JPH0347111B2 - - Google Patents

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JPH0347111B2
JPH0347111B2 JP11238983A JP11238983A JPH0347111B2 JP H0347111 B2 JPH0347111 B2 JP H0347111B2 JP 11238983 A JP11238983 A JP 11238983A JP 11238983 A JP11238983 A JP 11238983A JP H0347111 B2 JPH0347111 B2 JP H0347111B2
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pachinko machine
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foam layer
layer
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Sankyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ほぼ中央に窓孔が設けられた額縁状
のパチンコ機の前枠に関する。
[従来の技術] この種のパチンコ機の前枠に関し、従来から一
般的に知られているものに、たとえば、特開昭53
−38440号公報に記載のものがあつた。この従来
のパチンコ機の前枠は、樹脂製の表面枠部材と裏
面枠部材とを組合せて接合して内部に中空部を有
する枠体を形成し、次に前記中空部にウレタン等
の常温で発泡する合成樹脂発泡液剤を注入して構
成されていた。このように、前枠の表面部分を樹
脂製の枠体で構成するとともにその枠体の内部の
中空部分に樹脂製の発泡層を形成し、ある程度の
荷重に耐えられる強度を持たせるとともに発泡層
による軽量化を図らんとしていた。
[発明が解決しようとする課題] しかし、この種の従来のパチンコ機の前枠にお
いては、まず樹脂製の枠体を組立てて、その枠体
内部の中空部分に後から合成樹脂発泡液剤を注入
するめに、加熱されて溶融状態にある樹脂製発泡
材を注入したのでは枠体がその熱により軟化した
り溶けたりしてしまう不都合が生ずるために、ウ
レタン等の常温で発泡して発泡層を形成すること
のできる常温発泡材を注入せざるをえないのであ
る。ところが、常温発泡材の場合には発泡した後
硬化してもそれ程堅い発泡層にはならず、強度的
に難点がある。しかも、前枠の表面部分を構成し
ている前記樹脂製の枠体と発泡層との境界部分の
接合力が弱い。また、強固な材質が使用されてい
る枠体と発泡層とではその使用材料が一般的に異
なつているために熱膨脹率等も異なり、枠体と内
部発泡層との境界面の接合が離脱してしまう場合
が生ずる。その場合には、前枠の表面部分である
枠体に加わつた荷重が内部発泡層にまで伝達され
にくく、前枠全体の強度が狂つてくる不都合が生
ずる。
一方、パチンコ機の場合には、一般的にパチン
コ玉を貯留する貯留タンク内のパチンコ玉の荷重
がいわゆるスランプに影響するのであり、その貯
留タンク内のパチンコ玉の荷重を負担する前枠の
強度が狂つた場合には前記スランプにも影響する
おそれがある。その結果、遊技場において前記前
枠の強度が狂いパチンコ機のスランプにばらつき
が生じた場合には、遊技場におけるスランプ調整
が困難となる欠点が生ずるのである。つまり、遊
技場においては、前枠の強度がほぼ一定でばらつ
きのないパチンコ機が望ましいのである。
本発明は、かかる実情に鑑み、ある程度の強度
を有しながらも軽量化の達成できる樹脂製の前枠
を提供するとともに、ほぼ一定の強度を有しばら
つきの少ない前枠を欲するという遊技場の要請に
も応えることのできるパチンコ機の前枠を提供す
ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、ほぼ中央部に窓孔が設けられた額縁
状のパチンコ機の前枠が、該前枠の表面層を形成
する表面スキン層とその内部の発泡層とを含み、 前記表面スキン層と発泡層とが、熱可塑性樹脂
の射出成型によりそれぞれ射出成型器内部での溶
融状態を経て成型されたことを特徴とする。
[作用] 本発明によれば、パチンコ機の前枠が、前枠の
表面層を形成する表面スキン層とその内部の発泡
層とを含んでいるために、ある程度の強度を有し
ながらも発泡層による軽量化が達成できる。しか
も、その表面スキン層と発泡層とが、熱可塑性樹
脂の射出成形によりそれぞれ射出成形器内部での
溶融状態を経て成形されたものであるために、表
面スキン層と発泡層との境界部分が溶融状態を経
た後に硬化しているために、表面スキン層と発泡
層との境界部分が一体化しており、表面スキン層
と発泡層とが離脱しにくく、表面スキン層と発泡
層との離脱に伴う前枠の強度の狂いが極力防止さ
れる。
[発明の実施例] 次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。
第1図は、この発明の対象であるパチンコ機1
の外観斜視図である。図において、パチンコ機1
は、外枠2と前枠3とを含む。外枠2は蝶番35
を介して前枠3を保持する。それゆえ前枠3は、
正面から見てその左上下に取付けられた蝶番35
を中心に、外枠2に対して回動(開閉)可能であ
る。
なお、第1図において、31は金枠、32はガ
ラス扉枠、33は玉受皿、34は操作ハンドル、
36は前面板、37は賞品球払出口、38は打球
供給皿であり、すべて前枠3に取付けられてい
る。
第2図は、この発明の一実施例の斜視図であ
る。図において、パチンコ機1の前枠3は、ほぼ
中央部に窓孔301が形成された額縁状の形状を
している。窓孔301の周縁部で、前枠3の前面
側には、溝部302が形成されている。この溝部
302に、前述したガラス扉枠32が嵌め込まれ
る。さらに、前枠3の下方部には、操作ハンドル
取付用の貫通孔304および玉受皿連絡口303
が形成されている。さらに、後述する飾板や玉受
皿等を取付けるため小孔305が必要に応じて形
成されている。
この実施例の第1の特徴は、第1図に示すよう
な必要な溝部や貫通孔等が形成されたパチンコ機
の前枠3を、合成樹脂で一体成型したことであ
る。このような一体成型は、所望の形状に成型さ
れた金型等を利用することにより一度に作り出す
ことができる。よつて、従来木材により製造され
ていた前枠のように、前枠の基になる枠体を形成
した後、必要な貫通孔をあける等の作業の必要が
なくなり、製造工程の簡易化が図れる。しかも、
金型を利用することにより、同一形状のものを多
数量産でき、しかもその量産には、熟練した技術
等もほとんど必要としないという利点もある。
第3図は、第2図に示す前枠の線−に沿つ
た断面図である。第3図を参照して、この実施例
の合成樹脂構造について説明する。
この実施例では、前枠3は、表面スキン層3A
と内部発泡層3Bとからなる構造の合成樹脂で成
型されている。よつて、或る面からその裏面に対
して観察すると、スキン層3A,発泡層3B,ス
キン層3Aという3層構造となつている。これが
この実施例の第2の特徴である。
パチンコ機の前枠3をこのように内部発泡層3
Bを含む3層構造合成樹脂にしたことにより、次
のような利点がある。
(1) 軽量化が図れる。これは、通常の合成樹脂と
比較して、内部に発泡層3Bを有するため、そ
の発泡層3Bの樹脂密度が低いらである。
(2) 騒音防止が図れる。これは、内部発泡層3B
の吸音効果が高いためである。一般に、パチン
コ機1では、打球音や供給,排出される賞品球
の流動音等が前枠3に反響する。そして、たと
えばパチンコ遊技店全体では、かなりの騒音が
発生する。そこで、この実施例のように内部発
泡層3Bを有する3層構造の前枠3を使用すれ
ば、前枠3で反響する音は、内部発泡層3Bで
吸収され、騒音の防止が図れることになる。
(3) 振動の少ないパチンコ機となる。これは、3
層構造の前枠3は、前述のように吸音効果があ
る他、振動の吸収等も行なうからである。それ
ゆえ、打球操作による玉の反動等の振動が発泡
層3Bで吸収され、顧客の手に振動が伝わりに
くく、顧客は長時間遊技をしても疲れが少なく
なる。
(4) 美感の高いパチンコ機にできる。これは、内
部に発泡層3Bを有する前枠3では、その表面
のスキン層3Aにいわゆる肉びけを生じない。
それゆえ、前枠3表面の状態を均一に保つこと
ができ、仕上がりの良い前枠3を形成すること
ができるからである。
以上のように、前枠3は、好ましくは表面スキ
ン層3Aと内部発泡層3Bの3層構造合成樹脂で
成型することにより、種々の利点が生れる。
上記実施例の前枠3では、表面スキン層3Aお
よび内部発泡層3Bの合成樹脂材料は、同じもの
(たとえばABS樹脂)を用いている。このよう
に、スキン層3Aと発泡層3Bとに同じ材料を使
用して前枠3を作れば、3層構造の層間の密着性
が良く、堅固な前枠3を得ることができる。もつ
とも、後述するように、表面スキン層3Aと内部
発泡層3Bとを異種の材料の組合せによつて形成
することも可能である。
第4図および第5図は、この発明の他の実施例
を示す斜視図であり、第4図は表面側斜視図、第
5図は裏面側斜視図を示す。
この第4図および第5図に示す前枠3′が前述
の前枠3(第2図,第3図)と異なる点は、遊技
盤取付部材320をも含めて一体的に成型されて
いることである。すなわち、前枠3′の裏面側に
は、窓孔301を取囲むように(第5図参照)設
けられた遊技盤取付部材320が一体的に成型さ
れている。
このように、遊技盤取付部材320をも含めて
一体的に成型された前枠3′とすれば、この前枠
3′に取付けるべき打球ハンマ(図示せず)と遊
技盤取付部材320に取付けるべき打球発射レー
ル(図示せず)との位置関係が正確にならるとい
う利点がある。
より詳しく言えば、遊技盤取付部材320の表
面側320Aには、図示しない打球発射レールが
取付けられる。また、前枠3′の操作ハンドル用
貫通孔304に関連して打球ハンマが取付けられ
る。打球ハンマで打たれたパチンコ球は、遊技盤
取付部材320の表面側320Aに設けられた打
球発射レールに沿つて遊技盤面に導かれる。それ
ゆえ、打球ハンマと打球発射レールとの位置関
係,取付関係が正確になれば、パチンコ球の動き
もスムーズになる。
さらに、遊技盤取付部材320は、賞品球連絡
口321その他の必要な孔や形状が形成されたも
のにすることがより好ましい。それによつて、後
の加工の手間が省けるからである。
なお、第4図および第5図で説明したこの実施
例も、前述の実施例と同様に3層構造の合成樹脂
で成型することが好ましい。前述と同様の効果が
得られるからである。
第6図は、上記第2番目の実施例の前枠3′に、
ガラス扉枠32が付けられた金枠31、打球供給
皿38の設けられた前枠36,飾板39,玉受皿
33および操作ハンドル34等を取付ける様子を
描いた分解図である。
さらに、第7図は、上記第2番目の実施例を裏
面から見た斜視図であり、機構板70が開閉する
状態が示されている。第7図において、40は遊
技盤、41は締付金具である。
上記第1および第2の実施例において、各前枠
3,3′の前面には、彫刻等の装飾が施された構
成としてもよい。このような彫刻等の装飾を施す
場合は、後述する製造段階で、装飾などが形成さ
れる金型を用い、前枠3,3′の前面の彫刻を製
造段階で前枠3,3′の成型と同時に一体的に成
型するのが製造上便利である。前枠3,3′の前
面に彫刻等を施した場合、この前枠3,3′を用
いたパチンコ機全体の美的形状が向上し、たとえ
ば客寄せ等に効果を発する。
第8図は、この発明のさらに他の実施例を示す
斜視図である。第8図に示す実施例の特徴は、前
枠3′の前面全部に、熱硬化性の樹脂板、たとえ
ばメラミンで形成された化粧板306を接合した
ことである。
このように、前枠3′の表面に熱硬化性の樹脂
化粧板306を接合することにより、たとえば遊
技者が遊技中に誤つてタバコの火等を前枠3′の
表面に接触させても、その表面が熱変形せず、そ
の美的外観が損われることはない。
前枠3′の前面と熱硬化性化粧板306との接
合は、接着剤や止めねじ等によつて簡単に行なう
ことができる。なお、接着剤で接合する場合に
は、前枠3の表面を加熱した後接着剤を塗布し、
化粧板306を接合することが好ましい。加熱に
より前枠3と化粧板306との接着力の強化が図
れるからである。
上記各実施例においては、前枠3,3′の前面
下方部に設ける打球供給皿38や玉受皿33は、
前面板36や飾板39を介して前枠3,3′にた
とえばねじ等で取付ける構成とした。しかし、こ
の打球供給皿38や玉受皿33を前枠3,3′と
一体的に合成樹脂で成型するようにすることもで
きる。このように打球供給皿38や玉受皿33を
一体的に構成すれば、パチンコ機全体の製造工程
の簡易化が図れるという利点を有する。なお、こ
の場合は前面板36や飾板39等は特に必要がな
くなる。
次に、上記実施例のうち、好ましい実施例であ
る3層構造合成樹脂で成型されたパチンコ機前枠
の製造方法について詳しく説明する。
第9図は、この発明の一実施例を製造するため
の射出成型装置90である。図において、ホツパ
901から合成樹脂材料が投入される。投入され
たその材料は、材料供給装置902に移される。
材料供給装置902では、合成樹脂材料が加熱さ
れ、溶融される。溶融された樹脂材料は、表面ス
キン層形成用と内部発泡層形成用とに分けられ、
内部発泡層形成用樹脂材料内には発泡剤が混入さ
れる。この工程については、後に詳述する。そし
て、各溶融樹脂は、押出装置903によつて押出
され、加熱シリンダ904を介して金型100内
に充填される。なお、図において、905は金型
100を締付け固定する型締めシリンダである。
第10A図および第10B図は、第9図に示し
た射出成型装置90を、その動作説明を容易にす
るため、より模式的,図解的に描いた図である。
第10A図および第10B図においては、第9図
に示した押出装置903の一例として、アキユム
レータ906,907を用いている。この第10
A図および第10B図を参照して、金型100内
に溶融樹脂を射出するまでの工程につき詳しく説
明する。
まず、主として第10A図を参照して説明す
る。射出成型装置90のホツパ901から、パチ
ンコ機前枠を形成するための合成樹脂材料200
を投入する。材料となる合成樹脂は、好ましくは
ポリスチレンまたはABS樹脂である。これらの
各樹脂は、比較的剛性があり、かつ粘度が高いか
らである。さらに、これら各樹脂は、他の合成樹
脂、たとえばポリオレフイン等比べて発泡状態が
良く、気泡が細かく均一であるという利点も有し
ているからである。
ホツパ901から投入された合成樹脂材料20
0は材料供給装置902に移される。材料供給装
置902では、合成樹脂材料200が加熱され溶
融される。そして、その溶融された合成樹脂材料
200は、表面スキン層形成用200aと内部発
泡層形成用200bとに区分される。
そして、内部発泡層形成用溶融樹脂200bに
は、さらに発泡剤300が混入される。この発泡
剤300としては、発生ガスがN2となるような
有機発泡剤が主として使用される。また、たとえ
ばN2ガスを直接高圧で混入してもよい。さらに
また、重炭酸ソーダや炭酸アンモニウム等の無機
発泡剤を使用してもよい。このような無機発泡剤
を使用した場合は、その分解温度が低く、緩かな
ガス発生が行なわれ、内部発泡層の発泡率が比較
的低い製品ができる。
なお、この材料供給装置902において、溶融
樹脂200a,200bに着色剤を混入してもよ
い。特に、表面スキン層形成用溶融樹脂200a
に着色剤を混入することにより、所望の色に着色
された外観の美しい製品をつくることができる。
表面スキン層形成用溶融樹脂200aおよび発
泡剤300が混入された内部発泡層形成用溶融樹
脂200bは、直ちにアキユムレータ906およ
び907に蓄積される。各アキユムレータ90
6,907内では、溶融樹脂200a,200b
は、固化しないように加熱されている。さらに、
たとえばエアポンプ912,913とピストン9
14,915とによつて加圧されている。それゆ
えアキユムレータ907内では、内部発泡層形成
用溶融樹脂200bが発泡することはない。な
お、材料供給装置902から各アキユムレータ9
06および907への通路には、後述する射出時
に、アキユムレータ906および907内の溶融
樹脂200aおよび200bが逆戻りしないよう
に弁910および911が設けられている。
次に、第10B図を主として参照して説明す
る。各アキユムレータ906および907に蓄積
された各溶融樹脂200aおよび200bの量
が、金型100を充填するのに必要な量に達した
とする。すると、金型100への充填通路にある
バルブ908および909を所定の順序(後述す
る)で開く。同時に、エアポンプ912および9
13によつてアキユムレータ906および907
内の気圧を上げる。これによつて、アキユムレー
タ906および907内のピストン914および
915が下降して、射出ノズル916から高速で
金型100のキヤビテイ101内へ溶融樹脂の充
填が行なわれる。
第11A図ないし第11C図は、2チヤンネル
ノズルを用いて、溶融樹脂を射出し、表面スキン
層および内部発泡層の3層構造を形成するための
成型工程を説明するための図である。第11A図
ないし第11C図を参照して、射出方法につき詳
しく説明する。
第11A図において、ノズル916は、樹脂を
射出するその先端部が同心円状の形状をしてい
る。すなわち、中心にノズル916bが配置さ
れ、そのまわりを取囲んでノズル916aが配置
されている。この実施例では、まずノズル916
aから表面スキン層を形成するための溶融樹脂2
00aがゲート102を介して金型100のキヤ
ビテイ101内に射出される。この射出される溶
融樹脂200aの量は、キヤビテイ101の容量
にもよるが、たとえばキヤビテイ101の約20%
の量が射出される。この射出は、たとえば第10
A図において、バルブ908だけを開き、アキユ
ムレータ906から溶融樹脂200aを押出すこ
とにより行なわれる。
スキン層を形成する溶融樹脂200aが射出さ
れた後、スキン層を形成する溶融樹脂200aお
よび内部発泡層を形成する溶融樹脂200bが同
時に射出される。この様子は第11B図および第
11C図に描かれている。このように溶融樹脂2
00aと200bとを同時に射出するには、たと
えば第10A図において、バルブ908および9
09の両方を開き、アキユムレータ906および
907から各溶融樹脂を押出せばよい。
同時に射出される溶融樹脂200aと200b
とは、互いに混入せず常に溶融樹脂200bを溶
融樹脂200aが取囲むようにしてキヤビテイ1
01内を拡がつていく。これは、ノズル916の
先端部が同心円状になつており、内部発泡層を形
成する溶融樹脂200bが中心のノズルから射出
されているからである。また、溶融樹脂200a
と溶融樹脂200bとを比較した場合、発泡剤3
00が混入されていない溶融樹脂200aの方が
粘度が高く、かつ溶融樹脂200bは次第に発泡
しその容積を増加しつつキヤビテイ101内に拡
がるからである。それゆえ、表面スキン層を形成
する溶融樹脂200aは均等な厚みに押し拡げら
れつつキヤビテイ101内を拡がつていく。
なお、上記溶融樹脂200aと200bとの同
時射出において、表面スキン層を形成する溶融樹
脂200aを射出する圧力(たとえばアキユムレ
ータ906(第10A図)の圧力)を、内部発泡
層を形成する溶融樹脂200bを射出する圧力に
比べてやや低くすることが好ましい。形成される
パチンコ機前枠の表面スキン層がより薄いものと
なり、内部発泡層の占める割合が大きく、吸音性
の向上や重量の軽減が図れるからである。
金型100のキヤビテイ101内に溶融樹脂が
充填されたとき、射出を中止する。なお、好まし
くは内部発泡層を形成する溶融樹脂200bは、
その発泡が進行することにより体積が増加するた
め、キヤビテイ101内が100%充填される前に
射出を停止する方がよい。
第12図は、上記製造工程において用いる射出
用ノズルの別の例を示す側断面図である。第12
図には、3チヤンネルノズルが描かれている。こ
のような3チヤンネルノズルを用いた場合、前述
した2チヤンネルノズルに比べて次のような利点
がある。すなわち、2チヤンネルノズルの場合、
ゲート102付近のスキン層が薄くなりやすいと
いう欠点を有している。それゆえ、このような3
チヤンネルノズルを用いれば、ゲート102付近
のスキン層が薄くなることを防止できる。
第13図は、以上の製造工程によつて成型され
た合成樹脂の断面図である。図に示すように、成
型された合成樹脂は、その表面および裏面にスキ
ン層Aを有する。このスキン層Aは通常の発泡し
ていない合成樹脂(たとえばABS樹脂)である。
表面および裏面のスキン層Aに挟まれた内部発
泡層Bは、発泡剤によつて発泡された合成樹脂で
ある。この合成樹脂内には、多数の気泡B1が形
成されている。それゆえ発泡層Bの単位体積あた
りの重量は軽く、かつ振動や音の吸収性が良い。
なお、製造段階においては、この内部発泡層Bが
気泡を有するため、その熱伝導性が悪いので、成
型品すなわちパチンコ機前枠が固化するための冷
却時間は十分に取る必要がある。
上述の説明においては、表面スキン層Aと内部
発泡層Bとは、同一の合成樹脂材料(たとえば
ABS樹脂)を用いて成型するようにした。しか
し、たとえば表面スキン層Aをポリスチレンで形
成し、内部発泡層BをABS樹脂に有機発泡剤を
加えた樹脂で成型するようにしても構わない。
次に、上述した製造工程において用いられる金
型100について説明する。
第14A図および第14B図は、金型100の
キヤビテイ101の概略形状とゲート102の位
置を説明するための図である。金型は、ほぼ中央
部に窓孔が設けられた額縁状のパチンコ機の前枠
を成型するための金型が用いられる。このような
額縁状のパチンコ機前枠を成型するための金型1
00には、この額縁状の形状のキヤビテイ101
が形成されている。このキヤビテイ101は、製
造すべきパチンコ機前枠の種類や必要に応じて、
前枠の所定の場所に凹凸や孔等が形成される形状
になつている。
この金型の材質は、一般の射出成型に使われる
ものでよいが、内部発泡層が発泡する際に発生す
るガスの種類によつては、キヤビテイ101の金
属面が腐蝕されるおそれがある。それゆえキヤビ
テイ101の面には、硬質クロムメツキを施すこ
とが好ましい。
さらに、金型内で成型される樹脂は熱伝導性の
悪い内部発泡樹脂を含むため、金型には冷却水溝
(図示せず)を十分に設けることが好ましい。
次に、射出のためのゲートの位置について説明
する。第14A図は、成型されるべき額縁状前枠
の1対の対角部分に対向する部分に射出のための
ゲートが設けられたものが示されている。このよ
うなゲート102の設け方をすれば、溶融樹脂は
キヤビテイ101内を矢印102aのように流れ
て充填され、成型されるパチンコ機前枠は、表面
スキン層と内部発泡層とのバランスが部分的に片
寄らず、重量バランスの良いパチンコ機前枠を形
成することができる。
第14B図は、成型されるべき額縁状前枠の一
方端辺中央部に対応する部分にゲートが設けられ
たものを示している。この位置にゲート102を
設けて射出成型した場合、溶融樹脂の流動方向は
矢印102bのようになり、その流動が自然で美
しく、成型されたパチンコ機前枠の表面がむらな
く仕上がるという利点がある。
次に、第15A図および第15B図を参照し
て、この発明を実現するための他の製造方法を説
明する。
第15A図および第15B図は、上述とは別の
射出成型装置91が示されている。この射出成型
装置91の特徴は、金型100として、たとえば
5つの金型100aないし100eを設けたこと
である。そして、これら金型100a〜100e
は、5つのステーシヨン110a〜110e上を
順次移動する。すなわち、5つのステーシヨン1
10a〜110eは円形状に配置されており、各
ステーシヨン上を金型100a〜100eが順次
回転移動していくようにされている。この射出成
型装置91を用いれば、遊技機枠の製造は、次の
ように行なうことができる。
たとえば、ステーシヨン110a上にある金型
100aに、溶融樹脂が充填されるとする。金型
100aへの充填が終了すると、金型100a
は、ステーシヨン110aから110bへと移動
する。それに伴ない、ステーシヨン110b上に
あつた金型100bはステーシヨン110cに、
ステーシヨン110c上にあつた金型100cは
ステーシヨン110dというように順次ステーシ
ヨン上を移動する。そして、ステーシヨン110
a上には次に金型100eが来る。応じて、金型
100eに前述と同様の工程によつて溶融樹脂が
充填されることになる。
このようにして、各金型100a〜100e
は、ステーシヨン110aにおいて、そのキヤビ
テイ内に溶融樹脂が充填された後、ステーシヨン
110b〜110eへの順次移動していく。この
とき、各金型はたとえば外部から冷却水がかけら
れて冷却される。そして、金型がステーシヨン1
10eに達したときには、中の溶融樹脂が固化し
て、パチンコ機前枠が完成しているようにされて
いる。よつて、ステーシヨン110eに金型が達
したとき、固化したパチンコ機前枠を取出し、金
型がステーシヨン110aに移つたときにすぐ充
填できるようになる。それゆえ、この方法によれ
ば製品の製造効率が向上する。
なお、金型100は、たとえば同一のパチンコ
機前枠を形成するための同一の金型を複数用いて
もよいし、異なる前枠を形成するための金型を混
ぜて用いてもよい。このように、金型の種類を変
えることにより、同一の射出成型機械から異なる
種類のパチンコ機前枠を製造することができる。
さらにまた、ステーシヨンの配置は円形に限定
されることはなく、所定の閉曲線上を移動するよ
うな配置とすればよい。
[発明の効果] 以上のように、本発明は、前枠が表面スキン層
とその内部の発泡層とを含むためにある程度の強
度を有しながらも発泡層により軽量化が達成でき
る。しかも、その表面スキン層と発泡層との境界
部分が熱による溶融状態を経た後に硬化している
ために表面スキン層と発泡層とが一体化してお
り、その表面スキン層と発泡層とが離脱しにく
く、離脱に伴う前枠の強度の狂いが防止でき、一
定の強度を有しばらつきの少ないパチンコ機の前
枠を提供することが容易となつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の対象であるパチンコ機の
外観斜視図である。第2図は、この発明の一実施
例の外観斜視図である。第3図は、第2図に示す
前枠の線−に沿つた断面図である。第4図お
よび第5図は、この発明の他の実施例を示す斜視
図であり、第4図は表面側斜視図、第5図は裏面
側斜視図を示す。第6図は、第4図および第5図
に示す前枠に、ガラス扉枠32、金枠31,打球
供給皿38,前面板36,飾板39,玉受皿33
および操作ハンドル34等を取付ける様子を描い
た分解図である。第7図は、第4図および第5図
に示す実施例を裏面から見た斜視図である。この
第7図には、機構板70が開閉する状態が示され
ている。第8図は、この発明のさらに他の実施例
を示す斜視図である。第9図は、この発明の一実
施例を製造するための射出成型装置の外観斜視図
である。第10A図および第10B図は、第9図
に示す射出成型装置の動作および成型工程を説明
するために描いた図解図である。第11A図ない
し第11C図は、2チヤンネルノズルによる表面
スキン層および内部発泡層を成型する工程を説明
するための図である。第12図は、3チヤンネル
ノズルによる射出成型を説明するための図であ
る。第13図は、射出成型によつて成型された合
成樹脂の部分断面図である。第14A図および第
14B図は、この製造に用いる金型のキヤビテイ
概略形状と、ゲートの位置を説明するための図で
ある。第15Aおよび第15B図は、他の射出成
型装置の概略平面図および側面図である。 図において、1はパチンコ機、3,3′はパチ
ンコ機前枠、A,3Aは表面スキン層、B,3B
は内部発泡層、301は窓孔、302は溝部、3
03は玉受皿連絡口、304は操作ハンドル用貫
通孔、306は熱硬化性樹脂板、320は遊技盤
取付部材を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ほぼ中央部に窓孔が設けられた額縁状のパチ
    ンコ機の前枠が、該前枠の表面層を形成する表面
    スキン層とその内部の発泡層とを含み、 前記表面スキン層と発泡層とが、熱可塑性樹脂
    の射出成型によりそれぞれ射出成型器内部での溶
    融状態を経て成型されたことを特徴とする、パチ
    ンコ遊技機の前枠。 2 前記窓孔周縁部に金枠保持用の溝部を形成
    し、前記前枠下方部には、操作ハンドル取付用貫
    通孔および玉受皿連絡口を形成したことを特徴と
    する、特許請求の範囲第1項記載のパチンコ遊技
    機の前枠。 3 前記前枠の裏面側に、遊技盤取付部材を一体
    的に成型したことを特徴とする、特許請求の範囲
    第1項または第2項に記載のパチンコ機の前枠。 4 前記遊技盤取付部材は、少なくとも賞品球連
    絡口が形成されていることを特徴とする、特許請
    求の範囲第3項記載のパチンコ機の前枠。 5 前記前枠の前面下方部に、玉受皿または打球
    供給皿の少なくとも1つを一体的に成型したこと
    を特徴とする、特許請求の範囲第1項ないし第4
    項のいずれかに記載のパチンコ機の前枠。 6 前記前枠の前面の少なくとも一部に、熱硬化
    性の樹脂板を接合したことを特徴とする、特許請
    求の範囲第1項ないし第3項および第5項のいず
    れかに記載のパチンコ機の前枠。 7 前記前枠の前面の少なくとも一部に、彫刻を
    施したことを特徴とする、特許請求の範囲第1項
    ないし第3項および第5項のいずれかに記載のパ
    チンコ機の前枠。
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