて、たとえば或
る面からのその裏面方向に観察すれば、スキン層
2A、発泡層2B、スキン層2Aの3層構造とな
つている。
この外枠2はこのような3層構造の合成樹脂で
一体成形されているので、内部発泡層2Bが高い
吸音効果および振動吸収効果を有する。よつて、
このような効果を有するパチンコ機の外枠2を用
いたパチンコ機全体としては、騒音の少ないかつ
振動の伝わりにくいものとすることができる。
さらに、内部に発泡層2Bを有するため、その
表面がいわゆる肉びけを生じず、凹凸の多い外枠
2の溝部22等の周辺が美しく仕上がつている。
さらにまた、外枠2の軽量化も図れる。発泡層
2Bの単位体積当たりの重量が軽いからである。
なお、第2図に示すように、この発明の一実施
例によつて製造した外枠2の下部前面23には、
熱硬化性の樹脂、たとえばメラミンで形成された
薄板24を接合することが好ましい。このよう
に、外枠2に前枠3等が嵌め込まれ、パチンコ機
となつたときに、外枠2の外部から簡単に触れる
ことのできる面に熱硬化性の樹脂24を接合して
おけば、たとえば遊技者が誤つてたばこの火等を
この外枠前面に接触した場合等に、外枠2が当該
火等の熱によつて変色や変形を生じることを防止
でき、美しい外観を維持することができる。
なお、熱硬化性の樹脂24に代えて、たとえば
アルミ板をここに接合してもよい。
製造されたもの:その2 第5図は、この発明の一実施例によつて製造さ
れたパチンコ機前枠3の斜視図である。図におい
て、パチンコ機の前枠3は、ほぼ中央部に窓孔3
01が形成された額縁状の形状をしている。窓孔
301の周縁部で、前枠3の前面側には、溝部3
02が形成されている。この溝部302に、前述
したガラス枠32が嵌め込まれる。さらに、前枠
3の下方部には、操作ハンドル取付用の貫通孔3
04および玉受皿連絡口303が形成されてい
る。さらに、飾り板や玉受皿等を取付けるための
小孔305が必要に応じて形成されている。
第6図は、第5図に示す前枠3の線−に沿
つた断面図である。
この前枠3も、前述の外枠2と同様に、表面ス
キン層3Aと内部発泡層3Bとからなる構造の合
成樹脂で成形されている。よつて、或る面からそ
の裏面に対して観察すると、スキン層3A、発泡
層3B、スキン層3Aという3層構造となつてい
る。
パチンコ機の前枠3をこのように内部発泡層3
Bを含む3層構合成樹脂にしたことにより、次の
ような利点がある。
(1) 軽量化が図れる。これは、通常の合成樹脂と
比較して、内部に発泡層3Bを有するため、そ
の発泡層3Bの樹脂密度が低いからである。
(2) 騒音防止が図れる。これは、内部発泡層3B
の吸音効果が高いためである。一般に、パチン
コ機1では、打球音や供給、排出される賞品球
の流動音等が前枠3に反響する。そして、たと
えばパチンコ遊技店全体では、かなりの騒音が
発生する。そこで、ここに示すように内部発泡
層3Bを有する3層構造の前枠3を使用すれ
ば、前枠3で反響する音は、内部発泡層3Bで
吸収され、騒音の防止が図れることになる。
(3) 振動の少ないパチンコ機となる。これは、3
層構造の前枠3は、前述のように吸音効果があ
るほか、振動の吸収等も行なうからである。そ
れゆえ、打球操作による玉の反動等の振動が発
泡層3Bで吸収され、顧客の手に振動が伝わり
にくく、顧客は長時間遊技をしても疲れが少な
くなる。
(4) 美観の高いパチンコ機にできる。これは、内
部に発泡層3Bを有する前枠3では、その表面
のスキン層3Aにいわゆる肉びけを生じない。
それゆえ、前枠3表面の状態を均一に保つこと
ができ、仕上がりの良い前枠3を形成すること
ができるからである。
以上のように、この実施例によつて製造した前
枠3は、多くの特徴と優れた利点とを有してい
る。
なお、この実施例によつて製造した前枠3で
は、表面スキン層3Aおよび内部発泡層3Bの材
料は、同じものを用いている。このように、スキ
ン層3Aと発泡層3Bとに同じ材料を使用して前
枠3を作れば、3層構造の層間の密着性が良く、
堅固な前枠3を得ることができる。もつとも、後
述するように、表面スキン層3Aと内部発泡層3
Bとを異種の材料の組合わせによつて形成するこ
とも可能である。
第7図および第8図は、この発明の一実施例に
よつて製造された他の前枠3′を示す斜視図であ
り、第7図は表面側斜視図、第8図は裏面側斜視
図を示す。
この第7図および第8図に示す前枠3′が前述
の前枠3(第5図、第6図)と異なる点は、遊技
盤取付部材320をも含めて一体的に成形されて
いることである。すなわち、前枠3′の裏面側に
は、窓孔301を取り囲むように(第8図参照)
設けられた遊技盤取付部材320が一体的に成形
されている。
このように、遊技盤取付部材320をも含めて
一体的に成形された前枠3′とすれば、この前枠
3′に取付けるべき打球ハンマ(図示せず)と遊
技盤取付部材320に取付けるべき打球発射レー
ル(図示せず)との位置関係が正確になるという
利点がある。
より詳しく言えば、遊技盤取付部材320の表
面側320Aには、図示しない打球発射レールが
取付けられる。また、前枠3′の操作ハンドル用
貫通孔304に関連して打球ハンマが取付けられ
る。打球ハンマで打たれたパチンコ球は、遊技盤
取付部材320の表面側320Aに設けられた打
球発射レールに沿つて遊技盤面に導かれる。それ
ゆえ、打球ハンマと打球発射レールとの関係が正
確になれば、パチンコ球の動きもスムーズにな
る。
さらに、遊技盤取付部材320は、賞品球連絡
口321その他の必要な孔や形状が形成されたも
のにすることがより好ましい。それによつて、後
の加工の手間が省けるからである。
さらに、製造された前枠3の前面全部に、第9
図に示すように、熱硬化性の樹脂、たとえばメラ
ミンで形成された化粧板306を接合することが
好ましい。
このように、前枠3の表面に熱硬化性の樹脂化
粧板306を接合することにより、たとえば遊技
者が遊技中に誤つてたばこの火等を前枠3の表面
に接触させても、その表面が熱変形せず、美観が
損なわれることはない。
前枠3の前面と熱硬化性化粧板306との接合
は、接着剤や止ねじ等によつて簡単に行なうこと
ができる。なお、接着剤で接合する場合には、前
枠3の表面を加熱した後接着剤を塗布し、化粧板
306を接合することが好ましい。加熱により前
枠3と化粧板306との接着力の強化が図れるか
らである。
なお、上述した各前枠3,3′の前面には、彫
刻等の装飾が施された構成としてもよい。このよ
うな彫刻等の装飾を施す場合は、後述する製造段
階で、装飾等が形成される金型を用い、前枠3,
3′の前面の彫刻を製造段階で前枠3,3′の成形
と同時に一体的に成形するのが製造上便利であ
る。前枠3,3′の前面に彫刻等を施した場合、
この前枠3,3′を用いたパチンコ機全体の美的
形状が向上し、たとえば客寄せ等に効果を発す
る。
次に、この発明の実施例製造方法の説明に入
る。
製造方法:その1 第10図は、この発明の一実施例の製造方法を
実現する射出成形装置90である。図において、
ホツパ901から合成樹脂材料が投入される。投
入されたその材料は、材料供給装置902に移さ
れる。材料供給装置902では、合成樹脂材料が
熱され、溶融される。溶融された樹脂材料は、表
面スキン層形成用と内部発泡層形成用とに分けら
れ、内部発泡層形成用樹脂材料内には、発泡剤が
混入される。この工程については、後に詳述す
る。そして、各溶融樹脂は、押出し装置903に
よつて押出され、加熱シリンダ904を介して金
型100内に充填される。なお、図において、9
05は金型100を締付け固定する型締シリンダ
である。
第11A図および第11B図は、第10図に示
した射出成形装置90を、その動作説明を容易に
するため、より模式的、図解的に描いた図であ
る。第11A図および第11B図においては、第
10図に示した押出し装置903の一例として、
アキユムレータ906,907を用いている。こ
の第11A図および第11B図を参照して、金型
100内に溶融樹脂を射出するまでの工程につき
詳しく説明する。
まず、主として第11A図を参照して説明す
る。射出成形装置90のホツパ901から、遊技
機枠を成形するための合成樹脂材料200を投入
する。材料となる合成樹脂は、好ましくはポリス
チレンまたはABS樹脂である。これらの各樹脂
は、比較的剛性があり、かつ粘度が高いからであ
る。さらに、これら各樹脂は、他の合成樹脂、た
とえばポリオレフイン等に比べて発泡状態がよ
く、気泡が細かく均一であるという利点も有して
いるからである。ホツパ901から投入された合
成樹脂材料200は材料供給装置902に移され
る。材料供給装置902では、合成樹脂材料20
0が加熱され溶融される。そして、その溶融され
た合成樹脂材料200は、表面スキン層形成用2
00aと内部発泡層形成用200bとに区分され
る。
そして、内部発泡層形成用溶融樹脂200bに
は、さらに発泡剤300が混入される。この発泡
剤としては、発生ガスがN2となるような有機発
泡剤が主として使用される。また、たとえばN2
ガスを直接高圧で混入してもよい。さらにまた、
重炭酸ソーダや炭酸アンモニウム等の無機発泡剤
を使用してもよい。このような無機発泡剤を使用
した場合は、その分解温度が低く、緩やかなガス
発生が行なわれ、内部発泡層の発泡率が比較的低
い製品ができる。
なお、この材料供給装置902において、溶融
樹脂200a,200bに着色剤を混入してもよ
い。
表面スキン層形成用溶融樹脂200aおよび発
泡剤300が混入された内部発泡層形成用溶融樹
脂200bは、直ちにアキユムレータ906およ
び907内に蓄積される。各アキユムレータ90
6,907内では、溶融樹脂200a,200b
は、固化しないように加熱されている。さらに、
たとえば油圧ポンプ912,913とピストン9
14,915とによつて加圧されている。それゆ
えアキユムレータ907内では、内部発泡層形成
用溶融樹脂200bが発泡することはない。な
お、材料供給装置902と各アキユムレータ90
6および907への通路には、後述する射出時
に、アキユムレータ906および907内の溶融
樹脂200aおよび200bが逆戻りしないよう
に弁910および911が設けられている。
次に、第11B図を主として参照して説明す
る。各アキユムレータ906および907に蓄積
された各溶融樹脂200aおよび200bの量
が、金型100を充填するのに必要な量に達した
とする。すると、金型100への充填通路にある
バルブ908および909を所定の順序(後述す
る)で開く。同時に、油圧ポンプ912および9
13によつてアキユムレータ906および907
内の気圧を上げる。これによつて、アキユムレー
タ906および907内のピストン914および
915が下降して、射出ノズル916から高速で
金型100のキヤビテイ101内へ溶融樹脂の充
填が行なわれる。
第12A図ないし第12C図は、2チヤンネル
ノズルを用いて、溶融樹脂を射出し、表面スキン
層および内部発泡層の3層構造を成形するための
この発明の一実施例の成形工程を説明するための
図である。第12A図ないし第12C図を参照し
て、射出方法につき詳しく説明する。
第12A図において、ノズル916は、樹脂を
射出するその先端部が同心円上の形状をしてい
る。すなわち、中心にノズル916bが配置さ
れ、そのまわりを取り囲んでノズル916aが配
置されている。
この実施例では、まずノズル916aから表面
スキン層を形成するための溶融樹脂200aがゲ
ート102を介して金型100のキヤビテイ10
1内に射出される。この射出される溶融樹脂20
0aの量は、キヤビテイ101の容量にもよる
が、たとえばキヤビテイ101の約20%の量が射
出される。この射出は、たとえば第11A図にお
いて、バルブ908だけを開き、アキユムレータ
906から溶融樹脂200aを押出すことにより
行なわれる。
スキン層を形成する溶融樹脂200aが射出さ
れた後、スキン層を形成する溶融樹脂200aが
射出された後、スキン層を形成する溶融樹脂20
0aおよび内部発泡層を形成する溶融樹脂200
bが同時に射出される。この様子は第12B図お
よび第12C図に描かれている。このように溶融
樹脂200aと200bとを同時に射出するに
は、たとえば第11A図において、バルブ908
および909の両方を開き、アキユムレータ90
6および907から各溶融樹脂を押出せばよい。
同時に射出される溶融樹脂200aと200b
とは、互いに混入せず常に溶融樹脂200bを溶
融樹脂200aが取り囲むようにしてキヤビテイ
101内を広がつていく。これは、ノズル916
の先端部が同心円上になつており、内部発泡層を
形成する溶融樹脂200bが中心のノズルから射
出されているからである。また、溶融樹脂200
aと溶融樹脂200bとを比較した場合、発泡剤
300が混入されていない溶融樹脂200aの方
が粘度が高く、かつ溶融樹脂200bは次第に発
泡しその容積を増加しつつキヤビテイ101内に
広がるからである。それゆえ、表面スキン層を形
成する溶融樹脂200aは、均等な厚みに押し広
げられつつキヤビテイ101内を広がつていく。
なお、上記溶融樹脂200aと200bとの同
時射出において、表面スキン層を形成する溶融樹
脂200aを射出する圧力(たとえばアキユムレ
ータ906(第11A図)の圧力)を、内部発泡
層を形成する溶融樹脂200bを射出する圧力に
比べてやや低くすることが好ましい。成形される
遊技機枠の表面スキン層がより薄いものとなり、
内部発泡層の占める割合が大きく、吸音性の向上
や重量の軽減が図れるからである。
金型100のキヤビテイ101内に溶融樹脂が
充填されたとき、射出を中止する。なお、好まし
くは内部発泡層を形成する溶融樹脂200bは、
その発泡が進行することにより体積が増加するた
め、キヤビテイ101内が100%充填される前に
射出を停止する方がよい。
第13図は、この発明の実施に用いる射出用ノ
ズルの別の例を示す側断面図である。第13図に
は、3チヤンネルノズルが描かれている。このよ
うな3チヤンネルノズルを用いた場合、前述した
2チヤンネルノズルに比べて次のような利点があ
る。すなわち、2チヤンネルノズルの場合、ゲー
ト102付近のスキン層が薄くなりやすいという
欠点を有している。それゆえ、このような3チヤ
ンネルノズルを用いれば、ゲート102付近のス
キン層が薄くなることを防止できる。
第14図は、以上の製造工程によつて成形され
た合成樹脂の断面図である。図に示すように、成
形された合成樹脂は、その表面および裏面にスキ
ン層Aを有する。このスキン層Aは通常の発泡し
ていない合成樹脂(たとえばABS樹脂)である。
表面および裏面のスキン層Aに挾まれた内部発
泡層Bは、発泡剤によつて発泡された合成樹脂で
ある。この合成樹脂内には、多数の気泡B1が形
成されている。それゆえ発泡層Bの単位体積当た
りの重量は軽く、かつ振動や音の吸収性が良い。
なお、製造段階においては、この内部発泡層Bが
気泡を有するため、その熱伝導性が悪いので、成
形品が固化するための冷却時間は十分にとる必要
がある。
上述の説明においては、表面スキン層Aと内部
発泡層Bとは、同一の合成樹脂材料(たとえば
ABS樹脂)を用いて成形するようにした。しか
し、たとえば表面スキン層Aをポリスチレンで形
成し、内部発泡層BをABS樹脂に有機発泡剤を
加えた樹脂で形成するようにしても構わない。さ
らに、表面スキン層Aには適当な着色料を混入す
ることにより、成形された遊技機枠の美観の向上
を図ることもできる。
次に、この製造工程に用いられる金型100に
ついて説明する。
第15A図および第15B図は、金型100の
キヤビテイ101の概略形状とゲート102の位
置を説明するための図である。この発明において
は、3層構造合成樹脂で遊技機枠を成形すること
を目的としている。それゆえ用いる金型は、たと
えば額縁状のパチンコ機の外枠を成形するための
金型である。さらに、たとえば用いる金型は、ほ
ぼ中央部に窓孔が設けられた額縁状のパチンコ機
の前枠を成形するための金型である。今、このよ
うな額縁状の金型を例にとつて説明する。額縁状
の遊技機枠を成形するための金型100には、そ
の額縁状の形状のキヤビテイ101が形成されて
いる。このキヤビテイ101は、製造すべき遊技
機枠の種類や特徴に応じて、該枠の所定の場所に
凹凸や孔等が形成される形状になつている。
この金型の材質は、一般の射出成形に使われる
ものでよいが、内部発泡層が発泡する際に発生す
るガスの種類によつては、キヤビテイ101の金
属面が腐触されるおそれがある。それゆえ、キヤ
ビテイ101の面には、硬質クロムめつきを施す
ことが好ましい。
さらに、金型100内で成形される樹脂は熱伝
導の悪い内部発泡樹脂を含むため、金型100に
は冷却水溝を十分に設けることが好ましい。
次に、射出のためのゲートの位置について説明
する。第15A図は、成形されるべき額縁状枠の
1対の対角部分に対応する部分に射出のためのゲ
ートが設けられたものが示されている。このよう
なゲート102の設け方をすれば、成形される遊
技機枠は、表面スキン層と内部発泡層のバランス
が部分的に片寄らず、重量バランスの良い遊技機
枠を成形することができる。
第15B図は、成形されるべき額縁状枠の一方
短辺中央部に対応する部分にゲート102が設け
られたものを示している。この位置にゲート10
2を設けて射出成形した場合、溶融樹脂の流動方
向が一定で美しく、成形された遊技機枠の表面が
むらなく仕上がるという利点がある。
製造方法:その2 第16A図および第16B図は、この出願の第
2の発明の一実施例の製造方法を実現するための
射出成形装置91である。この射出成形装置91
の特徴は、金型100として、たとえば5つの金
型100a〜100eを設けたことである。そし
て、これら金型100a〜100eは、5つのス
テーシヨン110a〜110e上を順次移動す
る。すなわち、5つのステーシヨン110a〜1
10eは円形状に配置されており、各ステーシヨ
ン上を金型100a〜100eが順次回転移動し
ていくようにされていることである。この射出成
形装置91を用いれば、遊技機枠の製造は、次の
ように行なうことができる。
たとえば、ステーシヨン110a上にある金型
100aに、溶融樹脂が充填されるとする。金型
100aへの充填が終了すると、金型100a
は、ステーシヨン110aから110bへと移動
する。それに伴い、ステーシヨン110b上にあ
つた金型100bはステーシヨン110cに、ス
テーシヨン110c上にある金型100cはステ
ーシヨン110dというように順次ステーシヨン
上を移動する。そして、ステーシヨン110a上
には次に金型100eがくる。応じて、金型10
0eに前述と同様の工程によつて溶融樹脂が充填
されることになる。
このようにして、各金型100a〜100e
は、ステーシヨン110aにおいて、そのキヤビ
テイ内に溶融樹脂が充填された後、ステーシヨン
110b〜110eへと順次移動していく。この
とき、各金型はたとえば外部から冷却水がかけら
れて、冷却される。そして、金型がステーシヨン
110eに達したときには、中の溶融樹脂が固化
して、遊技機枠が完成しているようにされてい
る。よつて、ステーシヨン110eに金型が達し
たとき、固化した遊技機枠を取出し、金型がステ
ーシヨン110aに移つたときにすぐ充填できる
ようになる。
なお、金型100は、たとえばパチンコ機外枠
を成形するための同一の金型を複数用いてもよい
し、異なる遊技機枠を成形するための金型を混ぜ
て用いてもよい。
さらにまた、ステーシヨンの配置は円形に限定
されることはなく、所定の閉曲線上を移動するよ
うな配置とすればよい。
なお、上記各実施例において、対象となるのは
パチンコ機の外枠と前枠とだけに限らず、たとえ
ばコインゲーム器等他の遊技機枠でもよいことを
附言しておく。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の対象の1つとなるパチン
コ機の外観斜視図である。第2図は、この発明の
一実施例によつて製造されたパチンコ機外枠の斜
視図である。第3図は、第2図の線−に沿つ
た断面図である。第4図は、第2図の線−に
沿つた断面図である。第5図は、この発明の一実
施例によつて製造されたパチンコ機前枠の斜視図
である。第6図は、第5図に示す前枠の線−
に沿つた断面図である。第7図および第8図は、
この一実施例によつて製造された他の前枠を示す
斜視図であり、第7図は表面側斜視図、第8図は
裏面側斜視図を示す。第9図は、第7図に示す前
枠の前面に熱硬化性樹脂を接着する図である。第
10図は、この発明の一実施例の製造方法を実現
するための射出成形装置の外観側面図である。第
11A図および第11B図は、第10図に示す射
出成形装置の動作および成形工程を説明するため
に描いた図解図である。第12A図ないし第12
C図は、2チヤンネルノズルにより表面スキン層
および内部発泡層を成形する工程を説明するため
の図である。第13図は、3チヤンネルノズルに
よる射出成形を説明するための図である。第14
図は、この発明一実施例によつて成形された合成
樹脂の部分断面図である。第15A図および第1
5B図は、この実施例に用いる金型のキヤビテイ
概略形状と、ゲートの位置を説明するための図で
ある。第16A図および第16B図は、この出願
の第2の発明の一実施例の製造方法を実現するた
めの射出成形装置の概略平面図および側面図であ
る。 図において、1はパチンコ機、2はパチンコ機
外枠、3はパチンコ機前枠、A,2A,3Aは表
面スキン層、B,2B,3Bは内部発泡層、30
1は窓孔、100は金型、101はキヤビテイ、
200a,200bは溶融樹脂、300は発泡
剤、916,916a,916bはノズル、10
2はゲートを示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 表面スキン層と内部発泡層の3層構造合成樹
    脂で遊技機枠を成形するための射出成形方法であ
    つて、 所定形状の金型内へ前記スキン層を形成する溶
    融樹脂を射出し、 続いて前記金型内へ前記スキン層を形成する溶
    融樹脂と前記発泡層を形成する溶融樹脂とを同時
    に射出することを特徴とする、遊技機枠の製造方
    法。 2 前記金型は、額縁状のパチンコ機の外枠を成
    形するための金型を用いることを特徴とする、特
    許請求の範囲第1項記載の遊技機枠の製造方法。 3 前記金型は、額縁状のパチンコ機の前枠を成
    形するための金型を用いることを特徴とする、特
    許請求の範囲第1項記載の遊技機枠の製造方法。 4 前記金型は、前記成形されるべき額縁状枠
    の、1対の対角部分に対応する部分に射出のため
    のゲートが設けられたものを用いることを特徴と
    する、特許請求の範囲第2項または第3項記載の
    遊技機枠の製造方法。 5 前記金型は、前記成形されるべき額縁状枠の
    一方短辺中央部に対応する部分に射出のためのゲ
    ートが設けられたものを用いることを特徴とす
    る、特許請求の範囲第2項または第3項記載の遊
    技機枠の製造方法。 6 前記射出は、中央の前記発泡層形成用樹脂射
    出ノズルと、それを囲む前記スキン層形成用樹脂
    射出ノズルとからなる同心状に配置されたノズル
    を用いて行なうことを特徴とする、特許請求の範
    囲第1項ないし第5項のいずれかに記載の遊技機
    枠の製造方法。 7 前記スキン層を形成する溶融樹脂は、相対的
    に粘度の高い樹脂を用い、前記発泡層を形成する
    樹脂は、相対的に粘度の低い樹脂を用いることを
    特徴とする、特許請求の範囲第1項ないし第6項
    のいずれかに記載の遊技機枠の製造方法。 8 前記スキン層を形成する溶融樹脂は、ポリス
    チレンまたはABS樹脂を用いることを特徴とす
    る、特許請求の範囲第1項ないし第6項のいずれ
    かに記載の遊技機枠の製造方法。 9 前記発泡層を形成する溶融樹脂は、ポリスチ
    レンまたはABS樹脂に、発生ガスがN2となるよ
    うな有機発泡剤を混入したものを用いることを特
    徴とする、特許請求の範囲第1項ないし第6項の
    いずれかに記載の遊技機枠の製造方法。 10 表面スキン層と内部発泡層の3層構造合成
    樹脂で遊技機枠を成形するための射出成形方法で
    あつて、 所定形状の金型内へ前記スキン層を形成する溶
    融樹脂を射出し、 続いて前記金型内へ前記スキン層を形成する溶
    融樹脂と前記発泡層を形成する溶融樹脂とを同時
    に射出し、 前記各射出により前記各溶融樹脂が充填された
    金型を、複数のステーシヨンを順次移動させ、前
    記充填された溶融樹脂を固化することを特徴とす
    る、遊技機枠の製造方法。 11 前記金型は、前記複数のステーシヨンと同
    数用意し、前記各ステーシヨンを前記各金型が順
    次移動するようにして、前記射出ないし固化が連
    続的に行なわれるようにしたことを特徴とする、
    特許請求の範囲第10項記載の遊技機枠の製造方
    法。 12 前記各ステーシヨンは円形に配置され、そ
    の1カ所において前記各射出が行なわれることを
    特徴とする、特許請求の範囲第11項記載の遊技
    機枠の製造方法。 13 前記金型は、額縁状のパチンコ機の外枠を
    成形するための金型を用いることを特徴とする、
    特許請求の範囲第10項ないし第12項のいずれ
    かに記載の遊技機枠の製造方法。 14 前記金型は、額縁状のパチンコ機の前枠を
    成形するための金型を用いることを特徴とする、
    特許請求の範囲第10項ないし第12項のいずれ
    かに記載の遊技機枠の製造方法。 15 前記射出は、中央の前記発泡層形成用樹脂
    射出ノズルと、それを囲む前記スキン層形成用樹
    脂射出ノズルとからなる同心円上に配置されたノ
    ズルを用いて行なうことを特徴とする、特許請求
    の範囲第10項ないし第14項のいずれかに記載
    の遊技機枠の製造方法。 16 前記スキン層を形成する溶融樹脂は、ポリ
    スチレンまたはABS樹脂を用いることを特徴と
    する、特許請求の範囲第10項ないし第14項の
    いずれかに記載の遊技機枠の製造方法。 17 前記発泡層を形成する溶融樹脂は、ポリス
    チレンまたはABS樹脂に、発生ガスがN2となる
    ような有機発泡剤を混入したものを用いることを
    特徴とする、特許請求の範囲第10項ないし第1
    4項のいずれかに記載の遊技機枠の製造方法。
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JP2772911B2 (ja) * 1994-04-26 1998-07-09 株式会社藤商事 遊技機用成型部品
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